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作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
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ロストメイドウィン
「たくっちスノーはもう少しだけ続けるみたいだ、辛いのは分かるが悪いが付き合ってやってくれないか?」
【ロスヒ特別編その1】
『与倉と福井』
海斗君ばかり気にしちゃってるけど、福井くんや与倉だって勇敢で素晴らしいヒーローだった
彼らのことを少し知りたくなった
プライベートな話を覗いちゃうけど...ごめんね、二人とも...
まずは、福井くんから...
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私の名前は福井寅太郎(ふくいとらたろう)
名前のわりに穏やかとかよく言われるよ
でも、私はただの人間ではない
カリギュラで働くヒーローって奴さ
ヒーローなんて言っても警察なんかと対して変わらないが、息子はカッコいいと言ってくれるので私はこの仕事が大好きだった
【黒影トルーパーズ】なんていうグループの一人で、まともには戦えないんだけどね
それでもどうにか頑張って、昔から好きだった女の人と結婚し...子供が生まれた
「おぎゃーおぎゃー」
寅太郎
「生まれたんだね!?」
「ええ...見て、貴方そっくりよ」
寅太郎
「ハハ...本当だなぁ」
「ねぇ貴方...この子にはなんて名付ける?」
寅太郎
「そうだなぁ...たくましく強く、勇気のある子に育って欲しいから【龍(たつ)】なんていうのはどうかな?」
「そうね...素敵だわ」
寅太郎
「よく元気に生まれて気たぞ~龍~!」
ヒーローな私でも、家族といる間だけは平凡な父でありたい、そう思っていた...
龍(当時二歳)
「キャッキャッ!」
寅太郎
「ほーれ龍ー!いいこいいこー!」
「ふふふ...」
私は、幸せだった...
だが、数年後...龍が五歳になったときのことだ
「なぁ、カリギュラに新しく入ってきた加賀美って少年知ってるか?」
寅太郎
「もちろん知ってるよ、まだ十数歳の子供なのによく頑張ってるね」
「実はな、風の噂だがあいつあの笹原さんにしごかれてるらしいぜ?」
寅太郎
「へぇ、あの笹原さんに...無理しないといいけど」
カリギュラで私がトルーパーズの皆と話をしていた時...それは突然やって来た
「た、大変だ福井!!」
寅太郎
「ど、どうかしたの!?」
「お、お前の家族が...よそ見運転の車に撥ね飛ばされて....」
寅太郎
「.....嘘、だろ?」
つい昨日まで一緒に笑っていた妻が、死んだ。
私は自分を恨んだ、街を守るヒーローのくせに、愛する家族を守ることすら出来ないのかと
龍も五歳だが物分かりが良く、母親にはもう二度と会えないと気付いていた
龍は泣いた、あいつの遺影を見ながらわんわん泣いた
私は龍と一緒になって大泣きすることしか出来なかった