ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ——怪盗R・B—— なんやこんやで復活
- 日時: 2010/04/22 11:04
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 9qYqZOsB)
どうも、こんにちは。
作者の空雲 海です。
えっと、第一作目がそろそろ完結するんで、二作目、連載したいと思います。
パクリとか言わんといてぇー!
それでは、どうぞお楽しみください。
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- Re: 怪盗R・B ( No.5 )
- 日時: 2010/01/18 14:57
- 名前: 咲夜 (ID: RjGXEztJ)
初めまして。
面白そうな題名だなぁ、と思いやって来ました。
怪盗ですか・・・。面白そうですね^^
続き楽しみにしてます!
- Re: 怪盗R・B ( No.6 )
- 日時: 2010/01/18 16:03
- 名前: 朝倉疾風 (ID: ikrpTGuK)
久しぶりです。 来ました。
今度は怪盗((キラキラ 主人公が探偵かと思ったら、怪盗側なんですか。 ほー。
- Re: 怪盗R・B ( No.13 )
- 日時: 2010/04/22 11:02
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: 9qYqZOsB)
閑静な高級住宅街。朝の十時台は表通りの車がやかましく、いつも沈黙を守っている高級住宅街には似合わない。
道は一本道。一番奥に歩いて行くと、一軒だけ一歩退いたように建っている家がある。
並んでいる家の中でとても美しく、とても大きいだろうと思われる。
表札にはオシャレに「MINADUKI」と書かれていて、黒い門扉の奥はすぐに扉。
門扉以外はすべて白。屋根は平べったい。
そんな家から慌ただしく出てくる男が居た。
彼の名前は水無月 弥生(みなずき やよい)。
女っぽい名前をコンプレックスにしている。
身長185センチ、体重60キロと体型は良い。
黒く短い髪は、日光に照らされ光っている。すっきりと鼻筋が通っていて、目は二重で凛々しい。黒ぶちメガネを掛けていて、肌は細やか、子顔で「イケメン」と誰もが認めてもいい。
服装は黒いパンツ姿に白いシャツ、緩く締めた黒いネクタイに、膝まである薄いロングコート。靴はローラースケートだ。
口にはクレープがあるまま。そして、「チョコチップバナナクレープ」と書かれてある紙をラップごとはずすと、そのまま口に頬張りこんでいった。
水無月は軽快に道路をスケーターで滑って行く。
そして、曲がり角で曲がると、そこには大学の敷地が広がっていた。
彼女は、M大学に通う犯罪心理学科の大学生だった。
「また遅刻かいな、水無月」
「うるせぇーよ」
水無月が黒い肩掛けカバンを下ろすと言った。
「オマエもよく飽きもせず、よーけ(よく)遅刻してくんなぁー」
今、水無月と会話しているのは、秀有 望(しゅうゆう のぞむ)。
彼も水無月と劣らずイケメン。少しつり上がっているとした眼に、小顔で、うすく伸びている綺麗な唇。ただ、メガネをかけているかかけていないかの違いだけだ。前髪は綺麗に揃えて下ろしている。
彼女は祖父母が大阪出身で、大人になるまでずっと大阪で暮していたため、上京してきてまだ大阪弁が抜けていないのだ。しかし、母親と父親は生粋の東京人で、本人は標準語と大阪弁でしゃべっている事を、全然気にしていない。
秀有は水無月と会話しながらせっせとシャーペンを動かしてる。
「お前、よくこんな人気のない講義来るよな」
確かに、講義しているこの教室は広い。
だが、人が少ないので、もっと広く感じる。
しかし、秀有は水無月の顔をじっくりと見て言う。
「ホンマ、何言ってんのか全然わからへんし、愛想ないけど、言ってる事めっちゃ合ってて、うなずけるモンなんやで。他にこんな教授おらへんわ。まぁ、愛想ないんは直して欲しいけどな」
そして、またノートに目を落した。
「まぁ、私もそう思うからここに来ているんだがな」
水無月はノートを広げて、筆箱からシャーペンを取り出す。
そして、二人はシャーペンを動かしながらしゃべり続けた。
「にしても、また怪盗R・Bが来たんやて。知ってたか?」
「……ああ」
水無月の返事が一テンポ遅れたのはなぜか——。
それは、怪盗R・Bの正体は、秀有の目の前にいる水無月 弥生だからである……。
- Re: 怪盗R・B ( No.14 )
- 日時: 2010/03/30 13:24
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: MQ1NqBYl)
怪盗R・B——。
今世界中を賑わしている怪盗である。性別不明、正体不明、年齢不明。何もかもが不明の怪盗。
姿はいつも白いスーツに青いネクタイ。
R・Bというのは、警察や新聞社に届けられる最後の宛名が「R・B」だった。それに目を付けたマスコミが、「怪盗R・B」と名付けたのである。
一体どんな意味で最後に「R・B」と付けたのかは不明。
そして、月の明かりに照らされて光黒く長い髪。
どんな不可能な密室や状況でも、必ず予告状ピッタリの時間に盗む、まさに現代の科学ではありえない怪盗。
そして、美術品を盗んではそれをお金に換えてお金に困っている孤児院などを回り寄付をしているという、善良な怪盗。
現代の科学ではもうとっくにそんなものはいないと認識されてきている怪盗。
しかし、この世には存在する。
怪盗R・Bは「シーニュ」と呼ばれる白い乗り物。フランス語で直訳すると「白鳥」。
そう。それはまさしく夜空に羽ばたいている白鳥のような形からこの名がついた。
なぜフランス語なのか、それはR・Bはフランス語を得意としているから——。
「現に、予告状に全部フランス語らしいからな。……聞いてんのか? 水無月」
秀有が手を水無月の前で振り下ろす。
それに気付いて水無月が秀有の顔を見る。
「ああ、ごめん。聞いてなかった」
「ちゃんと聞いとけやぁー」
「ごめん」
秀有がまた話しだした。
彼は水無月と受験会場で知り合い、学科が同じで、しかも二人とも頭がよく、論文では、絶対水無月が選ばれたら秀有も。秀有が選ばれたら水無月もというように、二人はそのまま意気投合していった。
水無月はただの大学生ではない、怪盗——。
そして同じく、秀有もただの大学生ではなかった——。
秀有 望——彼女の家はお金持ちの私立探偵。
母親は私立探偵。父親は警視庁捜査一課の警部という両親の間で生まれたのだった。
母親は、捜査が困難な時にいつも手助けをしていることで有名で、新聞にも度々取り上げられている。
そして、彼女も有名な探偵で、今までに数々の何事件を解決。そして、格闘技もかじっている。
現に彼は、アリバイを暴かれそのまま逃げようとした大柄の男を、とび蹴りで気をなくさせ、そのまま犯人逮捕までに至った、超怪力の持ち主である。
そんな正反対の二人。だが、それを知っているのは——。
「どう思ってんねん? R・B」
無邪気に聞いてくる秀有。
「……そうだな」
それを苦笑いで答える水無月だけが、この正反対な関係を知っている。
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