コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

零fighter山鷹隊 【完結】
日時: 2018/12/11 03:01
名前: ワタル ◆O4d95KIm6. (ID: q6B8cvef)

零fighter山鷹隊(さんおうたい)……。

歴史の背景にその影ありき……。

悪あるところにその影ありき……。

事件あらばその影ありき……。

果たしてその実態は……、
正義か悪か?希望か?破滅か?……。




____プロローグ

……とある満月の晩の事。

【デス・プリズン】

耳鳴りがするほどに、静か過ぎる真夜中……。

スカルフェイス『サムライ・マスターも年貢の納めどきか〜ん?』

2つの人影が、床に這いつくばった者を、見下ろしている。

侍風の傷だらけの男『……。』

その傷だらけの男の名前は、
サムライ・マスター・ミフネ・フジオ(御舟富士雄)。
※以下ミフネ

全身の力が抜けきったようだ。完膚なき敗北感…と言ったところか。


謎の長身の男『フハハハハハハ』

《ガシャン》

鉄の"分厚い扉"が閉められる。

《ガチャ》

錠をかける音……、日常生活の中であれば何気ない音ですら、ここでは絶望の音に聞こえる。
薄暗く、冷たいコンクリートの床、ここは収容所……?
なのであろうか?

……やがて誰の気配も感じなくなった。

まぶたを閉じる……まさに闇に包まれていくような気がした……。

ミフネ(このまま安住も悪くない)

ここでの安住とは、すなわち終身刑を意味する。
よもや何者とも戦わずに済むであろう……。

____ふと、どこからか柔らかい光を感じた。

全面コンクリートの壁の部屋に、ひとつだけ小さな窓がある。そこにはお決まりの鉄格子…そこから光が差し込んでいる。

ミフネ(今宵は満月か…かぐや姫でも現れて、酌して貰えば絵にもなる…。)

ミフネはボンヤリと、生きる事を諦めたように、虚ろな表情で月を眺める。

しかし、
その僅かに開いたミフネの視界に、闇夜を飛行する3つの影が映りこんできた!

すると、
その瞬間、安堵(あんど)の気持ちに包まれていく。

今まで気を張っていたせいか、ミフネの緊張が緩み、意識が遠のき薄れてゆく。

ミフネ(やれやれ…また忙しくなりそうだ…フッ)

小さく鼻で笑うと、静かに眠りにつくミフネ。
果たして彼の眼には、希望の光が見えたとでも言うのか!?

そして!!!

夜月に浮かぶ !!!

<3つの影>!!!!

その正体とは!?

……つづく。


主題歌
[Alexandros ]Droshky

ending
[Alexandros ]Adventure


挿入歌
[BIGBANG]BANG BANG BANG
※おもに各回(話)のボスクラスの敵の登場シーンに流れますwとくにサビの部分w

戦闘シーン
[UVERworld]激動 (男キャラ用)
[UVERworld]99/100騙しの哲 (女キャラ用)

以上が誠に恐縮では御座いますが、零fighter山鷹隊のイメージBGMですw
これらをふまえてご愛読のほど、最終話まで是非、ご自愛ください。byワタル

次号予告 零fighter山鷹隊 【疾風のジライヤ】どうぞお楽しみにw

全国の女子中高生~女子大生ファンのみんなぁー!まーたみーてねー!
次週に向けて『スクランブル!Go!』

《目次》
序章 (デス・プリズン脱出編) >>1 >>2 >>3

【第1章 アタッカー・ジョー】
鉄仮面フレディー編(A・J&ジョシュ登場) >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10

番外編(ミケルソン&ジェシカの話)>>11

デス・フォレスト編 (シューティング・スター&リンクス登場)>>12 >>13 >>14 >>15 >>16

モスマン編Part1(ガンドラゴン登場)>>17 >>18 >>19

はぐれハーピー襲来編(リンクス大暴れ) >>20 >>21 >>22

モスマン編Part2(ゾーン登場〜ガンドラゴン旅立ち)>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28

人狼編(人狼討伐隊セブンバスターズ(仮)結成)>>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34

アタッカー・ジョー完 >>35

【第2章 ザ・バトルライン】

パペットマスター・ギル前編(ミフネ&リオ登場)>>36 >>37 >>38 >>39 >>40

パペットマスター・ギル後編(ヨシュア&刀剣姉妹登場) >>41 >>42 >>43 >>44 >>45

砂漠の傭兵王編(ユーイ登場)>>46 >>47 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55

【第3章 ナインソルジャーズ】

猫歩きの塔編 (ドンデリオン登場)>>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62

魔界突入編(ヴァルキリー登場)>>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70

【最終章 ファイナル・クロニクル】

死霊戦線 >>71 >>72 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80

魔城 >>81 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>91

魔城:BGM追加 David Garrett / Smooth Criminal
(イメージです、実際に小説上での曲は流れません。YouTube検索)

最終決戦 >>92 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111


新主題歌 [Alexandros ]ワタリドリ

newエンディング曲 [平井 大]Life is Beautiful

※[小説挿絵]イラスト掲示板も、ご覧下さい。

…NEXT

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23



Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.107 )
日時: 2017/07/30 18:42
名前: ワタル (ID: 9/mZECQN)


【命運を賭ける最期の瞬間】


不注意にも、物音をたてその存在が、

敵に知れてしまった若きティーンソルジャー・ゾーン。


コツッン

コツッン

コッツン!


扉の向こう側で、ピンヒールの足音が近づいてくる……。

それは、かなりの重量感を思わせる"力強い足音"だ!



ゾーン(なんてこった!肝心な時にいつもこれだ!これだからオレは大勢の中にいても的確な指示が出せず、単独行動に走りがちの癖があったりするんだ……。)


コッツンンン!!


足音が扉の前で止まった!

ゾーン(まずい!このクリスタルまで、奪われてしまったら一巻の終わりだ!)

ゾーンが慌てて辺りを見渡すと通路の外側の内壁には、無数の長方形の開口部がある。


ゾーン(ここから外に投げるしかない!)

ゾーンは、一度抜き構えていた二挺拳銃をホルスターにしまうと、
中腰のまま、腹部と腿に挟んでいた落としかけのクリスタルを気にしながら、
首に巻いたトレードマークの"シュマグ"を、スルリと外す。

※シュマグ。アフガンストールともいう。
首に巻く"アレ"である。マフラーてきな。


それから、
流れる様な素早い動きでクリスタルをクルクルと巻き、保護する様に包み込んだ。
そして、祈るようにして開口部から外へと放り投げた!

直後、扉に向き直り、再び二挺拳銃を抜き水平に構える!

この時、無骨な扉が、
鈍い音を立ててゆっくりと開いた!!

