コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

零fighter山鷹隊 【完結】
日時: 2018/12/11 03:01
名前: ワタル ◆O4d95KIm6. (ID: q6B8cvef)

零fighter山鷹隊(さんおうたい)……。

歴史の背景にその影ありき……。

悪あるところにその影ありき……。

事件あらばその影ありき……。

果たしてその実態は……、
正義か悪か?希望か?破滅か?……。




____プロローグ

……とある満月の晩の事。

【デス・プリズン】

耳鳴りがするほどに、静か過ぎる真夜中……。

スカルフェイス『サムライ・マスターも年貢の納めどきか〜ん?』

2つの人影が、床に這いつくばった者を、見下ろしている。

侍風の傷だらけの男『……。』

その傷だらけの男の名前は、
サムライ・マスター・ミフネ・フジオ(御舟富士雄)。
※以下ミフネ

全身の力が抜けきったようだ。完膚なき敗北感…と言ったところか。


謎の長身の男『フハハハハハハ』

《ガシャン》

鉄の"分厚い扉"が閉められる。

《ガチャ》

錠をかける音……、日常生活の中であれば何気ない音ですら、ここでは絶望の音に聞こえる。
薄暗く、冷たいコンクリートの床、ここは収容所……?
なのであろうか?

……やがて誰の気配も感じなくなった。

まぶたを閉じる……まさに闇に包まれていくような気がした……。

ミフネ(このまま安住も悪くない)

ここでの安住とは、すなわち終身刑を意味する。
よもや何者とも戦わずに済むであろう……。

____ふと、どこからか柔らかい光を感じた。

全面コンクリートの壁の部屋に、ひとつだけ小さな窓がある。そこにはお決まりの鉄格子…そこから光が差し込んでいる。

ミフネ(今宵は満月か…かぐや姫でも現れて、酌して貰えば絵にもなる…。)

ミフネはボンヤリと、生きる事を諦めたように、虚ろな表情で月を眺める。

しかし、
その僅かに開いたミフネの視界に、闇夜を飛行する3つの影が映りこんできた!

すると、
その瞬間、安堵(あんど)の気持ちに包まれていく。

今まで気を張っていたせいか、ミフネの緊張が緩み、意識が遠のき薄れてゆく。

ミフネ(やれやれ…また忙しくなりそうだ…フッ)

小さく鼻で笑うと、静かに眠りにつくミフネ。
果たして彼の眼には、希望の光が見えたとでも言うのか!?

そして!!!

夜月に浮かぶ !!!

<3つの影>!!!!

その正体とは!?

……つづく。


主題歌
[Alexandros ]Droshky

ending
[Alexandros ]Adventure


挿入歌
[BIGBANG]BANG BANG BANG
※おもに各回(話)のボスクラスの敵の登場シーンに流れますwとくにサビの部分w

戦闘シーン
[UVERworld]激動 (男キャラ用)
[UVERworld]99/100騙しの哲 (女キャラ用)

以上が誠に恐縮では御座いますが、零fighter山鷹隊のイメージBGMですw
これらをふまえてご愛読のほど、最終話まで是非、ご自愛ください。byワタル

次号予告 零fighter山鷹隊 【疾風のジライヤ】どうぞお楽しみにw

全国の女子中高生~女子大生ファンのみんなぁー!まーたみーてねー!
次週に向けて『スクランブル!Go!』

《目次》
序章 (デス・プリズン脱出編) >>1 >>2 >>3

【第1章 アタッカー・ジョー】
鉄仮面フレディー編(A・J&ジョシュ登場) >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10

番外編(ミケルソン&ジェシカの話)>>11

デス・フォレスト編 (シューティング・スター&リンクス登場)>>12 >>13 >>14 >>15 >>16

モスマン編Part1(ガンドラゴン登場)>>17 >>18 >>19

はぐれハーピー襲来編(リンクス大暴れ) >>20 >>21 >>22

モスマン編Part2(ゾーン登場〜ガンドラゴン旅立ち)>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28

人狼編(人狼討伐隊セブンバスターズ(仮)結成)>>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34

アタッカー・ジョー完 >>35

【第2章 ザ・バトルライン】

パペットマスター・ギル前編(ミフネ&リオ登場)>>36 >>37 >>38 >>39 >>40

パペットマスター・ギル後編(ヨシュア&刀剣姉妹登場) >>41 >>42 >>43 >>44 >>45

砂漠の傭兵王編(ユーイ登場)>>46 >>47 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55

【第3章 ナインソルジャーズ】

猫歩きの塔編 (ドンデリオン登場)>>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62

魔界突入編(ヴァルキリー登場)>>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70

【最終章 ファイナル・クロニクル】

死霊戦線 >>71 >>72 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80

魔城 >>81 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>91

魔城:BGM追加 David Garrett / Smooth Criminal
(イメージです、実際に小説上での曲は流れません。YouTube検索)

最終決戦 >>92 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111


新主題歌 [Alexandros ]ワタリドリ

newエンディング曲 [平井 大]Life is Beautiful

※[小説挿絵]イラスト掲示板も、ご覧下さい。

…NEXT

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23



Re: 零fighter山鷹隊【参照2000超感謝】 ( No.87 )
日時: 2016/10/10 01:11
名前: ワタル (ID: MGNiK3vE)


【恐怖!!……主(あるじ)の帰還】

ドラゴンフライの群れは、突然のジライヤ達の強襲により驚き慄(おのの)く……。

ムササビ姿で飛び交いドラゴンフライを忍術で迎撃!

