複雑・ファジー小説

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DARK GAME=邪悪なゲーム= 
日時: 2012/09/14 21:51
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: 3TttADoD)

えーと同じくファジーで能力もの書いてる(打ってる)狒牙です。

今回は結構暗そうなものをしたいなということで・・・

まあ、言ってしまうと時折(多分頻度は少ない)グロイかな?

基本的には普通ですので・・・

アドバイスとか変なところ(誤字脱字)があったら言ってください

よろしくお願いします

下手に内容を説明するとネタバレみたいになるんで

一気に一話目打ちます。

そしてこの作品では文章の形式を変えてみたいと思います。



一話目 招待状





「暗いなぁ・・・」

 夜道を、一人の男子高校生が帰っていた。もちろん一人でだ。
 等間隔に設置されている街灯の光を頼りにいつも通りまっすぐ家に帰っていた。
 高校に行き始めてもう三カ月程度経っている。二回目の定期テストが終わり、その手ごたえを塾に伝えに行った帰りだ。
 辺りはもうすっかり暗くなっているが、今日はたまたま曇っているだけでまだ八時にもなっていない。普段ならもう少し明るめだろう。今は月の光すらほとんど届いていないのだから。
 家にたどり着く寸前の急な坂道に青年は差し掛かった。ここだけは何年暮らしていても全く慣れることはできない。角度がそれなりに急な上、それがダラダラと百メートルも続いているのだから疲れている時にはお手上げだ。疲れる意外にここを説明することばはパッとは思い付かない。漢字で表すなら『苦』だ。しかし、苦あれば楽ありということわざもある。
 息を荒くして切らしながらその坂を登りきった彼は汗で少し濡れた顔を上げた。そこには、いつも通りの自分の家の景色があった。隣にある家も普段と何一つ変わらない。
 その家の門の前を通った時にチラッとその中の様子を見た。そこには、住人の一人であるまだ制服を着たままの女子高生がいた。

「あっ、先輩こんばんは」
「おー、楓じゃん。塾?」

 それは紛れもなく自分の部活の先輩だった。楓と呼ばれた彼の本名は楓秀也(かえで しゅうや)。二人とも同じ高校の陸上部員だ。
 といっても、楓は長距離、先輩の方は短距離だった。この時間がまさに『楽』の時間だ。
楓は先輩のことを尊敬している。なぜなら、目の前にいるこの人間は去年インターハイで優勝したからだ。距離が何であろうと関係なく、速い者にはすぐにあこがれる性格だから家がすぐ近く、というより隣の家にその人が住んでいるのは光栄だった。
 ここで一つだけ勘違いしてはいけないのが、別に恋愛対象として見ているのではなく、好きは好きでもスポーツ選手のファンのような感覚だ。思慕の念よりも崇拝と言う方が近い。それほどまでにこの先輩を慕っている。
 ついでに言っておくならこの人の名前は竹永叶(たけなが かな)という。

「普通科は大変だね」

 重い教科書を何冊も詰め込んだ大きなリュックサックを背負って地獄と読んでもいい坂を登り終えた楓に笑いながらそう言った。
 彼らが通っている高校は、体育科と普通科に分かれている。竹永の方は体育科で、楓は普通科だ。しかもこの学校は体育科の連中はスポーツに強く、普通科の連中は勉学ができるというものだ。だから地元でもかなり有名な行きたい高校ナンバー1に選ばれ続けている。

「そうですね、でもテストが一段落したんでしばらくは楽な生活ですね」

 そう言うと、今度は先輩があからさまに疲れたような顔つきになった。その理由は簡単だ。夏休みは腐るほど大会がある。一年にしてインハイで優勝したのだから大会に出されまくっているのだ。相当にだるそうな顔をしている。
 もうすぐ鬼の合宿と呼ばれるイベントが近づいているからだろうか?

