複雑・ファジー小説

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芸能界浄化睦軍
日時: 2015/12/29 01:57
名前: 梶原明生 (ID: DU.Bh3c8)  

芸能界浄化の宣言
一つ、芸能界は芸能人搾取があってはならない。

一つ、芸能界は情報提供に速やかに応じなければならない。

一つ、芸能界は悪質な秘密を抱えてはならない。

一つ、芸能界は正当な浄化行動に逆らってはならない。

一つ、芸能界は清浄、且つ国民の模範とならねばならない。

芸能界が不浄且つ不純な行動行為表現を行った場合、芸能界浄化陸軍は武装武力をもって浄化執行する権利を有する。
以上

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.1 )
日時: 2015/12/30 19:40
名前: 梶原明生 (ID: D486Goe5)  

「始動」

奈子は高級ラブホテルの廊下を戸惑いながら歩いていた。「こちらαチーム。奈子がターゲットに接近中。指令をどうぞ。」「こちら指揮班。αチームに継ぐ。奈子が部屋に入り鍵を閉めたら突入だ。浄化執行を許可する。繰り返す、浄化執行を許可する。」「αチーム了解した。交信終了。」そんなやりとりも知らず奈子はドアをノックした。中から50才くらいの男がガウン一枚姿で現れた。「待っていたよ奈子ちゃん。これで総選挙の結果は安泰だね。さぁ、中へ。…」男は彼女を中に入れて 鍵を閉めた。「施錠確認、突入準備」迷彩服に戦闘装備一式を身に纏った隊員達は足早に待機場所から移動した。「俺の合図で行くぞ。3、2、1」ショットガンを斜め下に向けてドアを撃って破壊し、後続の隊員が黒い土管のような突入用具でドアを突き破り突入した。「動くな。そのまま。運営取締役の稲穂泰造だな。私は芸能界浄化陸軍の藤高曹長だ。芸能界浄化法違反並びに銃刀法違反の疑いで身柄を拘束する。以上だ。」藤高曹長は事務的に淡々と口上を述べた。手早くインシュロックで縛り上げられる稲穂。奈子もしばらく保護されることとなった。この時、藤高曹長の戦いは始まったのだ。「上原実優さん、いよいよ始まりましたよ。」スマホの待ち受け画像を見ながら彼は目黒区のビル街から覗ける夜空を仰ぎ見た。…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.2 )
日時: 2016/01/03 07:11
名前: 梶原明生 (ID: D486Goe5)  

…1ヶ月前。

石神奈留人氏が藤高曹長と共に東京都内に建設された芸能界浄化陸軍基地を歩いていた。「いよいよだな。…これも全て藤高曹長、君のおかげだよ。」「何をおっしゃいますか石神大佐。私はただの一曹長として働いたまで。石神大佐あっての芸能界浄化陸軍ではありませんか。」「そこまで言ってくれてありがとう。しかし身の引き締まる思いだな。何としても創軍しなければ。」二人は既に芸能界浄化陸軍の制服を身に纏っていた。グリーンベレー帽と制服の徴章が日差しで燦々と光っていた。やがて彼等は軍庁舎奥にある、芸能界浄化陸軍司令官室についた。一方、講堂では石神大佐の登場を心待ちにしている500人以上の芸能界浄化陸軍軍人が整列していた。「石神大佐、登壇。」女性隊員のアナウンスにより、一糸乱れず立ち上がる軍人達。そこえ登場した石神大佐。先ずは日の丸に頭を下げると、次に芸能界浄化陸軍の徴章に一礼。すぐさま壇上に立った。「諸君、よくぞ全国から集まってくれた。君達は正に芸能界浄化陸軍に相応しい軍人である。」…続く。

Re: 芸能界浄化睦軍 ( No.3 )
日時: 2016/01/07 19:43
名前: 梶原明生 (ID: y.72PaHC)  

…石神大佐は続けた。「かつて過去にあった5月12日の上原実優さんの悲劇を忘れない者が多いことだろう。それこそが芸能界浄化陸軍を創軍するきっかけになったのは言うまでもない。昨今の芸能界において、枕営業、不当な契約、麻薬売買、行き過ぎた表現などなど、目にあまる諸行の多いこと、それらを含めて、国民の希望であり、娯楽であり、また国民の鏡となす芸能界を根底から浄化しなければならないという使命感がある。上原実優さんや、志半ばにして夭折された芸能人の方々に報いるためにも、我々芸能界浄化陸軍は断固として、不浄芸能界と戦うことを誓う。諸君も志を忘れず、戦うことを誓ってほしい。私からは以上だ。」石神大佐は意気揚々と壇上を後にした。」こうしてこの日、芸能界浄化陸軍は始動したわけだ。そのさなか、芸能界浄化陸軍情報部から奈子の情報が流れてきた。主任の小脇大尉から通達があった。「藤高曹長。」「は、これは小脇大尉。何か。」「うむ。今さっき入った情報だが、博多のアイドルグループHKM48の小学生メンバー矢沢奈子が枕営業を強要されているらしい。運営側も本人も否定しているらしいんだが…」「可能性大というわけですね。」「そうだ。」「分かりました。上と協議して作戦立案を行います。」藤高曹長は小脇大尉に敬礼して踵を返した。しかし、その直後に正門付近で爆発音が響いた。無線を取る藤高曹長。「警務隊どうした。」「芸能の牙武装団メンバーの攻撃を受けています。負傷者二名…」聞いた彼は急いで武器庫に向かった。「芸能の牙」とは芸能関係者が有志で結成した芸能界浄化陸軍の前身である芸能界浄化隊時代からの対抗組織である。武力行使は勿論、奇襲やテロ行為も辞さない卑劣かつ非情な組織である。「藤高曹長、どうされましたか。」「正門がGKの攻撃を受けた。応援に行く。」…続く。


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