コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【参照1000越え】ワールドエンド【感謝】
- 日時: 2016/01/16 22:38
- 名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)
初めましてか何度目まして。
凜太郎といいます。
今回から書いていく物語は、とある引き籠り少年がゲームに閉じ込められる話です。
超人気オンラインゲームに閉じ込められた多くの人々。
彼らの運命やいかに!
他にも、同ジャンルに音の無い恋という作品を出しています。
もしよければ、そちらも読んでください。
では、よろしくお願いします。
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- Re: ワールドエンド ( No.5 )
- 日時: 2015/06/26 20:48
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
3:町
なんとか町に辿り着いた。
僕は疲れてるわけでもないのに、無意識にベンチを探した。
精神的なものはあったんだと思う。
実際、現実なら今頃体中が悲鳴をあげ、3日は動けないだろう。
しばらく歩いて見つけたベンチにおじさんのような声をあげながら座った。
さて、情報を整理しようか。
ここが『ワールドエンド』の世界なのは間違いないだろう。
仮に違ったとしても、異世界なのは合ってるはずだ。
「よぉよぉ、兄ちゃん。見た所ソロプレイヤーみたいだけど、俺のギルドに来ないかい?」
下手なナンパかッ!
いつの間にか3人ほどの男に囲まれていた。
話かけてきたのは、赤い髪のヘラヘラした奴。
気軽に肩組んでくんじゃねぇよ、今すぐ離れろよ。
そして後ろには茶髪の猿顔の男。
腰に手をあてて、なぜか仁王立ちしていた。
そして緑髪の明らかにチャラそうなイケメン君。
そいつは僕の右ななめ前に立ち、物色するように眺めていた。
さて、どう断るべきか・・・・・・。
「え、えっと・・・いや、その・・・・・・」
おい、誰だこの弱々しい声は———。
———僕だよ。
そう、何を隠そう僕は重度のコミュ障なのだ。
これでも引きこもり歴3年だからね。
たまに母と兄と話すくらいで、基本誰とも会話したことがないのだ。
むしろ声の出し方を覚えていただけでも褒めてほしいものだ。
3人は少し引きつった笑みを浮かべた。
そりゃそうだろう、いきなりの第一声があれなのだから。
「えっと・・・?ごめん、何か言った?」
赤髪の男は嫌悪を必死で殺したような笑顔で僕に尋ねる。
「えっと・・・ぼ、僕、ギルドとか、あんまり、き、興味ない、というか・・・」
「そうなんだぁー、じゃあ俺達も諦めるよー。なんかごめんねー(棒)」
彼らは愛想笑いを浮かべながらどこかに行ってしまった。
僕は溜め息を吐き、また考えることに集中した。
今の会話で、ここが『ワールドエンド』なのが確定した。
どうやら僕以外にもここに飛ばされた人間はいたようだ(ちょっと安心)。
そこで思い出すのはイベントの情報。
その時、体に雷が走るような感覚がした。
正直、本当なら恐ろしい仮説だ。
もしこの事件が———人為的なものだとしたら?
恐ろしい、恐ろしすぎる。
よく考えれば、あのゲームはソフト式でヘッドフォンが付いてきていた。
そしてこのゲームはヘッドフォンじゃないと音が聞こえないようになっていたハズだ。
僕の体中に鳥肌がたった。
怖い。こんなことを考える奴が、怖い。
その時、突然遠くから悲鳴が聞こえた。
- Re: ワールドエンド ( No.6 )
- 日時: 2015/06/30 15:20
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
4:死とは
悲鳴が聞こえたのは、町の入口の方だった。
人だかりができていて、なんとか前の方に行くと、そこには——傷だらけの男が倒れていた。
「いやあああああああああああああああああああああああああああああッ!」
なんだよ、なんだよこの状況。
男のHPは既になくなっていた。
出血量がヤバい、なんでこういうのはリアルに再現するんだよ。
僕は吐き気がしたが、なんとか飲み込んだ。
酸っぱい味がした。
やがて、彼の体は、光の粒となり消えた。
不穏な空気が流れる。
そういえば、まだ分かってないことにあったよな。
———ここでの、死とはなんなのか。
ゲームだった頃は神殿で生き返ったものだが、今はどうなんだろうか?
僕は走って神殿に向かった。
それから何十分経っても、男は生き返らなかった。
本当に死んだのか、リアルに戻ったのか。
天と地の差がある2択問題。
答えはなんなのか。
僕には分からないけど、これだけは分かる。
この世界からは、出られないんだ、と。
- Re: ワールドエンド ( No.7 )
- 日時: 2015/06/30 15:22
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
5:友人
あれから一週間が経った。
僕は宿屋で一日を過ごしていた。
朝起きて、ご飯を食べて、ぼんやりして、晩ご飯を食べて、寝る。
それの繰り返し。
でも、ある日気づく。
このままじゃダメなんだと。
挑戦すらしないで、こんな世界で一生を送るのか?
そんなの嫌だ。
それなら、ちょっとくらい何かやってみたい。
僕は立ち上がり、部屋を後にした。
「眩しいな・・・・・・」
一週間ぶりに見る太陽は、実に眩しく思えた。
もしリアルで出たら、僕の目にはどう見えるかな。
道具を揃えて、僕は町の外に出た。
ジャングルを絵に描いたような森。
名を『ジュラッシクワールド』
とあるレジャースポットに似たような場所があった気がするが、この際なんでもいいか。
しばらく歩いた時だった。
「う・・・うわあああああああああああああああああああああああああッ!」
どこからか悲鳴が聞こえてきた。
ひとまず辺りを見渡した。
その時、バキバキッと音がして、木が倒れた。
いきなり前からオレンジの髪の青年が走ってきた。
そしてその青年を追いかける恐竜の姿が。
「う、うおおッ!?」
必然的に僕も追いかけられるかたちになった。
このままじゃ町に逆走してしまうじゃないか。
僕は立ち止まり、恐竜を睨む。
剣を抜き、一言呟いた。
「『ファイアフォース』・・・・・・」
剣が炎を帯びた。
成功だッ!