「たまにさ、裏側の世界があったら言ってみたいと思うよ」

 このポツリと特に重要な意味を持たない言葉が発せられたのを聞いたとき、ふとある噂を思い出した。いや、都市伝説というべきかな。内容はこんなものだ。




 真夜中は気を付けないといけない。特に招待状を受け取ったなら。
 招待状は突然現れる。血のように紅い封筒にどこまでも続く深い闇のように冷たい黒い紙に『You are invited』と白く描かれた紙が入っている。
 それが招待状だ。そこでは夜な夜な残酷なゲームが行われているという。



 まあ、この話はまだそこまで出回っていないので、元からそういうのに興味の無い先輩が知るはずもないからただの愚痴だと思ってスルーしようとした。でも、自体は思っている以上に深刻だった。

「なんかさっきポストを見たら真っ赤な封筒が入ってたんだ」

 これを聞いた瞬間にはまだただの世間話だと思って普通に接していた。
 だが、その一秒後にまたしても噂を思い出した楓は硬直した。それでも、先輩はその封筒がどういうものなのか説明しているからこっちの違和感に気付いていないが、楓の胸の中では胸騒ぎがしていた。
先輩は、その中からどす黒いハガキを取りだした。そこには、やはり文字が書いてあった。



『You are invited』



 これが視界に入った瞬間、瞳孔は一瞬にして開いた。そこには、幽霊を連想させるように白い字でそう書かれていた。
 かく汗の中に冷や汗が混じる。これではまるで噂と同じだ。

「後ろにも変なことが書いてあるのよね」

 そう言って今度は紙をひっくり返した。そこには、今受けた衝撃よりもさらに強いショックを与える文が書いてあった。

『おめでとうございます。あなたはご当選いたしました。裏の、闇の世界へのペアチケットです。あなたと、もう一人誰かをお誘いください。何、迷うことはありません。隣家の後輩で結構です。[げえむ]は今晩の八時から、次の日の午後八時まで行われます。それまでにもう一人の方とご一緒しておいてください。』

 背筋に悪寒が走った。この内容を見る限りこれの差出人は明らかに先輩を狙っている。隣家の後輩とはまず俺で間違いない。
 怪しい雲がさらに月の光を隠すようにもうもうと寄ってくる。ふと時計を見るともうすでに時刻は七時五十九分を示し、秒針はもう・・・









 十二の文字にかかろうとする瞬間だった。








 秒針が五十九秒から六十に動いて行く。その動きがとてつもなくスローに感じられる。体は、ピクリとも動かなかった。



 刹那、手紙から迸った漆黒の闇は叫び声を上げさせる暇なく一瞬で楓と竹永を包み込んだ。グチュグチュと妙な音を立てて闇の繭を作り、ゆっくりと地面に溶けていくように小さく下から萎んでいった。










                                 続きます


第一章 鬼ごっこ編

>>1>>2>>3>>4>>5>>6>>7>>9>>10>>11>>13>>14>>17>>18>>19>>20>>21>>22>>26>>27>>29>>30>>33>>36>>37>>40>>41
>>42>>48>>49>>50>>51>>52>>55>>56>>57 総集編>>60

第二章 日常—————編 募集キャラ>>70

>>61>>64>>65>>66>>67>>68>>69>>72>>73>>76>>79 総集編>>80

第三章 楓秀也編 プロローグ>>81

>>83>>85>>89>>91>>94>>95>>96>>97>>99>>100>>103>>104>>105>>106>>110>>111総集編>>112

第四章 氷室冷河編
>>113>>114>>115>>116>>117>>118>>119>>122>>123>>124

コメントしてくれた人です(一度でもしてくれたら嫌でも載ります。すいません・・・)

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赤時計さん「花屑と狂夜月」「他人の不幸は毒の味」の作者さん
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Re: DARK GAME=邪悪なゲーム=  第三十二話更新  ( No.51 )
日時: 2011/10/27 19:57
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: M45Xgr5w)

第三十三話 特例発動です









「しかしながら・・・よくもまあこんなにぶっ壊せるものだな・・・」

 未だに鳴りやむことの無い爆発音に向けて吐きつけるように楠城が言い放つ。かれこれ二時間近く逃げ続けているが、一向に音が鳴りやむ気配が無い。
 別に威力に感心している訳ではない。六十年以上前にすでに、一発で一つの都市を壊滅させるような兵器が出来上がっているのだから。それが使われていない辺りはまだましなのだ。
 そこでもう一度思い返す。自分の真に言いたいことはそこではないと。自分が一番言おうとしている事、それはいつになっても武器のきれる気配がしないことだ。
 さすがに、あそこまで使い放題だと、そろそろ無くなってきてもいいはずだ。だが、火力を落とすつもりはあいつらには一切無いらしい。普通、弾薬等が尽きてきたら節約、とまではいかないが使用を制限しておかないと肝心な時に使えなくなってしまう。