ゾーンは、焦っていた。敵の幹部は、イコール強敵だと思い込んでいたのだ。

対する扉の向こうの悪魔は、
ボンバーサイズ。戦闘力はゾーンと互角程度。
悪魔の子を宿した人間の女が、産み落とし棄てた"半人半魔"だ!

悪魔に拾われ、ここまでに成長し、良く肥えて育てられてきたのだ。
故に、人間に対して、極度の怨みを持ち執拗に嫌う。


果たして勝負の行方はいかに……。

乾いた銃声が魔城に鳴り響いた……。



その頃、

シャーク将軍を退けたものの、仕損じた(仕留め損ねた)ミフネは、
案の定、魔城で迷子になっていた……。


ペタ

ペタ

ペタ※

※水分を含んだミフネのカンジキの足音である。


ミフネ「……やっぱ一人で来るんじゃなかった……。ここ、どこなのさっっ!?……て、誰もいねぇーー……。」

立ち止まるミフネ。

キョロキョロするミフネ。

周りに誰もいない事を確認。

体育座り。

からの胡座。

そして大の字。

天を仰いだ。

天井をよく見ると、至る箇所が吹き抜けで繋がっている。


ミフネ「……。」

ミフネは、第二の故郷でもある、大天狗山とそこに置いて来た仲間達の事を思い出していた。

刀剣姉妹の二女、切丸蔵 寧々(きりまるくら ねね)。
同じく、四女、古代一振 苺果(こだいひとふり いちか)。

そして、
妖狐(ようこ)先生。薬剤師であり、刀剣姉妹の母親代わりでもある。



さらに、
ミフネの許嫁でもあった妖怪の娘、小町 一尋(こまち いちひろ)

その正体は、九尾の狐である。

何処へ行くにもミフネが一尋の手を引き、手を繋ぎ、
周囲が羨む程、仲睦まじく、微笑ましい二人。

互いに相手を想い合い、大切にする余り、傷つけまいと些細な不満をも隠し、
本音を言えず、笑いの絶えない楽しいだけの日々を過ごしていた。

しかし、
二人の恋路は、一尋の母親に認められず、(大妖怪の長に嫁がせる為)
人目を偲び、コソコソと付き合う事となる。
その許されざる愛の行方は、
やがて、
いつしか妬みを被り、
数奇な宿命により引き別れされた後、

離れ離れとなる……。

現在、
一尋は何処(いづこ)かへ……?

音信不通である……。



ミフネ「……。」



ミフネが、思い出に浸っていると、地響きが背中に伝わる。


歩いていては、気づかない程の僅かな振動だ。

ミフネの感が研ぎ澄まされる。


戦いの感。



何者かが、何処かで戦っている!

ミフネは飛び起きると、神経を尖らせた!


キーーーーーーーーーン


耳鳴りがする。

間違いない。

何者かが何かに苦戦して、助けを求めている!


ミフネの眼の色が変わった!

走るミフネ!

方向音痴のミフネだが、こうなるとビンゴ!

まるで放火魔の火事場を見つけるが如く、その現場に出くわした!!

開けた大広間に、怪物相手にたった1人で立ち向かい、
しかも、素手で激闘を繰り広げる者がいる!


ドシィーーーン!

ドシィーーーーーーーン!

まず、ミフネが、眼にしたのは顔だけの巨大な怪物!

その姿は、まるで獅子だ。

素手で応戦するのは、味方なのかは判断しづらい風貌。
全身黒塗りのアルティメットスーツ。
顔はフルフェイスで覆われている。

随分と手こずっている様子だ。


ミフネ「なんじゃ?ありゃ?……"たんたん坊"※にしちゃ随分と小柄だな……。」
※たんたん坊。上級妖怪である。過去にミフネ達少年期に戦闘経験あり。
詳細が気になる方は、
小説カキコ【コメディ・ライト】零fighter山鷹隊ヨシュア外伝・オグル島の姫君をご覧下さい!!




必死で戦うヘトヘトの"黒塗りの戦士"、素手では決定的なダメージは与えられていないようだ。

しかし、
対する顔だけの怪物も"黒塗りの戦士"の防御力の前に無力。
歯痒さを隠しきれない様子だ。


ミフネ「何だ、この消耗戦……。」


ドシーーーーーン!

次の瞬間、獅子の体当たりに吹き飛ばされた"黒塗りの戦士"がミフネの足元に転がる。

ズシャーーーーー!

獅子の視界にミフネが映る。

鼻息荒く飛び跳ねると、何度もその場で飛び上がり、威嚇しながら、
今度はミフネに襲いかかってきた!


ミフネ「この距離、奴のスピード、完璧なシュチュエーションだぜ!」


ミフネが中腰に屈み、抜刀の構え!

と、その前に、

ミフネ「おっと、すまねぇがコイツを持っててくれ……。」

ヨシュアの愛刀"ジャマダハル"を倒れたままの"黒塗りの戦士"の胸元に託した。

ズシィーーーーン!

ズシン!

ズシィーーン!

迫り来る獅子!

ミフネの長い前髪が片目を隠す。
残った瞳の眼光が、鋭さを増した!

激突!!

バッチィイイイイイーーーーーーーーーーン!!

火花散る瞬間!


ミフネ「奥義ぃ!閻魔裁きっっ!!!!」

地!(カン!)
獄!(カン!)
の!(カン!)
沙!(カン!)
汰!(カン!)
も!(カン!)
金!(カン!)
次!(カン!)
第!(カン!)※文字が所狭しと浮き出ます。カン!は擬音。


ズババババババババーーーーーーーーーーン!!


悪魔戦士の裏ボス獅子頭。真っ二つにて消滅!!

それから、
律儀な黒塗りの戦士デストロは、名乗り出ると、
ミフネを命の恩人と慕い忠誠を示した。
そして、
ヨシュアの愛刀の使い易さを偉く気に入り離さない為、
ミフネは、根負けして、仕方なく譲り渡した。

ミフネの瞬殺技に"アニキ!アニキ!"と慕うデストロであった。

早速ジャマダハルを使いこなすデストロ。
ミフネよりも筋がいい。
もっともミフネは、日本刀一筋である。

一行は、デストロの道案内で、玉座を目指した。


……。


……。


一方、投げ放たれたクリスタルの行方はと言うと……、

巨大な鉄球が破壊した、首無しの巨像の脇でスヤスヤと眠る、生意気そうな顔をした青年ジョシュの手元に奇跡的に着地していた。

※首無しの巨像は、獅子頭の胴体。合体する事で魂が宿り破壊神と化す。
すなわち"最も危険で最悪な敵"のはずであった。
これもまた、偶然の産物とも言える"ジョシュの成せる技"である。


……つづく。

次回 【予期せぬ悲劇!!ヴァルキリー玉座に散る】乞うご期待。



Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.108 )
日時: 2018/06/14 20:37
名前: ワタル (ID: q6B8cvef)


