ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- あやかし荘 完結しました
- 日時: 2010/11/14 12:00
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=0V8-_hj3bcc
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眠たがりですが、お付き合いくださいませ。
イメソン 紅一葉
urlにて。
用語説明>>103
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- Re: あやかし荘 ( No.96 )
- 日時: 2010/10/30 22:14
- 名前: 叶嵐 ◆RZEwn1AX62 (ID: fMPELWLk)
ほぼお喋り部として活動している美術部ですwwww
文化祭→応募作品の連戦で徹夜したら、やられました。
アキラsも気を付けてください。
バトルもの突入ですか? それはそれで見てみたい……。
- Re: あやかし荘 ( No.97 )
- 日時: 2010/10/31 07:35
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
ご想像にお任せします。
たぶん、ここから一気にシリアスになります(-_-)
>御伽噺さん
気をつけます。
バトルもの突入っぽいですな!
>叶嵐さん
- Re: あやかし荘 ( No.98 )
- 日時: 2010/10/31 09:26
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
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夜。
「お母さん、また泊まるの?」
「うふふ。 今日だけよ、今日だけ」
「もういっそ、このまま住んじゃえば?」
「それだけは嫌だぞ」
風呂から出て、黒い浴衣姿の林太郎が反論する。
優香はぷくーっと頬を膨らませる。
「優香キックをお見舞いするわよっ」
「ゴメンナサイ」
言い合う二人を置いて、姫斗は一人風呂場に向かう。
共同風呂のため、一人一人しか入れないのが不便だ。
電気がついていない事を確かめ、勢いよく風呂場の戸をあける。
「…………………」
伊月がいた。
上半身裸で、腰にタオルだけ巻いている。
腰までの髪先から滴が落ち、どこか虚ろな目でこちらを見ている。
それは事実、かなり色っぽいのだが。
本人としては、頭がフリーズしているわけで。
「………………っの、」
やっと状況が把握できた時には、姫斗が顔を真っ赤にさせ、
「電気ぐらいつけときなさいっ!!」
バンッと勢いよく戸を閉められていた。
「悪ぃ、間違えて電気消して、少し焦ってた」
「じゃあ声かけてっ」
「テメーがいたって気づかなかったんだよ」
しばらくゴソゴソ物音がして、伊月が出てきた。
出てきたのはいいが………、
「………あれ?」
そこにいたのは、狗の姿の伊月だった。
小型犬サイズの伊月が、チョコチョコ四足歩行で歩いている。
「これだったら裸だけど文句ないだろ」
「か、可愛い……っ」
「……………………」
──こいつ、動物好きそうな顔してるよな。
──でも物好きもいいトコだ。 オレらが気味悪くないのかね。
普通の人間なら、自分たちの事をどう思うだろう。
どう映るのだろう。
少なからず、姫斗がもし自分の事を、今まで見てきた人間のような目で見るのなら、少し悲しい気がする。
「なに。 じっと見て」
「お前は変わり者だなと」
「ははは。 何じゃそりゃ──、」
姫斗の目の前で、窓のガラスが勢いよく割れる。
破片が散らばり、姫斗の頬に数個の傷をつけた。
「え?」
「姫斗っ」
外の暗闇から伸びてきたのは、無数の黒い手。
影のようなそれは、姫斗の首を掴み、
「………っっ」
思い切り、壁に彼女の体を打ち付けた。
物凄い衝撃が体中に走り、ピリピリと痛む。
「影妖かっ」
狗の姿だった伊月が、「半妖」 の姿へと変わる。
頭には耳、裸のはずなのに着物を着ていた。 首筋から頬にかけて、淡い翠の紋章が刻まれてる。
「伊……月……っ」
「逃げろっ、林太郎の所に行け!」
「わ、わかった」
ここに居ては、邪魔になる。
そう判断し、伊月を置いて行くのは心苦しいが、走った。
リビングまで、もう少し、
もう少し、
もう少し──。
「林太郎さっ………」
赤色。
床に舌たる、紅の色。
「姫斗……、」 「見るなっ」
後ろから、何時の間に居たのか、明弥に目を塞がれる。
だけど、その塞がりは不完全で。
うっすらと、指と指の間から見えてしまった。
「おかあ……さん……」
黒い影に貫かれ、口から吐血し、軽く痙攣を起こしている優香の姿。
「おかあさん」
もう一度、呼ぶ。 呼んで、だけど返事はない。
明弥の手を振り払い、涙もないまま、叫ぶ。
「おかあさんっっっ!!!」
「散れ、狐火っ」
半妖化した林太郎が、影を焼き付くす。 優香の体は放り投げられ、強く床に叩きつけられた。
震える姫斗を庇いながら、こちらも半妖化した明弥が彼女に迫る影を撃退している。
明弥の背中から、大きな黒い翼が生えていた。
「黒羽ッ」
その羽が鋭く針のようになり、影妖に襲いかかる。
姫斗はただただ、茫然と。 優香の死体を見ていた。 涙を無意味に、調節もできないまま零し。
「姫斗?」
その視線が優香から外れ、リビングの隅に飾ってある日本刀に移る。
洋風な外装には似あわない、日本刀。
ゆっくりと動き、その日本刀を持ち、
「……………」
抜刀した。
明弥は何をするのか分からず、困惑した様子で見ていたが、姫斗は涙を流しながら、
「だあああああああああああああああっ」
その影妖を斬った。
『 』
お腹に赤子がいると聞き、とても嬉しかったです。
3人家族に、もう一人増えると思うと、とても。
辰美も喜んでくれました。
鬼倫も、嬉しそうに私の所へ来て、 「お母さん、オレお兄さんになるんだよね」 と言ってくれます。
里深神社の友禅さんも、お優しい方です。
人間というものは、優しい人もいればそうでない人もいます。
どうか、どうか、私たち妖怪と打ち解けて下さいますように。
それがたとえ、何年、何十年、何百年かかっても構わないから。 だから───。
- Re: あやかし荘 ( No.99 )
- 日時: 2010/10/31 11:33
- 名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)
姫斗っ!
姫斗頑張れっ負けるなっ!
- Re: あやかし荘 ( No.100 )
- 日時: 2010/10/31 17:32
- 名前: スペシャル ◆XHKDIsPEFA (ID: 3L0NyJ0C)
あげりんちょ
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