二次創作小説(新・総合)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ゆうきとμ's+@の日常。【久々新作ミステリースタート!】
日時: 2024/08/18 00:01
名前: ゆうき ◆qJgLsDnlMc (ID: vkkVQEZj)

どうも、ゆうきです。

ここでは、
しゅんぽこさんや広尾さんがやられている
日記の様な物をやっていきます。

ヘキサさんが始めたのを見て、
自分もやる決心をしました。(大袈裟)

他の方よりつまらないかもしれませんが、
温かい目で見守ってください。

タイトル通り、
ラブライブ関連のキャラが出てきます。
主にことりちゃんが。

恐らく毎日は更新できないです。
マイペースにやっていきます。

それでは。


☆企画☆


アンケート>>80(終了しました!)

ゆうきの好きなμ'sの曲大発表!
>>114>>119-121>>123>>126-128
>>133>>143>>205>>217

今までゆうきゲームに出たキャラの総数は?>>279
補足>>287(終了しました!)

新企画に関する案の募集について>>366

ゆうきとことりのイチャイチャ茶番集
>>144(バレンタイン2018)
>>265(クリスマス2018)
>>274(バレンタイン2019)
>>313(ホワイトデー2019)
>>322(エイプリルフール2019)
>>331(メイドの日2019)
>>340(七夕2019)
>>343-344(ゆうきの誕生日~復讐ドッキリ~(前後編))
>>385-387(ことりちゃん、史上最悪の誕生日!?(前中後編))
>>389(ハロウィン2019)
>>390(ポッキーの日2019)
>>393(ゆうことX'mas2019)
>>397-400>>401-404>>407-408>>421-425
(ミステリー「悪夢の夏合宿」)

コメント大歓迎です!(荒らしはご法度)

Re: ゆうきとμ's+@の日常。 ( No.420 )
日時: 2020/01/22 21:38
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

はい、時間になりましたのでここで締め切りと致します。

最後の受付を行います。

To ヘキサさん、デルタさん、洋輝さん

予想ありがとうございます!
意外と予想が割れてますね(笑)

To ヤードさん

予想ありがとうございます!
無理に絵里を選ばなくても良かったんですよ?(笑)

あ、今日の無料10連で初期URヨハネ出ました←

ミステリーは難しいですが、やる場合は楽しみにしています!

動機もトリック解明後に書きますのでお楽しみに。
一応軽く伏線は張ってあるので暇なら探してみてください(ぇ

一体誰が犯人なのか!? お楽しみに!


えー、改めまして10名の方(3人TwitterのDM)予想ありがとうございました!

しかしながら悲報です。
現在アルギャラの方を最後まで書いている所でして・・・
なので、今日解答編1話となる9章を投稿出来ない可能性があります。すいません。

出来なかった場合は、以前のように明日に2話投稿するようにします。

それでは。

悪夢の夏合宿~第9章「犯人は・・・」~ ( No.421 )
日時: 2020/01/24 22:20
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

3話投稿していきますよー!


ーーーーー


食堂


穂乃果
「ええっ!?犯人の正体が分かったの!?」


海未
「本当ですか、それは!?」


ゆうき
「あぁ。今から全部話すよ。」



「・・・・・・」


絵里
「・・・・・・」


ゆうき
「まず、1つずつ今回の事件を振り返っていこう。」


ゆうき
「まず、最初の事件は1日目の夜。
何者かに睡眠薬を盛られたことりちゃんがそのまま拉致されてしまった。」


ことり
「・・・・・・」ブルッ


ゆうき
「しかし4日目の朝、例の隠し部屋に閉じ込められていたのが無事発見された。」ポンポン


ことり
「・・・・・・///」ギューッ


ゆうき
「この事件、振り返るとわからないことだらけなんだ。」



「わからないこと?」


ゆうき
「あぁ。まず、犯人はどうやってことりちゃんに睡眠薬を盛ったのか。
次に、何故犯人はことりちゃんを拉致ったのか。
そして、何故2人も殺した犯人がことりちゃんには何もしなかったのか。」



「犯人がわかったっちゅうことは、その3つのわからないことにも答えられるんやね?」


ゆうき
「うん。それは追々話すよ。まずは事件の振り返りを続けよう。」


ゆうき
「第2の事件は矢澤にこの殺害だ。」


ゆうき
「真姫が診てくれたように殺害されたのは早朝。
恐らくは夜に受け取ったというメールで呼び出されて殺害されたと思われる。」


ゆうき
「この事件の大きな謎といえば、にこの死体が裸にされて風呂に放り込まれていたこと。」


絵里
「え?あれにも意味があるの?」


ゆうき
「勿論だよ。あれは今回の事件においての重要な要素だった。」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「もう1つの謎はメール。さっきも行ったけどにこはこのメールで呼び出されて殺されたと思われる。」


ゆうき
「だが、何故犯人はそんなことをしたのか。」


海未
「・・・言われてみれば、妙ですね。
にこが殺されたのは早朝とはいえ、誰かが起き出している可能性も十分にあったでしょうし。」


海未
「それこそお風呂にでも入って1人になっている所を狙う方が不自然では無いでしょう。」


ゆうき
「その通り。」


ゆうき
「しかし、犯人がそんなことをしたって事は、
やはりこれにもちゃんと意味があったという事だ。」


穂乃果
「メールにも、意味が?」


ゆうき
「ああ。それに関してはにこのスマホを回収しておいたし、パスワードも解いて確認済みだよ。」



「そうなんやね・・・」


ゆうき
「うん。
・・・振り返りを続けよう。第3の事件は西木野真姫殺害。」


ゆうき
「彼女は密室状態だった部屋の中で殺害され、
2つのルームキーは部屋の中、マスターキーは俺が肌身離さず持っていた。」


ゆうき
「一見すると犯行可能だったのは俺1人。
だが俺はことりちゃんに誘われてここに来たんであって、
最初から来る予定は無かったから必然的に犯人候補からは外れる。」


