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——怪盗R・B—— なんやこんやで復活
日時: 2010/04/22 11:04
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 9qYqZOsB)

どうも、こんにちは。
作者の空雲 海です。
えっと、第一作目がそろそろ完結するんで、二作目、連載したいと思います。
パクリとか言わんといてぇー!
それでは、どうぞお楽しみください。

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Re: 怪盗R・B ( No.15 )
日時: 2010/03/30 13:25
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

 二人は講義が終わり、次の講義が始まる場所に移動していた。
「怪盗R・Bの予告状、知ってるやろ?」
 秀有が言う。
「知らない」
 素っ気なく答える水無月。

 すると、秀有が小さくため息をついて言った。
「ちょっとはニュース見ろや、お前。今日の夜八時に、『女神の微笑み』っちゅー絵画を盗みにくるんやて」
「その女神の微笑みは時価?」
「数億円。わからへん。なんせ国宝モンや。めっちゃ警備厳しくて、鑑定師さえ触らせて貰えへんねんて」
「そうなのか……」

 水無月が答える。
「はぁ〜。前の三か月前は失敗したんやから、今度は絶対に捕まえて欲しいわぁー、警察も」
 秀有が呆れたような顔をする。
「警察はいくら経ってもあれじゃダメだ。大体、周囲を全体的に景観を配置させて見張るだけじゃ、R・Bは捕まえられないよ」
 水無月が言うと、目を輝かせる秀有。
「さすが水無月やな。そんなトコまで分析してんのか?」

「まぁ、テレビでもいろいろやってたしな。これくらいは——」
「あぁ〜! お前とうちのタッグで組むんやったら、R・Bなんてコロッと檻の中やねんけどなぁ〜!」
 その前にR・Bが出なくなるぞと言いそうになった水無月だが、グッとこらえた。
 水無月が言う。
「お前は捜査に入らないのか?」
「うちは入られへん。なんせ母さんが前線やからな」

「そうか……」
「今回も、爪かじって黙って見てるくらいしかできへんねん。こんなん大阪人やのにホンマ無理やわぁ〜!」
 手を大きく広げ、首を横に振る秀有。
「お前はリアクションが一々激しいんだよ」
「おっ! ナイスツッコミッ! 水無月の方からツッコミなんてめずらしいやないかいっ!」
「……。お前とツルんでいたら疲れるよ……」

Re: 怪盗R・B ( No.16 )
日時: 2010/03/30 13:26
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

 二人はこれから違う講義を受けるので、そのまま二つに分かれた。
 その時、水無月の黒ぶちメガネのレンズがキラリと光る。
「もしかして、あの私立探偵が事件に入ってこなくてガッカリしてるかい?」
「してない」
 水無月は、一体誰と話しているのか——。

 水無月が掛けているメガネ式受信機と、歯の奥歯にある小型送信機でやり取りをしている人物に限り、聞き取れる事が出来る。
 水無月とやり取りをしている人物は、全世界の情報を一気にかき集める事が出来る、世界最高の情報屋。
「ずっとあなた達の会話を聞いていました。にしても、あの私立探偵、よっぽとあなたの事気に入ってるみたいですね」
 水無月のメガネから聞こえてくる音声は機械音声。

 メガネのレンズから水無月と同じ目線で同じものを見る事が出来る。
 水無月が奥歯に潜む小型送信機でしゃべる。
「仮初めの関係だ。バレたら敵対関係になるんだから——」
「情報は今のうちに引き出すっていうこんたんですか?」

「……まぁ、そんな感じだ」
 水無月が遅れて言った。
 相手側は機械音声なので、どんな感情で話しているのかわからない。
「で、どうして私を呼んだんですか? 女神の微笑みの情報はあなたに全部渡したはずなんですけど?」
「少し頼みがあるんだ」
「何ですか?」
「今日の夜、ちょっと準備してほしいものがあるんだ——」


 ただいまPM7:59……。
 あと一分で怪盗R・Bが現れる……。
 秀有 魁人(しゅうゆう かいと)は腕時計を見ながらそう思った。
 口にはハイライトのタバコが挟まれている。
 魁人はいつもハイライトの強いタバコを吸っている。
 年齢は五十代前後。身長は百八十センチを超え、眼はオオカミのように鋭く、肩幅は広い。胸板は厚く、グレーのスーツに身にまとっている。それは何人もの部下を従える敏腕警部そのものだった。
 その時、不意に声をかける人物が居た。
「あなた」