【予期せぬ悲劇!!ヴァルキリー玉座に散る】


ここは、魔城の最上階?なのであろうか?
窓一つない円形の間。


激しいバトルの末、氷の女王ゴーストマンモスを打ち下したのは、
女将校ヴァルキリーである。

しかし、あっけない。

ヴァルキリーは無言のまま、
激しい戦闘中に床に落としていた"総督ハット"を拾い、
斜めに被り直すと、艶めかしい腰つきで、コツコツと優雅に歩く。
その向かう先に、見事な装飾で、かなり年代物と伺える玉座がある。

【古(いにしえ)の悪魔の椅子】である。

ヴァルキリーは、
倒れたゴーストマンモスの生死も確認せず、

まるで、
魅了されたように、玉座を凝視した。

気がつけば、その瞳は、すでに虚ろ。

時折、
恍惚な表情を浮かべて見せた。

そして、
引き寄せられる様に、玉座へと歩み寄る……。

急激な脱力感に襲われるヴァルキリー。

直後、
ツーンと鼻腔を刺激する、蒸せ返る様な"濃厚な匂い"に支配された。

この時、
腰が引けて、下腹部に異変を感じて内股になる。

さらに、
動悸が激しく、
思わず鼠蹊部を押さえた。

汗ばむ身体と、毛穴や、鼻の穴、
そして、穴という穴から溢れ出る体液汁。

尋常ではない程の量の分泌物が、
太腿の付け根よりも際どい中央付近から、おびただしく泉のように溢れ吹きこぼれる。

酸味の強い、卑猥な匂いを、その股の間の周辺だけにのみ漂わせいた。


玉座に近づくにつれて、ヴァルキリーの様子に変化が見られる。
下腹部が異常に熱く、火照り、真っ直ぐ歩けたものではない。

身体中が、発汗して、息が弾む。
堪え切れずに、身につける防具や、衣類を次々と、脱ぎ捨てるヴァルキリー。

武器を放り、

甲冑を脱ぎ捨て、

下着を剥ぎ取る様に脱ぎ、
"どうにでもなれ"と言わんばかりの、
恍惚かつ解放的で、
だらしない表情を浮かべながら、欲望剥き出しでソレを宙へ放つ。

もう二度と、
再び身につける事はなく廃棄するかのようにして、
背後に投げ棄てられた。

まるで水瓶に浸かり、取り出したかのような、
グチョ濡れのソレは、
冷たい床に着地すると、濡れ湿った音が水面(みなも)の様に鳴り響く。

ヴァルキリーは、
これ以上無いくらいに顔が真っ赤に火照り、高揚していた。

膝がガクガクとして、まともに歩けない程、
興奮している。



その玉座は、生命を宿し、息吹、生存している……。

生ける悪魔の椅子。

玉座に腰掛ける、深い位置の座面には、まるでロングホーンの様なツノがそびえ立ち、獲物を誘惑する。

その素材は、海綿体。

悪魔の生殖器である。

紫色に妖しく発光し、

赤黒く鼓動し、力強く雌を虜にして、そそり立つ。

異常に太く逞しく、充血して脈打った。

さらに、
メスの理性を破壊し、脳と神経を犯す程の強い臭いを、その先端から放つ。

獲物を前に、今か、今かと
上下左右に器用に動かせてみせる。

この玉座こそが……、

生ける悪魔の椅子!!

"主"!!

である!!!!

数百年に渡り悪魔の女王を、繰り返し育て、生み出して来たのだ!

この玉座に"選ばれし女戦士"が座れば最期。

無数の荊棘(いばら)に、全身を弄ばれ、
覆い尽くされるように拘束された後、

全てを洗脳され、永久に生き墓標にも似た状況にされたまま、

数年に渡り、その状態(美貌)を維持したまま、開発されていく。

その間、思考だけが残され、夢とも現実とも区別のつかない"刻"を過ごす。

やがて、

開花するか?

萎んで、

枯れ果てるか?

いずれにせよ、選択肢は二つ。

執拗な責めに耐え、生き抜き、魔界の女王として復活するか……?

そのまま、快楽に溺れ、"主"の玩具として永久に弄られた後に灰と化すか……?


哀れ女将校ヴァルキリー。

気丈な女戦士は、【快楽の誘惑】に"弱い"という"弱点"があった……。


玉座の荊棘に、
自ら身を委ね、

剃り立つ"主"に涎を垂らし

"無我夢中"で嗚咽交じりに奉仕しながら、

脱ぎ捨てた、下着を脚を伸ばし、足の指で拾い、自ら狂ったように頭から被り、

"無我夢中"で"主"を貪る。
充分その臭い、味を覚えると、喉を鳴らし、
蹲踞(そんきょ)の姿勢のまま、背面騎乗で腰を振り続けた。

まるで杭打ち機の如く、永久に激しく腰を振り続け、完墜ちした……。



やがて、
荊棘は、この上なく丁寧に獲物を優しく取り囲む、
歓喜に震え、幾度となく、絶頂に達したその獲物を、
今度は"主"が全身をまさぐり、充分堪能すると、
急激に縛り吊るし、がんじがらめに、
グルグル巻に締め上げた……。

それから、全てを呑み込む様にして包み込む。

その後、
"つぼみ"を作った。

……つづく。


次回 【魔城落城!カウントダウン!】どうぞお楽しみに。




Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.109 )
日時: 2017/07/31 19:39
名前: ワタル (ID: q6B8cvef)

【魔城落城!カウントダウン!】


ゴーストマンモスが生き絶え、

ヴァルキリーが、完堕ちした事実も知らず、

ミフネと、デストロは、最上階を目指した。


すると、

突然の紅い光が、魔城の壁全体に走った。

直後、激しい揺れに襲われる。


たじろく、ミフネ。



デストロ「何だ! 何だ! 何事だ! 」

叫ぶデストロ。


次の瞬間、魔城の一部、氷の部分が溶けて崩壊していく。

中庭の氷は、もちろん。全て溶け巨大な湖と化した!

ミフネ達のいた付近の、
氷の柱でさえ、一瞬にして水となり、
支えていた床が崩れ落ちる。

パニック状態だ!

ミフネ「走れ! デストロ! 時期に水が押し寄せる!」

ミフネが、所々吹き抜けた開口部から下の階を覗きみると、
驚愕な光景を目にする!


なんと、
下から水が溢れ、此方に上がって来るではないか!?

デストロ「やっべ! 逃げろアニキ! 」

2人は、最上階を目指しひたすら走った!





何故、

こんな事態になったのか?