さながらエースパイロット!

ゲーム感覚で、面白い様に撃ち落としていく!


燃えたドラゴンフライが黒焦げになり、水面に落下すると"シュボッ"と音を立て鎮火する。

次々と撃ち落とされたドラゴンフライの死骸の上を"ピョンピョン"と渡り走るのは、クノイチのカムイ・リオだ!

そのまま中央の鳥の巣を連想させる巨大オブジェに飛び込んだ!

高さ5M程のソレを駆け上がり中へ入ると、埋め尽くされた金塊の山を目にした!
それに囲まれるように、中央に巨大な玉座がそびえる。

リオ「ひぇー、何ここぉ!?すんごいお宝!……ユーイの姐御が見たら嬉し過ぎて発狂するでしょw」

そう言いながら、リオは得意の回転ジャンプで、玉座に飛び乗った。
綺麗な長い髪が身体の動きに僅かに遅れて回転し、しなやかにまとまる。
そこから辺りを見渡すリオ……。

その巨大な玉座はまるで巨人サイズ……。

リオが玉座から辺りを見渡すと、ようやく遅れて登場したのは、
赤いビキニアーマーに身を包んだ金髪美白の女侍光世と、
褐色娘の小夜(さや)だ!

ドラゴンフライは2人を発見すると、急行直下で編隊を組み襲いかかる!!


アサルトビームライフルを構え迎え撃つ2人!

光世「覚悟しいや!!」

小夜「……照準を合わせて……トリガーを引く……れ?固い……動かへんなぁ?」

キュン!キュン!キュン!キューーーーン!!

ボシュ!ボシュ!ボシュ!ボシュ!

光世の放つアサルトビームライフルが、見事にドラゴンフライの編隊を撃ち落とした!

しかし、銃の扱いが不慣れな小夜は、ドラゴンフライの攻撃を喰らう!

アサルトビームライフルを投げ捨てる小夜!

ガキィ!

鋭利なドラゴンフライの下顎が小夜を襲う!

その一撃を、小太刀二刀で受け止めた!

さらに、即座に反撃に転じる小夜!

小夜「なんのこれしき!……ウチはやっぱり、コッチやて!」


ズバッ!

小太刀二刀流!

真っ二つになったドラゴンフライの胴体を掻き分け、別のドラゴンフライを回転斬りで斬り払う!

襲い来るドラゴンフライをものともせず、斬りまくる褐色娘の小夜!

光世も小夜の邪魔にならないように、援護射撃で応戦する!

光世「あの娘……出番が少くのうて、ストレス溜まってたんかいなぁ?」

小夜「この!トンボ!トンボ!おっきいトンボォォォ!」

光世「……溜まっとるね……。わても小夜ちゃん見てたら、斬りとうなってきたわ……」

ガチャ

シャキン!

光世は、銃を捨て刀を抜いた、こちらも二刀流。

襲い来るドラゴンフライを一刀両断に切り落とす!

ズバッ!

ボトッ!

光世「ウッフフフッ……やっぱり、この感触どすなぁ……」

小夜「でぇぇぇええい!」

シュピン!シュピン!

ドラゴンフライを鮮やかに斬りまくる2人の女剣士!!

上空ではジライヤがドラゴンフライの群れを追いかけ廻す!

その様子は、まるでムクドリの大群を追い回す猛禽類の鷹!

その時、リオはというと、玉座に寝転び高みの見物だ。

不思議とリオのいる鳥の巣状のエリアには、ドラゴンフライは近づいて来ない。

何故だろう?そう思い
試しにそこから忍術を放つリオ!

やはり、ドラゴンフライは
リオの火炎玉を浴びても反撃して来ない!

むしろ、ドラゴンフライは、玉座に怯えているようにも映る。

その事に気付いたリオは、光世と小夜を安全地帯と思われる自分のいる場所へと、2人を呼び寄せた。

予想通りドラゴンフライは、攻撃して来ない。

リオの忍法火炎玉の射撃場である。

光世は、見たこともない大量の金塊に埋もれ貴金属に目を奪われていた。
ダイヤのネックレスや金のブレスレットを夢中で身につける。
小夜は黄金の王冠を見つけ、頭に被り、光世と見せ合いはしゃぐ。

やがて、
ジライヤとリオの活躍により、大半を撃破!
残り僅かのドラゴンフライは巣穴から逃げ出した。


ようやく和やかな雰囲気で、戯れる一同。
リオもさり気なくプラチナのティアラを身につけ拝借していた。

ジライヤは出口を探した。
ポケットには金貨を沢山詰め込んで。
すると、
めぼしい場所を発見。
地上へと続く急勾配の坂道だ。ツタが根を張り網状に生えている。
ここを登るしか道はなさそうだ……。


