プロ小説家になるためにできること

人が普段考えないようなことまで考えてみよう

「Why?」「How?」と関心を持って、自分なりの考えを出したり、周囲の人の反応を観察する癖をつけましょう。

綺麗でなくてもいいので、何かしら思ったことをすぐ書きつける小さなメモ帳とペン1本を常に携帯しましょう。
ただ流れてくる情報、教えられた事を鵜呑みにして「なぜ?」「どうやって(どのように)?」と考えることに興味がないなら、誰一人同じでない心を書くこと、他人が楽しめるような小説を書くのは非常に困難です。

考えるのが面倒とやめてしまっているところにこそ、重要な「気づき」や「発見」が隠されていたりします。
色々な人の心や報道記事の意図等、複数通りの読み方や考える習慣を普段の生活で身につけましょう。
知り尽くしていると思っていた事象でも、新たな発見が出てくるかもしれません。
※物事を否定しまくったり歪曲するのとは異なります

小説家の強みは、皆がうっかり見逃していることにも気づき、感じ、表現できて、毎回人を驚かせるところです。


『最高な』ぶちこわしの仕掛けを!!

小さな子供のころは知らないことがいっぱいで、何を見ても聞いてもワクワク毎日新しいことだらけという感覚を覚えているかと思います。 それに似た感覚を読者様に感じてもらえるよう発信し続けるためには、皆がまだ読んだことのない知らない話を書く必要があります。

この「まだ誰も知らない/読んだことがない」という点をどう捉えて自作品に生かしていくかが勝負になっていきます。

色々な既成にあふれかえった社会で油断している読者の心の隙を突く、究極のビックリをしかけてみましょう。
一見どこにでもあるおにぎり(物語)だと思っただろう?でも食べる(読む)と驚くぞというような。
ぜひ世の中の「既成概念(固定されたイメージ)」「よくあるパターン」「先入観」に風穴をあけるもしくは盛大にひっくり返す挑戦をしてみてください。もちろん質も問われますが、せっかくなら遊ばないともったいないです。

ただし、フェイント仕掛けまくりもまた相手に読まれます。しかけるなら冷静、華麗に。
バスケットボールのフェイント上手をイメージして、小説は作者と読者とのOne on One(ワンオンワン)の1回限りの真剣勝負だと思ってください。僅差でも勝ちましょう!! いやむしろ圧勝しましょう!!それでこそ小説です。

小説は学問書ではなくエンターテイメントですから。ぜひ『最高の』ぶちこわしを!


生生しいけれど…定期収入の道をもう一本別に確保しておこう

プロになるためには、生計を立てられるだけの費用対効果が見込める自分なりのタイミングを見定めましょう。
自分も家族も経済的苦難にまきこんでしまうとなにかと不幸です。
プロデビューしても「一定数以上売れ続けなければ生計がとれない」という大きなリスクがあることに目隠し耳隠しはできません。

小説家もまたお金を稼ぐという一点で、正規雇用と言えない(ギャンブルに近い)側面があることは事実です。
死ぬまで趣味でもできるだけの金銭的余裕(小説家で生計が維持できなくなったときの退路=別の仕事先)を確保したうえでプロ小説家というでっかい博打に挑みましょう。まだデビューしていないなら進学や就職はなるべくするようにしましょう。
退路を確保しておけば、現実に人と多く関わることができ小説のネタや修行にもなりますし、心の余裕度がかなり違いますのでお勧めです。

経済的に追いつめられると、自分の精神にも小説の内容にも悪影響が出てきやすくなり、本来選考に通るはずのものも通らなくなりがちです。引き抜きではない自己都合退職&再就職を繰り返すと、年収グレードダウンの無間地獄が通例です。むやみに焦らず、今ある仕事や勉学を大事にしてください。経済的な退路をふさぐのはくれぐれも小説だけで充分な生計が確保できるようになってからにしましょう。


ネット上で活動するなら、自信とファンと宣伝力も育てよう

魅力的な小説家として書き続けている人のところへは、デビューしているか否かを問わずファンが自然にあつまります。小さくても立派な1コミュニティの形成です。自分のプロデュース力が結果となって見えるので、成功すればきっと爽快なはずです。あざとい宣伝は嫌われ工夫のある宣伝は人目を引くこと等、その奥深さも実感できると思います。

『良い商品は売れる』は『真』ですが、『良い商品なだけでは売れない』もまた『真』。
何しろ様々な思いが入り混じる現実の社会です。

宣伝、プロデュース力が備わっていると強い武器になりますが、必ずしもそれは金額や労力の多寡で決まりません。
仕方のないこともあると諦めた上で、それでも自分なりに人の目をそらさせない方法と自作品の魅力を考えて試していきましょう。

才能ある人は直感的にできてしまうので、それ以外の大多数の人は失敗もしながらコツコツと学ぶことになります。
自分と自分の作品をプロデュースするのは、自分が一番その良さを知っているのですから、きっとできますし意外と楽しいですよ。少なくとも上達するはずです。

宣伝やアピールに罪悪感を感じる人は、まだ自分らしい宣伝方法が見つかっていないサインです。

嫌いな宣伝方法や、他の人と同一のやり方である必要はありません。宣伝しないという方法もあります。
貴方と貴方の作品の良さを知らない人に伝わるきっかけとなるなら、どんな方法だっていいです。
「この作品で色々な人と出会いたい」という大事な思いを大切にしてください。焦らず、ゆっくり育てていきましょう。

自分を支えてくれるコミュニティが育つうちに出版社の方々に目をつけてもらえることも(アイドル並みの運の強さも必要かもしれませんが…)ありえます。やたらと自分を過小評価したり卑下する癖があるなら、宣伝には邪魔になるときもあるので(うまく使えば武器になるかもしれませんが)少なめにしてみましょう。人の欲求心理を上手に刺激して、無関心から興味を惹かせ、もっと探し追いかけ応援したくなるような個性的な工夫ができるといいですね。


※プロになるつもりはなくあくまで趣味で二次小説を書いている人には上記はあまり関係ありません。流してください。