 これではまるで、無くなって欲しいと言っているようなものではないか——。

「待てよ・・・そういうことかもしれないか・・・」
「何がそういうこと、なのさ?」

 さっきからぶつぶつと、声を漏らしながら考え続けの楠城に対してそろそろ痺れをきらそうとしている竹永が何を考えているのかと訊いてみた。

「おかしいと思っているだろ?ここまで武器を使っても減っているような素振りが全く見られないことが」
「ああ、確かにそうね・・・」

 楠城がさっきからずっと結果的に自分だけが考えていた話題を皆分かっているかのような当然のことのように問いかける。
 だが竹永含む後の二人はそんなことには全く気付いていなかった。それに対して少し恥じらうような態度を取って濁すように言葉を返す。

「それで思ったんだ、もしかしたら追ってきている奴は、弾薬を無くそうとしているんじゃないか、と」
「それってどういう・・・無くなったら私達に有利じゃないの?」

 それでいて疑問に思ったことに対する一つの仮説を口にする。何かを狙ってこのような行動に走っているのではないかと。そうでないと、このやり方には意図はともかく意義が全く感じられないという風な自分の感情を含むようにして。
 しかし、その内容が竹永には全く想像できず、それについてまたしても聞きなおすことになる。だが、そこで聞きなおした質問には楠城はあっさり答えることはできなかった。

「そこについては一切分からない。だから、訊くことにする」

 訊くって誰に?そう斎藤と竹永は思ったがすぐに気付くことになる。げえむについて分からないことが一切無い人間がいるではないか、と。
 そして楠城が空に向かって叫ぶ。

「天の声っ!聞いているなら返事をしろ!もしお前たちの弾薬がきれたら、どうなるというんだ!?」

 すぐには答えが返ってこなかった。顔をしかめながら上を眺める楠城の表情が諦めでかげろうとしたその瞬間に、ようやくあのおちゃらけた声が、空間内に響くことになる。

「ん?僕かい?残念だなぁ、僕にはアダムっていう素敵な名前があるのにな」
「良いから・・・聞いていたなら問いに答えろ・・・!」

 さらっと、何でもないことのように天の声は自分の自己紹介をした。アダム、それが彼の名前らしい。そういうおふざけは元々気が立っている楠城をさらに刺激した。急かすように命令されてようやくアダムは口を開く。

「仕方ないなぁ・・・実はね、ジールが死んでイグザムが閉じ込められた今はもう外にはイクスしか残ってないんだ。だから、そのイクスの部隊が追えなくなった時は、げえむが成り立たないからあるルールが採用されるんだ」

 いつも通り、ルールに関してのみ分かりやすく筋道を立てた説明が始まった。

「特別なルール?何よそれ?」
「今から説明するから待っててよ」

 いきなり楠城とアダムの険悪な雰囲気を止めようと中に竹永が入る。ちょっと緊張、というよりも責任感のようなものが楠城にプレッシャーとして圧し掛かっているような気がしてならない。パンクする前に止めておかないと。

「タイトルはそのまんま、特例時発動小遊戯。ただ時間を浪費するだけだったら、一気に勝負を決めようって訳だよ」
「一気に・・・・・決める?」
「うん、勝者には生還を、敗者には死を、最後のみにげえむが始まるんだ。参加者は三人。もうすでに楓たちはクリア同然の活躍だしね。後さ・・・・・・」

 後さ・・・・・・の部分に重きを置いてゆっくりと、脅すような口調で喋り出す。何があるのかと唾を飲み込んで集中していると、つい今しがた説明を受けたそれの催促ぼようなものだった。

「もう、イクスに弾薬は残ってないよ」

 つまりは、最後のみにげえむが始まる。



                                             続きます


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最後のみにげえむ参加者は、読んだら分かるけど楠城+斎藤+竹永

内容はこれから考えるさ!(嘘です)

では、次回に続きます。

Re: DARK GAME=邪悪なゲーム=  第三十三話更新  ( No.52 )
日時: 2011/10/29 19:27
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: OgnYhGeD)

第三十四話 二重の木塊の塔






「イクスに・・・弾は残っていない・・・」

 つまりは、最後のみにげえむが始まる。それに向けての一抹の不安を抱えながら竹永はぽつりと、怯えながら呟いた。イクスが誰かはまだよく分からないが、知性ある将軍の一人だろう。
 それよりも、最後のそれとは一体何だと考えるのが先決かなと落ち着きを取り戻そうとする。だが、その意志一つで取り戻せると言うのなら落ちつくという言葉は必要ない。

