ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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——怪盗R・B—— なんやこんやで復活
日時: 2010/04/22 11:04
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 9qYqZOsB)

どうも、こんにちは。
作者の空雲 海です。
えっと、第一作目がそろそろ完結するんで、二作目、連載したいと思います。
パクリとか言わんといてぇー!
それでは、どうぞお楽しみください。

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Re: ——怪盗R・B—— ( No.75 )
日時: 2010/03/26 20:00
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

ありがとうございます!

なんか、自信なくなっちゃって・・・。
でも、スペシャルさんが応援してくれてるので、頑張ります!

Re: ——怪盗R・B—— ( No.76 )
日時: 2010/03/26 20:01
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

 すると、すこしだけ音の違う壁が出てきた。
 R・Bは、確信したような自身ある瞳で、壁を見る。
 情報屋は、何も言わない。
 大きく三度程叩くと、一部の壁が壊れた。
 そこには、大きな金庫室のドアがあった。人一人分が入れるような大きな金庫室。目の前には大きなハンドルがある。
 小さな歓声を上げるR・B。
「この奥に、ゴールデンクラウンは保管されています」

「なるほどね……」
 R・Bが、ハンドルを手に取る。
 渾身の力で、ハンドルを右に回した。しかし、鍵も開けていない金庫室は、開くはずもなく、回るはずもない。
 金庫の右下辺りを見ると、暗証番号のスイッチがあった。
「うーん……。どうやら、田辺が死んでしまっている今、開ける事が出来るのは一人もいないようだな……。情報屋、暗証番号は?」
「何者かにより、情報が保護されていますね。私の力を持ってしても、知ることは出来ませんでした」

「…………」
 R・Bの顔が、青ざめる。
 そう思うと、R・Bは、深いため息をついた。
 R・Bは、片眼鏡にあるフレームにあるスイッチを押す。
 すると、眼鏡のレンズが懐中電灯の役割を果たし、金庫のハンドルに影が出来た。
 R・Bは、そのまま両手を祈る様に合わせ、上へ持っていく。目を閉じ、神経を集中させる。
 刹那——両手を斜め下に真っ直ぐに下ろすと、ハンドルの影が切れた。

 真っ二つに割れるハンドル。そして、R・Bを挟み込むようにハンドルが床に落ちた。
 舞い上がる埃と、響く物音。
 R・Bは目を開けると、金庫室の扉をゆっくりと押した。
 しかし、そこにはあるはずのゴールデンクラウンがなかった。
 あるのは、ゴールデンクラウンが入っていたであろう透明なケースがあるだけ。

「一体どういう事だ? 私が狙っているゴールデンクラウンを、誰かが早くに盗ってしまったのか?」
 R・Bのつぶやきは、この場に居る自分以外と、情報屋意外聞える筈がなかった。
 しかし——。
「それは、僕が盗ったんだよ」
 R・Bは、振り向く。
 R・Bの後ろに立っていたのは、男だった。
 男は、日本の袴を着ている。日本の下駄に、当時の髪型を似せているのか、黒髪のポニーテールにしている。袴の袖に、両腕を突っ込んでいて、腰には長い長刀が差してある。黒い煙管を手に持ち、周りに白い煙が取り囲んでいる。
 顔立ちは整っていて、まるで江戸時代の侍が、タイムスリップしてしまったような日本人。背は高く、百八十五センチはある。

Re: ——怪盗R・B—— ( No.77 )
日時: 2010/03/27 09:45
名前: スペシャル ◆XHKDIsPEFA (ID: 3L0NyJ0C)

大丈夫ですよ
自信持ってくださいっ!! 面白いですよ(シリダク好きの私にとっては

Re: ——怪盗R・B—— ( No.78 )
日時: 2010/03/27 11:22
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

ありがとうございます!
頑張って書きます!

Re: ——怪盗R・B—— ( No.79 )
日時: 2010/03/27 11:22
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)

「私の背後を容易くとるなど……何者だ?」
 R・Bが男に問うた。
 その奥歯では、情報屋に聞いていた。
「すぐにこの男の身元を確認しろ」
「了解」
 情報屋が、R・Bの片眼鏡から映像を受け取り、解析する。
「相手の身を問う時は、まず自分から名乗るのが礼儀なんじゃないかな?」
 霧島が、煙を吐いた。空中に、煙が舞う。

 R・Bが、目を細めて笑う。
「これはこれは失礼しました。私の名前は怪盗R・B。怪盗を業とするものです」
 R・Bが恭しく礼をする。
「ご丁寧にありがとう。僕の名前は、霧島 惣滋郎(きりじま そうじろう)。そうだね……まぁ、一科学者……とでも言っておこうか」

 とろりとした、柔らかい口調で喋り掛ける霧島。
「おい。解析はどうなっている?」
「解析は、不可能です。私の情報網でその様な人物はありません。相手が、何らかの形で情報を保護している可能性があります」

 情報屋が言った。
「そうかい、ありがとう」
 R・Bが、一方的に通信を切った。
「お仲間さんとは、連絡取り終わったかい?」
「……さぁ。何の事だか、さっぱり分からないな」
「とぼけるのはよそうじゃないか」
 R・Bの眉が微量、動いた。
「君と誰かが連絡を取り合っているっていうのは、事実だよ。ずっと君の方からも、君へからも、ずっと電波が発していた。誰と連絡を取り合っているのは、分からないけど——」

 霧島が笑った。まるで、あいての表情を楽しんでいるかのように。
 霧島は、相手の核心部分まで言うことで、楽しんでいるのだ。相手の顔が歪むのを、相手の顔が青ざめるのを——。
 R・Bは、頭の中にそんな考えが駆け巡ると、悪寒が走った。
「さて——。僕は、君に言いたい事があってここに来たんだ」

 霧島の手に、ゴールデンクラウンが不意に出現する。
 R・Bは、霧島の手にゴールデンクラウンがあることを疑った。
「ここに君喉から手が出るほど欲しがっていた、ゴールデンクラウンがある。そこで、一つお願いがあるんだ」
「……なんだ?」
 R・Bの声が、苛立つ。
 R・Bは、腕組をして霧島の前に立っていた。自分の欲しがっている物が、今他人の他人の手に握られているのだ。

 答える前に、霧島は煙管の煙を吐き出す。
 それで、R・Bの額に青筋が浮かぶ。
「僕の——」
「無理だな」
 R・Bが冷たい声で即答する。
「まだ、何も言ってないじゃないか」
「私に聞くこと自体間違ってる」

 すると霧島は、癇に障った様子で顔をしかめながら言った。
「聞くこと自体間違っているのなら、君は人間じゃないのかい?」
「無理だっつってんだろ? 聞く耳を持たないね。早く返して貰おう」
「まだ、君にあげるなんて一言も言ってないだろ?」
「じゃぁ——強制的だ」

 この言葉が合図のように、R・Bは一方足を動かす。
 しかし、霧島の慌てて裏返った声で、R・Bの動きが止まった。
「わわわ! 待ってくれ、僕はそんなことをしにきたんじゃない! 話をしよう!」
 しかめっ面をするR・B。
「保証しろ。私と話している間、ゴールデンクラウンには手を出すな」
 冷淡な声で命令するように、R・Bは言った。


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