小夜は、光世に促され2人でミフネの胴着(袴)を届けに行く事にした。

光世「リオはん…わてらミフネはんを連れてくるさかい、待っといて下さい……」

リオ「ほーい!私もいきまーす!」

すると、何故か呼んでもないのにジライヤもついてくる。
一行は、ぞろぞろとミフネとヴァルキリーを迎えに行く。

………。


………。


それからそれから……。

再び正気を取り戻したヴァルキリーを先頭に、ミフネ、リオ、光世、小夜、どん尻にジライヤの並びで巣穴に戻ると、ジライヤの見つけた脱出路を目指す。

途中、
投げ捨てられたアサルトビームライフル二挺を拾い上げるヴァルキリー。
そのうち一挺は、光世に渡した。
そして、
急勾配の坂まで来ると、網状のツタを辿り登り始めた。

今度はジライヤを先頭に進む。

一行が登り始めて、中程までくると大きく揺れた!

グラグラ!グラグラ!

リオ「何々?揺れてない?」

ヴァルキリー「地震か!?」

ミフネ「……近いな……」

すると、
バランスを崩したジライヤが落下!


地面に落ちて尻餅をついた、その拍子でポケットに忍ばせていた大量の金貨が飛び出し、辺りにばら撒かれた!


チャリンチャリン!

静かな洞窟内にその音が響き渡る。

直後、
巣穴の上空から何かが飛来してきた。

ミフネ「大丈夫か!?ジライヤ!!……む?何だ!何か来る!」

リオ「……ダチョウ?」

小夜「……おっきな鳥…」

光世「鳥じゃろか?……傷だらけでおまんな」

ヴァルキリー「あれは、チョコボックル!来たか!?かつての英雄ドンデリオン!!」

しかし、
その傷だらけのチョコボックルの背中には、本来いるはずのドンデリオンの姿はない。

弱りきったズタボロのチョコボックルだけが、飛来してきた!


さらに、
頭上から、ミシミシと音を立て巣穴の天井を破壊しながら、
巨大な〈得体の知れない怪物〉が現れた!

戦慄が走る!
その場に居合わせた全員が、
その異形の怪物の登場に驚き、息を飲んだ……つづく。

次回 【ダラスの切り札!デストロ!最後のミッション!】乞うご期待!

Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.88 )
日時: 2016/10/16 21:19
名前: ワタル (ID: MGNiK3vE)


【ダラスの切り札!デストロ!最後のミッション!】


突如、飛来した巨大生物!

大きなカマキリにも似た怪物だ!


だが、
その怪物は、どうやら両目を失い、かなり負傷した様子だった……。


幸運にもコチラの気配に気づいていないらしい。

ヴァルキリー達は、密やかにツタを登り始めた。

ミフネは振り返りジライヤを指差すと、なにやらジェスチャーをして指示を出した。

ミフネ(そこを動くな!ジライヤ!)

それを見たリオも続いて指示する。

リオ(シー〜〜〜)※静かに
自分の口元に人差し指をあてるリオ。

こくり、と静かに頷くジライヤ。

そそくさと2人を追い越し登って行く光世と小夜。

ヴァルキリーは、ようやく巣穴を抜け地上へと脱出していた。

続く光世と、小夜にも手を貸す。

ヴァルキリー「ミフネと後の者は何をしている?」

巣穴を覗きこむヴァルキリー等3人。

小夜「え?なんで?」

距離が離れている事で状況は把握しにくいが、
どうやら落下したジライヤが、落ちた衝撃で、
自力では起き上がる事が困難と察したミフネとリオ。
ツタを登るのを辞め、救出の為に、下へと戻ったようだ。


ヴァルキリー「何をしている?化物に気づかれるぞ……」小声で呟く。

小夜の扱っていたアサルトビームライフルを構えるヴァルキリー。

小夜「あ、その銃……」

すぐにトリガーに触れた指先に違和感を感じたヴァルキリー。

ヴァルキリー「む?(遊びがない)」安全スイッチをオフにした。

※遊びがない……の説明。トリガー(銃を発射する際の引き金部分)の遊び(ゆとり)、弾が発動するまでのレバーの引きには僅かな遊びがある。安全スイッチが入った状態では、トリガーそのものが完全にロックされている。


小夜「……」キョトンとしている小夜。そうだったのかとは、今更言えない。


光世もビームアサルトライフルを構え反撃に備える。

小夜は、地上を見渡すと、そこは既に魔城の近くであった。他に敵がいないか警戒した。
すると、遠くにギルのいた神殿が見えた。


暗雲立ち込める中、稲光が遥か彼方に走った。



その頃……、

ギルの神殿では……、


ようやく意識を取り戻したユーイが、目を覚ました……。


そこは、先の阿修羅観音との闘いで出来た大きな縦穴。

植物の根がはびこる。

運良く、この根っこに引っかかり無事であった。

さらに強運にも、同じ高さ同じライン上の僅か隣に、ベルゼブブが掘り進めてきた横穴がポッカリと口を開けている。

あと少し場所がズレていたら、ユーイは巻き込まれていたであろう……。

ユーイ「……う、うう……ここは?……皆んなは?……」

ユーイの身体には何かが覆い被さっていた……。

土砂?