「そう、だから即行でみにげえむに移行するよ。ごしょうた〜い」

 フワフワとした得体の知れない浮遊感が身体を取り巻く。無重力の中にいるように、空を掻いても地を蹴っても、何も起ころうとしない。
 ブラインドがかかるように自分たちの体に光のラインが入っては消えていく。明滅のスピードは刻一刻と早くなる。そうして、その差が感じられない、つまりは常に光り続けているように見えるようになると、いきなりワープするかのように—————消えた。









「ここは・・・・・どこかしら?」

 初めて訪れる、周囲の色が全て真夜中の闇のような黒に染まった空間に竹永はあまり良い印象を抱かなかった。奥行きの知れぬその空間は永遠に続いているようにも見え、すぐそこにあるような閉塞感も同時に感じさせる。
 だが、ここに来たことのある者が一人だけいた。斎藤だ。コイントスを行った時に彼女は、ここに来た。もしかしたらここではないかもしれないが、ここに良く似た場所には来たことがあるのだ。

「ここは、みにげえむ専用の場所なのかしら」

 また、今となってはもう聞きなれたあの金属音が聞こえる。条件反射のように三人は身構えて、いつでも走りだせるようにする。そこに立っていたのは今まで見てきた骸骨とは、容姿も放つ雰囲気も全く違うような奴だった。
 瞬時に悟ることができた。こいつが、さっきから話題に出ていたイクスという存在。ジールという仲間の死に激昂し、大量破壊を始めた。

「お前たちが・・・我らの戦争相手か」
「・・・お前、いきなり出てきて何を言っているんだ?」

 そのイクスがいきなり意味の良く分からぬ言葉を発する。戦争、そんなものしようとした覚えもしたいと思ったことも無い。平和な日の本の国に生まれたのなら当然だ。
 その当然の疑問を楠城がイクスに突きつける。表情は骨なので変わることは無いが、口から出る言葉には不可解に感じているような気持ちが汲んで取れた。

「おかしな事を言うな。貴様らはどうせヴァルハラの使者の手先だろうが」
「だから、さっきから何を言っているんだ」
「お前たち・・・奴の命令でジールを消したんじゃないのか・・・」

 不可解過ぎて嘘を吐いているのではないかと思いこんだイクスがヴァルハラの使者という言葉を口にするも、それすら楠城は全く知らないことのように振る舞う。その声音には一切の嘘は感じ取れない。
 ようやくそこに気付くことができた。もしかしたらこの五人の人間はヴァルハラの使者に利用されている、ないしは何も告げられずに参加させられているだけだと。
 だとしたら、なぜこの者たちが躍起になっているのか、気になる。どうしてか、それを問いただしてみようとした時に、勝手に楠城が自分からその理由を伝え出した。

「俺たちはただ、生きて元の世界に戻るために闘っているんだ」

 強く澄んだ眼差しには、その覚悟を深くまで焼きつけているような気迫があった。ただ、生きようとするために、その言葉に妙な親近感をイクスは感じた。なぜなら彼らアダムの使者も、生きるためだけにこのようなことをしているのだから。
 そこで少し心が落ち着きそうになったのを気取られたのか、自分の遥かに上に位置しているアダムの声が聞こえてきた。

「全員そろったみたいだね。じゃあ、最後のみにげえむの説明を始めるよ。最後のみにげえむは・・・」

 緊張を殺すために握り締めた拳が、カタカタと小刻みに震えている。緊張は殺せても、その根源に巣食う恐怖は中々に打ち砕けなかった。

「その二つの机を見れば、す・ぐ・に・分かると思うよ」

 刹那、遥か上空から二対の机が落ちてきた。一つはこの空間と同調するような黒の机、もう一方はこの場所ではひどく浮き立つ純白の机。
 その上には共に、木製と思われるきっかし同じ大きさの細長い直方体が、規則正しく並んでいる。一段辺りの木の塊は三個。それが十段積まれている。それは左右対称に、全く同じ個数積んである。

「最終げえむ、それは・・・」

 このゲームには見覚えがあった。一般人なら大多数の人間が知っていて、過半数の者がプレイしたことがあるものだからだ。
 下の方にある木の棒を引き抜いて上に規則正しく置いていくこの遊びは、超有名なパーティーゲーム。その名も・・・

「ジェンガだよ」





                                              続きます



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さあ、ついに始まりましたラストゲーム。
長かった・・・後一話か二話で終わるでしょう。
ま、その後のちょっとしたイベント含んで第一章なので後三、四話かかりそう・・・


あ、そうだアンケートしたいのですが・・・答えてくれる人いるかな?