花陽
「じゃあ・・・誰がどうやって?」


ゆうき
「トリックだよ。犯人はあるトリックを使ってマスターキーを手に入れ、
そして密室殺人を決行したんだ。」


ことり
「え?でも、マスターキーはゆうき君がずっと持ってたって・・・」


ゆうき
「その辺りの事も後で話すよ。とにかく、犯人はそうして密室殺人を行った。」


ゆうき
「犯人はとても頭のいい人物だ。
状況からみて、恐らく密室殺人は急ごしらえしたモノだからね。」



「急ごしらえ・・・?」


ゆうき
「ああ。だってみんな、この島に来るまでマスターキーの存在なんて知らなかっただろ?
犯人だってそうなハズだ。」


ゆうき
「しかし、犯人はマスターキーの事を聞いて瞬時に今回のトリックを思い付き、そして実行した。」


ゆうき
「結果、見事に密室殺人は成功。犯行は完璧。犯人はそう思った事だろう。」


ゆうき
「しかし、それは大きな間違いだ!」


絵里
「っ!?」ビクッ


ゆうき
「結果として、犯人はこの密室殺人で”自滅”してしまったんだよ!」



「自滅・・・?」


ゆうき
「ああ、思い出してくれ。希と絵里はその場にいなかったから知らないだろうけど、
死んだ真姫がにこの検死をした後で穂乃果、海未、凛、かよちんと俺の5人に
マスターキーの存在を教えてくれて、話し合いの末俺が保管することになった。」チャラ…


穂乃果
「・・・う、うん・・・」


ゆうき
「この時点でマスターキーは俺の手元にあるワケだから、
犯人がマスターキーを使うとなるとあの時よりも前にすり替える必要があった事になる。」


海未
「!!・・・ということは・・・」


ゆうき
「そう。つまり、犯人は”あの時よりも前にマスターキーの存在を知っていた人物”
・・・って事になるんだ!」



「う・・・ウチは違うよ!真姫ちゃんの密室殺人が起こるまでマスターキーの事なんて知らへんかった!」


絵里
「わ・・・私だって!」


ゆうき
「そうだろうね。ルームキーは2つあるから滅多な事じゃマスターキーを使う事は無いし、
真姫もわざわざ個別に伝えたりしてなかっただろう。」


穂乃果
「穂乃果も違うよ!あの時真姫ちゃんに聞くまでマスターキーがあるなんて知らなかった!」


海未
「私もです!あの時に初めて知りました!」



「り、凛も!」


絵里
「!!・・・それじゃあ、やっぱり・・・!」キッ


ことり
「っ!?」ビクッ


ことり
「ち・・・違うよ!確かにことりは、1日目の夜に真姫ちゃんからマスターキーの事は聞いてたけど、
その後ずっとあの隠し部屋に閉じ込められてたんだもん!」


ゆうき
「その通り。ことりちゃんは1日目の夜の時点でマスターキーの事を知っていたけど、
その後すぐに拉致られて監禁されたんだから犯人なワケが無い。」


ゆうき
「ちなみに、俺はことりちゃんと同じタイミングでマスターキーの事を知っていたけど、
何度も言ってる通り俺はここに来る予定は無かったし、
この通りマスターキーだと思ってる鍵を持ってるから、
トリックなんて使う必要は無い。つまり犯人では無い。」



「?・・・あれ?それじゃあ・・・!」


海未
「・・・ま、まさか・・・!」


ことり
「!!・・・あ・・・あぁ・・・!!」ブルブル


ゆうき
「・・・そう。」


ゆうき
「1日目の夜、真姫からマスターキーの事を聞いた時・・・」


ゆうき
「あの場には真姫の他には俺とことりちゃん、そしてもう1人ある人物がいた・・・」


絵里
「・・・そ、それって・・・!」


穂乃果
「もしかして・・・!」


ゆうき
「そう・・・その人物は・・・・・・」スッ



ビシィ!



































































花陽
「・・・・・・!!」ビクッ


ゆうき
「小泉花陽・・・君だよ。」



「・・・・・・えっ?」ガクガク


ゆうき
「君が、にこと真姫を殺害した犯人だね・・・?」


花陽
「・・・・・・」ガクガク


穂乃果・海未
「!!!」


絵里・希
「・・・・・・」


ことり
「・・・ゆうき君・・・・・・」


ゆうき
「・・・・・・」


花陽
「・・・・・・」ガクガク


(続く)

悪夢の夏合宿~第10章「初夜の真実」~ ( No.422 )
日時: 2020/01/24 22:30
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