僕は大きく振りかぶり、真っ二つに切り裂いた。
あっというまにそいつの体は弾け飛ぶ。
「あ・・・ありがとう・・・・・・」
青年がお礼を言ってきた。
なんというか照れくさいな。
「い、いやそんな・・・ていうか、ここのモンスターって・・・あんまり、強くないハズなんだけど・・・?」
僕の言葉に、彼は少し俯いてしまった。
「実はさ、俺僧侶なんだよね・・・」
コイツは馬鹿か?
ソロプレイヤーで僧侶なんて、意味なさすぎるだろ。
攻撃力低いし、防御しながらたまに自分に回復魔法かけるしかできないだろうが。
「それ・・・意味ないんじゃ・・・」
「やっぱりそう思う?俺さ、前まであるパーティにいたんだけど、こうなった瞬間みんなやめちゃってさ」
こうなった、というのはこのゲームに閉じ込められた状況のことだろう。
見たところ僕より年上、20歳くらいかな?
分かったことの1つで、顔と体型は現実のものと一緒になるらしいし。
「そーだ、よかったらさ、俺とパーティ組まない?」
「えぇッ!?」
今頃僕は間抜けな顔をしてることだろう。
だって、現実でも友達なんて全くというほどいなかったし、ここでは全くいなかったんだもん(確認した時はちょっと泣いた)。
「ダメ、かな・・・・・・?」
「いや、その・・・別にいいですけど・・・・・・」
むしろ、喜びが大きい。
この世界で初めてできた仲間だもの。
嬉しくないわけがないじゃないか。
「よかったぁ。あ、俺はダイキ。レベルは67。よろしく」
「あ、僕は、セツト・・・。魔法戦士で、レベルは72。よ、よろしく・・・」
こうして、僕にとって友達第2号ができました。
あ、でもあれか。
、、、、、、、、
生きてるかどうかだったら、友達第1号だ。
- Re: ワールドエンド ( No.8 )
- 日時: 2015/06/27 21:51
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
6:パーティ
さて、友達もできたことだし、僕らの旅はここからが本番だ。
「さて、セツト。今からどこに行こうか」
ダイキはそう言ってニカッと笑った。
なんていうか性格はどっちかというと戦士あたりをイメージさせるな。
なんとなく彼が回復呪文を唱えてる様子を思い浮かべた。
シュールだな、と笑いつつ、返答する。
「えっと・・・特に目標があるわけでは・・・・・・」
「そうなのか。俺もそうだよ。さすが、心の友よ!」
お前はどこぞのガキ大将か。
とにかく旅をするのなら目標を作ったほうがいいかもしれない。
このゲームにはストーリー的なものも特にないし。
「えっと、まかせるよ・・・」
「いいのか?」
「う、うん・・・」
「じゃあ、探したい人がいる」
「探したい、人・・・・・・?」
早く言えよと思う反面、ちょっと疑問だった。
知り合いならフレンド登録くらいしてるだろうに。
連絡してどこかのワールドで会えばいいじゃないか。
それを言うとなぜかアハハ、と笑う。
そして頭を掻きながら答える。
「実は、何度連絡しても繋がらないんだよ」
おい、照れながら言う流れか?
ヤバい、コイツきっと体力バカな奴だわ。
それでなんで僧侶でしかも僕より身長が高いんだよ(嫉妬)。
「・・・えっと、ちなみにその人の名前は?」
「ん?たしか影丸とか言ったかな」
忍者みたいな名前だな。
僕は溜め息をしつつ、さらに聞く。
「・・・なんで、その人と会おうと、その、思ったの・・・・・・?」
「いや、やっぱり人数が多い方が良いかと思ったのだが、迷惑だったか?」
コイツ、一応まともな思考はあったのか。
「・・・じゃ、じゃあその人を、探そうか。まずは酒場に行こう」
「む?酒でも飲むのか?俺もそうだが、君も未成年。おまけに君は小学生じゃないか?」
怒りのあまり、彼の横腹を蹴りぬいた。
がたいはあっても、所詮僧侶。戦士の蹴りは効いたらしく、HPを減らしその場にうずくまった。
「痛いじゃないかセツト。どうしたんだ」
「どうしたじゃねえよ!僕は実際年齢は16歳だッ!」
素が出てしまった。
彼は心底驚いた顔をした。
「そうなのか。俺は20歳だよ」
だと思ったよ。
ていうか謝れよ。
「ところで、結局なんで酒場に行くんだ」
謝る気0かよ。
僕は溜め息を吐き、呟く。
「酒場には毎日クエストとかくるのは知ってるよね?そしてプレイヤーもだすことができる。そこに人探しのクエストを出して、誰かに探してもらう。金をちょっと多く出しとけばみんな必死にさがしてくれるよ」
「一気に饒舌になったな。それで、その金は誰が出すんだ?」
「お前以外に誰がいるんだ」
「マジかよ」
というわけで、僕ら一行は酒場に向かった。
- Re: ワールドエンド ( No.9 )
- 日時: 2015/06/27 22:26
- 名前: kage (ID: DC1GHWka)
もうおもしろいwwとくにキャラ設定が(-"-)
まあ、がんばってくださいww
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