一章の総集編的なものするかしないか迷っているのですが・・・どうしましょ?
読みたい、読みたくない率直にお伝えください。
後、ナレーションは楓、竹永は確定としてです(二章では氷室がするはず)
ま、今回しなかったら次回もしないけど・・・

まあ、目に着いたら誰か回答してください。
ではでは次回に続きます

Re: DARK GAME=邪悪なゲーム=  第三十四話更新 ( No.53 )
日時: 2011/10/30 00:40
名前: 赤時計 (ID: u5ppepCU)

今思ったことなのですが、屍相手に皆さんよく平気でいられるなぁと・・・・・いや、怖がっちゃあお話進みませんしそもそも皆そんな臆病じゃないから怖がらないんですよね。。。すごく今更なこと言っちゃいました(笑)すみません

ジェンガ?!もしそれで失敗してしまったら・・・?!不器用且つ下手くそな私は死亡フラグたちますねきっと。皆頑張って!私みたいに失敗するんじゃないよ!(笑)

アンケート お答えしてもよろしいでしょうか?私的には悩んでいらっしゃるのならやったほうがよいと思っています(だって読みたいし・・・!)まあ最終的には狒牙様がお決めになられますので強くは言えませんが。。。



Re: DARK GAME=邪悪なゲーム=  第三十四話更新 ( No.54 )
日時: 2011/10/30 15:31
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: RcHXW11o)

多分みんな怖がってると思いますよ。
ただ、死の恐怖がより強くて勝ち抜こうと必死なだけで。

ジェンガはもちろん失敗したら・・・なんですよ。
それだけではないんですけどね。

俺も手先が細かい作業は苦手なので・・・ジェンガは基本倒す人です。

アンケートありがとうございますね。
いや、個人的には書こうと思う意志が強いのですが読む人に興味があるかが知りたかったので。
読みたい人がいないのに書くのはあれですしね。

という訳ですることにしましょうか。

では、今から本編書き始めます。

Re: DARK GAME=邪悪なゲーム=  第三十四話更新 ( No.55 )
日時: 2011/10/30 16:24
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: RcHXW11o)

第三十五話 最終決戦開始です






 黒と白の対照的な二つの机。その上に乗っているのは規則正しく並んだ色も大きさも全く同じのジェンガ。だが、違うところが無い訳が無く、それを含む解説をするために上空から先ほど菜を名乗ったアダムの声が入る。

「ジェンガ、そのルールはちょっと複雑。アクティブジェンガとパーソンジェンガ、この二つを順番が来るごとに一回ずつプレイしてもらう。まず、アクティブジェンガの説明を始めるね」

 そう、一旦息継ぎをするように一拍置く。やはり、双方のそれには少し違いがあるようだ。
 アクティブ、その単語には動き、行動という意味が含まれている。そんな事は考えられても、その続きが全く思いつかない。行動ジェンガとは、どういうことなのだろうか。

「アクティブジェンガには、指令が書いてあるんだ。極端に言うと『死ね』とかね。まあ、今回はその指令は無いんだけど、一番軽いメニューが腕立て五十回とかだと思って」

 アクティブジェンガ、それはどうやら誰かにその行動を強制的に行わせるようのものらしい。書いてある指令に従うということなのだろう。だが、それを誰に押し付けるのかが分からない。おそらく、それを解決するのがもう一つのパーソンジェンガなのだろう。
 その予測はぴったりと当たっていて、それから入る追加のルール説明に頷いた。

「次に、その指令を誰が実行するかをパーソンジェンガで決めるんだ。竹永ちゃんが引いて斎藤さんになっちゃうこともあるから気を付けてね」

 仲間を手にかけてしまう可能性もある。その緊張感に思わず息を呑む。人の命、自分の命、目の前の骸骨の命、どれを取るかは全くの運次第。
 目隠しをされてナイフを手渡されるようなもの、何を切り裂いてしまうかは、蓋を、目隠しを取るまで分からない。

「そして最後に、勝敗を決めるための大事なルールだよ!敗北<死>を決めるのは『OUT』指令を引き当てた後に、パーソンジェンガで指名された人。指定された瞬間に、即死んじゃうからね。倒した場合ももちろん『死』だよ」