時を少しばかり、

遡ってみよう……。

※作者が好きな同時進行を描写した時間枠の展開です。
名ずけて【その頃チェック】一方、ホニャララ達は……てきな。



ここは、

隠し通路。

長いトンネルを抜け、進軍する事、僅か、

密林を通過すると、

魔城の裏門に辿りついた。

A・J「どうやら、だいぶ遅れをとったな……。」

スター「そうね、先を急ぎましょう! リンクス!索敵お願い!」

リンクス「オッケー!」

辺りには敵の気配はなく、
砕けた石像が散乱し、

謎の鉄球が、木々を薙ぎ倒し停止している。


スネーク改「おいおい、門番は、倒されちまってるか? 俺様の出番はなしかい?」

すると、

妙なデカイ鉄球から、突如、蓋が開き、ガスマスクをつけた集団が現れ発砲してきた!

慌てて避ける一行。

鈍足のスネーク改だけが被弾した。

A・J「何!!」

スター「フン!遅い!貰った!!」

シュパ!

シュパ!

シュパ!

シュパ!

シュパ!

銃口を常に頬付けして、敵に警戒していたスターの反応は速い!
サイレンサー付きスナイパーライフルを、あり得ないスピードで使いこなす。

現れたガスマスク集団5名を、臆する事なく一掃した!

リンクス「え!? そっち!? こっちにも屍体が!……て、これジョシュじゃね?」

その手には、何か握られていた。

シュマグに包まれたソレは、眩く紅い燃える様な炎のクリスタル。

すると、

別方向からも、銃声が聴こえた!

見上げるとおよそ二階か三階部分だろうか?

窓の様な開口部が不規則に並ぶ為、
階数の概念が、外からでは解りにくい。

時折、
流れ弾が飛んでくる。

ふと、開口部の窓付近から、薬莢が落ちてきた。

おもむろに偶然、キャッチするA・J。

A・J「これは?」

ゾク!

A・Jの脳裏に蘇る記憶。

A・J「この銃弾、鏡のジョニー。」

早い頃、A・J等の正規軍は、
ヴァルキリーの武器庫で鏡のジョニーに襲撃を受けていた。

その時、
しかと、この"風変わりな銃弾"をその眼に焼き付けていたのだ!

スター「何ですって!?」

A・J「……ああ、間違いない……ん?」

次の瞬間!

ドカッーーン!二階部分が大爆発!!

頭上の鏡のジョニーと思しき者が戦闘中の階の開口部に、
ジョシュの所持していた手榴弾を、拝借したリンクスが、
敵即斬のスタイルで攻撃していたのだ!

スターとA・Jの会話中に!


直後、人影が2つ、爆発と共に外へと放り出された!

スローモーション。

一つは、巨大な醜いボンバーサイズ。

そして、
もう一人は、リンクス等と同じ、森林警備隊のレンジャー部隊の1人ゾーンだ!


A・J「あれは!まさか?……ゾ」

スター&リンクス「ゾーン!!??」


弧を描き上昇し、対空時間の長いゾーン。

スネーク「何!? あの少年は、味方なのか!?……フライなら任しとけ!」

鈍足のスネーク、皆が見守る中、見事ゾーンをキャッチ。

対して醜い悪魔ボンバーサイズ、地面に頭をカチ割り即死。
その一方の手には、ガンドラゴンのマジックウィップ。
もう片方の手には、対の炎のクリスタルを握りしめていた……。

スター「ゾーン!……スネーク大丈夫?」

A・J「ゾーン!無事か!……何故、ジョニーの銃を……。」

スネーク改「大丈夫だ! オレも奴さんも息はしている!」


親指を立て、ガッツポーズをするスネーク改。
ゾーンを受け止め、倒れたままだ。

と、その時、


パキン!

またおもむろに、

クリスタルを何気なくカチ合わせ弾くリンクス。
破片が飛び散り片目を失明させた!

リンクス「痛!」


ピキューーーーーーーーーン!

眩い光の紅い炎のカーテンが、そこを拠点に広がる!

魔城を走る炎のカーテン!

不思議と熱さは無い!

やがて、
その炎のカーテンに触れた全ての氷壁が瞬時に溶け出し水と化す!
一瞬で辺り一面、大海原だ!

A・J「まずい!津波が来るぞ!」

スター「皆!あの鉄球の中に隠れて!!」

言いながら、いち早く、ガスマスク集団の潜んでいた鉄球の中に、眠るジョシュを担ぎあげ、背負い避難するスター。
すぐさま、ジョシュを運ぶのを手伝う様にして、続いてA・Jが中に入る!


リンクス「待って!片目が開かない!」

リンクスは、片目を手で覆い、もたついてた。

迫り来る津波!

ゾーンを担いだスネーク改も鉄球に乗り込む!

スネーク改「よし、A・J! この少年の事も頼む!急げ!リンクス後は、お前だけだぞ!」

リンクス「待って!……え!?……もう入れないよ!」

スター「待って!定員オーバーよ! 私が出るわ!」

A・J「バカ言うな! 俺が出る!リンクス早く乗れ!」

スター「貴方こそ、馬鹿な事言わないで、ここは私が!……う」

わめくスターの口を塞ぐように、キスでその聞き分けのない唇を奪うA・J。


沈黙。

透き通る様な肌をしたスターの頬が、淡い桃色に染められていく……、
潤む瞳を瞑らせ、髪を撫でると、静かに心を落ち着かせた……。

A・J「後の事は、任せた……」

不意に接吻され、ほうけたスターを座らせると、外へ飛び出す。
それから、涙目で棒立ちのリンクスを、鉄球の中に、優しく手を引き、背中を押すように押し込み、津波に振り返り覚悟を決めるA・J。

溶けた魔城の氷が大河となり、荒れ狂う津波が目前に迫る!

スネーク改「A・J!お前って奴は……グズ(涙)最期に握手ぐらいさせてくれ……。」

泣きながら手を差し出すスネーク改。

A・Jの揺るぎない意思の強さに、
どうする事も出来ないスターとリンクスは、
ただただ、泣きながら抱き合った。

A・J「ああ、スネーク!皆を宜しく頼む!」

ガシ!

握手した、その手を強く握りしめた!

だが、
なかなかその手を離さない。

そして、
その掴んだ手を引き寄せ、
代わりに外へ飛び出すスネーク改!

呆気に取られていると、
大外刈りを決められ、鉄球に投げ込まれるA・J!

スター「!?」

リンクス「え? え?」

A・J「イッテテ、……スネーク!?」

スネーク改「ふっ……あんさん達、お似合いだぜ! 最期くらい格好つけさせてくれよ!ってな!」

バン!

言い終わると同時に、力いっぱい鉄球の蓋を閉じるスネーク改。

蓋が閉まると同時に、蓋の内側のダイヤル状のバルブが自動で閉まりロックした!