何かの塊である。

ソレが、ユーイを圧迫し身動きがとれない。
重く顔にのしかかり、呼吸を困難にしていた。

ユーイ「……重い……ッ…何コレ……」

薄暗闇の中、顔に当たるソレを掴み取り除こうとした……。

ユーイ「何なの!?コレは!」

一瞬、ユーイはテニスボールか何かと錯覚した……。

直後、
溜息混じりの死にかけた、か細い声が聞こえた!

プロットマン「それは…私の……お稲荷(いなり)さんだ!!私の名前は、プロットマン……君がクッションとなり助かった……礼を言う……」


ユーイ「ぎゃーーーーーーーーー!!」※ユーイ(♀)





すると、眩しい光が2人を照らす!

それはライトの灯り……。
ライトを向けているのは対戦車防弾スーツに身を包んだフルフェイス!デストロだ!!

デストロ「無事か!助けに来たぞ!……下にもまだ、生存者がいるようだ!一度、下降する!」

ライトを下に照らし、負傷者(A・J)を発見したデストロ。

怪我の度合いでトリアージ(識別救急)していく。

デストロは、ランドセル型のジェットブースターを使い自由に浮遊する。

しかしコレは、ジライヤの様には飛び廻る事は出来ない。

上昇下降のみ可能の様だ。



デストロは、ヨシュアの所属する秘密裏の機関ダラスより、この地に送り込まれた。
ニンジャマスターヨシュアの通信が途絶えたからだ。

ダラスの発信機は、その原因と、ヨシュアの居場所も探知していた。

デストロが落雷を受けない特殊加工の円盤型の戦闘機を操縦して、
ヨシュアの所在地を目指す際、神殿付近に到達した時に生命反応を受信して調査に立ち寄りユーイ達を発見したのだ。

デストロは、一度戦況を確認すべく、生存者を全て回収すると、
ギルの神殿を拠点として、魔城攻略及び、ヨシュア救出作戦を決行。
対策本部を設営した。


ヨシュアは生きている。
高性能の3D立体ホログラムに、ヨシュアの居場所が映し出された。

この映像はダラスが長い年月をかけて調査した〈てんとう虫〉サイズのマイクロ偵察機が撮影した情報を元に作られた魔城の見取り図だ。

感心するユーイ。

ただただ驚くプロットマン。

スネークは息を呑んだ。

戦闘不能のメンバー。
A・J、スター、リンクスはメディカルルームで治療を受ける。
ランブルフィッシュは、目立つ外傷はないがスヤスヤと眠っている。

ただ、ギタレレはランブルフィッシュの首筋についた、獣に噛まれた様な小さな穴が気になっていた……。

治療できるカプセル状のマシンは、全部で3台。
故に一度に治療できるのは3人までだ。

ギタレレ、ウクレレは専門的な知識を心得ている為、メディカルルームの管理を任された。

デストロは、現場の状況と、戦える人員を踏まえ、魔城攻略はひとまず置いておき、ヨシュア救出作戦の指示を出す。

ユーイに腕時計型探査器と、新しい武器を与えた。
見た目はハンドガン。しかし、超電磁機能搭載。セットになったグラブ(手袋)を使えば、例え銃を落としても、その手に戻る。
この超電磁ガバメントを二挺受け取った。

そして宿敵ゴーストマンモスの絶対零度を溶かすクリスタルを二個。
このクリスタルは、二つで一つ。
2つのクリスタルを激しくぶつかり合わせることにより、ゴーストマンモスの氷を溶かす灼熱を巻き起こす。

ユーイは、ダラスが任務遂行の為に用意した新型一輪バイクに乗る。
そして本来デストロが、最終手段の時の場合のみに使用を許可されたパワードロボにプロットマンが乗り込む。

スネークは、拠点の防衛の為、デストロと共に待機。
A・J達の回復を待つ。

※パワードロボ。卵型のコクピット。二足歩行。両腕にガドリングガン装備。


ユーイとプロットマンの2人に、ヨシュア救出からの離脱、と言う緊急ミッションが発令された。
本隊(ヴァルキリー達)とはぐれてしまった現時点では、魔城攻略は困難とみたデストロの判断であった……つづく。


次回 【立ち塞がる悪魔戦士!黒豹のバラード登場!!】乞うご期待!




Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.89 )
日時: 2016/10/27 01:07
名前: ワタル (ID: xrRohsX3)


【立ち塞がる悪魔戦士!黒豹のバラード登場!!】


___かくして、ヨシュア救出の為に、拠点を旅立つユーイとプロットマン。

しかし、残されたデストロ達の間で、行方不明者が出ていた。

そう……ヨコタ隊員である……。

その事に気が付いたのは、ユーイ達が出動してからの事であった。

無理もない、皆、生死をかけたパニック状態であるのだから……。

くまなく神殿付近を捜索するデストロとスネーク。

だが、ヨコタ隊員の姿は、何処にも無かった………。



万里の頂上を思わせる、曲がりくねった通路。

一輪バイクを駆り爆走する"火の玉娘"こと、シラヌイ・ユーイ。

遅ればせながらその後に続くパワードロボに乗るプロットマン。
ライドモードで爆走する。

※ライドモード。二足歩行の足裏に車輪(四駆)を搭載。最大時速120キロ。
因みに、一輪バイクの最高速度は300キロだ。
ただし、曲がりくねった通路を走るユーイ達のスピードは、時速80キロ程だ。
道幅3メーター弱の通路、スピードの出し過ぎはクラッシュを招く。



ものの数分で、魔城の門前に辿り着く。

神殿からは、魔城の全景が伺える距離だ。


ユーイ「あれは?」

門前で違和感を感じたユーイ、後方を走るプロットマンに危険を知らせる手信号を送り、急ブレーキを踏む。

キキキキーーーーー!


通路を抜けると、広大な土地が広がり魔城の入り口が姿を現せる。


「「どうした?ユーイ?」」

プロットマンから無線が入る。

急停車する、プロットマン。

そこだけ砂漠。

砂ギリギリで停まるパワードロボ。

ユーイは、目の前に不自然に広がる砂漠に警戒した。

ユーイ「……プロットマン……戦闘態勢に切り替えて……照準を合わせて……」

プロットマン「なんだって?……敵は何処だ!?……私には何も見えんぞ!!」

ユーイ「……いくわよ……」

そう言うとユーイは、足元に転がる大きめの石を手に取り、門前の砂漠の中央付近に投げ入れた!!

ユーイの華奢な腕から投げられた丸い石は、
綺麗な放物線を描き飛んでいく……。

スローモーション。

プロットマンのトリガーを握る手に力が入る。

そのまま石は地面についた!!

…………。

…………。


プロットマン「……なんだ……何も起らねーじゃねえか、脅かせやがって……」

ユーイ「……あれ?あはは……警戒し過ぎだったみたい……」


プロットマン「まったく……やれやれだぜ……」

シーーーーーン。

だいぶシリアスに格好つけた為、顔を赤くするユーイ。

安心して、バイクに乗り込み砂漠を横断しようとすると悲劇が起こった!!

ドシャーーーーーーーーー!!

ユーイは、一輪バイク諸共、突如現れた砂の塊に襲われ上空へ、吹き飛ぶ!

ドゴォオオオオオオオオーーーーーーー!!

ユーイ「!?」

プロットマン「なにぃいいいいい!?」


突如現れた砂の魔神!サンドモンスター!!


腕が4本のゴーレムだ!
ゴーレムは、吹き飛び落下してきた一輪バイクに追撃をする!


間一髪!脱出したユーイ!


しかし、サンドゴーレムは一輪バイクを生き物と勘違いして執拗に攻撃を加える!
だが、そこにユーイはいない!
ユーイは、ショルダーホルスターから超電磁ガバメントを抜き構えた!


すると、プロットマンが叫んだ!


プロットマン「待て!無駄撃ちするなぁ!ここは私に任せて先に行けぇぇぇええい!!!!」

ブブブブブブブブ!!!!


ガドリング砲乱射!!
サンドゴーレムの顔半分を粉砕した!!


プロットマン「ヒャッホーーーぅ!!どんなもんだいぃいい!」

次いで、操縦桿を握りながら、回避運動をとりながら旋回してサンドゴーレムの背後に回り込むと、
ユーイに向かい、顎(アゴ)で"早く行け"と魔城を指した。

ユーイ「そうね……、」
頷くと、魔城へと侵入するユーイ!

門を潜ると、地面は鏡面!滑って転ぶユーイ!

ツルツル……ドテ!

ユーイ「わわわ〜……うわっぷ!イタッ」

思わずガバメントを手放した。そこは、まるでアイスリンク。
ガバメントは、氷上を"シャーッ"と、滑っていく。

石柱にぶつかり止まる……。

カチャン!


転んで打ち付けた尻を、摩りながら立ち上がるユーイ。
辺りを見渡し異変に気づく……。

ユーイ「……イッテテ……え?何ここ?……」

呟き、グラブをはめた掌を半信半疑でガバメントにかざすと、素早く手元に戻る!

ビビ!

パシィイン!!

ユーイ「……超便利……て、ここって?湖?」

ユーイのいる場所は下の方が水に沈んだ城、この地面、実は水面。
今は氷の床とも言うべきか?
城壁に囲まれた内部は、まるで凍った湖の様になっていた。

ユーイは腕時計探査機で、ヨシュアを探した……。
魔城を見上げる……。
上方に一つだけ氷に閉ざされた部屋を見つけた……。

ユーイ「間違いない!……あそこね!!」

ユーイは、ガバメントを構えると、意を決して魔城内部に乗り込んだ!!


