ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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日常+@ 完結しました
日時: 2010/12/23 10:11
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=l1Ryaz_fK6c

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題名の読みは 「にちじょう ぷらす あるふぁ」 です。
そのままですね。


重たくて暗い内容になると思いますが、ご了承ください。


登場人物 >>2


イメソンは参照にあります。

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Re: 日常+@ ( No.56 )
日時: 2010/11/29 15:50
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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      『なんりエトセトラ』


お父さんは毎日、お母さんの悪口を言っていた。
どうして結婚したんだろうって思う。 
なんで指輪をはずさないのかとも思う。

お母さんは、お父さんの事を大好きだと言っていた。

だから、こんな暴力からも耐えられるのだと。
そしてこうも言っていた。

わたしは、お父さんの子供だから愛しているのであり、それさえなければとっくに降ろしていただろうと。

わたしが愛された理由は、あのバカ親父の精子と、依存性の強い母親の卵子の合体物だからであって。
それがなければ、ただのお荷物だった。

「なら、わたしいらないじゃん」
「言ったでしょう。 あなたはあの人の子供だから、必要なのよ」

つくづく、お母さんが哀れに見えて。 糞親父も、消えてしまえばいいと思っていた。
心の柔らかい部分をナイフでぐじゅぐじゅに抉られて、そのまま心臓まで達するんじゃないかと思った。

「ぼく、きみの事好きだな」

そう言われて、真っ先に疑問が残った。
どうしてこの目の前の男の子は、わたしを好きなのかって。

死。

そんな全てを否定する感情を持つ目で見つめてきて、わたしは心臓が冷たくなると同時に、どこか悦楽の感情を持った。
その感情をよく確かめもしないまま、承諾してしまったのだ。

「わたし、わたしのことを好きって言ってくれるあなたが一番好き」

あんな親なんていらない。
糞親父の精子なんていらない。 母親の血液もすべて洗い流してしまいたい。

「                   」

10年前の、わたしの10歳の誕生日。
父親は泥酔して怒鳴り散らしていた。 真っ赤になって叫び、お母さんの髪の毛を引っ張って、寝室へ向かった。
リビングに残されたわたしの目の前にケーキなんてなくて。 ビールの缶が放りっぱなしだった。

「なんり」 名前を呼ばれる。

一瞬あの親父の声だと思ったけど違った。
千影くんだった。
手袋をして、鼻を赤くして、玄関の戸をあけていた。

「これ、なんり、たんじょび、でしょ」

拙い言葉で、わたしを抱きしめてくれた。
冷たくて、あたたかい。 ああ、きれい。 千影くん、きてくれた。
そう思ってたんだけど、な。

「                   」

何を言っているのか分からない父親が、千影くんからわらしをはがす。 倒れたわたしを蹴り飛ばし、千影くんに帰れと怒鳴った。

「え……………え…………え……………?」

なんで、手に、血がさぁ。 ついてんのかな。
千影くんが、家に入ってくる。 台所に行くのが見えた。 それを糞親父が追っかける。

「…………………………………………」

しばらくして。
痛む身体を引きずりながら台所に行くと。

糞親父の死体があった。

Re: 日常+@ ( No.57 )
日時: 2010/11/29 15:57
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

糞親父の死体があった。

その腹部を千影くんがめった刺しにしているのが見えた。
恐い。 どんどん血がいっぱい、いっぱい流れていく。

怖い。
何の表情も変えずに人を殺してる千影くんが、怖い。
その目が、わたしを見た。

「………………っ」

思わず、後ずさるとすごく驚いた顔をされた。
驚いたというか、傷ついたというような。


「なんで、逃げるの?」


その質問にわたしは答えられなかった。
どうしてだろう。 千影くんはわたしを守るために糞親父を殺してくれたんじゃないか。
なのに、何を逃げる必要があるんだろう。

「                     」

次の悲鳴は、お母さんだった。
親父にやられたのか、髪の毛はボサボサで、顔面がはれ上がり、血が出ている。
糞親父の死体を見て、青ざめて。 千影くんが、お母さんの腹部を刺した。

「………………………………」

包丁を、捨てて。 痙攣している、わたしのおかあさん。
無表情な、千影くん。
死んだような目がわたしを見つめて、少しだけ笑ったようにも見えた。
静かに、家から出て行って。 残されたわたしは。




母親が父親を殺して、自分を後を追ったと刑事に説明した。

千影くんが手袋をしていたため、包丁の柄には母親の指紋しか残らず、近所の人による聞き込みで、父親の暴力ぶりが証明され、犯人は母親ということになった。

Re: 日常+@ ( No.58 )
日時: 2010/11/29 20:03
名前: 水妖 (ID: 8hgpVngW)

千影君………

かわいい。←

真夜、かっこいいし、かわいいですよ。
是非是非皆を愛していきたいです。変態大好きです。

Re: 日常+@ ( No.59 )
日時: 2010/11/30 16:57
名前: いつめん参上よっ\(^o^)/ (ID: STEmBwbT)

ふふふふ……アキラよ、私が誰だかわかっておるのかああああっ!!笑

うん、正解だよ。 キミもシュールな小説を書くねぇ。
でも凄くなるほどって思うぞ☆
いっちゃん好きなのゎ、妹の水色ちゃまと新キャラのキキちゃまかしら(^_-)-☆

じゃあね〜ばいび〜☆
あと絶対にブリーチの映画見に行こうぜ(^^ゞ
ばいばいちょっ

Re: 日常+@ ( No.60 )
日時: 2010/12/02 16:15
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

自分も変態大好きです!!笑
もう……なにがなんでも愛してます!!
>水妖さん


わかっております、はい。
昨日これなかったよ、ごめんね(-"-)ノ
>いつめん


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