複雑・ファジー小説

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芸能界浄化睦軍
日時: 2015/12/29 01:57
名前: 梶原明生 (ID: DU.Bh3c8)  

芸能界浄化の宣言
一つ、芸能界は芸能人搾取があってはならない。

一つ、芸能界は情報提供に速やかに応じなければならない。

一つ、芸能界は悪質な秘密を抱えてはならない。

一つ、芸能界は正当な浄化行動に逆らってはならない。

一つ、芸能界は清浄、且つ国民の模範とならねばならない。

芸能界が不浄且つ不純な行動行為表現を行った場合、芸能界浄化陸軍は武装武力をもって浄化執行する権利を有する。
以上

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.49 )
日時: 2017/06/20 01:35
名前: 梶原明生 (ID: wh1ndSCQ)  

…GKのリーダーは石神大佐のドッグタグを毟りとる。「ふん、こんなもんジャラジャラとぶら下げやがって軍人気取りのイカレ野郎。上原実優なんて売女のためにわざわざ軍隊まで作ってよ、本当お笑い草だ。」冷静だった石神大佐もその言葉に怒りを現にした。「断じて実優さんは売女などではない。」「おうおう、冷静なあんたが、ハハハッやはりこれならぶち切れるてか。面白い。そのせいで、芸能事務所がいくつ潰れたと思ってんだ。あ。お前たちのせいだろうがっ。」「だが芸能人搾取や、枕営業に詐欺行為。お前たちのしてきた悪行は棚上げか。」殴りつけるGKのリーダー。「じゃかーしいっ、芸能界はな、汚れててなんぼのもんじゃい。キレイ事や甘ったるい思想なんか糞ほども役に立たねーっ。何だその面は。立場わかってんのか。…おい、痛めつけろ。」部下に命じて殴らせる。「もうやめて、お願い。」神原は椅子に縛られた状態で泣きながら懇願した。しかし石神大佐は怯まない。「いいんだお嬢さん。こんな女の子みたいなパンチ屁でもない。」「何だと…」「待て。」GKのリーダーが止めた。「ヘリの音がしないか。」「確かに…まさか。」部下の言葉に無線を取るリーダー。「おい、見張り1、見張り2応えろ。おい。」勿論応答はない。「しまった。」気がついたのが遅すぎた。隙を見てインシュロックとロープを外した石神大佐が部下の一人を裏拳打ちで倒し、隣の神原を庇いながら彼女の耳を塞いだ。窓枠が枠状爆薬で破壊され、続いて藤高曹長と長谷川一等兵がリペリングで突入し、シグ拳銃で撃ちながら、外の爆薬係りがスタングレネードを投げ入れた。辺り一面は煙と光と銃声が鳴り響く。ドア側からも藤高班が突入していた。「クリアっ。」全員が四方に背中を預けて銃を部屋中央に向けた。「美紀ちゃんっ。」「石神大佐」長谷川、藤高はそれぞれ声をかける。「二名死亡。四名重傷。GKのリーダー一人見あたらず。」部下の報告にガスマスクを外しながら問い詰める藤高曹長。「本当かっ。どこへ逃げたっ。」…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.50 )
日時: 2017/06/29 00:42
名前: 梶原明生 (ID: VlfYshYD)  

