コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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【参照1000越え】ワールドエンド【感謝】
日時: 2016/01/16 22:38
名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)

 初めましてか何度目まして。
 凜太郎といいます。

 今回から書いていく物語は、とある引き籠り少年がゲームに閉じ込められる話です。
 超人気オンラインゲームに閉じ込められた多くの人々。
 彼らの運命やいかに!

 他にも、同ジャンルに音の無い恋という作品を出しています。
 もしよければ、そちらも読んでください。

 では、よろしくお願いします。

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Re: ワールドエンド ( No.10 )
日時: 2015/06/27 22:26
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

7:酒場

 僕ら一行は僕がさっきまでいた町に戻り、酒場に直行した。
 さっそくクエスト手続きをする。

 依頼者 ダイキ【プレイヤー】
 依頼内容 人探し
 概要 影丸というプレイヤー。
    連絡が全く繋がらない状態。
    見た目は少し背が高く、職業は侍をしていて鎧を身に着けている。
    賞金は10000G。

 そしてダイキの指紋の印をつけ、提出。
 不思議なことに、これだけでどこの宿屋でもこのクエストは見られるうえに、クエストが成功したらこちらに連絡がくるらしい。

「ところでセツト」
「なに?」
「10000Gも払うなんて聞いてないのだが?」
「いいじゃないか。あれだけあれば色々な奴が食いつくよ」
「あのオドオドしていた少年はどこに消えていってしまったんだろうか」
「幻だったんだよ、きっと」

 そういえばコミュ障が治った気がする。
 他の人に会ったらわからないが、彼に対してはすでに普通に接することができる。
 これは家族以外には、彼が2人目だな。

「それで、俺達はこれからどうするんだよ?」
「あぁ、僕たちは今からダンジョンに潜る」
「ダンジョン!?」
「ああ。ダンジョンの中に影丸とやらがいるのなら、連絡がつかないのも納得だし、ダンジョンにいる可能性が高い」
「しかし、たった2人じゃないか」
「もちろんクリアするわけじゃない。あくまでいるかいないかの確認。入り口で連絡して、繋がらなかったら退散。それの繰り返しさ」
「賢いな」

 ダンジョンにいる者に連絡した場合、地下にいるという設定だからか繋がらないのだ。
 しかし、同じダンジョン内だとなぜか繋がるから不思議だ。

「それじゃ、行こうか」
「おう!」

 僕らは目的をもち、旅に出た。

−−−とあるダンジョン内にて−−−

 シュルルル・・・・・・。
 蛇のような声がしたので、身を縮こまらせる。
 あの日、なんでイベントの前にダンジョンに入ってしまったんだろう。
 まさかこんなことになるなんて・・・・・・。
 私は小さく、呟いた。

「誰か・・・・・・助けてよぉ・・・・・・ッ!」

Re: ワールドエンド ( No.11 )
日時: 2015/06/28 11:14
名前: あいお (ID: qquJcCoW)

わくわく、どきどきです。
読んでいて引き込まれます。
これからもスリリングな展開を期待!

あいお

Re: ワールドエンド ( No.12 )
日時: 2015/06/28 20:46
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

8:ダンジョン

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」

 雄叫びとともに斬るッ!
 真っ二つになったモンスターはそのまま弾け飛んだ。
 このダンジョンに潜ってかれこれ1時間。
 僕ら(主に僕)の体力はすでに切れつつあった。
 影丸探しをして3日経った今日。
 このダンジョンに入り連絡したら返事があったらしい。
 そして僕らは颯爽と潜ったのだが・・・・・・。

「なぁ、お前もちょっとくらい戦えよ」
「戦いたいが、僧侶が前線に出ても意味はないだろう。いずれ他に回復できる者がいたら転職するよ」
「えっと、ちなみに他には何ができるの?」
「僧侶の前は豪剣士をしていた」

 豪剣士、主に力技を得意として、ハンマーや大剣を武器として使う。
 僧侶と真逆の職業じゃねえか。
 コイツが前に所属していたパーティの奴らは頭おかしいんだろうな。
 そんな話をしていると、右に曲がる角があった。
 もちろんそこをまがる。
 するとそこには、可愛らしい少女が1人座っていた。

「・・・誰だコイツ」
「セツト。影丸に決まってるじゃないか」

 コイツ、いよいよ頭がいかれやがったか。
 こんな美少女が影丸なわけないじゃないか。
 たしかに鎧を身に着けてるけどさ?
 背はそんなに高くないじゃん(僕より高いけど)。
 黒いショートカットの可愛いこの少女が影丸?
 そんなネーミングセンス0の名前をつけるワケが・・・。

「ダイキ君ッ!来てくれたんだッ!」

 マジかよ。
 僕は唖然としてそこに立っていた。

「影丸ッ!無事で良かったッ!」
「そういえば、その子は?」
「あ、僕はセツトっていいます。よろしくお願いします」

 ひとまず自己紹介。
 お、意外とコミュ障治ってるんじゃないか?

