コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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【参照1000越え】ワールドエンド【感謝】
日時: 2016/01/16 22:38
名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)

 初めましてか何度目まして。
 凜太郎といいます。

 今回から書いていく物語は、とある引き籠り少年がゲームに閉じ込められる話です。
 超人気オンラインゲームに閉じ込められた多くの人々。
 彼らの運命やいかに!

 他にも、同ジャンルに音の無い恋という作品を出しています。
 もしよければ、そちらも読んでください。

 では、よろしくお願いします。

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Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.62 )
日時: 2015/07/15 22:15
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

8:ソラ

 僕らは順調にコンピューターを倒していった。
 ティベルとかみたいに油断してなければ弱いものだ。
 どれくらいいるのかは分からないが、これならすぐに抜け出せるだろう。
 そんなことを考えていた時、腹部に激痛を感じた。

「ぐはぁ・・・・・・?」

 地面に倒れこんだ。
 なんとか見上げると、そこにはソラがいた。

「ソ・・・ラ・・・・・・?」
「まさか君が、僕らの敵だとは思わなかったよ」

 リアの素早い攻撃をかわしながら、僕を見下ろす。
 手に、血で濡れたナイフを持ちながら。

「なんでだよ・・・・・・?おま・・・・・・」
「僕、これでもコンピューターなんだよね。しかも、もしこうしてプレイヤーが僕らを殺そうとした時は、相手を皆殺しにするように命令されてる」
「くはッ・・・・・・ラスボスってワケかよ」
「そうはいかない!」

 リアはソラの背後をとり、地面に打ち付けた。
 そして関節をきめる。

「そんな攻撃効かないよ。分からないのかい?僕はコンピューターなんだよ?痛みなんて感じないさ」
「んなこと分かってるよ!」

 そう言って剣を抜き、背中に突き刺そうとした。
 しかし、それは見えない壁に弾かれた。

「さっきセツト君が言ったラスボスっていう表現は間違ってはないかな」
「それって、どういう・・・・・・?」
「他の奴らと違って、僕はこのゲーム自体に守られている存在。つまり、このゲーム自体どうにかしないと、僕は倒せないだよ」
「へぇ・・・」

 意識が朦朧としてきた。
 僕は息が荒くなっていくのを確認しながら、なんとかむりやり体を起こした。
 そして、ソラのナイフを拾った。

「それで何をするつもりなんだい?何しても意味なんてないよ?」
「ハァ・・・・・・んなこと、関係ねぇよ・・・・・・」
「は?」

 僕は、ソラの髪を掴み、口の中にナイフを突っ込んだ。
 優しく、そっと。

「はぇ・・・・・・?」

 ソラは少し焦ったような顔でこちらを見上げてきた。
 僕はそのままナイフの向きを変えて、舌を斬った。

「おえぁッ!」

 ソラは不思議そうな顔をしている。
 別に大したことではない。
 口にナイフ入れるくらい攻撃ではないから、後は切るだけ。
 ソラは血を吐きながら悶え始めた。
 しばらくして弾けた。
 直後、激痛が走りその場に倒れた。
 そして、意識が途絶える中で、辺りが晴れるのが分かった。

Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.63 )
日時: 2015/07/16 15:41
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

9:目覚め

 ふと目を覚ますと、木でできた屋根が目に入った。
 どうやら気絶していたらしい。
 多分、あの後誰かが回復でもして、ここに運んだのだろう。
 僕は少しずつ回復していく意識の中で考えた。
 すると、どこからか良い臭いがした。

「あ、目覚ましたんだぁ♪」

 リムがそう言って僕の顔を覗きこんだ。
 僕は返事するのも面倒だったので、軽く頷く。
 その時、懐かしい重みが体に加わった。

「ラル・・・・・・ナ・・・・・・?」
「良かったぁ、生きてて!」

 彼女の言葉に、自分の顔が熱くなったのが分かった。
 しかも、今僕は彼女に抱きしめられているのだ。
 そう考えると、余計にドキドキしてしまった。

「お前のおかげで、無事殺し合いは終了。被害者も4分の1で済んだし、大活躍だよ」

 リアがそう笑顔で言った。
 僕もなんだか嬉しくて笑顔になった。
 実は身近な人がコンピューターだったのは驚いた。
 ソラやティベルを、どこかで信頼していた自分がいたんだろう。
 そう考えると、なんだか変な感じがする。
 やっと平穏が訪れたと思った矢先、唐突な提案をされてしまう」