穂乃果
「は・・・花陽ちゃんが・・・」


絵里
「花陽が・・・」



「かよちんが・・・」



「にこっちと真姫ちゃんを・・・殺した・・・?」


花陽
「・・・・・・」ブルブル


ことり
「ゆうき君・・・」ギュッ


ゆうき
「ことりちゃん・・・」


ことり
「それ・・・本当なの?本当に・・・かよちゃんが・・・」


花陽
「・・・ちがう・・・」ボソッ


ゆうき
「!」ピクッ


ことり
「えっ?」


花陽
「花陽じゃない・・・花陽はにこちゃんや真姫ちゃんを殺してなんて・・・」



「そ・・・そうだよ!」バッ


ゆうき
「凛・・・」



「あの優しいかよちんが殺人なんてするわけ無いもん!
かよちんが犯人だなんて何かの間違いだよ!」


ゆうき
「・・・気持ちはわかる。俺だって信じられない。」


ゆうき
「でも、これは事実なんだ。にこと真姫を殺したのは、間違いなくかよちんなんだよ。」


花陽
「・・・違う・・・私じゃない・・・」


花陽
「!!・・・そ、そうだよ!思い出してよ!
ことりちゃんが行方不明になった夜の事!」


ことり
「?」


花陽
「あの夜、ゆうき君が部屋に戻る直前までずっと一緒にいたじゃん!
私にことりちゃんを拉致するなんて不可能だよ!」


花陽
「そもそも、ことりちゃんは睡眠薬を盛られたって話だけど、私はそんなことした記憶も無い!」


花陽
「ほら、私が犯人なわけないじゃん!」


ゆうき
「・・・・・・」


花陽
「どうしたの?反論は無いの?」



「・・・どうしたの、かよちん・・・」


花陽
「?・・・り、凛ちゃん・・・?」



「今日のかよちん、何か怖いよ・・・
流石の凛でも、こんなかよちんは好きになれない・・・」


花陽
「っ・・・!凛ちゃんまで私を疑うの!?」



「っ!(ビクッ)・・・そんなつもりは・・・」


花陽
「そうだよね!だって凛ちゃんとはちっちゃい時からずっと一緒だもん!
凛ちゃんは花陽の事信じてくれるに決まってるよね!」



「・・・・・・うん・・・」


花陽
「それで、ゆうき君?何か反論は・・・」


ゆうき
「何か勘違いしてないか?」


花陽
「・・・えっ?」


ゆうき
「俺はにこと真姫を殺したのは君だって言ったけど、
ことりちゃんを拉致ったのも君とは一言も言ってないよ。」



「・・・えっ?えっと・・・」


海未
「・・・ゆうきさん。どういう意味ですか?」


ゆうき
「かよちんの言った通り。ことりちゃんを拉致ったのはかよちんじゃないんだよ。」


ことり
「えっ・・・?」


一同
「「えええええ~!?」」


絵里
「ちょっとゆうきさん!それ本当なの!?」


穂乃果
「それで!?ことりちゃんを拉致した犯人は誰なの!?」


ゆうき
「要はさっきのマスターキーと同じ事だよ。」


ゆうき
「俺はことりちゃんの閉じ込められてた隠し部屋の存在なんて知らなかったし、皆だってそうだろう?」


ゆうき
「だが、1人だけあの部屋の存在を知ってたであろう人物がいる。」



「!!・・・それって・・・!」


ゆうき
「そう・・・・・・殺された西木野真姫本人さ。」



「ま・・・真姫ちゃんが?」


ゆうき
「あぁ。真姫はこの島、そして別荘の所有者だ。
隠し部屋の事を知っていてもおかしくないだろ?」


穂乃果
「た・・・確かに・・・!」


海未
「・・・ですが、ゆうきさんが以前隠し部屋があるか聞いた際には、「無いと思う」と・・・」


ゆうき
「その隠し部屋にことりちゃんがいたんだから、
自分しか知らない隠し部屋の存在を言ったら
「自分が犯人です」って言ってるようなものだろ?」



「・・・じゃあ、真姫ちゃんあの時わざと・・・」


ゆうき
「隠し部屋の事を言わなかったんだよ。」


絵里
「・・・でも、納得いかないというか、釈然としないというか・・・
真姫がそんなしょうもないことするとは思えないけど・・・」


ゆうき
「・・・1人、平気でそんなことしそうなヤツがいるだろ?」



「!!!・・・・・・それって!」


ゆうき
「そう。ことりちゃんを拉致った犯人は真姫1人じゃなかった。」


ゆうき
「同じく殺された矢澤にこもまた、ことりちゃんを拉致した犯人だったんだよ。」


花陽
「!?」


ことり
「に・・・にこちゃんも!?」


ゆうき
「あぁ。そう考えると睡眠薬の件も説明がつくんだ。」


穂乃果
「睡眠薬?」


ゆうき
「かよちん、覚えてるでしょ?1日目の夜、ことりちゃんがやたら眠そうだったこと。」


花陽
「・・・それが、どうしたんですか?」


ゆうき
「あれは明らかに睡眠薬のせいだ。じゃあいつ睡眠薬を盛られたのか。
その答えはあの夜の夕食にあったよ。」


海未
「1日目は・・・・・・確か、カレーでしたよね?」


ことり
「でも、それは違うんじゃないかな?よそったのはことりだし・・・」


ゆうき
「うん。睡眠薬を盛られたのはカレーじゃなく、その後・・・」



「・・・あっ!麦茶!そうだよね?ゆうき君!」


ゆうき
「そう。あの時にこが淹れてくれた麦茶。あれに睡眠薬が入ってたんだよ。」


穂乃果
「・・・でも、穂乃果はあの日は何ともなかったよ?」



「凛も・・・」


ゆうき
「そりゃそうだよ。あの日睡眠薬を盛られたのはことりちゃんだけなんだから。」


絵里
「・・・でも、あの麦茶は各々が適当に取って・・・」


ゆうき
「本当に?」


ことり
「・・・・・・!!あぁ~!!」


海未
「!?・・・ことり!?」


穂乃果
「ことりちゃん!?どうしたの!?」


ことり
「そっか・・・そういうことだったんだね!
あの時、ことりは遠くて届かないだろうからってにこちゃんが手渡ししてくれたの!
あの中に睡眠薬が入ってたんだ!」


一同
「「あっ!!」」



「そっか・・・!あれ、にこっちにしてはやけに気が利く行動やなって思ってたんよ!
まさか、そんな意味が・・・!」


ゆうき
「・・・その通り。あの日のにこの行動は恐らくこうだ。」


ゆうき
「にこは麦茶を淹れた時に1つだけ睡眠薬入りのモノを用意した。」


ゆうき
「そして、適当に理由をつけてその睡眠薬入り麦茶をさりげなくことりちゃんに渡す。」


ゆうき
「後は勝手に眠りこけるのを待つだけ。」


ゆうき
「あの日のことりちゃんの様子を見るに、睡眠薬はかなり強力なものだったんだろう。」


ゆうき
「例えば、俺が風呂に行ってる間にでもこっそり部屋に侵入して、
眠りこけることりちゃんを真姫と共に拉致った。」


ゆうき
「睡眠薬は強力なものだから扉を開けっぱなしにして寝ると想定してただろうし、
そうじゃなくてもマスターキーを使えばOK。」


ゆうき
「後は、全員が寝静まったのを見計らって例の隠し部屋に閉じ込めた。」


ゆうき
「まあ、そんなところだろう。」


一同
「「・・・・・・」」


ゆうき
「以上、ことりちゃん拉致監禁事件について状況を元に語ったが、
恐らくほぼ間違いは無いだろう。
・・・当人達が死んだ今、確かめる事は出来ないけど。」


海未
「・・・なるほど。それで1つわかりましたよ。」


ことり
「海未ちゃん?」


海未
「何故ことりを拉致した犯人はことりに何もしなかったのか・・・」


海未
「犯人は「何もしなかった」のではなく、
殺されてしまった為に「何も出来なかった」ということですね。」


ゆうき
「あぁ。あの2人が何でこんなことしたのかはわからないけど、
閉じ込められた以外何もされなかったって意味では
ことりちゃんは運が良かったかもしれないね。不謹慎だけど。」


ことり
「・・・・・・」


ゆうき
「これが、君がこの事件で唯一関わっていない
「ことりちゃん拉致監禁事件」の真相だよ。」


花陽
「・・・・・・」


絵里
「証拠はあるの?」


ゆうき
「あるよ。真姫の死体を見つけた時、部屋の中でことりちゃんの髪の毛を見つけたろ?」



「あぁ・・・そんなこともあったね。それが?」


ゆうき
「ことりちゃんは1日目の夜に行方不明に。
それまでは基本俺や穂乃果や海未が側にいて、
ことりちゃんはあの部屋に1度も入っていないハズだ。」


ことり
「う、うん!捜査でゆうき君達と一緒に入るまでは1度も・・・」


ゆうき
「・・・って事は考えられるのは2つ。
あの部屋を使っていたにこと真姫が故意にことりちゃんの髪の毛を抜き取った可能性。
もしくは、2人も気付かぬうちに抜け落ちた髪の毛が2人の衣服にくっついて、部屋の中で落ちた可能性。」


