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ロストヒーロー計画(完結)/ラストヒーロー計画
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン 
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「……それで? どうして俺をこの開店前の店に入れたんですか?」
 陸人がそう言うと、静かに黄葉が言う。
「さぁ? でも、何だろうねぇ? 君に『良く似た人物』に思えた、からかな?あんまり分からないや」
「えぇっ……ってか、従業員は? 黄葉さんアンタしか居ないのか?」
「うんそうだよ。実は昔居たんだけど、今は消息不明、行方不明、更に生死不明で色々不明だ」
「成程」
 陸人は静かに頷いて、コップの中を確認する。そして腕時計を確認して、その場で立ち上がる。
「それじゃあ、黄葉さんさよなら。俺、少し用事があって」
「あぁ、ゴメン。こんな小さい所に閉じ込めて」
「いいですよ。少しの気分転換になりましたからね」
「いやぁ、嬉しいなぁ」
「そ、そうですか……?」
 陸人がそう言うと、黄葉は静かに発言する。
「あぁ、とても嬉しいよ。これからも来てくれるかなぁ?」
「時間が、時間があればまた来ますよ」
「そうか。それは嬉しいねぇ」
「そうですか……それじゃあ、ここいらでお暇を」
「あぁ、こっちこそ色々とゴメンね?」
「えぇ」
 陸人はそう言って、『喫茶店『Baron』を退出する。さぁ、時間も時間だ、『カリギュラ』で特訓を行おう。陸人はそう思いながら、『カリギュラ』の建物に向かう──

「…………」
 のんびり歩いていると、『ぷっぷー!』と変な音が聞こえたので、横を向くと、其処には金髪の少年──数日前ダークライダーに襲われた──が車に乗っていた、その車はリムジンでとても長かった。
「おっ、お前! あん時の! 今から『カリギュラ』に向かうんだが、お前は何処に行くんだ?」
「俺もお前と一緒だよ」
「そうか! それじゃ、乗って行かないか!?」
 目を輝かせて言う金髪の少年に『いいのか?』と言う。
「いいよいいよ! だってお前、俺の事を救ってくれたし! 感謝してもし切れないんだ!」
「……そ、そうか。それじゃあ、お言葉に甘えて」
 陸人はそう言って、リムジンの中に進入する。リムジンの中はワインレッドの色で埋め尽くされていた。
「いやぁ、お前の、行動が無かったら、俺は生きていないよぉ! ってか、お前名前は!? 俺は米倉 竹丸(よねくら たけまる)! お前は!?」
「俺? 俺は戦場雁 陸人(いくさばかり りくひと)、陸人で良いよ」
「そうか! それじゃあ、竹丸でいいぜ!」
「そうか、宜しく」
「おう! 宜しくだぜ陸人!」
 そう言って、右手を指し出す米倉竹丸に対し、同じく右手を指し出す陸人。そして二人は握手をし、リムジンで共に『カリギュラ』へと向かう──

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