 つまりは、斎藤がOUTになった後にイクスがOUTになっても斎藤は戻ってこないということだ。

「じゃあ、げえむスタートだよ、生き残るのは・・・・・だ〜れだ?」

 いきなり、上空から光が射し込まれる。その光はまっすぐ楠城を照らしていた。要するに、自分の順番なのだなと、楠城はアクティブジェンガに向けて歩を進める。
 初めてであり、どのような指令があるのが知らないこともあり、さほど緊張せずに一つの木塊を抜いた————。




 指令内容は『百ボルトの電圧に打たれる』だった。




 それを見た楠城の表情にさっきまで無かった種類の戦慄と緊張が走った。百ボルトの電圧は家庭用コンセントの電圧と同じ。下手をしたら人命に関わる。
 だが、勝敗・・・すなわち生死を決めるのはOUTブロックと塔の倒壊だけなのだ。つまり、電圧を受けるのは数秒だけで死ぬことは無いということなのだろう。
 だが、斎藤や竹永、さらに自分がそのような指示を受けるかもしれないとなると緊張しない訳が無い。指を震わせながらパーソンジェンガに手を伸ばす。
 そして、ゆっくりと、永遠のように思えるように少しずつもう一つの木塊を取り出す。

「・・・・・楠城・・・怜司・・・」

 抜きだしたブロックに書かれていたのは彼自身の名前だった。大きな恐怖と、少しの安堵感を心に刻み込む。
 自分がアクティブを受けることに対する恐れ、斎藤や竹永にそれを回さずに済んだ安心感。そんな感情を抱えている楠城に、電流が襲いかかる。

「・・・ウ・・ァ・・アぁッ・・・」

 顔を苦痛に歪ませて、ほとんど声にならない悲鳴を漏らす。耐えきれないものではないが、一部では無くほぼ全身を襲っているので相当な苦痛だ。
 三秒ほど続いた後に、少しずつ電撃は抜ける。完全に抜けきると、化の場に彼は膝を付いた。吐きだす息は弱々しくこそなっていないが、不規則で揺れている。
 その状況の楠城に二人は駆け寄る。意識はしっかりしているので大丈夫そうだと、ホッと息を吐く。

「俺は大丈夫だ。次・・・お前だろう?」

 いつの間にか光は楠城から斎藤に乗り変わっていた。それに気付いた斎藤は、少しためらいながらも、アクティブジェンガに向けて歩きだす。

「これに、します・・・・」

 パッと決めて引き抜いたそのブロックには、肋骨の骨折と指示されていた。だがここでくよくよしていると時間の浪費。パーソンジェンガに向かい、もう一本引き抜いた。
 今回、名が指定されたのは、イクスだった。
 カツーんと、軽い音を立ててイクスの服から一本の骨が落ちてくる。ここから、彼の体が骨だけでできていると再認識する。形は人体模型で見る肋骨と似ていることから、指令が下ったと悟った。

「ふん、構わない」

 そうして、おもむろにジェンガを適当に二本引き抜く。そこにはまず、竹永の名前が記されていた。
 恐る恐る竹永は、もう一方のジェンガを見てみる。そこに書いてある指令は、良いとも悪いとも言えなかった。

『この後に五回連続でプレイする』

 つまりは、五本ずつ抜かないといけないということだ。緊張感などを加味すると、やはりあまり良いものとは思えない。
 しかし、まだ何か外傷を負うとは決まっていないので良いだろうと無理やりに納得させる。
 そして、最初に引き抜いたのは空白のブロックだった。何だろうかと思ったが、アダムによるとサービスのノーアクティブジェンガ。指令なしで次にいけるが、一応パーソンジェンガも引かないといけない。
 現れたのは斎藤の名前だった。何もなくて良かったと思い、もう一度ジェンガを引き抜く。今度の指令は『今最も憤っている事を叫ぶ』だった。
 その指示を受けたのはイクスで、その回答は『ジールが死んだこと』だった。
 その次が問題だった。指示は『次にあなたが引くブロックは全てOUTブロックになる』であったのだ。そして、次に必ずそれを引き当てる人間は———竹永だった。

「次は必ず・・・OUTブロック」

 もしも、自分を引き当ててしまったら、楠城と斎藤を手にかけてしまったらと思うと、恐ろしくなる。
 あまりのプレッシャーと恐怖でもはや震えすら起こらずに、ジェンガを取る。指令はもちろん『OUT』。
 全ては、次のパーソンジェンガに全て託された。


                                          続きます


______________________________________________


長いので、何も書けません!次回に続きます。


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