ゆうき
「2人は俺とことりちゃんみたいに過剰なスキンシップを取る人じゃないし、この2つのどちらか。」


ゆうき
「そんなことになるほど2人がことりちゃんに近付く機会があったとしたら、
2人がことりちゃんを拉致った時だけだろう。」


ゆうき
「他にも、あの隠し部屋とその周辺を調べれば、2人の指紋とかがあるハズだよ。」


ゆうき
「そうなれば、2人がことりちゃんを拉致った犯人なのは確定的になるだろう。」


一同
「「・・・・・・」」


絵里
「驚いたわ・・・アレはてっきり犯人がことりに罪を擦り付ける為のモノとばかり・・・」


ことり
「・・・絵里ちゃん、ことりが犯人だと思ってたの?」


絵里
「・・・いや、その・・・ごめんなさい。正直ずっと疑ってたわ。
あなたがそんなことするような人じゃないってわかってたし、
ゆうきさんがアレだけ庇ってるんだから違うって事は分かってたんだけど・・・
どうしても、心のどこかで認められなくて・・・」


ことり
「絵里ちゃん・・・」


絵里
「ことり・・・ゆうきさんも。本当にごめんなさい。」ガバッ


ことり
「あっ・・・」


ゆうき
「絵里、顔上げて。」


絵里
「ゆうきさん?」


ゆうき
「状況が状況だったし、ことりちゃんを疑うのも仕方無かったと思うよ。(ヨシヨシ)
・・・俺だって、一瞬くらいなら・・・」


ことり
「ゆうき君・・・(またよしよししてくれるの、嬉しい・・・///)」


ゆうき
「俺の方こそ、掴みかかったりしてごめん。」


絵里
「・・・いえ、あなたにしてみれば当然の反応だったと思うわ。
私は気にしてないから大丈夫よ。」


ゆうき
「ありがとう。」


ことり
「良かったね。」ニコッ


ゆうき
「うん・・・」ヨシヨシ





ゆうき
「・・・さて。謎解きに戻ろうか。」


ゆうき
「かよちん。ここからは君の罪を暴いていくよ。」


花陽
「っ・・・!罪って何ですか!私は何もやってません!」


穂乃果
「花陽ちゃん・・・」



「かよちん・・・」


花陽
「・・・!そ、そうだよ!真姫ちゃんの時なんて私はどうしたっていうんですか!?」


花陽
「部屋は完全な密室状態で、ルームキー2つは部屋の中!
マスターキーも他ならぬゆうき君がもって部屋に閉じこもってたんだよ!?
それをどうやって花陽が!?」



ことり
「・・・ゆうき君・・・・・・」


ゆうき
「・・・確かに。」


ゆうき
「真姫が殺された時は2つのルームキーは部屋の中にあったし、
マスターキーは俺が肌身離さず持っていた。」


ゆうき
「普通に考えたらあの部屋に入る事が出来たのは俺だけだろう。」


花陽
「だったらゆうき君が・・・!」


ゆうき
「だが、それはあの部屋が完全な密室だったらの話だ。」



「えっ?」


海未
「完全な密室だったら・・・ですか?」


ゆうき
「あぁ・・・かよちん、君は巧妙なトリックを使ってあの部屋を密室に見せかけただけなんだ!」


花陽
「っ・・・・・・」


続く

悪夢の夏合宿~第11章「花、儚く散って・・・」~ ( No.423 )
日時: 2020/01/24 23:00
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

ゆうき
「・・・確かに。」


ゆうき
「真姫が殺された時は2つのルームキーは部屋の中にあったし、
マスターキーは俺が肌身離さず持っていた。」


ゆうき
「普通に考えたらあの部屋に入る事が出来たのは俺だけだろう。」


ゆうき
「だが、それはあの部屋が完全な密室だったらの話だ。」


ゆうき
「かよちん、君は巧妙なトリックを使ってあの部屋を密室に見せかけただけなんだ!」


花陽
「っ・・・・・・」


穂乃果
「巧妙な・・・」



「トリック・・・?」


花陽
「っ・・・・・・!」キッ


ゆうき
「!」


花陽
「何ですかトリックって!私にはルームキーはおろか、
マスターキーも使うことが出来なかったんですよ!?
どうあがいても私に真姫ちゃんを殺す事なんて出来ないです!」


ゆうき
「あぁ。出来ないだろうね。」










ゆうき
「俺がずっと持ってるこの鍵が、本当にマスターキーならね。」


花陽
「っ!?」ビクッ


ことり
「・・・えっ?」


絵里
「そ、それってどういう事よ!」


ゆうき
「実は、俺がずっと持ってるこの鍵は、マスターキーなんかじゃなかったんだ。
・・・かよちん!君によってマスターキーだと思わされてただけだったんだ!」


花陽
「・・・何を言い出すのかと思ったら・・・
よくそんなデタラメが言えますね!」


ゆうき
「じゃあ、実験してみるか?」


花陽
「!・・・・・・うふふ。実験なんてもうしたじゃないですか!確かにそれはマスターキーだった!そうだよね?」


穂乃果
「そ、そうだよ!ゆうき君がマスターキーを管理するってなってすぐにやったじゃん!
やっぱりゆうき君の持ってるそれは・・・!」


ゆうき
「あぁ・・・
思えば、あの時鍵が本物か確かめた方が良いんじゃないかって
言い出したのはかよちんだったよな。」


花陽
「っ・・・!私は、本当にそう思って・・・!」


ゆうき
「あれで俺もすっかり騙されちまったよ。
既に鍵がすり替えられてるとも知らずにね。」



「えっ!?」


海未
「ま・・・待ってください!あの時既に鍵がすり替えられていたのですか!?」


ゆうき
「あぁ。俺がマスターキーを持った後じゃすり替えるチャンスなんて無かっただろうし・・・
その前にすり替えられてたって考えるのが自然だろ?」


穂乃果
「た・・・確かに・・・」



「で、でも・・・だったらいつ・・・?」


ゆうき
「いつか?そうだな・・・」


ゆうき
「にこを殺害した直後、だろ?」


花陽
「っ!」ビクッ


ゆうき
「その反応、図星みたいだな。」


ことり
「えっ?えっ?ゆうき君、どうしてわかったの?」


ゆうき
「にこが殺される前夜に受け取ったメール、そして風呂場に放り込まれていた遺体・・・
これこそ、トリックを成功させるための工作が行われた後だからさ。」


絵里
「・・・それ、どういうこと?」


ゆうき
「それは、トリックについて説明しながら話していくよ。」


ゆうき
「簡単に言えば、使われたのは巧妙な鍵入れ換えトリックだった。」



「鍵入れ換えトリック・・・?」


ゆうき
「そう。ただマスターキーを手に入れるだけならそのまま持ち出すとか、
自分のルームキーと入れ換えるとかが出来るけど、
いざその事がバレると言い逃れが出来なくなる。
だからわざわざ複雑な事をしてバレないようにマスターキーを持ち出す必要があった。」