 魁人の妻——霞(かすみ)だった。
 身長は、百七十センチで女性としては高い方。目は少女のように輝き、口元は厚く、褐色のいい肌をしている。もうすぐで五十歳になるとは思えないほど若々しい。
 霞は言う。
「もうすぐで怪盗R・Bが出ます。今度こそ……私達が手錠を」
 霞は真剣な目で言った。
「ああ」
 力強く答えた魁人は、建物に眼を移す。
 その建物は、「女神の微笑み」がある国立美術館。
 魁人は夜空に向かって煙をはく。

 警官が、美術館を取り囲むように等間隔で立っている。
 そして、いつ、どんなときでも対処できるようになっている。
 黄色いテープで囲まれたこの美術館の回りを、またさらに取り囲むような観衆が居た。
 テレビスッタフや一般人に外国人。
 そしてこの場にいる誰もがいまかいまかと怪盗R・Bを待っていた。
 魁人がタバコを地面に捨て、足で火を消す。

 その時、
「怪盗R・Bが出たぞぉーっ!」
 観衆の誰かが叫ぶ。
 観衆が口々に騒ぎ、誰もが天を見る。
 そこには、シーニュに乗った怪盗R・Bが——。
 確認が取れた時、観衆は歓声を上げた。
 その途端、ドタバタと警察官が動き出す。

「怪盗R・B、出現っ! 直ちに配置に着き、厳重体制に入れぇっ!」
 魁人が歓声に負けないくらいの大声で叫ぶ。
 その時、大音量で歓声の声が上がる。
 魁人は釣られて、観衆が向いてる方に目をやる。
 R・Bはこの国立美術館の三角の屋根に立っていた。
 そして、優雅に一礼をする。

 その礼に答える観衆の歓声。
 そして、R・Bはそのまま後ろに後退していく。
 しかし、屋根が永遠に続くわけもなく——。
 R・Bは美術館の屋根から後ろ向きで、姿を消すように落ちて行った。

Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.17 )
日時: 2010/03/13 18:00
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

 その姿は、まるでスローモーションのように。
 騒ぐ観衆。
 魁人が叫ぶ。
「急いで裏手に居るR・Bを取り押さえろー!」
「いいえ、行ってはいけませんっ!」
 霞が魁人の声に負けないくらいの声で警察官に叫ぶ。
「あれはR・Bの罠かもしれません。あくまで推測ですが、R・Bは、警察官の気を引く為にやった事かもしれません。今は女神の微笑みの安全が第一です。、一刻も早く、最上階に」
 強い眼差しを魁人に送る霞。
「霞……」
 霞は魁人の言葉を抑えるように言った。
「私達は無事、女神の微笑みがあるかどうかすぐに移動しましょう」
「……ああ、わかった」
 魁人が数秒遅れて返事をした。
 そして、魁人達は複数の警察官を引き連れて、美術館に急いだ。

 その時、
「うちも行かせてぇーやっ! 父さんっ!」
 聞き慣れた声に振り向く魁人と霞。
「望っ!」
 二人の声が重なる。
 そこには、観衆の中から押し合いっこで出てきた秀有が居た。
「望っ! 何でこんな所に居るのっ!」
 霞の眉間にしわが寄る。
「ホンマごめん、母さん。やっぱ気になんねんて。だって、警察はこんなハデに動いてんのに、R・Bを まだ捕まえられへんてどないやねんって話やろ? 秀有の何も傷がつくんやし」
「そうは言ったって、お前はまだ大学生で——」
 魁人の言葉を遮って言う秀有。
「うちはもう大丈夫や。自分の身は自分で守るんや」

 ……沈黙。
 騒ぐ観衆と慌てふためく警察官の足音だけが聞こえる。
「……好きにしなさい」
 霞が言う。
 そして、魁人も笑った。
 すると、秀有の顔に笑みが広がる。
 そして、新たに秀有も加わって、美術館へと急いだ。



 美術館、最上階——。
 そこには、まだ四人の警察官と絵画女神の微笑みが、何事もなかったかのようにあった。
「よかった……。まだ盗まれてはいない……」
 魁人が言うと、全員で安堵の息をついた。
 その途端、
「ハッ!」
 秀有が魁人に突きをくらわす。

 吹っ飛ぶ魁人。
 その場は騒然となった。
「何をやっているの、望っ!」
 霞が秀有の手首を握る。
「コイツ、父さんなんかとちゃうで。はよ、取り押さえな……」
 秀有の目線はうなっている魁人しか映っていない。
 まるで、その目は獲物を見つめるハンターのように……。
「望っ!」
「はよぉっ!」