「小学生と組んでるんだぁ、まぁよろしく」

 死ね。
 声に出そうになったが寸前のところで留まる。
 初対面の人に死ねなんて言うのは失礼じゃないか。
 ん?待てよ?
 コイツの方が100倍失礼じゃないか。

「小学生じゃないんですが、高校生なんですけど。頭いかれてるんじゃないんですかクソ野郎」

 本音を堰き止める防波堤はとっくの昔に崩れましたとさ。
 僕の言葉を聞いて彼女は目を丸くした。

「そうなんだぁ。でも小さいじゃん」
「155cmだよ」
「えー、私160cmだよ?ちなみに16歳」

 同い年で5cmかよ。
 クソが。死ねばいいのに。

「2人とも。雑談もいいが、今からどうするんだ?」
「とりあえず出よう。ダイキ、脱出呪文唱えて」
「すまないがMP切れだ」

 僕は彼の顔面にグーパンをめり込ませた。

「お前は馬鹿野郎かッ!じゃあここをクリアするしかないじゃないかッ!」
「戻るのはダメなのか?」
「ほう?1時間以上かけてここまで来た道を戻るのか。ゴールまでの方が50分お得だよッ!」
「でもボスは倒せるのか?」
「さすがにできるだろ。影丸の力も見たいし。ちなみにレベルは?」
「64だけど?」
「よし、行こう」

 こうして僕らはボスの所に向かった。

Re: ワールドエンド ( No.13 )
日時: 2015/06/28 21:09
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

9:ボス

 僕らはゴールの扉の前に立つ。
 ここを開けると中にはボスがして、その奥に扉がある。
 逃げて開けることはシステム上不可能なので、倒さなければいけない。
 僕らはゆっくりと、扉を開ける。
 ギィッと・・・。
 そこには、でっかい筋肉まみれの男が座っていた。
 いや、あれはもう巨人だな。
 2メートルを超える体に一つ目。
 小さな角を生やし、青い服に身を包む。
 僕らが入ってきたのに気がついたのか、カッと目を見開き、立ち上がった。

「はぁっ!」

 先手必勝といわんばかりに、影丸が巨人の足元に斬りかかった。
 そして刀スキルの中級技、『大木斬り』を放つ。
 足の肉を半分ほど切り落とし、巨人に膝をつかせた。
 そこにダイキだ。
 呪文『べノム』で切口に毒を付着させる。
 それで動く度に猛毒が体をまわる。
 そして僕が斬りかかる。
 魔法戦士だけが使える『フォース』の力。
 魔力で剣を強化して攻撃できる技。

「『ファイアフォース』ッ!」

 唸りをあげる炎の剣で、巨人の体を真っ二つに———できなかった。
 体を捻り、腕にかする程度で済むようにしてみせたのだ。
 それには僕も絶句。
 しかし、奴の体を毒が蝕んでるのも事実。
 僕らは一旦身を退き、形成を立て直した。

「これ行けるんじゃない?」
「あぁ、多分な。でも、油断してたら喰われるぞ」
「俺のMPももう尽きた。できるかぎりサポートはするが」
「よし。じゃあ個人の自由にやるように。解散ッ!」

 適当な作戦会議を終え、僕らは各々で駆けた。
 僕は巨人の足の指を台にして、一気に体まで登りきった。
 そして、心臓があるあたりを思いっきり突いた。
 炎が突き抜け、巨人は崩れ落ちた。
 しかし、まだHPが残っていた。
 もう一度、と思った時、影丸がいつのまにか巨人の頭に乗っていた。

「トドメはもらうよッ!」

 そう叫んで、首を切り落とす。
 するとソイツの体は綺麗に弾け飛び、空中に『YOU WIN』という赤い文字が出てきた。
 僕らの初めての戦闘は、大勝利で幕を閉じたのであった。

Re: ワールドエンド ( No.14 )
日時: 2015/06/29 14:04
名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)

10:目的

「さて、これからどうするんだ?僕達」
「のんびり冒険すればいいんじゃない?」
「それでもいいけど、目的がなければいずれ飽きがくる」
「それは俺も賛成だ。意味もなくそのへんを歩き回るくらいなら、宿屋で寝ていた方がマシだろ」
「なるほど。じゃあさ、世界一周してみるのはどう?」
「面白いけど、ありきたりで微妙だな」
「俺もだ」
「そうかな」

 そこまで話していると、町に着く。
 僕らは酒場に行き、情報を集めることにした。
 クエストを見ると、いくつかのクエストがあった。

№1【人探し】
№2【モンスター退治】
№3【ペット探し】

 うん、まぁ№3は無視の方向でいくとして。
 モンスター退治か人探しか。

「どっち受ける?」
「やっぱりここはモンスター退治でしょ!倒してお金とか集めたいし」
「いや、俺は人探しが良いと思う。人命がかかってるし」

 なんで二つに分かれちゃうんだよぉ〜(泣)。
 僕としてはどっちでもいいんだが。

「どっちかにしないと、一度に二つは受けれないし」
「うーん。じゃあじゃんけんで決めようか」
「そうだな」

 結果人探しになった。
 僕はこのクエストに関わる簡単な資料と、ジュースを買い、席についた。
 そしてゆっくりと開く。

 依頼者 エリン【村人】
 依頼内容 人探し
 概要 兄のカイン。
    3日前から行方不明。
    背がすごく高くてかっこいい。
    賞金は785G

「・・・・・・これは」
「本格的な事件だな」
「モンスター退治にしなくて良かったかもね」

 僕はなんとなく依頼日を見た。
 すると、それは僕らがこの世界に来た三日後だった。
 それに気づいた瞬間、僕は戦慄した。

「なぁ、この日って・・・・・・」
「ん?どうした?」
「これは・・・・・・」

 2人は日付を見て戦慄した。
 なぜならその日は、あの日の三日後だったのだから。

「偶然かは分からないけど、関係してる可能性はあるかも」

 僕らは、エリンの家に向かった。


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