ゆうき
「入れ換えに使われた鍵は3つ。
まず、かよちんの持っているルームキー。これを仮にAとするよ。
次に、俺が持っていると思っていたマスターキー。これは仮にBとする。」


海未
「そこまではわかりますが・・・もう1つは何なのですか?」


ゆうき
「もう1つは、殺されたにこの持っていたルームキーだよ。」


花陽
「!!」ギクッ


穂乃果
「えっ?にこちゃんの?」


ゆうき
「うん。これを仮にCと呼ぶよ。」


ゆうき
「まず最初に真姫からルームキーを配られ、かよちんはAを、にこはCを持っていた。
Bは今は鍵置き場にある。」


ゆうき
「トリックの始まりは1日目の夜。
かよちんはにこ宛にメールを送った。」



「あ!真姫ちゃんが言ってた・・・」


ゆうき
「そう、そのメール。内容はこんな感じだ。」


ゆうき
「『話したい事があるから明日の朝早くに会いたい。
他の誰にも聞かれたくないから絶対に1人で来て欲しい』・・・ってね。」


ことり
「?・・・そのメールに、何か意味があるの?」


ゆうき
「大有りさ。トリックを成功させるために、
かよちんはここでにこにある行動をさせる必要があったんだ。」



「ある行動?」


ゆうき
「にこに、部屋に鍵を掛けさせる。そして、そのまま鍵を持ってこさせる。
・・・こういう行動さ。」


海未
「・・・それに、どういう意味があるのですか?」


ゆうき
「ここで1回目の入れ換えを行う為さ。
自分の持っているAと、にこの持ってくるCをね。」


ゆうき
「『絶対に1人で来て欲しい』の文字を見てにこはこう思ったハズだ。」


ゆうき
「自分の使っている部屋には真姫がいる。
万が一自分が動き出して目を覚ましたことで尾行されていたら
かよちんのお願いを守れない。」


ゆうき
「そこで、その可能性を潰す為に部屋に鍵を掛けてしまう。
そうすれば尾行されることを未然に防ぐことが出来る。」


ゆうき
「そう思ってにこは部屋に鍵を掛け、かよちんの元に向かった。」


ゆうき
「それが、かよちんの計算通りの行動だと、
また、そこで自分が殺される事になるなど知らずに。」


花陽
「っ・・・・・・」


絵里
「・・・・・・」


海未
「・・・・・・」


ことり
「・・・でも、そこでにこちゃんの持ってる鍵を手に入れちゃえば、
それ以上入れ換えは必要無いんじゃないかなぁ?」


ゆうき
「ダメだよ。この時点で調べられれば、自分が鍵を入れ換えたことがすぐにバレてしまう。」


ことり
「そ、それじゃあ・・・鍵を入れ換えたりしないで、そのまま持ち出しちゃえば・・・」


ゆうき
「そうしたら、他のメンバーにとってはそのまま鍵が無くなってしまい、
「どこにいったんだ」って話になってしまう。
で、結局調べられてすぐにバレてしまう。
だから、「A」と「C」を入れ換えたかよちんは、
そのまま鍵置き場に向かい、更に「C」と「B」を入れ換えた。」



「これで、マスターキーを手に入れた事になるんやね。」


ゆうき
「うん。しかし、これで入れ換え完了とはならなかった。」


穂乃果
「えっ?」


ゆうき
「にこの遺体だよ。鍵を入れ換える為に漁ったことで、服が乱れてしまったんだ。
このままじゃ犯人が何かを探していた事が丸わかりだし、
下手すれば鍵を入れ換えた事実がバレるおそれもある。」


ゆうき
「そこで彼女は考えた。何とかこれをカモフラージュ出来ないかと。
そして彼女がとった行動は・・・」



「・・・!!そっか!だから死体をお風呂に放り込んだんだ!
服が乱れたならいっそのこと脱がしちゃえって、そう考えたんだね!」


花陽
「!!」ギクッ


ゆうき
「そういうこと。凛、中々冴えてるじゃん。」



「えへへ~」


ことり
「(む~っ・・・)」


↑ 嫉妬してることりちゃん


ゆうき
「そうして彼女は危険を承知で遺体をお風呂場まで運び、服を脱がせる。
そして、湯船に放り込んだんだ。」


絵里
「驚いたわ。真姫の言っていたメールも、お風呂に放り込まれていた遺体も、
全部密室殺人の為のモノだったのね。」


ゆうき
「そっ。後は夜になるのを待って手に入れたBの鍵・・・
つまりマスターキーを使って真姫の部屋に侵入するだけだった。
しかし、ここでまたしても問題が起こる。」


海未
「問題ですか?」


ゆうき
「真姫からマスターキーの存在を教えて貰った俺達が、
犯人に使われないようにって俺が預かる事を決めてしまった。」


ゆうき
「真姫の部屋ならともかく、他の部屋に使う事があればマスターキー・・・
Bの鍵がCの鍵であるにこの持っていたルームキーと入れ替わっていることがバレてしまう。」


ゆうき
「そこで彼女はマスターキーが本物だとアピールする為に、
鍵が既に入れ替わっていないか確かめようと言い出した。」


穂乃果
「あっ、そういえば言い出したのって花陽ちゃんだったよね。
花陽ちゃんにしては積極的な行動だなって思ったんだよね。」 


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「うん。更に、真姫の部屋以外で使われればバレるから真姫の部屋で確かめる必要がある。
真姫の部屋で確かめればって言い出したのも、かよちんだったよね。」


花陽
「・・・そ、それは・・・
あの時も言ったけど、ロビーから一番近かったから・・・」


ゆうき
「それはたまたまだろ?部屋は各々が適当に決めたんだから。」


花陽
「うっ・・・」


ゆうき
「そうして、マスターキーが入れ替わっていない事を確認した俺達は、安心して解散した。」


ゆうき
「その瞬間、全員がかよちんに欺かれたとも知らずにね。」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「そうして関門を突破したかよちんは夜になって
手に入れたBの鍵で真姫の部屋に侵入し、彼女を殺害。
これで密室殺人は完成。
しかし、鍵の入れ換えはまだもう1行程ある。」



「えっ?まだ?」


ゆうき
「あぁ。にこの持っていたルームキー、つまり「C」として
かよちんの本来使っているルームキー、つまり「A」が部屋にある。
それを調べられれば折角のトリックがおじゃんになってしまう。」


ゆうき
「そこで彼女は遺体発見の際にこっそり手に入れた「B」の鍵を持ってきていた。」


ゆうき
「そして、全員が遺体に釘付けになったその瞬間、
さりげなく持っていた「B」と置いてあった「A」を入れ換えた。
きっとやりやすいように殺害時に場所を動かしたりしてたんだろうな。」