……。


……。



その頃、
Dr.メフィストは、デストロの乗るダラスの円盤型戦闘機に怯え、何処かへ姿を眩ませていた……。
ゴーストマンモスもまた、落雷をものともしない円盤型戦闘機に歯痒い思いをする。

ゴーストマンモス「おのれ〜、小癪(こしゃく)な………」

ボンバーサイズ「ご安心あれ……女王様。五体の悪魔達が、奴らなんぞ、返り討ちにして差し上げましょうぞ……」

ゴーストマンモス「ほう……だが、ネズミが一匹入り込んだ形跡があるぞ、ボンバーサイズ?」

ボンバーサイズ「左様で、しかし、たかが小娘一人……恐るるに足らずで御座りまする……。それに、この小娘の行く先には、既に悪魔戦士が一体先回りしております……それもかなり獰猛なのが……」

大きな水晶玉を覗き込むボンバーサイズ。

ゴーストマンモス「どれどれ、ワシにも見せてみよ……アッハハハハ!これは面白い!八つ裂きにしておしまい!!」


水晶には、何も知らずに走るユーイの姿が映し出されていた……。


ユーイ「ハァハァ……この階段を登れば、もうすぐ……」

ユーイの探知機がヨシュアの居場所を示す、部屋までは目前に迫っていた。
その僅か手前、階段の踊り場に来ると獣の喉鳴りが聞こえた。


ガルウウウウウウウ……

ユーイ「!?……何!?今の!?」


殺気を感じてガバメントを撃つユーイ!

バン!バン!


キュイン!

キィン!

外した!

ユーイ「今、何かが!?……いない……」


ガルウウウウウ……

また聞こえる!


ユーイの頭上に潜む影!
鋭いカギ爪を天井のヒビ割れた隙間に食い込ませ、ぶら下がるハングドマン!
迫り来る!影がユーイに覆い被さった!!


獣の爪が、ユーイを襲う!!
長い睫毛が数本切られ目が霞む!
紙一重で、攻撃を交わした!!

ユーイ「チッ!!」

反撃!二挺のガバメントを同時に発砲!

ズババン!!
キュインイン!!

至近距離にもかかわらず避けられた!速い!!

消えた!?

直後、階段を駆け上がり、
ヨシュアのいると思われる部屋の前に駆け寄るユーイ!
しかし!ソレは、
凄まじいスピードで回り込み、扉の前に立ち塞がる!


ユーイ「速い!?」
すぐさま銃を構える!だが、弾き飛ばされる二挺のガバメント!


ガシャン!シャン!

丸腰のユーイ。
その敵は、
勝利を確信し、優越感に浸る。
薄ら笑いながら、言葉を発した。


「クックック……我が名は、悪魔戦士が1人、黒豹のバラード様だ……ここがお前の墓場だ」

その化け物は身体は人型、顔は黒豹。
ジリジリと迫り来る……。
後退り壁を背にするユーイ……。
バラードは、丸腰のユーイの頬を掴むと、
嫌がるユーイの顔を引き寄せて"デロォーン"と舐めた……。

直後!
銃声が鳴り響く!

ドォオオン!
バラードの胴体にアドバルーン位の風穴を空けた!


バラード「ゲヘッ!?」
床に崩れる黒豹のバラード死亡。


ユーイの手元には、そう、超電磁ガバメントが二挺……。
当たれば大爆発のニトロ・マグナムだ!


ユーイ「……舐めんなよ、猫野郎」

死んだバラードの頭を跨ぎ、越えていく……。

ユーイ「う〜臭!イワシ臭!」

顔に付いた涎を拭い去るユーイであった……つづく。


次回 【招かねざる来訪者】乞うご期待














Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.90 )
日時: 2016/10/28 23:33
名前: ワタル (ID: q6B8cvef)


【招かねざる来訪者】


ユーイは、バラードの死体を後ろ目に見ながら、扉の前に立つ。

鍵穴の隙間から中の様子を覗こうとする、
だが、
罠が仕掛けられている可能性を恐れ、
警戒したユーイは、バラードの頭を持ち上げ鍵穴を塞いだ……。

ドシュ!!

次の瞬間!

とてつもなく、小さな矢が鍵穴から飛び出した!!

死んだバラードの目に突き刺さる!

ユーイ「……あぶな……」

小声で囁いた。

※鍵穴トラップ。鍵穴を塞ぐと罠が作動する。おもに毒矢、毒ガス噴射など……
前職トレジャーハンターのユーイにしてみれば実にイージートラップ(安易な罠)だ。

用心深く、もう一度同じ動作を繰り返すユーイ。

罠は作動しないようだ。

念には念を、ユーイは2度、3度同じ動作を繰り返す……。

何も起こらない。

どうやら他に罠は、なさそうだ……。

ひと呼吸をして安心すると、

ユーイは、バラードの死体を投げ捨て、鍵穴から中の様子を伺う。

すると……そこには氷の彫刻へと姿を変えたヨシュアの姿が見えた!!

