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作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
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*205*
道中車の中、静かに車は『カリギュラ』へと進む中、静かに竹丸が陸人に言った。
「でも、お前は凄いよなぁ! だって、あのダークーライダーに物怖じせず会話しようとするんだもん! 絶対俺は『ボコボコにされるな』と判断したし!」
「……そうか。別に殴られない、と判断した訳では無いさ。『逆に何で君を先に攻撃しないか』って所に着目したんだ。だって、普通は『威嚇』で攻撃する筈だ。なのに君を一撃たりとも攻撃していない、それどころか、幾らか経った後で攻撃を行おうとした。これってもしかして『威嚇なんじゃないか?』って思って。だからモノは試し、と思い、君と入れ替わろうとしたんだ。だったら物の見事に成功だ」
「お、おぅ……な、中々に考えられているんだな」
驚く竹丸に対し、陸人は淡々と言う。
「後、あの時会話で時間を稼いだのも、『背後から射撃部隊が来るのを予想していた』から、だ。流石に襲われているのに射撃部隊が来ない訳でもないからね?」
「成程。つまり、『態(わざ)と会話して時間を稼いだ』、って事か?」
「ぴんぽん? 流石金持ち、庶民様とは違うね?」
嫌味そうに言うと、竹丸が頭を下げる。
「あ、あの時は悪かったよ……庶民でも頭が良い奴はいるんだな……」
「まぁね? 流石に分かってくれたら嬉しい」
陸人がそう言うと、目の前の方から、『坊ちゃま。もうすぐ『カリギュラ』に到着します』と発言する。
「おぅ、そうか」
「ふむ、矢張り車は良い物だ」
「だろうよ」
「だな」
陸人と竹丸はそんな会話をして、頬を緩ませた──そして何時の間にか『カリギュラ』前に到着していた。
「よし、もう到着したな。さぁ、さっさと出ようぜ!」
「お、おう……」
竹丸に言われるがまま、陸人はリムジンを出、一緒に『カリギュラ』に入る。すると目の前に花咲陸咲が立っていた。
「あっ、陸人だ」
「あっ、筆記試験助けてくれなかった人だ」
「よし、殴る、千発殴る。一万発殴る」
「じゃあ、百倍返しをします。えーと、一万の百倍だから、千万発だな!」
「百万発だろ!?」
「あっ、そうだった」
陸人の発言で笑う竹丸。そして竹丸が陸人の手を引っ張って言う。
「それじゃあ、さっさと特訓しようぜ!」
「お、おぅ……」
「あっ、そっか。一応二人共ヒーローの資格を手に入れたんだっけ」
「そうです。だから、今はさよなら!」
そう言って、陸人は竹丸と共に目の前から立ち去る。『こ、コイツ……』そう思いながら陸咲は溜息を漏らす。……少しでも強くなれ、そう思いながら──