直後、津波に呑まれ海の藻屑となるスネーク……。


スネーク改「どぅわぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!」



A・J「ス!ネェェェェェーーーーーーークッッ!!」




スネークは、波に呑まれ……。



幻覚を見た。



(よう!どうした? しけたツラしやがって! 随分と来るのが遅かったな!)

(待ちわびましたよ! スネーク隊長!)

(隊長!)

(隊長!)

(その口の悪いのは?プロットマンか? ……それと、その謙虚な物言い、!?パワーストーム!……それにお前は!クンカ隊員! タンク隊員も! あっはは!皆!無事だったか!?……あっははは……。)



スネーク隊長、魔城の津波に呑まれ死亡……。



そして、
不思議な事に鉄球は、津波に押し上げられ、しばらく上の階まで運ばれていく。


津波はミフネ達のいる階にも、達する勢いであった。


……。


……。


ユーイ「ふっ!……アレ?私……。」

全身を覆う氷から解放されるユーイ。

ピキ……、
ピキピキ……!

氷の割れる音と共に、ガンドラゴンも復活!

ガンドラゴン「……くはぁ!……はぁはぁ……、生きてる!?……私は生きているぞぉおお!」

だが、
ヨシュアだけが、氷の氷壁に閉ざされたままであった。

ヨシュアの戦術の脅威と、
潜在能力に恐れをなしていた、
今は亡き氷の女王は、
ヨシュアだけを幾度となく、
何百回にも及び、執拗に凍らせていたのだ!!

ユーイ「嘘でしょ?……ヨシュア? ヨシュアーーーーーーー!!!!」


……つづく。


次回【最期の戦い】乞うご期待!後2話で完結します!最終回目前!


Re: 零fighter山鷹隊【参照4000突破!超絶!感謝感激雨嵐!】 ( No.110 )
日時: 2018/03/23 19:26
名前: ワタル (ID: q6B8cvef)
参照: http:

【最期の戦い】

ここは、魔城。
ロギアンヌ大陸の最北端である。
決戦は、今まさに、終焉を迎えていた。

大陸の大半は暗黒雲に覆われ、経済は破綻し、激しい貧富の差を生んだ。
貧しいかろうが、富豪であろうが、心に闇を持つ者は、
悪魔に魅入られ、狂気となり、暴徒と化す。
されど、
正義の使司は各地に点在し、希望を捨てはしない。
絶望の中でさえ、懸命に生き抜くのだ。
光と闇の戦いは続く……。


こうして、

最終決戦は、悪魔の女王ゴーストマンモスと、
正規軍最高司令官、女将校ヴァルキリー双方の死をもって幕を閉じたか……。




まるで、
氷の彫刻の様な人型の像の前で、うなだれているのは、
二挺拳銃使い〈ファイヤーボール〉の異名を持つ、
女トレジャーハンター、シラヌイ・ユーイである。
今は、
氷漬けにされた忍者マスター・ヨシュアの率いる、
国連最高機密ダラスの超極秘特殊部隊〈零fighter山鷹隊〉の生き残りでもある。


ユーイは、涙枯れるまで泣いた……。
ユーイ「……。」

ユーイは冷たいタイル張りの床の上で、
無言のまま、
膝まずき、特殊なグローブを装着した両手を、
ゆっくりと、
念を込める様にして、左右に水平に伸ばす。

すると、
ビビビッと、電磁波のノイズと、眩ゆいスパークと共に、
無限弾超電磁ハンドガン〈ニトロカノン〉が二挺。
左右それぞれの手に吸い付いた!!

ユーイ「一瞬だけ見えた……、私が襲われる瞬間、敵の顔が。」

振り向かず、ボソリと呟きユーイは、走り出した!
一度火がつけば周りが見えない、ファイヤーボール。

隣で咳き込み、復活の歓喜に沸く男の事など知った事ではない。


1人その場に残されたのは、
氷漬けから解放されたばかりの、モンスターハンター・ガンドラゴン。

ガンドラゴンの左手にはめた、リングの宝石はエメラルドグリーンに輝いていた。

ガンドラゴン「こ、これは!?」

そう、
そのリングは魔法の指輪、魔物が近づけば漆黒の黒に、
魔が強大であればあるほど色濃く深い色に変わる。
悪しき心の人間と出逢えば灰色に、
そして、
エルフなどのサモナーやソーサラーの攻撃に対しては赤く煌めき、全ての魔法攻撃を無効化にする。

そして、エメラルドグリーンに変わる時、それはゴーストマンモスの死を意味するものであった!

さらに、その指輪には禁断の魔法が込められている。

そのエメラルドグリーンの輝きが灯りつずけるのは一年間。
その間、死者を蘇らせる事ができる。
何度でもだ。

だが、
その禁断の魔法を使用すれば、心は闇に支配され、
そのまま屍人使い、すなわちネクロマンサーとなる。
それは、一度使用する事で、脳は侵されるという。
中毒性があり、何度も死者を蘇らせる行為を、
繰り返さずにはいられないらしい……。


ガンドラゴン「まさか!?誰がゴーストマンモスを、討ち取ったというのだ!?……メアリー!?メアリーは何処だ!?これで生き返る!これで生き返る!メアリー!メアリー!」


ガンドラゴンは、過去にメアリーという血の繋がりのない歳の離れた妹がいた。
美しい少女メアリーは、
魔界の四天王の1人、両性具有の美の化身、パペットマスター・ギルに魅入られ、生きたまま蝋人形にされた挙句、呪いの魔術で、球体関節人形へと姿を変えられたのだ。

ガンドラゴンは、知っていた。
魔城には二対の塔がある。
その最上部はエリートクラスの魔物のみが所有する。
一方は無論、ゴーストマンモス。
そして、
もう、一方は、王座をも脅かす実力を備えた、先程紹介した両性具有の美の化身、パペットマスター・ギルの間だ!

今いるヨシュアの彫刻のあるこの部屋は、まさに二対の塔のうちの一つ、ゴーストマンモスの間だ!

では、
向かいにそびえる塔がギルの間だとするならば、ミフネ達は最上部の何処を目指しているのか!?

その頃、
螺旋状の階段を登り詰めたミフネと、デストロ。

デストロ「アニキ!見るからにここの扉が最期だ!2人だけで勝てる気がしねーが、行くかい!?」

強敵を前にいつもは強気のデストロの腰が引けている。
ジャマダハルを構える利き腕も少しばかり頼りない。

そして、
目の前に列車が通るトンネル位の高さの、馬鹿でかい観音開きの扉が立ちはだかった!
その馬鹿でかい扉は、不気味で怪しい装飾が施された木製の扉だ。

ミフネ「うるせー!勝つ事だけ考えろ!行くぞ!閻魔裁き!!」

ドガッシャーーーーーーーン!!!!


デストロ「ウッヒョー!何ちゅう破壊力!」

大きな扉は、凄まじい衝撃と轟音とともに木っ端微塵に跡形も無く消滅した!