ユーイ「……なんなの?この部屋?凍ってる……あれは!?ヨシュア!!」

ヨシュアを見つけたユーイは、喜びの余り何の迷いも無く、強く扉を開けた!!

不思議と鍵のかかっていない、その扉は簡単に開いた!!

ユーイが部屋に入り込むと、瞬時に凍てつく冷気が肌を刺す……。
部屋の中は、ガラス片が散らばり、
まるで鏡張りの様な、氷の鏡面世界……。

ユーイ「う……寒!」

ユーイは、背中にタスキ掛けに担いでいた、小型のメッセンジャーバッグから、2つあるクリスタルの1つを、落とさない様に両手で取り出した。

ユーイ「これね……、これを二つ、ぶつかり合わせれば……」

ユーイは、寒さとも緊張ともとれる、その恐怖にも似た胸の高鳴りと鼓動を懸命に抑えながら、震える両手に抱えたクリスタルを、落とさぬよう慎重に左手に持ち変え、もう一つのクリスタルを取り出すべく右手をバッグに忍ばせた……。

しかし!!次の瞬間!!

床に映る自分の姿に異変を感じ固まるユーイ!

まるで、
鏡面ガラスの様な床に映りこむ自分の姿は、
瞳がクリクリっとしたボーイッシュの可愛いらしいユーイではない!!

ユーイ「何!?……私じゃない!!……え?身体が!?」

鏡面の床に写っていたのは、不気味に笑みを浮かべる邪悪な眼差しのゴーストマンモスだ!

ユーイ「キャア!!」

既にユーイの下半身は氷と化していた!クリスタルを持つ左半身も動かない!!

ユーイ「え?……私の身体が!!」

ユーイは徐々に凍りつく自身の姿に、もがき抵抗しながら、持てる最後の力を振り絞り、もう一つのクリスタルの入ったバッグを掴み、床に滑らす様に部屋の外へと放り投げた!

ユーイがバッグを投げる動作を終えると同時に、その身体は氷に蝕まれていく!!

迫る氷はユーイの右手を呑み込み顔を覆った……。

ユーイ(お願い!だれか!気づいて!)

ユーイの投げたバッグは、半分凍りながら滑る様に階段を転がり落ちていった。

助けに来たはずのユーイまでもが、ゴーストマンモスの〈絶対零度〉の餌食となった。

左手に、アボガド程のサイズのクリスタルを握り閉めたまま、氷の彫刻と成り果てたファイヤーボール、シラヌイ・ユーイ。……魔城にて永眠か?

ゴーストマンモス「アハハハハ!!アハハハハハ!!」

三度(みたび)、ゴーストマンモスの高笑いが、氷の魔城に木霊した……。

本来、主役を張れる実力者達が次々と堕とされていく……。

……。

……。

そして、

円盤型戦闘機の司令室で、モニターを覗き込みユーイの帰りを待つデストロの、顔色が曇る……。

共にモニターの前で待機していたスネークが、デストロに問う。

スネーク「……消えた?ユーイのGPSだけ映らないぞ?どいうことだ?デストロ!?」

デストロ「……。」

スネーク「黙ってないで答えろ!デストロ!」

デストロ「トラブルだ……。」

スネーク「嘘だろ!?プロットマンは何をしている!……プロットマン!応答セヨ!!プロットマン!!……」

デストロ「無駄だ!!……この距離では無線は届かない!!」

スネーク「ちくしょう!……なす術は無いのか!?………」

デストロ「……………」

と、その時、

スネーク「……………」

鳥の鳴き声すらしない、静か過ぎる神殿内部に、重い鉄の様な物を引きづる音が聞こえてきた……。

デストロ「………?」

スネーク「!?」

※補足:デストロ達のいるギルの神殿には、大浴場を除き天井は無い。幾つもの柱が連なる広いフィールドだ。


ガガガガガガ………


ガガガガガガ………


スネーク「……何の音だ?」

慌てて外部モニターに切り替えるデストロ。

そこに、映し出された怪物の姿に息を呑む!!

デストロ「何だ!?アイツは!?……何処から入って来やがった!!!!」


ガガガガガガ………


ガガガガガガ………


それは……、

頭がバッファロー。身体は人型。

体長3メートルはあるだろうか?

さらに、

その身体の2倍はあるだろうか?

巨大な……、

馬鹿でかい〈鉄の斧〉を地面に引きづりながら此方に向かって来る!!