「そういえばかよちん、あの時ゆうき君と一緒に最初に部屋に入ってたよね・・・」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「あの一瞬で鍵を入れ換えた上に悲鳴をあげて俺にくっつく。
こうする事で自分には何も出来なかったとさりげなくアピールする。
・・・まったく、大したものだぜ。
思えば、今回の合宿の間かよちんはやけに俺とスキンシップを取ってきたよな。
・・・全部、この時の為の布石だったんだな。」


花陽
「ち、違うよ!本当に怖かったから・・・!
それに、いっぱいスキンシップ取ったのは・・・その・・・///」


花陽
「わ、わたし・・・ゆうき君の事・・・好き、だから・・・///」カアァ


ゆうき
「っ!?///」ドキッ


ことり
「・・・ゆうき君。」ギューッ


ゆうき
「・・・あー、普通ならすげー嬉しいところだし、
それはきっと本心なんだろうけど・・・
罪は罪。君が殺人をしたことに変わりはないんだよ。」


ゆうき
「それに・・・俺にはことりちゃんがいる。だから、告白なんてしても無駄だよ。
・・・大人しく罪を認めてくれよ。」ヨシヨシ


ことり
「ゆうき君・・・///」ギューッ


花陽
「うぅ・・・・・・」グスン



「かよちん・・・?」


花陽
「・・・違う!わたしじゃない!」ポロポロ



「花陽ちゃん・・・」


花陽
「だ、だって!真姫ちゃんが殺された夜は、花陽はずっと寝てたもん!」ポロポロ


花陽
「そうだよ!ゆうき君もあの朝眠そうにしてたじゃん!」ポロポロ


花陽
「ゆうき君言ってたじゃん!薬でも盛られたんじゃないかって!」ポロポロ


花陽
「だから、それで花陽もグッスリ寝てたんだよ!
だから・・・だから・・・!」ポロポロ


ゆうき
「・・・・・・」


ことり
「ゆうき君・・・?」


ゆうき
「・・・かよちん、嘘はいけないよ。」ポンポン


花陽
「う、嘘じゃない!嘘なんかじゃ・・・!」ポロポロ


ゆうき
「・・・睡眠薬が入ってたのは、真姫が殺された夜に俺達が飲んだココアだよ。そうだろ?」


花陽
「し、知らない・・・!そうだとしても、
花陽はココア飲んだから、だから犯人じゃ・・・」ポロポロ


ゆうき
「うん。確かに君はココアを飲んだ。反対に飲んでいない人もいるよね?」


穂乃果
「・・・えっ?」


海未
「・・・凛・・・ですね。」



「あっ・・・!」


ゆうき
「そう。凛はココアの代わりにかよちんの作った食後のラーメンを食べた。そうだったよね?」



「う、うん・・・でも、どうして凛は睡眠薬を飲まされなかったの?」


ゆうき
「出来るだけ早く遺体を発見して欲しかったからだよ。」


絵里
「出来るだけ早く?どうして・・・」


ゆうき
「鍵だよ。唯一密室状態の部屋を開けられる
マスターキー「と思っていた」鍵を俺が持っているんだ。」


ゆうき
「例えば、それを俺が気まぐれで誰かに使わせたりだとか、
誰かに盗まれたりとかすればそれでトリックが破綻してしまう。」


ゆうき
「そうなる前に一刻も早く遺体を発見してもらって、
かつ部屋が密室状態なのを確認して欲しかったんだよ。」


ゆうき
「そこでかよちんは夜食としてラーメンをあてがう事で、
睡眠薬入りのココアを飲ませないようにした。」


ゆうき
「ついでに、ココアを1つラーメンのお盆にさりげなくよける。
そして残りのココアに睡眠薬を混ぜる。」



「!!・・・じゃあ、あの時かよちんが
自分のココアを凛のラーメンと一緒に持ってきたのは・・・!」


ゆうき
「よけといた睡眠薬の入っていないココアを一緒に持ってきてたんだよ。」



「・・・じゃあ、じゃあ・・・
凛は、かよちんに利用されてたの・・・?」


花陽
「ち、違うよ!凛ちゃんにそんな酷いことしないもん!」ポロポロ


ゆうき
「・・・まだ、自分は犯人じゃないって言うのかい?」


花陽
「だ、だって・・・違うもん・・・!」ポロポロ


ゆうき
「頼むよかよちん。こんなこと俺だって辛いんだ。
早く罪を認めてくれよ。」


花陽
「花陽・・・何もやってないもん・・・」ポロポロ


ゆうき
「・・・ったく。証拠だってあるんだよ?」


花陽
「!!・・・無い、そんなの無いぃ・・・」ポロポロ


ゆうき
「・・・忘れたの?君の前でも見せたじゃん。」


花陽
「えっ・・・・・・?」ポロポロ


ゆうき
「これだよ。にこのスマホ。」スッ


花陽
「!!」ポロポロ



「・・・そっか、その中にはにこっちが犯人から受け取ったメールが・・・」


絵里
「でも、スマホにロックが掛かってるわ。
今すぐ見るのは無理だし、証拠には・・・」


ゆうき
「・・・さっきも言ったけど、ロックのパスワードは解いて、中身も見たんだ。
・・・それが、これだよ。」スッ


一同
「「!!」」


花陽
「うっ・・・うぅ・・・」ポロポロ


From 小泉 花陽
To   矢澤 にこ
件名 お願い

花陽です。夜遅くにごめんね。
実は、にこちゃんに話したい事があって・・・
明日の朝、6時からご飯の準備だからそれより前の早い時間に会いたいです。
ロビーで待ってるから来てね。

それと、他の皆には聞かれたくないから、絶対に1人で来てね。
相部屋の真姫ちゃんにもバレないようにね。

それじゃあ、待ってます。


穂乃果
「・・・こ、これは・・・」


海未
「決定的・・・ですね・・・」


花陽
「・・・あ・・・あぁ・・・」ガクガク


ゆうき
「自分が犯人じゃないって言うのなら、
にこに会って何を話してたのか教えてくれるよね。」


花陽
「・・・・・・」ポロポロ


花陽
「・・・・・・」ガクン



「・・・嘘やん。」


穂乃果
「本当に・・・?」



「・・・かよ・・・ちん・・・?」


ことり
「かよちゃん・・・」ウルウル


花陽
「・・・・・・」ポロポロ


ゆうき
「・・・かよちん。」


花陽
「・・・・・・」グシュグシュ








花陽
「・・・花陽がやりました・・・」


希・海未・絵里
「「・・・・・・」」


穂乃果・ことり・凛
「「!!!」」


ゆうき
「・・・・・・」


花陽
「・・・にこちゃんも、真姫ちゃんも・・・
花陽が殺したんだよ・・・」



「かよちん・・・」ポロポロ


ことり
「かよちゃん・・・」ポロポロ


ゆうき
「・・・ったく!
なんでだよ!どうしてあの優しいかよちんがこんなこと・・・!」


花陽
「・・・・・・」


ゆっくり目をつむる花陽


花陽
「どうしてか、ですか?」


花陽
「・・・・・・」
























































花陽
「・・・花陽の、大好きな先輩を・・・」


花陽
「ことりちゃんを・・・守るためだよ。」


一同
「「!!?」」


ことり
「・・・・・・え?」


ゆうき
「ことりちゃんを・・・守るため・・・?
どういうことだよ!?」


花陽
「・・・・・・」


続く

悪夢の夏合宿~第12章「ただひとつの願い」~ ( No.424 )
日時: 2020/01/25 22:35
名前: ゆうき ◆3kcYqPadC. (ID: i8MUn/7P)

