コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【参照1000越え】ワールドエンド【感謝】
- 日時: 2016/01/16 22:38
- 名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)
初めましてか何度目まして。
凜太郎といいます。
今回から書いていく物語は、とある引き籠り少年がゲームに閉じ込められる話です。
超人気オンラインゲームに閉じ込められた多くの人々。
彼らの運命やいかに!
他にも、同ジャンルに音の無い恋という作品を出しています。
もしよければ、そちらも読んでください。
では、よろしくお願いします。
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- Re: ワールドエンド ( No.37 )
- 日時: 2015/07/04 16:35
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
30:苦悩
「はぁ・・・・・・」
俺はベランダの柵に寄り掛かりつつ、煙草を吸う。
吐いた煙が空気と同化していくのを確認しながら、俺はさらに溜め息を吐く。
セツトと知り合ってから結構経つが、なぜか最近彼と会うと不思議な感覚がするのだ。
恋心にも似たような変な感情。
冗談じゃない、俺はホモじゃない。
しかし、この前押し倒した時は、興奮のようなナニカを感じた。
小さな体、怯えた表情。
違う、俺にそんな趣味はない。
何度目かになる溜め息を吐きながら、煙草を吸う。
「あれ、何してるの?」
後ろから突然聞こえた声に、煙草を落としそうになった。
見ると、セツトが立っていた。
「ああ、セツトか。いや、ちょっとのんびりしたくってな」
「あー、そういう時あるよな。でも、煙草なんて美味いのか?」
「ん?良かったら吸うか?」
「いや、未成年だし」
「一本くらい大丈夫だって」
「そ、それじゃあ・・・・・・」
俺が渡した煙草を不器用に人差し指と中指でつまむ。
普通は俺の火を分けたりするもの、だよな。
少し迷ってると、突然顔を近づけてきた。
「ッ!?」
「なんだよ?こうするんじゃないのか?」
そう言って、俺の火の部分に自分の煙草の先を付けた。
なんだ、分かってるのか?
「すぅ・・・ゲホッゲホッ!」
吸い過ぎたのか、突然咳き込んだ。
俺は、つい背中をさすった。
「吸い過ぎだ、少しずつ吸うんだよ」
「え?う、うん・・・」
そう言ってちょっと吸って吐いた。
今度は吸う量が少なく、小さな煙がフワッと空気に紛れた。
それを繰り返している。
コイツには不良とか向いてないだろうな、と考える。
「うへぇ、よくこんな不味いもの吸えるな」
「子供には分からないものだ」
「そりゃ悪かったな」
しばらくそれを繰り返していると、唐突に話しかけてきた。
「ダイキはさ、リアルに帰りたい?」
「あぁ、帰りたい」
即答。
どうしたんだよ、突然。
帰りたくない奴なんていないだろう。
彼は少し俯いて呟いた。
「僕は、帰りたくないな」
そう言って、煙草を床に落とした。
火事にならないよう、一応それを踏んで火を消した。
「なんでだ?」
「だって、帰っても僕の居場所なんてないから」
彼に居場所がないなんてありえないだろう。
俺は苦笑いをしながら言った。
「居場所なんて、お前ならいくらでも作れるだろう?」
「そ、そうかなぁ・・・?」
照れながら、頬を掻いた。
俺は、煙草の吸殻を踏んで、言ってやる。
「あぁ、きっとそうだよ」
それから、しばらく雑談をして俺は部屋に帰った。
- Re: ワールドエンド ( No.38 )
- 日時: 2015/07/04 17:34
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
31:殺し屋
新入り達を招き、1週間経った。
僕は、色々な作業から逃げるように、村人っぽいシャツに半ズボンを履いて部屋から抜け出した。
「うはぁ・・・開放感・・・・・・」
久々の外に感動。
もしリアルに戻れたら絶対外に出ようと心に決めながら、なんとなく足元の缶を蹴った。
すると、なぜかいい感じでカーブをして大柄なプレイヤーに当たった。
「いってえな、おい、誰だよ!」
そう言って僕の顔を見て、かなり怒気を混ぜた笑顔で近づいてくる。
ヤバい、今は武器なんてないぞ・・・。
その時、一瞬影が目の前を通った。
直後、男の首が飛ぶ。
「う、うわあああああッ!」
「君、大丈夫?」
手を差し出してきたのは、黄緑色の髪をした少年だった。
少し中性的な印象だが、口調から男の子かな、と思った。
「あ、うん。ありがとう・・・」