モクモクと粉塵だけが辺り一面に広がる。

ミフネは煙を吸いまいと、腕で口を覆いながら、素早く移動する!

ミフネ「デストロ!散れ!おれはこっちから行く!おまえは向こうから挟み撃ちだ!」

デストロ「ちょっと待ってくれ!全然前が見えねー!それにこっちとか向こうとか言われても、全くわかんねーでしょうがよー!」

ミフネ(壁伝いに反時計回りだ!モタモタしてると狙われるぞ!!)

口を腕で覆いながらモゴモゴと叫ぶミフネ。

デストロ「えー!?なんだって!?モゴモゴ聞こえねーよ!……って、ブワッつ!なんかいる!?ぶつかった!……ゲーーーー!なんだこいつら!!」


ミフネ「どうしたデストロ!くそ!このモクモクで、全然!前が見えん!」

デストロ「って原因作ったのアンタでしょうーが!このモクモク!……こいつらなんなだ!やべーぞアニキ!囲まれた!」


ミフネ「向こうはなんかヤバそうだな……、デストロ心配は要らんぞ!仇は必ず俺がとる!それに安心しろ!そのスーツ!防御力最強じゃないか!!」

そう言いながら、ミフネは身を潜めている後ろの壁に、無数に飾られた見覚えのある美しい人形の数々にこの部屋の主を"まさか?"と思い浮かべた。

そう……。
そこは、パペットマスター・ギルの間である。
主であるギルはというと、先の戦いで、とうの昔に絶命してはいるのだが……。

しかし、

ミフネ達はまだ気づいてはいないが、
ギルのペットでもある番犬とでも言おうか?
〈ブラックドラゴン〉がこの間にいる。
それは、
今まさに眠りから目覚め、
粉塵の立ち込める中、
機嫌悪そうに、鼻息を荒げる……。


そして、気がかりな事が一つ。

では、ヴァルキリーはどこでゴーストマンモスと戦っていたのであろうか?
それは最上階でもなければ、屋上でもない。

そう、
唯一だれも探索してはいない盲点!!

魔城の奥深く!

地下だったのだ!!

だが、そこは……、

すでに水の中……。

悪魔の椅子から生えた〈つぼみ〉からは、

ボコボコと空気の泡が立つ。

その中では、

生命が息吹、

生まれたての姿で、鼓動を続ける……。

そして、
朽ちたゴーストマンモスは、盲目な謎の深海魚の餌となった……。


さて、
場面を戻そう。
塔を下るユーイの姿。

ユーイ「なんなのこれは!?」

ユーイの目の前に広がる水浸しの光景。

膝下まで水に浸かり、歩くたびに、さざ波が打つ。

そこへ、謎の球体が押し上げられてきた。

ユーイ「なんなの!?あれは!」

警戒するユーイの後ろから、聞き覚えのある声が女性の名前を呼ぶ。

それはユーイの名を呼ぶ声ではなく……メアリーと叫ぶ。


ガンドラゴン「メアリー!メアリー!」

謎の鉄球を警戒して、ニトロカノンを構えるユーイを、他所にその脇を走り行くガンドラゴン。

ユーイ「貴方ガンドラゴン!!気は確か!?その物体は何!?敵かもしれないわよ!」

ガンドラゴン「ええーい、こんな鉄の塊がどうした!もう全て終わったんだよぅ!!」

ガンドラゴンは、
謎の鉄球を狙いワイヤーガンを構える。
走り抜け様に至近距離から浴びせて見せた。

ゴインと鈍い音を立て、鉄球に弾かれると水に落ちるワイヤーガンの先端。

ガンドラゴン「ユーイ殿!もう決着はついたのだよ!私は私の使命を遂行するのみだ!アディゥーー!!(さらば)はっはっはー!……メアリー!メアリー!」

ガンドラゴンは、あっけに取られるユーイに、
振り向き、キザっぽく挨拶をすると華麗にマントを翻し、ワイヤーガンを収納すると対面の塔に向かって行く。


ユーイ「……、何?言ってんの?あの人。」


目をパチクリと瞬きを繰り返すユーイ。
銃を構えながら恐る恐る鉄球に近づいた。
耳を済ますと何やら騒々しい会話が、その鉄球の内部から、微かに聞こえる。

ユーイ「え?空耳?なんか聞こえる……。」

鉄球に耳を押し当てるユーイ。

ユーイ「んー、なんか騒いでる感じだけど……、」

どうやら、内部で事件が起きている様子だ。

断片てきに、時折、誰かの名前を叫ぶ声が聞こえる。

ユーイ「ジェイ?だれかの名前を呼ぶ女の声がするわね……、」

やがて耳を済ますユーイに、ハッキリと聞こえた!

その名は……、

ユーイ「エージェイ!?」

聞こえてきたその名は、

エージェイ、

そう、我らがアタッカ・ジョー。

A・Jである!


鉄球の内部では、事件が起きていた。

中にいるのは男女合わせて4名。

そう、
俊速のスナイパー、孤高の女豹シューティング・スター。
ワイルドモンキー、気高き戦闘民族リンクス。
正義の象徴、レンジャー、ゾーン。
物語のスパイス、バイプレイヤー、ジョシュ。

※バイプレイヤーとは、名脇役の事である。

そこに、A・Jの姿は無い。

皆が囲み、叫ぶその先にあるのは、気絶したゾーンの首から下がる鏡のペンダント。
ちなみにジョシュも気絶したままである。

その鏡の中に、A・Jはいた。

凄まじい死闘を繰り返す。

対するは、

魔界の四天王の1人。

出会ったら最期。

その執着、付き纏い、まさに死神。

最凶戦士、鏡のジョニーだ!

突如、ゾーンの首飾りの鏡から顔を覗かせたのだ!

ジョニーの魔力〈果たし状〉を喰らったA・Jが、鏡の世界に引きづり込まれたのだ!
ただし、この魔力は、魔法の指輪を持つガンドラゴンには通用しない。

この鏡の中の世界から出るには、デュエル(決闘)に勝利しなくてはならない。

鏡を外部から割っても無駄。
別の鏡へと移動する。
ジョニーにとって、この世の鏡全てが、移動手段であるのだから。

ジョニー「気に入ったかい?この世界、ここではオレの思考が具現化する。おまえ達の世界で言う所のVRみたいなもんだ、だが、全てがリアルだけどな……、俺が屈めば……、」

※VRとは、勤勉な読者の皆様ならご存知の通り、バーチャルリアリティー(仮想現実)である。

言いながらジョニーが座る仕草をすると、ふかふかのソファーが現れて空中に倒れこむジョニーの体を包む。

ジョニー「あーん……、モグモグモグ」

さらに、
ジョニーが、
口を開けると、地面からツタが生え、葡萄の実がなりぶら下がる。
見上げて、パチンと指を鳴らすと、
葡萄は一粒溢れ、ジョニーの口元に運ばれる。

その種を口の中でモゴモゴと、動かしおもむろに取り出したかと思えば、すでに弾丸に変わっている。

それをリボルバー銃に次々と込めると、闇雲に打ちまくる。

ジョニー「隠れてないで出て来いよ、A・J!デュエル(決闘)しようぜ!」

バン!