 秀有の耳に霞の声は届いていない。
 威圧感に押された警察官四人は魁人を取り押さえる為、近づく。
 その途端——。
 催眠スプレーを四人の警察官の顔に吹き付ける魁人。
「あなたっ!」
 霞が魁人に近づこうとする。が、秀有が手で制する。
「望……」
「もう、アイツは父さんなんかとちゃうで……。怪盗R・Bなんや……」
 冷めた声で言う秀有。

「なんですって!?」
 目を大きく見開く霞。
 そして、話に割って入ってくる魁人——いや、怪盗R・B……。
「そうです。私はあなた達の知っている『秀有 魁人』じゃありませんよ」
 R・Bは無駄な動作一つもせず、あとの女神の微笑みを守っている警察官四人も催眠スプレーを吹き付ける。
 この場には、怪盗R・B、霞、秀有の三人だけになってしまった。
 後ろにいる霞の小声で伝える秀有。
「母さん。母さんは下で待機してる警察官を連れて来てや。何人でもええ」
「いえ。娘を置いて離れることなんて——」

 秀有の声が厳しくなる。
「黙って言う事聞いてくれなアカンで、母さん。今、R・Bの相手できるんうちだけやろ。な、そうやろ?」
「望……」
「お願いやから」
 秀有の目線には真っ直ぐR・Bをとらえている。
「わかったわ……」
 霞はそのままスッと消えるようにして出て行った。
 怪盗R・Bは今、女神の微笑みの後ろに立っている。
 R・Bが言った。
「私は怪盗R・B——。世界を股に掛ける善良者、とでも言っておきましょうか」
 R・Bは変装をとく。

 手を顔の前で上下に振る。
 そして、そのまま手を振り下ろす。
 すると、ゆっくりと影が揺らぐ。
 そこには、白いスーツに青いリボン姿の怪盗R・Bが立っていた……。

Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.18 )
日時: 2010/03/30 13:28
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

「うちの本当の父さん、どこにおるんや?」
 秀有が言うと、R・Bは微笑みながら答えた。
「彼はしっかりと私が管理しています。大丈夫です。命は無事ですよ」
「それはよかったわぁー」
 秀有が安堵の息をもらす。
これで母さんを悲しませなくて済む……と、秀有は思った。

「ご安心を。私は命を奪いませんよ。それより——」
 R・Bは真っ直ぐ秀有を見つめる。
「なぜ、私が怪盗R・Bだとわかったんです?」
 R・Bが言う。
 秀有は眉間にしわを寄せながら答えた。
「お前のタバコの臭いやで。ずっと行動していて気になってたんや。父さんは確かにタバコを吸う。そやから、いつもタバコの煙をまとっているんやけど、それが今日は——やけに臭いがきつくなかってん……。それも、タバコの臭いもちょっと違った。姿、話し声、何もかも完璧やったで、R・B。だけど、家族の壁は超えられんかったみたいやね」

 秀有が言うと、ニヤリと笑うR・B。
「さすがは平成のシャーロック・ホームズ。よく観察できている」
「空に舞っていたR・Bは偽物やね」
「ああ、そうだよ。あれはレプリカ。うちのものがやってね。よく出来てただろ? あれで警察官の目を一気に引けると思って、そのうちに女神の微笑みを盗むつもりだったのに——あの私立探偵、『持ち場を離れるな』って言って。警察官が思っていた以上に、行かなかった。それに君の登場だ。今回はずいぶんと計画が狂わされたよ」
「そりゃどうも」
 微笑む秀有。

 R・Bも微笑み返す。
「ふんなら、なんであん時に母さんのあの言った事を断らへんかったんや? 立場は父さんのほうが上やで」
「あんな状態で断ってでもしてみろ。こっちが不自然に思われる。あそこは従うしかなかった。ちょっとの誤算はあったけど——」
R・Bはゆっくりと女神の微笑みに手をかざす。
「これを盗んでしまえば、警察は面目丸つぶれですよね……。前も逮捕に失敗してしまったんですから——」
「残念やったなぁー!」
秀有が勝ち誇ったような声を出し、挑発するように舌を出す。
R・Bは怪訝な顔を浮かべる。

「女神の微笑みを取り囲んでるその箱、高圧電流が流れてて触れたら、感電死するで?」
 不敵に微笑む秀有。
 そんな微笑みにも動じないR・B。
「はったりだったら?」
「はったりだと思うんやったら、触ったらええやん? そやけど、後悔するかもしれへんで。いや、後悔する間なんてないかもしれへんなぁー……」
 余裕綽々の笑みを浮かばせる秀有。