花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「ど・・・どういうことだよ!『ことりちゃんを守るため』って・・・!」


ことり
「・・・・・・かよちゃん?」


花陽
「・・・・・・ことりちゃん、言ってもいい?」


ことり
「えっ・・・?
!!・・・・・・もしかして、『あの事』が関係してるの?」


花陽
「・・・・・・」コクン


ことり
「・・・そっか・・・・・・」


ことぱな以外
「「・・・・・・?」」


ゆうき
「ことりちゃん、『あの事』って?教えてくれる?」


ことり
「・・・・・・」


ことり
「・・・わかったよ。今から話すね。」


ことり
「・・・実はことりね、みんなに言ってない事があるんだ。
そのせいで、かよちゃんはこんなこと・・・」


海未
「言ってない事、ですか・・・?」


ことり
「うん。これを見て。」


つ絆創膏をつけた指


ゆうき
「絆創膏?指怪我したの?どうして・・・」


ことり
「うん。あのね・・・」






























ことり
「ことりね、殺された2人・・・
にこちゃんと真姫ちゃんに、嫌がらせ受けてたんだ。」


花陽
「・・・・・・」


ゆうき
「えっ・・・?」


穂乃果
「嫌がらせ・・・?」


ことり
「うん。・・・とはいっても、他のみんなには気付かれないようなちっちゃい嫌がらせをね。
ずーっと受け続けてたんだ。」


ことり
「この指も、下駄箱に仕掛けられた針が刺さって怪我になって・・・
わからないけどあれも2人がやったんだと思う・・・」



「・・・あの2人は、どうしてそんなこと・・・?」


ことり
「・・・多分、ことりがゆうき君と付き合ってるのが気に入らなかったからだと思う。」


ことり
「それはにこちゃんだけで、真姫ちゃんは
無理矢理付き合わされてるって感じだったけど・・・」



「・・・そういえば。」



「この合宿にゆうきさんも連れてくって話になった時
にこっちはかなり機嫌悪くして、ことりちゃんを突き飛ばしたりしてたな。」


ゆうき
「そんなことが・・・」


ことり
「うん。あれも嫌がらせの1つだよ。
最近あんな感じで嫌がらせがエスカレートしていって、
ことりも1人じゃ耐えられなくなって・・・」


ことり
「・・・それで、かよちゃんにはこの事を話したんだ。」



「えっ・・・?」


絵里
「・・・それで、花陽は嫌がらせの事を知ってたのね。」


花陽
「・・・うん・・・・・・」


ゆうき
「・・・で、嫌がらせをやめない2人に嫌気が差して・・・?」


花陽
「違う!!!」


一同
「「っ!?」」ビクッ


花陽
「・・・花陽は、ことりちゃんから嫌がらせの事を聞いて・・・
最初のうちは、やめてもらおうって何回も直談判したんだよ。」


花陽
「でも、全然取り合ってくれなくて・・・」


花陽
「それでも、めげずに何度も直談判しに行ってたんだよ。」


花陽
「この合宿の話があった、あの日もそうだった・・・」


ーーーーー


(回想)


花陽
「(音楽室ににこちゃんと真姫ちゃんを呼びました。)」


花陽
「(今日こそ、ことりちゃんへの嫌がらせをやめてもらうんだ。)」


花陽
「(いっつもよくしてもらってることりちゃんのためだもん!頑張るよ!)」


花陽
「(・・・考えてたら音楽室に着きました。早速中に・・・)」




「ねぇ!花陽のやつ、まだ諦めてないわけ!?」


花陽
「(っ!?)」ビクッ




(音楽室の中)