…「わかりません。突入した時にはすでに…」「人間が消えるはずない。どこだ。」藤高曹長が探し回る中、長谷川は神原のロープをほどき、抱き合っていた。「ごめんよ。もう二度とこんな思いはさせないよ。」「ううん。いいのそんなこと。来てくれてうれしい。」まるでそれは喧騒の中、スポットライトを当てられた二人だけが台風の目のように静かな時間と空間が与えられているようだった。藤高班の一人が石神大佐の治療に当たりながら申し訳なさそうに言う。「あの、これには事情がありまして。長谷川は…」「知ってるよ。」「へ…」石神大佐の思わぬ返事に拍子抜ける。「藤高は知らないと思ってたんだろうが、何のために諜報部がある。報告は上がってたが、あえて静観してきた。見たまえあの二人。遊びに見えるか。私も藤高同様彼等にかつて愛した実優さんを重ねて見てしまった。芸能浄化陸軍の名誉元帥で在らせられる上原実優元帥なら、何と仰せられるかな。」藤高班は深く納得し、感嘆した。「おお、確かに。すっかり忘れておりました大佐。まさにその通りです。」そう言っていた矢先、藤高曹長が甲高く叫んだ。「あった。抜け道が。」スタジオだったこの部屋には、総面鏡張りしていたが、端の鏡だけ幅1メートルほど壁ごと回る仕掛けになっていた。タクティカルライトを左手で持ち、右手首を支え、シグ拳銃を構えて慎重に中を探索した。「誰もいない。地下道に通じてる階段だ。何名か俺と一緒に来い。援護頼む。」無線を聞きつけた長谷川は、答えようとして一瞬躊躇した。神原を見る。「うん、輝さん行ってきて。私なら大丈夫。」彼女は気丈にも、長谷川を促した。「うん…こちら長谷川一等兵。すぐに向かいます。…美紀ちゃん、必ず戻ってくるからね。」彼は89式小銃を手に取り、まるでスローモーションのように立ち上がり、壁の回転ドアに向かって走り出した。少なくとも彼女にはそう見えたはずだ。…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.51 )
日時: 2017/07/03 23:56
名前: 梶原明生 (ID: q6woXfHh)  

…「長谷川、お前。」何名かの藤高班の中に彼を見つけて驚いた。「言わないでください。俺、もう逃げたくないんです。愛する人を守るために。」「わかった。成長したな長谷川。行くぞ。」「はい。」藤高曹長は深く頷きながらタクティカルライトを照らして全員で索敵しながら地下道を進んだ。しかし数十メートル先の出口には駐車場があるのみ。「糞、見失ったか。」そのタイミングでUH−60ヘリから無線連絡が。「先ほど藤高曹長がおられる駐車場から猛スピードで黒いバンが走り去ったのを目撃しました。ブラックホーク1が現在追跡中。当機ブラックホーク2が藤高曹長の班を乗せます送れ。」「藤高曹長だ。ブラックホーク2感謝する。赤色灯で誘導する送れ。」「ブラックホーク2了解。」こうして長谷川を始めとした藤高班は、UH−60ヘリに乗り込んだ。搭乗員が藤高曹長に近づく。「藤高曹長、ブラックホーク1からの連絡です。黒いバンは渋谷区3丁目の廃ビルに入ったそうです。」「わかった。すぐに向かってくれ。いいか皆、聞いての通り渋谷区3丁目の廃ビルだ。気を引き締めて行けよ。武器、弾薬、装備をもう一度点検。後5分で到着だ。リペリングでいくぞ。」「了解。」甲高く返答した皆は志気高まる気持ちで叫んだ。やがてその時は来た。大きく横ドアを両方開け放ち、廃ビルより離れた場所にロープでリペリング降下していく。「行け行け行け行けっ。」真ん中で叫ぶ藤高曹長。次々降りていく隊員達。最後は長谷川になった。「大丈夫だ。リペリングは訓練したろ。降下っ。」藤高曹長の掛け声と共に、二人はスルスルと降下する。「な、大丈夫だったろ。」「は、はい。」「よし、踏み込むぞ。」「了解。」足早にビルの屋上から下へ駆け下りていった。一方、GKのアジトでは、拉致したリーダーがボスらしき男に弁明していた。「で、のこのこと逃げ帰ったのか。」「い、いえボス。報告すべきかと。ですからこうして…」「ただの言い訳だろ。お前は石神を拉致し、あらゆることで口を割らせ、人質にして忌まわしき芸浄隊を解体させると言ったはずだ。口から出任せか。そんなやつに仕事を任せた覚えはないぞ。」マカロフ拳銃をリーダーに向けるボス。「ま、待ってください。今度こそは必ず。…」言われてる矢先何かに気づいたボス。「お前つけられたな。どこまで泥を塗る気だ馬鹿者。…いいだろう。ならチャンスをやる。このアジトを部下達と死ぬ気で守れ。今度逃げ帰ったら…」…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.52 )
日時: 2017/07/05 14:44
名前: 梶原明生 (ID: q6woXfHh)  