その狂った眼は白く光を発している……、
半開きに開いた口からは鋭い牙が、獲物を欲しがる様に剥き出されていた……。
そしてソレは、
キョロキョロと首を振り、円盤に隠れた我々を探す……。
その牛の首を持つ化物は、怒りながら鼻息を荒げ、獲物を見つけ涎を垂れ流し咆哮をあげた……。

「グオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

スネーク「あわわ……あんな化け物……見た事が無い!!……か、身体が言う事をきかない……」


ヘナヘナと腰を抜かすスネーク隊長。


デストロ「……俺が行く……」


スネーク「お、おい……正気か?幾ら何でも、たった1人であのデカブツを殺ろうってのか!?」


デストロは、スネークの言葉を無視して無言のまま、
カールグスタフ無反動砲にミサイルを装填した。
ソレを担ぎ手に取ると、背中に専用の予備ミサイルを2発装備した。

脅えながら、安否を見守るスネークに、デストロは振り返った……。

デストロ「フッ……すぐに戻る……。
それと、温かい珈琲を用意していてくれ……おっと、デザートのティラミスも忘れずにな!!」

そして、
ハッチゲートから、〈牛の化物〉のいるフィールドへと降り立った……。

プシュウーーー(ハッチゲートの開く音)………つづく


次回 【死闘!!デストロvsキングミノス!!】don't miss it !(見逃すな!)






Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.91 )
日時: 2016/11/05 19:04
名前: ワタル (ID: /YdTLzNI)


【死闘!! デストロvsキングミノス!! 】


プシューッ!


砂埃を上げ、ゲートが開く!


デストロは、円柱の立ち並ぶバトルフィールドに降り立った!


黒塗りの、アサルトスーツが煌めく!フルフェイスのゴーグルに牛の怪物が映り込む。

その防御力は、重量戦車の下敷きになろうともビクともしない!


照準を覗き……、

猛る牛の怪物を、ロックオン!!

デストロ「あばよ! 牛野郎!! これでも喰らいな!! ……fire!」
※英語の発音が良いw




ズドーン!!


カールグスタフ無反動砲が火を吹いた!!

砲口より、ドーナツ状の煙幕と共にミサイルが発射された!!

戦闘機すら撃ち落とす、その破壊力!!牛の化物めがけ飛んでいく!!


キューーーーーン!


艦内から、ドリップ珈琲を注ぎながら、その光景を目撃するスネーク。


スネーク「当たったか!?……何!?」



柱ごと、叩き飛ばされるデストロ!!……一体何が起こった!?


説明しよう……、

デストロが放ったミサイルは、弾道上では確実にターゲットをとらえていた!

しかし、
ミサイルは、僅か手前で真っ二つに粉砕された!

キングミノス(牛の怪物)の引きずる巨大な斧によって、叩き割られたのだ!

直後、突進を喰らいデストロは、柱を背にして挟まれた!


石の柱にヒビが入り、崩れ倒れる。

その柱と、デストロが床に崩れ落ちるより速く、キングミノスはフルスイングでデストロを弾き飛ばした!

デストロは、強烈な連続攻撃を喰らいノックダウン。


ジョボジョボジョボ……

スネークは、淹れたての珈琲が、カップから溢れているのにも、気づかないくらいに動揺し、呆然と立ち竦んでいた。

カップから溢れ、煮立った珈琲がスネークの腿にかかる。

スネーク「あわわ……アチッ! アチチ! まさか?デストロが負けるなんて……まずい! コッチに来る!?」


迫り来る牛の怪物キングミノス!

と、その時!

ガドリング砲が、キングミノスの背中を捉えた!

ドムドム!ドムドム!

黒煙に包まれていくキングミノス!黒焦げだ!!


プロットマン登場!!

プロットマン「へん!魔城に乗り込もうとしたら、この化け物が巨大な井戸らしき物に入っていくのを見て、まさかと思ってつけてきたが……こんな所に隠し通路があったとはな!!」

スネーク「プロットマン!?何故ここに!?」

対峙するパワードロボと、怪物……サイズ感は、ほぼ一緒、双方互角だ!

煙幕が晴れ、

背中を被弾したキングミノスは、ゆっくりと戦斧を拾い反撃を行う!

スネーク「まずい!奴は生きてる!来るぞ!!」

「「シールドを張れ! プロットマン!緑色のゲージがあるはずだ! 」」

プロットマン「へ!?その声は?デストロ?……これか!」


ギョン!ブン!

シュパァーーーン!

緑色の四角いシールドが、パワードロボの前方に出現した!


ガシィィィイイイン!


キングミノスの重い一撃を、吸収してその力を、そのまま跳ね返す!

吹き飛ぶ巨大な戦斧!


ブルウウウウウ!

呆気にとられたような顔で鼻息を荒げるキングミノス!

弾かれた武器の行方に動揺している!化け物の癖に!

巨大な戦斧は、キングミノスの遥か頭上!

そこにデストロの姿!

なんという跳躍力!

さらに!

凄まじい豪腕!

アサルトスーツのパワー!!

巨大な戦斧を掴み、キングミノスの脳天に叩きつける!!

ガキィン!!

しかし!

戦斧は折れてしまった!

極太の角を4本生やしたキングミノスの頭部は、強固なダイヤモンドヘッドである!


ダイヤの欠片が辺りに散らばり、まるで宝石の様だ……。


デストロ「ヒューー……、かってぇーー頭だぜ……だが、そうこなくっちゃな……面白くなって来たぜ!!」



スネーク「……なんて奴らだ……どっちもバケモンだ!」



つづく。


次回 【生きていたヨコタ隊員】どうぞお楽しみにw







Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23



この掲示板は過去ログ化されています。