「それは良かった」
彼はそう言ってニッコリと笑った。
人を殺したとは思えないほどに良い笑顔だな。
行こうと思った時、少年が口を開いた。
「ねえ、君。名前は?」
「え?セツトだよ」
「セツト君か。僕はソラ。よろしく」
そう言って手を差し出す。
僕はそれを握った。
「それにしても、すごい動きだったね!一体どうやったんだい?」
「いや、実は僕、殺し屋なんだ」
なるほど。
たしかに殺し屋やってたらあんな俊敏な動きもできるよね。
納得。って・・・。
「殺し屋ッ!?」
「声が大きいよ」
僕が手で口を覆うのを見て、少し恥ずかしそうに言った。
「実はさ、僕の家族、殺し屋稼業やってて。それで・・・・・・」
そこまで言って、突然周りを見た。
そして焦った顔をした。
「ごめん!もう行かないと。それじゃ」
「え?うん、分かった。また会えるといいね」
僕は笑顔で言った。
でもその時は知らなかった。
次の出会いが、最悪のものになることを。
- Re: ワールドエンド ( No.39 )
- 日時: 2015/07/04 20:50
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
32:告白
「もう無理・・・・・・出たい・・・・・・」
「それじゃあ、この書類を全部書いてからにしようか」
あの後結局すぐに捕まってしまい、影丸の見張りの中僕は書類をまとめていく。
リーダーなんかならなきゃよかったと思いながら、ペンを動かす。
「あぁ・・・・・・できたぁ・・・・・・」
「よし、もうどっか行ってもいいわよ」
僕は、早速着替えてドラゴンに乗ろうと部屋に向かった。
すると、ラルナちゃんがいた。
「あっ」
「・・・ッ!」
しばらく見つめ合った後、僕はなんとか声を絞り出す。
「や、やぁ・・・」
「う、うん・・・」
それで会話は終了。
我ながら情けない。
僕は思い切って声を出す。
「よかったら、一緒にドラゴンに乗らない?」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「うわあぁぁ・・・」
「ハハッすごいでしょ?」
僕の言葉に、彼女はコクッと頷いた。
「もっと高く上がるよッ!」
「え?ちょっと待って、ちょ、きゃあああああああああああああああッ!」
可愛らしい悲鳴を聞きながら、僕は一気に上空に昇る。
そして、雲の上にでた。
横を見ると、ラルナちゃんが恐る恐る下を見て、小さく声をあげたりしてた。
僕は、勇気を振り絞って彼女の肩に手をまわした。
すると、一瞬ビクッとしたが、すぐに身を委ねてくれた。
「ねぇ、言いたいことがあるんだけど、いいかな・・・」
「うん。いいよ・・・・・・」
「僕、ずっと前から、君のことが好きです。付き合って下さい」
「・・・・・・・・・・・・はい」
ラルナちゃんは、僕に顔を近づけ、そして—「んッ」—短いキス。
こうして、僕に恋人ができました。
- Re: ワールドエンド【目指せ参照200越え!】 ( No.40 )
- 日時: 2015/07/04 22:21
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
33:デート
告白してから三日後、ちょうど用事がない日に僕はラルナちゃんを誘って外出することにした。
いわゆるデートだ。
僕らはそこそこ人気があるお店に行って、遅めの朝ごはんを食べた。
「あ、これ美味しいね」
「そうでしょ?噂を聞いてラルナちゃんと来たいなーって思ってたんだよ」
「フフッ嬉しい」
すると、フォークにパンケーキを一口分刺して、僕の顔の前に出してきた。
「え?」
「美味しいから、食べていいよ」
「え、でもこれ・・・」
「いいから!」
「あー・・・」
食べた瞬間、パンケーキの甘味と、それとは別の甘いナニカが口の中に広がる。
「うん。美味しい」
「でしょ?」
「それじゃあ僕も」
僕は食べていたヨーグルトをスプーンですくって、彼女の口元に持って行った。
少し照れながら、スプーンを咥えた。
そして、顔を赤くした。
食事を終えた後は、店で買い物をした。
そして色々まわったあとで、央都の遊園地の観覧車に乗った。
夕焼けに染まった央都を僕らは眺めていた。
「楽しかったね・・・また行きたいなー」
「いつでも行けるよ」
僕らは顔を近づけて、キスをする。
夕日が、ゴンドラの中を照らした。
- Re: ワールドエンド【目指せ参照200越え!】 ( No.41 )
- 日時: 2015/07/05 22:35
- 名前: 藤原妹紅 (ID: Zi25tHnC)
あざーっす
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