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作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
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さて、次は与倉か...まともな人生送ってないだろうけど...いや、失礼だね、ごめん。
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俺の名前は与倉猛...いや、ちげーな
俺の正しい名前は本堂猛
奴等は俺を【王蛇の与倉】なんて呼びやがるが気に食わねぇ
俺は海斗にだけは話したが、養子なんだよ
イライラするんだよ...『与倉』って名字で呼ばれるのは
与倉家は街一番の大金持ちの家...なんでそんな家に俺が養子として選ばれたのかの話を遺そう
あれは俺が福井の野郎ぐらいの年のこと...
猛
「お袋、帰ってきたぜ」
「ああ、お帰りタケシ...」
俺の本当の家は学費を払うのがやっとなくらい貧乏で、お袋に心配かけてばっかだったな
...はぁ?親父?数年前に肺がんで勝手に死にやがった
まぁ昼間っからフラフラしているくそ親父だからいなくて清々するが...あんなのでもお袋は愛していたらしく口には出していねぇ
「タケシ、あんたもうすぐ高校生になるね」
猛
「いいんだよ高校なんて、お袋の為に働くからよ」
猛
「ほら、ヒーロー組織ってあるだろ?あれならこの年でも働けるし、収入もそれなりに...」
「ダメよ、タケシにそんな危ない真似させられないわ、ちゃんと高校に出ないと...」
猛
「けどお袋...」
「私の事はいいの、タケシが元気に育ってくれたら」
猛
「...ああ、わかったよ」
『私の事はいい』一体何回その言葉を聞いてきたんだろうな
俺はお袋を安心するために、頷く事しか出来なかったよ
...
そして俺はそれなりの普通な高校に入ったが、ヒーローになる道も諦めてなかった
ここまで十数年間、お袋には迷惑をかけっぱなしだった、せめて旨い飯でも食わせてやりたい...その一心だった
勉強だってスポーツだって必死にやった、これもお袋の為だ、こうすればいい仕事につけられるだろう、休ませられるだろう
マザコンだのと言いたきゃ勝手に言いやがれ
お袋は俺のたった一人の家族なんだ
俺を学校に行かせるために、晩御飯のおかずにハンバーグを出すために朝から晩まで滅多に休まず必死に働いて体痛めてるんだ
俺は絶対に親孝行するんだ、その為に...ヒーローにならなきゃならねぇんだ!!