「セツト君、『紅蓮の騎士団』に入らないかい?」

Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.64 )
日時: 2015/07/16 21:59
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

10:紅蓮の騎士団

 『紅蓮の騎士団』。
 この世界で最も大規模なギルドだ。
 いや、ラルナは政府と言っても過言ではない的なこと言ってたな。
 まぁ、情報を集めてみると、その理由も分かった。
 まず、人がものすごく多い。
 他のプレイヤーとかと区別するために燃えるように赤いマントを装備させるほどだ。
 実際リムやリア。ラルナも装備している。
 でも見た目は巨人が進撃してくる超有名漫画に出てくるものを思い出す。
 緑が赤になった感じだ。
 そして、数多くのギルドを傘下に置いているらしい。
 僕らが壊滅させた所もそうだったらしく、そこそこ高い立場のラルナは攻撃の対象にされなかったらしい。
 さて、そんなに大規模なギルドになぜか勧誘された僕。
 ひとまずリーダーに会ってほしいとのことなので、僕は本部に招かれた。
 本部を見て、僕はさらに驚いた。

「でけぇ・・・・・・」

 絵に描いたような豪邸に、つい見惚れてしまった。
 リアに案内されて入ると、一人の男が大きな椅子に座っていた。
 綺麗な赤い髪に、微かに茶色っぽい目。
 僕はその謎のオーラにたじろいでしまう。
 カリスマ性とでも言うのだろうか。
 彼は一言、呟いた。

「君は、色についてどう思う?」

Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.65 )
日時: 2015/07/18 16:35
名前: あいお (ID: qquJcCoW)

最後まで読みますよ

頑張ってください^^

Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.66 )
日時: 2015/07/18 20:11
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

11:カリスマ性

 僕の頭の中は一瞬でフリーズした。
 色について?
 そんなもの、これまで一度も考えた事ないぞ。
 しかし、それを答えるよりも先に、彼は口を開いた。

「色。これは、全ての物を区別する、数少ない個性、情報だ」

 綺麗な赤髪に、こげ茶っぽい目。
 年齢は20歳くらいか。
 フリーズした思考回路で、どうにか考えた。
 っていうか、色について結局自分で語ってるじゃないか。

「このリンゴも、一見同じように見えるだろう?」

 そう言って二つのリンゴを取り出した。
 1つのリンゴを指で撫でながら、男は喋る。

「しかし、よく見れば色の濃さが違う。こちらの方が色が少し濃い」

 そう言って指で撫でていた物を手に取り、齧った。
 しばらく、部屋にリンゴを齧る音だけが響く。
 そして、芯だけになったそれを、ゴミ箱に投げ入れて僕の方に体を向けた。

「すまない、これはあくまで僕の持論でしかない。だから気にしなくてもいいよ」
「はぁ・・・・・・」
「はじめまして、このギルドのリーダーをしている、グレンです。よろしく」
「あ、セツト、です。よろしくお願いします」

 一言一言に謎の重みが加わっているような気がする。
 なぜか緊張してしまい、僕は少し目を逸らした。

「あぁ、君がセツト君か。噂はよく耳にするよ。ラルナは、君は参謀としても優秀だと言っていたよ」

 僕はそれを聞きながら出された紅茶をチビチビと飲んだ。
 おぉ、中々美味いな。

「そんな、グレンさんには負けますよ。だって、こんな大規模ギルドを一人で統率できるなんて、僕には無理です」
「あはは、君にそう言ってもらえると嬉しいな」

 少しずつ緊張感もほぐれてきた。
 僕は紅茶に手を伸ばそうとした。
 しかし、直後、グワンと視界がぼやけた。

「あ・・・れ・・・・・・?」

 椅子ごと倒れる。
 なんだか意識がフワフワするような感覚だ。
 僕の目の前に紅蓮の靴が現れた。
 頭上から声がする。

「ちょっと、俺をゲームをしようか」


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