バン!バン!

ジョニー「カーッハッハ!」

高笑いをするジョニー。
銃のトリガーを引く気配を感じ、とっさに身をを交わす!
閃光がジョニーの頬をかすめた!
A・Jの放った弾丸は、狙いこそ正確であったが、それを上回るジョニーの身体能力!

とっさに、狙われたであろう弾道上に向き直り、リボルバーを連射し、応戦するジョニー。

だが、

すでにその弾道上には、A・Jの姿は無い。

ジョニー「チッ!なかなかやるな!」

A・J「お前もな!」

A・Jの放った弾丸のかすめた頬の傷から滴る黒い血。
地面に落ちた。
その射撃の反応のセンスに嫉妬したジョニーは怒りを覚える。

何故なら、ジョニーは、鏡の外で人や動物に憑依した戦いで怪我を負う事はあっても、
この鏡の世界のデュエルにおいては、怪我など無縁。
今日のこの日まで、かすり傷一つ作った事は、一度たりともないのだから。

例えば、
憑依した戦いである場合、
その者(母体)の能力が反映する為、身体能力が低い場合、ジョニーの感が冴えていても、
母体の反応が僅かに遅れるのだ。弱ければ死亡する。
だが、ジョニーは死なない。また別の者に憑依するか、鏡の世界に逃げる事が出来るのだから。
そして、現実世界で憑依された者は、〈気でも狂った〉として片付けられる。


そして、
ジョニーの放った流れ弾は、A・Jをとらえた。
微量だが、肩をえぐっていた。

A・J「くそ!負傷した! なんて奴だ!?まるでマトリックスだな!?……それに、もうすぐ4000文字だ、……ハアハア、このまま勝負は次週に持ち越しだな!鏡のジョニー!!」

ジョニー「今ので死ななかったのは、A・J!お前が初めてだ!敬意を評す……。何?もうすでに4000文字オーバーだと?カハハハ!安心しろ!しばらく作者が更新しない間に、一話毎に7000文字まで書ける事になったらしい!」

A・J「何ぃぃ!?どうりで話が進まないわけだ!作者でさえ、この展開もよそうだにしてなかったからな!」

と、いうやり取りがあったかどうかは、定かでは無いが、死闘は続く……。



そんな中、ミフネ達はと言うと……、
粉塵が晴れ、現れでた黒い鋼のウロコを持つ魔竜ブラック・ドラゴンの前に為すすべがない!
デストロは、パペット・モンスターの群れに襲われる!それらは、まるでチャッキーの様な顔だ!
サイズ感も!動きも!凶器も!超キモ!yoーチェケラッチョ!

剣豪ミフネも所詮、人、伝説の勇者でもない限りコイツを倒せる筈も無ければ、その弱点すら知る由もない……。



そう……、

この手の怪物は……、


天より選ばれし神の子が、世界のどこかに眠る〈伝説の槍〉を用いて、唯一柔らかい首のどこか?急所である一点を見つけ、狙い定め、留めを刺すものだ!!
しかも、その弱点を教えてくれるのも絶滅寸前か何かの種族であって、それは美しい容姿の妖精であり、物語の冒頭で一瞬現れ、その時はイタズラばっかりして、気にもとめられず、最後の方で重役という事に気づき、いつしか信頼関係を築き、旅のお供していなければならないに決まっている!!

そして、
無骨だが、情が熱い相棒が主人公をかばって途中で死んだり、キザな口だけ野郎(女でも可)がやっぱり最後に裏切ったり、ずっと少年だと思ってた薄汚い盗賊団の下っ端から仲間に加入したのが、クライマックスの最終戦で実はハスキーボイスの少女だった事が判明したり、さらに成長したら、めっちゃグラマラスな美人でした的な事を経て、ハッピーエンドを迎えるはずでした。(作文)

なので、ミフネはブラック・ドラゴンの強烈なシッポパンチを喰らい四角い窓から、転落するのです!
が、しかし!
どこからか天翔ける天馬ならぬ、女狐が空を駆け走り、そのモフモフの尻尾でミフネを包んで消え去ります!
ミフネは、そのまま何処かへと姿を眩ませました。

デストロ「アニキィー!キィー……、キィー……。」(自分でエコーをかけるデストロ)

やんややんやと、チャッキー軍団と奮闘するデストロ。
そこへ、疾風の如く現れた影の主役こと、ガンドラゴン!
身につけた指輪から発する不思議な光で、魔竜を手懐けると、傍らに美少女の人形を抱き抱え、魔竜を操り壁を破壊したかと思うと、颯爽と大空へ羽ばたく!

そこは、すでに、
魔界の空ではない!

暗黒雲は、まるで、もがく様に収縮していく。

ガンドラゴン「アディオス!!(さらば)」

一言だけ言い放ち、ガンドラゴンは、

眩いサンピラー(太陽柱)の降り注ぐ中、

旅立った。


そして、
黒い鉄球からようやく脱出したスター達と再開するユーイ。

水面を走る鮫の背びれが迫り来る!!

……つづく!!

次回 零fighter山鷹隊 最終回!! 【それぞれの結末、新たなる冒険の始まり】どうぞお楽しみに!

Re: 零fighter山鷹隊 【完結】 ( No.111 )
日時: 2018/12/11 03:00
名前: ワタル (ID: q6B8cvef)

【それぞれの結末、新たなる冒険の始まり】


暗雲が晴れ、

魔竜に乗るガンドラゴンの姿が、眩いサンピラーの中に消えて行く。


デストロ「戦いは終わったのか? アニキ?…… いない。 」

堕ちたミフネの姿は、確認できていない。

チャッキーの群れ(パペットモンスター)を駆逐したデストロ。

遠隔操作で、円盤型宇宙船を起動した。

腕につけたリスト型発信機から座標を入力、自動操縦の円盤型宇宙船は、
直にこの魔城に到着する。

デストロは、落ち着きを取り戻すと現実を重く受け止め、対面の塔へと向かう。
そこにあるであろう、凍りの彫刻と化したヨシュアを奪還すべく……。

その頃、
時間の流れが異なるスピードでの死闘を繰り広げるA・Jと鏡のジョニー。

しかし、
可笑しな事に、A・Jが2人。
1人は追い詰められ、隠れ身を潜ませる手負いのA・J。
もう1人は、余裕の表情で不敵な笑みを浮かべ葡萄をかじるA・J。
その頬には、真新しい傷がある。
恐ろしく不気味な目つきのA・Jである。

