ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ——怪盗R・B—— なんやこんやで復活
- 日時: 2010/04/22 11:04
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 9qYqZOsB)
どうも、こんにちは。
作者の空雲 海です。
えっと、第一作目がそろそろ完結するんで、二作目、連載したいと思います。
パクリとか言わんといてぇー!
それでは、どうぞお楽しみください。
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- Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.40 )
- 日時: 2010/03/06 14:04
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)
おおお! 準ちゃぁーん!
お久しぶりです! こんにちはぁー!
新作、怪盗R・Bです! 完結させます!
- Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.41 )
- 日時: 2010/03/06 18:58
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)
その時、
「失礼いたします、旦那様」
執事の石田が言った。
石田は、気配もなく部屋に入り、田辺の背後に立っていた。
シワ一つない黒い背広、真っ白の手袋は、もう何年も仕えているような風格をかもしだしていた。
「お客様がいらっしゃいます」
「帰らせろ」
田辺の声には、「今それどころではないんだ」という焦りと苛立ちが交じっていた。
「しかし、旦那様。お客様は大事なお話があると。怪盗R・Bの事について……と」
石田が、何も声の表情がなく言った。
田辺は、怪盗R・Bという語句に敏感になり、言ってしまった。
「……誰だ?」
「マフィア、『ムーンナイト』のボス、ムーン様でございます」
「何だって!?」
その時、
「いつまで客を待たせるつもりですか」
と、ドアを思いっきり開け放した男が言った。
後ろには、大男が数人連れてきている。
「お客様、困ります。無断で旦那様のお部屋に入られては——」
石田の言葉を遮って、ムーンが言った。
「ちょっとお時間を頂けますか? なに。時間はとりませんよ」
笑顔で言うムーン。口元は笑っているが、目は笑ってはいない。
ムーンは、背丈は高く、やせている。黒の背広がよく似合っているが、それは着なれている雰囲気から来ているかもしれない。
目は細く、釣り上がった目は、人をだますに長けているキツネのよう。
肌が白く、日焼けをしていない。口元はやわらかく、笑うと耳まで裂けてしまうそう。
髪は金色で前髪が長く、短髪。
その時、後ろの黒い背広の大男二人の胸元から、拳銃がのぞく。
「それでは、応接室へ行きましょうか」
田辺は声が震えないように気をつけて言った。
- Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.42 )
- 日時: 2010/03/07 22:30
- 名前: 理郷 (ID: uB4no500)
がんばっ!!
「楽境のインヘルノ」もヨロシク★
- Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.43 )
- 日時: 2010/03/09 18:48
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)
おう! りょーかい!
- Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.44 )
- 日時: 2010/03/14 10:06
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)
空に星が一つ。二つ、三つ、四つ——。
やがて、天の川が見えるほどの夜空になる。
大地はうっそうとした森。その森の中には、大きな屋敷が一軒。
ツタが屋敷の外観を支配し、雨、雷鳴に似合いそうな屋敷だ。
誰もこんな所に屋敷があるなんて思わない。
屋敷の回りには、黒い背広に黒いサングラスを掛けた男が、周りを等間隔で立っている。
「まるでお化け屋敷だな……」
R・Bがつぶやく。
彼女はシーニュで屋敷の回りを滞空し、様子をうかがっているのだ。
「ここが、田辺 霧太郎の家です。ちなみに、さっきあなたがつぶやいた言葉は、同感です」
R・Bの片眼鏡から、情報屋の機械音声が聞こえる。
「ちなみになんていらない。それより、情報屋」
R・Bが、奥歯に潜む小型送信機で答えた。
「何ですか?」
「屋敷を囲む黒背広の連中はなんだ?」
「ムーンサルトのマフィアですね」
「ムーンサルト? 田辺とムーンサルトは面識がないんじゃないのか?」
「ムーンサルトのボス、ムーンが強引に警護を出来るように仕向けました。ムーンサルトも、ゴールデン クラウンを狙っている一員なんです」
「なるほどな。それじゃぁ、今ムーンがこうやっている間にも、ゴールデンクラウンは運ばれてるって可能性はあるんだな?」
「計算しますと、99.999999%の確率でそうです」
「早く言え! バカ!」
R・Bが一方的に通信を、荒く切った。
R・Bはゆっくりと屋敷の屋根に向かって、高度を下げる。
三角屋根の丁度角に、足がつくと、R・Bはシーニュを手放す。
すると、シーニュはそのまま浮上し、空高く飛んで行った。
R・Bはうなずくと、下を見る。
「情報屋」
R・Bは嫌々情報屋を呼び出す。
「……バカを呼んでどうするんですか?」
R・Bの頬が引きつる。
まだ根に持ってる……と、R・Bは思いながらも口論してる場合ではないので、無視して話を続ける。
「この屋敷の窓はどのくらいの硬さだ?」
「……超硬質ガラスです。シーニュで突っ込んでも無理ですよ」
「……ありがとう」
「…………」
R・Bは、お礼を言うとそのまま切った。
正面玄関の下を見る。
マフィアがサングラス越しに、オオカミのような目をギラつかせて見張っていた。
不敵な笑みを浮かべるR・B。
「ゲームの始まりは派手に行こうじゃないか……」
そう言うと、R・Bはそのまま屋根から飛び降りる。
マフィアの前に静かに着地すると、R・Bはにこやかな笑みをマフィア達に投げかける。
目の前のマフィアが拳銃ホルダーに手を掛けるのと、R・Bの上段回し蹴りどちらが速かったか……。
R・Bの上段回し蹴りが男をノックアウトした。
手には、拳銃が握られていた。
男が倒れるのを合図に、一斉に銃声が深夜の森に響く。
R・Bはつばやく拳銃を取り、上に飛ぶ。
指笛を鳴らし、上空に滞空しているシーニュがR・Bを拾い上げる。
「怪盗R・Bが出たぞー!」
マフィアの誰かが言った。
「危なかったですね。何もあんな危険な賭けに出なくても——」
情報屋が、R・Bの耳につけてある超小型受信機を通して言った。
R・Bは、情報屋の機嫌が直ったことにホッとし、そのまま続ける。
「その賭けがおもしろいんじゃないか」
その時のR・Bの目は、夜空の星や満月よりも輝き、不敵な光を放っていた。
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