にこ
「たっく・・・何度言おうが、やめるつもりなんてないのに・・・」


真姫
「にこちゃんこそ、何でこんなに嫌がらせを続けるのよ・・・
ことりは嫌がってるし、そろそろやめてあげても・・・」


にこ
「ふん!いい人ぶってんじゃないわよ!
あんたも一緒になってやってる時点で同罪でしょうが!」


真姫
「嫌がらせの現場をみた私を、無理矢理引き込んだのはどこの誰なのよ・・・」


にこ
「そう言いつつ、あんたも他のメンバーには言ってないみたいね。」


真姫
「言ったところで、どうせ態度を変えないでしょ?」


にこ
「まーね!
アイドルのクセして男と付き合うなんて禁忌を犯してるんだから、当然の報いよ!」




花陽(外)
「・・・・・・」


真姫
「別に良いじゃないの・・・ことりは幸せそうだし・・・」


にこ
「よくないわよ!アイドルは恋愛禁止なの!当然でしょ!?」


真姫
「・・・それはそうだけど、私達は別に本格的にアイドルやってるわけでもないんだし・・・」


にこ
「スクールアイドルでもアイドルなのには変わりないわよ!」


真姫
「はいはい、そうね・・・」



花陽(外)
「・・・・・・」



にこ
「それにしても、ことりは意外と意思が固いのね。
ちょっと虐めてやればすぐに別れると思ったんだけど。」


真姫
「それほど本気って事でしょ。
にこちゃんもそろそろやっても無駄だってわかりなさいよ・・・」


にこ
「にこだって本気よ!向こうが折れるまでやめないんだからね!
・・・そーだ!今度私達合宿やるじゃない?」


真姫
「・・・何よ、急に話題変えて・・・」


にこ
「そこで死ぬような思いさせてやればいいじゃない!」



花陽(外)
「・・・!?」



真姫
「ちょっとにこちゃん!いい加減にしなさいよ!」


にこ
「真姫!あんたの別荘隠し部屋とかないの?
あんたの家金持ちなんだから、あってもおかしくないでしょ?」


真姫
「ちょっとにこちゃん!何するつもりなのよ!
隠し部屋くらいあるけど・・・・・・あっ!?」バッ


にこ
「やっぱり?だったらこういうのはどうよ!」



にこ
「合宿の間、ことりをその隠し部屋に閉じ込めてやるの!
勿論、死なない程度に食事は与えるわよ。」


真姫
「ちょっと!いくらなんでもそんなこと・・・!」


にこ
「止めても無駄よ!
宇宙No.1アイドルにこにーに逆らったらどうなるか、思い知らせてやるんだから!」


にこ
「アイドルでありながら恋をしてる女に、生きる価値なんてないのよ!」



花陽(外)
「(・・・・・・)」ガタガタ


真姫
「っ・・・勝手にしたら良いじゃない!私は責任持たないからね!」


にこ
「何よ、散々一緒になって嫌がらせしてたクセに!
ま、真姫がやらないならやらないで、
真姫がことりに嫌がらせしてたって言いふらすだけだからね。」


真姫
「なっ・・・!」


にこ
「嫌でしょ?だったら隠し部屋の場所教えなさいよ!」


真姫
「・・・私のせいにするのだけはやめなさいよ。
主犯はにこちゃんなんだからね!」


にこ
「わかってるわよ!
・・・それにしても真姫、意外と話が通じるじゃないの!」


真姫
「ふん・・・どうなっても知らないんだからね!」





花陽(外)
「っ・・・・・・!」ダッ


ダッダッダ・・・



花陽
「(死ぬような思いをさせる・・・?
生きる価値がない・・・?)」


花陽
「(何でそんなひどい事が言えるの・・・?)」


花陽
「(許せない・・・)」グッ


花陽
「(生きる価値がないのがどっちなのか、ハッキリさせてあげるよ・・・!)」


花陽
「(そっちがその気なら、こっちだって・・・!)」


花陽
「(死ぬような思いをさせてあげるよ・・・!この手で!)」



ーーーーー


花陽
「あそこまでにこちゃんがなんの罪悪感も無しに
嫌がらせしてたなんて思わなかったよ・・・」


花陽
「だから、決めたんだ。
にこちゃんの言う「死ぬような思い」を
にこちゃん自身にさせてやるって・・・!」ポロポロ



「かよちん・・・」


ゆうき
「にこを殺した動機はわかったよ。
許せなかったって気持ちもわかる。」


ゆうき
「でも、真姫は?
真姫はにこに無理矢理やらされてたみたいだし、
罪悪感もあったみたいだけど・・・」


花陽
「うん。
だから真姫ちゃんの言葉が聞きたくて、
あの密室トリックで真姫ちゃんの部屋に入ったんだ・・・」

 
花陽
「そしたら・・・!」



ーーーーー


(回想)


花陽
「真姫ちゃん、起きて。」ユサユサ


真姫
「ん・・・うーん・・・・・・!?」ハッ!


真姫
「は、花陽!?何乗っかってるのよ!降りなさいよ!」


花陽
「・・・その前に、花陽の質問に答えて。」


真姫
「・・・何よ。」


花陽
「どうして、にこちゃんと一緒になってことりちゃんに嫌がらせしたの・・・?
どうして止めてくれなかったの・・・?」


真姫
「止めようとしたわよ!でもにこちゃんは無理矢理嫌がらせに私を巻き込んで、
挙げ句誰かに言ったら全部私のせいにするとまで言ってきたわ!」


真姫
「私はにこちゃんに巻き込まれて、無理矢理やらされてるだけよ!
私は何も悪くないわ!」


花陽
「・・・・・・」


真姫
「・・・何よ、その何か言いたげな目は。」


花陽
「・・・やっぱりダメ。真姫ちゃんも許せない。」


真姫
「・・・はっ?」


花陽
「何も悪くない?ことりちゃんに嫌がらせしといて何でそんなことが言えるの!?
巻き込まれてるにしろやったのは事実なのに、悪くないわけないじゃん!」スッ


(包丁を取り出す花陽)


真姫
「ヴエェ!?ちょっ・・・まさか、にこちゃんも花陽が・・・」


花陽
「許さない・・・許さない・・・!」ザッ


真姫
「ちょっ、花陽!やめ・・・」


花陽
「うわあああああああっ!!」


ザクッ…


ーーーーー


一同
「「・・・・・・」」


花陽
「・・・気が動転してたんだ。」


花陽
「気が付いたら真姫ちゃんの胸に包丁が刺さってて、
その周りが血で真っ赤に染まって・・・うぅっ…」ポロポロ


花陽
「殺すつもりなんてなかった・・・
包丁は持ち出したし、刺すつもりではいたけど、
しばらくアイドルが出来ないくらいの怪我をさせようくらいの気持ちで・・・」ポロポロ


花陽
「まさか・・・こんなに簡単に死んじゃうなんて・・・
こんなことになっちゃうなんて・・・」ポロポロ


花陽
「私はただ、ことりちゃんに一言謝って欲しくて、嫌がらせをやめて欲しくて、
みんなに仲良くして欲しくて、それだけだったのに・・・」ポロポロ


ゆうき
「それで、トリックも急ごしらえしたものだったのか・・・」


花陽
「・・・うん。確かに睡眠薬は用意したし、
怪我させようとは思ってたけど、殺すつもりなんて・・・」ポロポロ


ゆうき
「・・・その割には、にこを浴場に放り込んだりしてたけど。」


花陽
「・・・あれは、花陽の目にも死んじゃったんだってわかったから・・・
浴場に放置しようとは思ってたけど、
湯船の中に放り込むつもりは無かったんだよ・・・」グスッ


ゆうき
「・・・そっか・・・・・・」


絵里
「・・・・・・」


海未
「・・・・・・」



「かよちん・・・」


花陽
「・・・でも・・・・・・」


穂乃果
「えっ?」


花陽
「・・・後悔してないって言ったら嘘になるけど・・・
でも、これで良かったんだよ。」



「え?」


花陽
「・・・だって、これでことりちゃんが嫌がらせを受けることもないし・・・
だから、これで良かったんだよ・・・」


海未
「花陽・・・」


ゆうき
「・・・・・・」






???
「っ・・・!」ダッ




ゆうき
「・・・・・・!?」ハッ




パァンッ!!


花陽
「!?」ドサッ…


(突如頬を引っ叩かれ、思わず倒れ込む花陽・・・)





「えっ・・・?」


穂乃果
「・・・・・・!!」















































ことり
「・・・はぁ、はぁ・・・・・・」ヒリヒリ


(花陽を引っ叩いたのは、ことりだった・・・)


花陽
「えっ・・・・・・?」ヒリヒリ


ゆうき
「・・・ことり・・・ちゃん・・・・・・?」


続く


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116