不気味なA・Jの正体は、鏡のジョニーだ。
この空間において彼は何者にもなれるのだ。

そう、この間にも、獣になりA・Jを翻弄し、スズメバチになり脅かせ、雷神となり雷を降らせた。

そして、ようやく飽きてきて、最後にA・J瓜二つの姿に化けたのだ。

ジョニー「フハハハ! どうだA・J! 最期に言い残す言葉はないか?このまま貴様を始末した後、貴様と入れ替わりお前の女を頂く、名前をシューティング・スターといったな、あれはいい女だ、戻れば俺を貴様と思い込み、さぞ丹念に愛でる事であろう。寂しそうにご無沙汰していた、くびれた安産尻に俺の巨砲の味を覚えさせ、たっぷり可愛いがってやるぜ……。フハッフハッフハハハハハハ!」

さながら魔王のように高笑いを上げ、勝ち誇る鏡のジョニー。

すると、
突然、上空に巨大な顔が浮かび上がる!
それは死んだはずのボンバーサイズの怨念だ!

ボンバーサイズ「道ずれじゃあ! 見つけたぞ!A・J!お前を道ずれじゃあ!」

ズゴゴゴゴゴゴ!!!!

物凄い形相で吸い込むボンバーサイズ!
口を窄め襲い来る!
全てを飲み込む凄まじいバキュームだ!!

ジョニー「バカな!? あれはボンバーサイズ! おい!俺はジョニーだ!やめろ!やめてくれーーーー!!ギィヤァアアアアアアア!!!!」


ダン!ダン!ダン!

ジョニーのリボルバーの銃弾の抵抗も虚しく、その肉厚の唇の餌食となった。

予想だにしない展開!ジョニーはボンバーサイズの怨念に飲み込まれ絶命した。

よって、デュエルの勝利者はA・J!!

次の瞬間!

A・Jの身体は、現実世界に引き戻された!

A・J「うわああああああああああああああああああ……!!」


……。

……。

……。



長い時間が過ぎた様だ。

あれからどれくらいの時が流れただろう……。

「いつまで寝てるの?遅刻するわよ。」

その声に、目を覚ますと、全てが過去の出来事になっていた。

「A・J!今日は新しい仕事に就く初日でしょ?」

ここは?

目の前には、あれから少しだけ年を重ねたセクシーブロンドの女性。

その自慢のしなやかなロングヘアーは、今は束ねてある。

目線を下げると、

下腹は大きく膨らみ、新しい生命の息吹を宿している。

シューティング・スターだ。

あの魔界戦争から、2年の月日が流れていた。

まるで、昨日のように思える。

結局あれから誰がどうなったかすら覚えていない。

シューティングスターに訪ねてみても、「今はまだ、思い出したくない」との一点張りだ……。

時が経てば、話してくれるだろう。

それまで気長に待つしかない。

ひとつだけわかっているのは、平和が戻った平凡な日常、といったところか。

しかし、

外出する際は、この何層ものウイルス除去ゲートをくぐり、ガスマスクをしなければならない。

そして最寄りの、テレポートステーションに行き音声で行き先を伝えると、無人のマシンがものの数分で到着して職場へと移動してくれる。

すでに、人が自由に乗り物を動かす時代は、終わったのだ。

すべてA・Iに管理され、事故も皆無。

ガスマスクを着用するのも、このシステムを潤滑にする為に大気を調整しているらしい。

常に視界が悪くモヤがかかっているようだ。

しかし、これによってスクリーン効果を利用した交通ダイヤが組み込まれているらしい。

文明の変化のスピードに、人間の進化が対応しきれてないのだ。

このモヤの中、行き先を入力しなければ何処へも辿りつけないだろう。

誰が考えたのか、虫くらいの大きさの光の玉が付かず離れず誘導してくれる。

通称「フェアリー」国民の1人1人全てに1個体、割り当てられている。

裏を返せば全て管理されている。

A・Jはそんなモヤの中を、モヤモヤとした気持ちで、今日も全国に999店舗ある「カーニーバーガーレストラン」のディナーのシフトで勤務する……。


一方で、
ヨシュアは解凍後、息を吹き返し更なるチームを編成し、国家の軍事機密にリーダーとして従事する。
ジライヤ、リオも共に所属。


ガンドラゴンは消息不明。A・Jとはまた別の世界へ。

ジョシュは、カーニーバーガーレストランへ、物資を運ぶ配送業務員となる。
A・Jとは再開せず、すれ違いの日々を送っていた。
顔つき体型、雰囲気までも変わってしまった為、お互いなかなか気づかない。

ユーイは、エルドラドの謎を解き、単身エルドラドへ旅立った……。
このエピソードは、またの機会に……。

リンクスは片目の視力を失って自暴自棄になり、一年間地下娼婦となるが、今はショージムのカリスマトレーナーとなり、人気をはくし、大勢の会員を抱えている。特技はポールダンスと美尻スクワットだ。
地下娼婦で稼ぎまくった金で、目の手術を施しオッドアイに。人々を魅了する魔法の目を手に入れていた。

ミフネはというと、妖怪共の巣食う異国の結界の地で、ハーレムを作り、サムライクリークの長となり日々妖怪退治へと繰り出す。
唯一、巨乳巨尻低身長童顔の九尾の狐だけ例外である。他にも女妖怪を数匹手懐けている。
サムライクリークとは剣豪集団である、大半は女である。もちろん刀剣四姉妹も一緒に暮らし戦う。
その他数多くの女剣士、女忍者と共に。

女達は暗黙の了解で代わる代わるミフネの怪物を口いっぱいに頬張り、それを受け入れる期待と興奮で、
蜜壺を想像以上に濡らし、溢れさせる。
それでも怪物は逞しく、充分潤滑になってるはずの、その秘密の花園を窮屈そうに押し広げ、
メリメリと桜色に充血した肉壁を擦り捲り貫く。
最低でも三度は絶頂させる。
女達は、一度それを味わうと癖になった。
噂を聞きつけ幾度もミフネを誘発する、時に複数人で奪い合うように。
そこに些細な嫉妬はあれど、我先にと根こそぎ味わい尽くして、皆、上も下も唇はだらしなくズル向けだ。



最後に、
デストロは、口八丁手八丁で再び逃亡。
区妙な策で、鉄壁の防護網を潜り抜けて見せた。

しかしその身体には、マイクロチップが埋め込まれ、管理されている。
彼は、飽くなき探究心から、女体島を探す旅に出ていた。

その島こそが、伝説の島サムライクリークとも知らずに……完。



Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23



この掲示板は過去ログ化されています。