コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【参照1000越え】ワールドエンド【感謝】
- 日時: 2016/01/16 22:38
- 名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)
初めましてか何度目まして。
凜太郎といいます。
今回から書いていく物語は、とある引き籠り少年がゲームに閉じ込められる話です。
超人気オンラインゲームに閉じ込められた多くの人々。
彼らの運命やいかに!
他にも、同ジャンルに音の無い恋という作品を出しています。
もしよければ、そちらも読んでください。
では、よろしくお願いします。
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- Re: ワールドエンド【目指せ参照300越え!】 ( No.52 )
- 日時: 2015/07/07 22:20
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
41:空洞
あれから、一週間が経った。
僕は、何もせず、ただただベッドで横になっていた。
正直、ダイキがいなかったら、僕は死んでいただろう。
僕はあの後、飛び降り自殺をしようとした。
その時、彼に見つかって、捕まって、理由を聞かれた。
僕は淡々とラルナのことを話した。
すると、彼は何も言わずに助けてくれた。
多分、彼は一生の親友かもしれない。
でも、心の空洞を少しだけ埋めてくれた。
その優しさが、単純に嬉しかった。
でも、僕はもう、生きる理由がない。
僕は、夜、部屋を抜け出した。
そして、この世界で一番高い場所、時計台に立っていた。
「あぁ・・・すごくきれいな星空だ・・・。ラルナちゃん、君も見ているのかい?」
僕は空に手を伸ばした。
今、そっちに行くよ・・・。
僕は、床を蹴った。
地面が近づいてくる。
僕は、目を瞑った。
走馬灯かな。
君との時間だけが、頭をよぎる。
そして、僕は、死んだ。
- Re: ワールドエンド【目指せ参照300越え!】 ( No.53 )
- 日時: 2015/07/07 22:27
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
エピローグ
僕は、重たい瞼を開いた。
そこは、病室のような場所だった。
頭にはヘッドフォン、体には病院服のようなものを着ていた。
もしかして、死んだら現実に戻ってこれるのか?
僕は近くにパソコンに手を伸ばそうとした。
しかし、体が動かない。
当然か。
元々引き籠っていて体力がない上に、何ヶ月もこうして寝ていたのだから。
僕は、3年以上ほとんど機能していなかった声帯で、ゆっくりと、言葉を紡いだ。
「ラル・・・ナ・・・」
これから始まるのかな。
僕の、歪んだ恋愛は。
僕は一人、自嘲した。
- Re: ワールドエンド【目指せ参照300越え!】 ( No.54 )
- 日時: 2015/07/08 16:22
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
あとがき
さて、ついにワールドエンド、完結です。
主人公がマイナーすぎてもしかしたら読むのをやめてしまった人もいるかもしれません。
途中からグダグダだったかもしれませんが、しょうがないんです!
実はこれ、元々続けるつもりなかったんですよwww
でも、プロローグを書いた次の日、返信が来ていたのを見て感じました。
書くしかねえ〜って。
はい、一瞬で追い詰められました(笑)
それにしても、ラルナちゃんがかなりの腹黒でしたねー。
ファンの方がいたら、ごめんなさい!
それでは、またどこかで会いましょう!
- Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.55 )
- 日時: 2015/07/08 22:31
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
第2シリーズ
1:帰宅
「うわぁ、めっちゃ久々に感じるなぁ・・・・・・」
「たしか、2ヵ月だったっけ?長かったなぁ」
兄の瀬戸 竜馬はそう言って苦笑いした。
地獄のリハビリを乗り越えて、なんとか我が家に帰ってくることができた。
「また部屋に籠るのか?」
「いや、さすがに外に魅せられたよ。これからは学校にもちゃんと行く」
「ま、お前ならすぐに高校に合格できるだろうからな」
僕は、ノートパソコンを持って、部屋に上がった。
まだ、やることがあるから。
僕はヘッドフォンをつけて、ゲーム画面を立ち上げた。
そして、コンティニューボタンを押した。
直後、不思議な浮遊感を感じて、ゲームの中に吸い込まれた。
「ん・・・・・・?」
目を開けると、見慣れた町が広がっていた。
僕は辺りを見渡した。
すると、偶然ダイキと目が合った。
「セツト!お前、ずっとどこで何してたんだ?」
「実は、こっちで自殺したんだよ」
僕の言葉に、彼は口をあんぐりと開けて固まった。
しばらくして、なんとか言葉を紡いだ。
「え、つまり、死んだら現実に戻れるのか!?」
「あぁ。僕は、それを伝えようと思って来たんだよ」
「そうか。ありがとうな!」
そう言って、僕の体をギュッと抱きしめた。
興奮はしないが、正直痛い。
「それじゃあ、早速モンスターにやられてくるわ!」
物騒なことを笑顔で言って、町から出て行った。
「そろそろ、ケジメの時かな」
僕はそう呟いて、あの場所に行った。
そう、彼女と過ごした、あの家に。
「あ・・・・・・」
誰が予想できるだろうか?