「そうかい……。どうやら、君は自分を後悔させるのが好きみたいなんだね」
R・Bはそう言うと、ゆっくりと透明な箱に手を掛ける。
 ……何も起こらない。
「……どういうことやねん?」
 秀有の額に汗が流れる。
「ごめんね。ここのネットワークにウィルスを侵入させて無効化したんだ。だから、高圧電流も流れないよ」
 箱をゆっくりと上げ、そのまま女神の微笑みを取る。
 それと、秀有が動き出すのと同時だった——。
 秀有はR・Bに向かって突っ込む。

 それをヒラリと交わすR・B。
「くそっ!」
 R・Bは窓を開け、フワリとシーニュに飛び乗る。
「一般人で私の変装が見抜けたのは君が初めてだよ。それでは、さようなら」
 そして、そのままシーニュは飛んで行った。
 それを見ている秀有が悔しそうに歯ぎしりをさせる。
 R・Bは優雅にシーニュで空を舞い、観客の歓声に答えてるように、ゆっくりと上空を回る。
 その刹那、不意にR・Bの動きが止まる。

 同時に、歓声も止む。
 辺りは静寂に包まれた。
 さっきまでは聞こえていなかった数人の呼吸音までもが聞こえるほどに。
 あたりが、静寂に包まれた後、R・Bはゆっくりと手を上げる。
 そして、二回ほど手を大きく鳴らした。
 刹那、人々は空を見上げる。
 何か雨粒が顔にかかったような気がしたからだ。
 それも、ただの雨粒じゃない、かき氷の氷のようなシットリ感……。
 そしてそれは「気がした」ではなく、「そうだった」に変わって行く。

 秀有が窓から手を伸ばす。
 すると、掌にヒラヒラと舞いながら、雪が落ちてきた……。
 秀有は、驚いたように天を仰ぐ。
 そこには、ゆっくりと上空から雪が落ちてきた。
 どこからともなく、
「雪だっ! 雪が降ってきたぁー!」
 と、声がした。
 今日の天気予報では雪が降るなんて観測されていない。
「怪盗R・Bが雪を降らせたんだ……」
 観衆の一人が言った。

 すると、口々にそれは伝染して行き、やがて大きな歓声と鳴った。
 すると、R・Bは答えるように宙返りをする。
 騒ぐ観衆。大きな歓声。
 そして、R・Bは、雪にまみれながら飛んで行った。
「ホンマ……ようあんなことするわ、R・Bも……」
 秀有のつぶやきが聞こえた……。

Re: 怪盗R・B 読者、お待ちしております! ( No.19 )
日時: 2010/02/28 13:45
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

 一方、R・Bは片眼鏡の通信機で情報屋と通信していた。
 シーニュの乗り物の体制は、一言でいえば腕立て伏せの状態。
 白鳥の丁度、体の部分の両端に、白いポールが半円状にあり、その端と端でゴムが繋がれている。
 そのゴムに体をあずける。
 片眼鏡の通信機で情報屋の声がする。
「ほんっとあなたには、まいりますよ」
「なぜ?」

 R・Bは黒い髪に雪をまといながら奥歯にある超小型送信機で言った。
「当日ギリギリっていうか、当日の昨日ですけど、そんな時に『雪を降らせるから、ちょっと開発してくれないか』だなんて。『無理です』の『無』まで言わせてくれなくて通信切っちゃったんですから」
 何も感情の入っていない機械の声。
「しょうがないだろ。絶対に『嫌だ』って言うのは目に見えてたし、すぐにお前は口が立つから——」
「当り前でしょ。無理な注文をいきなりして怒らない人がどこにいるんですか」

「まぁ、なにはともあれ、無事私の合図通りにやってくれたから、結果オーライということでいいじゃないか」
「R・Bはすぐ上手にくるめるんですから」
「お褒めの言葉どうもありがとう」
「褒めてません。まったく、人工的に雪を降らせるだなんて、そんなことは自然の力であって、私達が踏み込むような領域じゃないんです」
「だけど、情報屋はちゃんと降らせてくれたじゃないか。どうやって、やったんだ?」

「あれは、雲の中にある冷たい空気を、吸収して瞬時に水と空気を混ぜ合わせ、半固体状に出来る機械です。あれを気球に乗せ、空に浮かばせたんです。その時は、丁度曇り空。気球はうまくカモフラージュ出来ました」
「まったく、君の能力には驚かされるよ」
 R・Bは、心の中で拍手を送っていた。

「それにしても、もうこのようなことは一切ないようにしてくださいね。あなたの仕事には予算がかかるうえに時間と体力が要るんですから、急に言われても対処できませんからね!」
 この言葉を最後に、通信は一方的に切れた。
 切れた音は、まさにイラついた人間が電話を切った時のような感覚だった。
 R・Bは怪訝そうな顔をすると、そのまま通信を切り、シーニュのエンジンをフルにさせた……。


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