ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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あやかし荘 完結しました
日時: 2010/11/14 12:00
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=0V8-_hj3bcc

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眠たがりですが、お付き合いくださいませ。

イメソン 紅一葉
urlにて。


用語説明>>103

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Re: あやかし荘 ( No.61 )
日時: 2010/10/20 17:14
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

食べたというか、殺した、ですね。
ひっでー人です(-_-)
>御伽噺さん


姫斗の母さん……優香は、かなりテンションハイですなっ笑
似てませんなー
>時雨さん


だから杵島 茄武で検索しても出なかったのかっ
検索してみますっ
>杵島茄武さん

Re: あやかし荘 ( No.62 )
日時: 2010/10/20 17:56
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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           ♪



けっきょく、林太郎にスーツを着せれないまま、夜がきた。 

「かなり美味しいっ。 マジ美味! 天才! 嫁に来いっ」
「そんな大げさな……」

明弥の作った料理を食べながら、優香が絶賛する。
姫斗も、最初に食べたときに美味しいと思った。 明弥の料理はあたたかくて、すごく懐かしい味がする。

「いいな〜姫斗。 いっつもこんなご飯が食べられるんだぁ。 羨ましい〜っ」
「お前はメシなんざ作らないっぽいけどな」
「スーツ着れないヘタレ林ちゃんに言われたくないわね」
「うっせーわ、ババア」

ぶちり、と音がして。
林太郎がふっとんだ。 
それが優香による鉄拳だと気づくのに、姫斗と明弥はそう時間がかからなかった。

「なんか今、すっげー音がしなかった?」

昼から寝ていた伊月がノソノソとリビングに入ってきて、 「………」 のびている林太郎と、右手を前に突き出している優香を見て、瞬時に状況を理解する。

「ちょっと母さん。 いくらなんでもやりすぎです」
「女にババアだなんて、林太郎くんも冗談上手いんだから〜」

ケタケタと笑いながら、口にご飯を運ぶ優香。
何気なく向けた視線に姫斗が映り、

「………」

微笑んだ。
姫斗は首を傾げるが、優香は再び食事をはじめた。
明日は、姫斗と明弥の高校の入学式。 林太郎がスーツを着てくれるかはさておき。

「明日は楽しみね」



 
     『   日記     』



子を宿して、早半年。
早く我が子を抱きしめてみたい。
辰美も願ってる。 愛しい私たちの子。

これから家族が増える。 愛しい人が増える。

辰美と私の、可愛い子。

Re: あやかし荘 ( No.63 )
日時: 2010/10/20 21:51
名前: 御伽噺 (ID: 8hgpVngW)

優香…!
伊月が反応しづらそうだよ!!
優香さん、何だかんだ良い人…☆

辰美……?
女性のような、男性のような。
もしかして………?

Re: あやかし荘 ( No.64 )
日時: 2010/10/22 17:07
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

辰美は男ですね。 タツミ、と読みます。
優香さんは空気読めない人ナンバー1です。
逆に読める人ナンバー1は、明弥とか林太郎。

Re: あやかし荘 ( No.65 )
日時: 2010/10/22 17:58
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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         第3の書


高校の入学式当日。

「あっら〜♪ 可愛らしいじゃないっ」

朝、トーストの焼ける匂いと、コーヒーの香り。
優香の声で、リビングのソファで寝ていた林太郎が目を覚ます。
うっすらと視界に入り込んできたのは、

「………姫斗?」
「おはようございます、林太郎さん」

少し変わったデザインの制服を着ている姫斗だった。
いつもボサボサの髪を、今日はキレイに垂らしている。 ブレザーはきちんと整っていて、スカートも皺一つない。

「ああそうか。 今日だったか、入学式」
「忘れんなよ、林太郎」

姫斗の隣から、同じようなデザインの学ランを着た明弥が顔を出す。 その制服の上からエプロンをしていて、手にはコーヒーを持っていた。

「林太郎、スーツ早く着なよ」
「嫌だっ。 オレはスーツアレルギーなんだよ」
「どんなアレルギーだよ」

テーブルの上にコーヒーとトーストを置くと、優香がすかさず手を伸ばし、被りつく。
彼女もいつもながらに派手だが、今日は一段と美しい。 巫女とは思えない。

「入学式が終わったら、私は神社に帰るわ。 妖怪たちも心配してるし」

優香の言葉に、姫斗が辺りを見渡して、

「お母さんてさ……妖怪見えるの?」
「あっはは〜♪ そりゃ妖怪と古き時代から関わってた里深の巫女だもん」
「里深の人たちって、みんな見えるの?」

その質問に、優香の表情が一瞬固まったことに、林太郎が気づいた。 気づいたが、そのまま何事もなかったかのようにソファで寝転んでる。

「見えない人もいるわよ」

それが嘘だと、姫斗は気付かなかった。



 
      『   日記   』



辰美はいつも荒っぽくて、女の子大好きで、優しくて。
浮気性な性格だから、本当に困ったわ。
でも、なんだかんだ言っても、いつも私や鬼倫を大事にしてくれた。

そう、鬼倫。

私と辰美の息子であり、時期鬼の当主となる子。
あまりにも大事しすぎて、一日中べったり。
私は、幸せです。
明るいあなたに恵まれて、可愛らしい子供にも恵まれて。

とてもとても、幸せです。


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