まさかこんな場所でその彼女に出会うなど。
あの時の彼女の歪んだ笑みを思い出し、心が痛んだ。
「なんだ、結局あんたは未だに未練はあったんだ?別に私は軽く荷物を取りに来ただけだし。そろそろ帰ろうと思ってたところなのよ。だから・・・・・・」
「ラルナ」
僕は彼女に近づき、突き飛ばした。
「な、なによ。謝る気はないわよ?」
「そんなこと分かってるさ。でも、裏切られた恨みはぶつけてなかったからさ」
「あっそ」
僕は、彼女と何度も寝たベッドに腰掛け、呟いた。
「お前さ。一応聞くけど僕のことどう思ってたんだよ?」
「どうって、せいぜい思い通りに動く人形ってくらいしか・・・・・・」
「ふーん」
僕は、初めて彼女を抱いた時を思い出した。
「それじゃあ、なんで自分がどんなダメな人でも、とか言ったんだよ?」
「あんたのことが好きだったから」
即答に、僕は目を丸くした。
続けて、彼女は呟いた。
「馬鹿よね。ホント馬鹿。でも、これは本心だから」
そう言って、僕の隣に座って、言う。
「こんな私でも、好きになってくれる?」
- Re: 【第2シリーズ突入】ワールドエンド ( No.56 )
- 日時: 2015/07/09 20:16
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
2:決断の時
「こんな私でも、好きになってくれる?」
そう言って、僕の頬を優しく撫でた。
僕はその手を振りほどいたり、それに身を委ねる気にもなれなかった。
彼女のことを、僕は好きなんだろうか?
それこそ、あの純情なラルナちゃんなら、今すぐにでも抱きしめて久々に一緒に寝たりしたいと思う。
だがしかし、目の前にいるのは裏切り者の腹黒女なのだ。
僕と似た物同志なわけでもないのだ。
それじゃあ、さっさと断ればいいじゃないかと思う。
しかし、心の奥底のもう一人の僕は言う。
この子を一人にしてもいいのか?
お前が守らなくて、誰が守るんだ?
頭が痛くなる。
僕は、少し考えて、口を開いた。
「時間を、くれないか?」
「わかった。別にどっちでも、私は受け止めるから・・・」
そう言って、僕の頬にキスをした。
もちろん、喜びなんて感じない。
「・・・・・・ッ!」
目を覚ますと、自分の部屋の天井があった。
意外だった。
一度死んでまた行くと普通に出られるようになってるとは。
僕はパソコンの画面を眺めた。
そこには、いつものタイトル画面があった。
僕はゆっくり、キスをされた左頬を撫でた。
さて、これからどうしようか。
暇だったので、小さな鞄を持って外に出た。
こうしてみると、暇つぶしで外に出るっていうのも初めてだな。
僕は、適当に近所のデパートに行った。
「でけぇ・・・」
感嘆の声をあげる。
たしか僕が引き籠る前まで、ここは工事中だったのだが。
「時の流れって、怖いな・・・」
僕は自動ドアをくぐり、中に入った。
「瀬戸・・・・・・?」
少し歩いたところで、前のクラスメイトに出会った。
たしか彼はクラスで一二を争うほどのイケメンの、佐藤 雄二だ。
「瀬戸。どうしたんだ。突然学校に来なくなってみんな心配したんだぞ」
「そうなんだ。ごめんね、ちょっと・・・木村君が死んだのがショックだったから・・・」
「あれはみんな反省したよ。でも、葬式にすら来ないなんて、あれは意外だった」
「あれから人間不信とコミュ障になっててさ・・・・・・」
「そっか。でも克服できたみたいだけど、何かあったのか?」
「実は、『ワールドエンド』っていうゲームに閉じ込められてて」
「あぁ、ニュースでやってたよ。つまり、それで色々な人と関わって克服できたわけか」
「まぁ、ね」
僕らは他愛もない雑談をした後で、分かれた。
「外に出るのも、悪くないかな・・・・・・」
僕は呟いた。
そういえば、ラルナに返事しないとな。
僕は踵を返し、家に帰った。
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