風使いブーケ~2つの一族の物語 作者/ミル

第23話 ~ヒャクパーの過去~



ジャン「でさ、何しに来たの?」

ヒャクパー「ブーケちゃんに、小さい頃の思い出を話しに来たのよ!」

ブーケ「ウン。アタイって6歳の時に交通事故にあって、その前の記憶が残ってないんだ。」

キャロライン「へぇ。」

ヒャクパー「ま、本題に入ろう。

―――――アタイとブーケちゃんは幼馴染で、いつも遊んでたんだ。
排水溝にカエル逃がしたり、関所の中にサソリ放したり・・・。」

スパーク「相当な悪ガキだったんだな。」

ヒャクパー「続きがあるのよ。

でも、ある日役場の広場で遊んでたら・・・
突然こっちに向かってきたタクシーに、ブーケちゃんは轢かれた。
いそいで病院に行ったら、ブーケちゃんは記憶喪失だ、て言われた。
もう、アタイの事も忘れてた・・・。

そんなある日、紫リスが引っ越してきた。」

スパーク(ウ.ザ・・・。)

ヒャクパー「ブーケちゃんとスパークちゃんは、スゴイ年の差だけど、とっても仲良くなっていた。
アタイは、そんな2人を見てるだけだった・・・。
もう、1人ボッチだったんだよ・・・。

そんな人生を、シルエットちゃんがこれから送らないようにしてくれた。

黒魔術族になってから、ビアンカちゃんや、チーフちゃん。いろんな友達ができた。
もう、今は1人ボッチじゃない。
でも、今でもブーケちゃんだけは友達でいたかった・・・。」

ブーケ「そ、そうだったんだ・・・。」

ヒャクパー「でも、またブーケちゃんとは仲良くなりたい!
そのためには、紫リスを殺.さなきゃいけないのよ・・・。」

キャロライン「何でですか!?」

ヒャクパー「もしも、紫リスが引っ越してこなかったら、ブーケちゃんは友達は出来なかった。
アタイがその時過去の思い出を話せば、また友達になってたかもしれない。
だからよ。」

ジャン「女って怖いな・・・。」

ヒャクパー「死.ね!紫リス!」

ヒャクパーちゃんは、スパークちゃんに向かって(1mはありそうな)猛毒のトゲ・・・らしき物を投げた。

スパークちゃんの命が危ない!

・・・グサッ

ブーケ「・・・。」

ヒャクパー「そ、そんな・・・。
毒のトゲが、ブーケちゃんの腕に刺さった・・・。」

ブーケの命、どうなる・・・?