…「わかってます。ここなら必ず…」彼はAK47を取った。その頃藤高班は数百メートル先にあるGKアジトまで走っていた。物々しい装備の部隊に、渋谷の街は一部騒然となる。「ちっ、野次馬が近づかないことを祈るしかないな。」「大丈夫ですよ。銃声が鳴れば逃げますよ。」「そうだといいが…」走りながら藤高曹長と長谷川が話していた。やがて怪しい廃ビル入り口に配置する藤高班。「カッター。」隊員に叫ぶと、一人が仲間の背中から大きなニッパーを取り出し、施錠された南京錠を切断する。「いいか、ブービートラップに気をつけろ。GKは可能なら拘束。さもなくば正当防衛だ、発砲してかまわん。」藤高曹長は全隊員に告げた。「長谷川。お前は俺の後ろにいろ。いいな。」「了解です。」「3で突入するぞ。3、2、1、今っ。」ドアを蹴って突入を開始した。四方を警戒しながらロビーまで順調に進む。タクティカルライトを点灯し、柱や壁に身を隠しながら、素早く索敵していく。トイレから出てきたまだ何も知らされてなかったGKの手下は、藤高曹長の前蹴りを喰らい、銃床で顔面を殴打された。「一名拘束。」他の隊員がインシュロックで後ろ手に拘束した。「前へ。」手信号で前進を指示する。「芸浄隊かっ。」叫んで鉢合わせた手下が、銃を抜こうとしたため、やむなくは長谷川が89式小銃を発砲した。「一名排除。しかし気づかれた。皆、迎撃態勢、迎撃態勢。」藤高曹長の掛け声で慌ただしくなったビル内。雪崩れ込むGKメンバーと銃撃戦となる。…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.53 )
日時: 2017/07/08 01:54
名前: 梶原明生 (ID: W4UXi0G0)  

…「芸浄隊だっ、銃を捨てろ。」勿論社交辞令みたいな警告だが、それでも叫んでおく必要がある。「撃ってきた。発砲許可っ。」藤高曹長の雄叫びに、一斉に銃撃する藤高班。2名のGKが撃たれて階段を転げ落ちる。「2名排除。前進する。」互いに援護仕合、素早く駆け上がる。手榴弾でも投げられたら終わりだ。二階に上がった班が安全を確保し、残りの班が上がってきた。「3班は東側を。2班は西側。俺の1班は南側を攻める。いいな。」「了解。」それぞれが索敵、掃討を開始した。「クリアー」「出るぞ」と各部屋に突入してはその掛け声を繰り返した。(CQBにおいて通路に出る場合、いきなり部屋から出ると誤って隊員に撃たれる可能性がある。なので扉前で一旦出るぞと叫び、出ていいぞと声がかかるまで絶対に出てはならない。)そして六つ目の部屋にさしかかった時、ドアが開いていきなりGKの手下がAK47で撃ってきた。空かさず89式を構えて発砲する。GKの方が一歩遅かった。もんどりかえって倒れる。まだ部屋にいた奴らも発砲しようとしたが、素早い藤高曹長の走りで部屋のGKに対し発砲した。「5名排除。」言ってる間に斜め前方のドアからまたも敵。89式小銃を構えて撃ち、長谷川達が援護する。部屋に入ると3名排除していた。「前方から敵。」藤高班の一人から無線。息つく間もなくGKの攻撃が襲ってくる。藤高曹長は左肩にスイッチし、面積を小さく絞りながら通路側のGKに89式小銃を向けた。彼の銃弾は瞬く間にGKの二人に被弾。しかし「皆藤軍曹が撃たれました。」「何、とにかく安全を確保し、救急キットで手当てに回れ。」「了解。」どうやら防弾ベストの隙間から鎖骨近辺に当たったらしい。すぐに止血帯で圧迫し、応急処置を施した。「残りの者は前進。」二名だけ残し、後の者は前進を開始した。「2班西側制圧。しかし木下伍長が左腕被弾。」「3班東側制圧。天城軍曹右膝被弾、佐々木上等兵右腹部被弾。」藤高曹長は落胆しつつも告げた。「聞いてくれ。3班は二階の負傷者の手当てと警護に回れ。1班と2班だけで3階へ行く。すまん持ちこたえてくれ、もうすぐ応援が到着する。それまでの辛抱だ。」「了解。ご無事で…」3班の無線を最後に、藤高班は3階を目指した。…続く。


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