社会問題小説・評論板

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花言葉の約束 完結しました、有難うございました。
日時: 2010/12/04 14:07
名前: 空花 (ID: 44GDRR0m)

sorakaに名前変更しました。大して変わっていません。

小説の実力はあまりないですが、宜しくお願い致します。

以前この話は「キャスフィ」というサイトでも書いていました。
文章とか題名とか違いますが、でももうそっちの方は挫折してしまったのでこちらのサイトでは完結させます。

前、ここでも同じような内容(っていうか同じですが)の小説を書いていました。それはその修正版です。
前は「心に刻まれたこの傷を  —虐待—」っていうタイトルでした。

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2010年 夏の小説大会大賞、有難うございます!

※この小説は完結しました。今まで応援してくれた方々、本当に有難うございました。

次回作でまたお会いしましょう。

Re: 花言葉の約束 ( No.216 )
日時: 2010/10/11 21:24
名前: 空花 ◆h/HZltt1j. (ID: 44GDRR0m)

>>修也@

久しぶり〜会いたかったw

菜穂と優奈は同じ所に居るって、感じかな。
優奈は七海に謝ることができなくて、菜穂は万引きを止めるのと離婚ができないっていう。
特に菜穂は犯罪、してるからね……。

うん、心に傷がない人なんて居ない。
一つや二つ、消えない傷が出来るのも当たり前。
そこからどれだけ前に進めるか決めるのが自分だからね。

もう少しで完結だから頑張るね^^

Re: 花言葉の約束 ( No.217 )
日時: 2010/10/12 21:20
名前: 空花 ◆h/HZltt1j. (ID: 44GDRR0m)

      七海目線

お母さん、買い物とか用事があるならいつも仕事帰りに行くのにな……。

「お母さん!!」

大声で叫んでみたけれど返事は返ってこない。

嘘……。

どこに行ったの?

何か急な用事ができたの?

私は混乱するばかりでその場に立っていることしか出来なかった。

「お母さん……お母さん……」

どうしよう。

捜すしか、ない。

私はそのまま玄関へと向かって玄関のドアを開けた。

エレベーターを待つ時間はない。

急いで階段を駆け下りっていたけれど、さすがに途中で息が切れる。

かなり疲れたけれど、私は走り続けた。

階段が終わる頃には苦しくて息がしづらかった。

でも休む訳にはいかない。

私はマンションのドアを開け、外の世界へ入っていった。

全速力で走り続ける。

あちこち探し回ったがお母さんらしき人は見つからなかった。

私は立ち止まり、少し考えてみた。

——琴音。

琴音になら頼れるかもしれない。

緑花公園に、いるかな……。

Re: 花言葉の約束 ( No.218 )
日時: 2010/10/12 21:19
名前: 空花 ◆h/HZltt1j. (ID: 44GDRR0m)

     七海目線

私は緑花公園へ向かって走り出した。

そして、気付いた。

私は、やっぱり優しいお母さんに戻って欲しい。

心からそう思っていると。

今こうやって必死に走り回って捜しているなんて、多分そう信じているから。

何だかすごく嫌な気持ちになった。

お母さんが昔のように優しくなるはずないのに、何信じちゃってるんだろう。

バカみたい。

あんなお母さん、いらないって何度も思ったはずなのに。

だけど私は溢れる気持ちを押さえ、緑花公園に向かう。

琴音に、会いたい。

Re: 花言葉の約束 ( No.219 )
日時: 2010/10/12 22:21
名前: 空花 ◆h/HZltt1j. (ID: 44GDRR0m)

       七海目線

緑花公園の前まで来たときには既に空は赤に包まれていた。

私は『疲れた、休みたい』と叫ぶ体を引きずり、緑花公園へと入っていく。

滑り台やブランコなどの遊具に人の姿はなかったけれど、遊具の横にあるベンチには——琴音が座っていた。

「七海!? 会いたかった!」

琴音の方へ向かおうとすると、琴音が私に気付いて手招きをした。

私はそれに答え、琴音の方へと向かっていく。

「……琴音」

「どうしたの?」

嬉しそうに笑う琴音。

それとは対照的に俯く私。

「お母さんが居なくなった」

「え?」

琴音は驚いたような表情。

それもそうだろう。

せっかくまた会えたのに、いきなりこんな事言われたら普通は驚くはずだから。

「いきなり、ごめんね」

「ううん……お母さん、どうして居なくなっちゃったか分かる?」

「分からない……本当に、いきなりだったから」

俯いたまま私は答える。

「どうしてここに来たの?」

琴音に言われて、私は初めて気付いた。

私は、どうしてここに来たの?

Re: 花言葉の約束 ( No.221 )
日時: 2010/10/12 22:20
名前: 空花 ◆h/HZltt1j. (ID: 44GDRR0m)

       七海目線

何の、ため?

単に琴音に会いたかった?

お母さんを捜すのを琴音に手伝って欲しかった?

答えは……分かっている。

「お母さんを捜すのを琴音に手伝って欲しかったから……」

それが私の本心なのだ。

認めたくない、けれど、琴音に嘘はつけなかった。

「そっか。じゃあ一緒に捜しに行こう?」

頷こうとすると、それを拒否するかのように私はその場にへなへなと座り込んでしまった。

「七海? どうしたの?」

「……嫌だ」

「え?」

「お母さんがもう二度と元に戻らないって分かっているはずなのに何で……っ!?」

「落ち着いてよ!」

琴音が混乱したように叫ぶ。

けれど今の私には届かなかった。

「お母さんがこのまま居なくなる方が私は幸せになれるはずなのに!! 捜したくなんて、ないのに……どうして……本心は捜したいって思ってるの?」

「七海……とりあえず座ろう? 話は聞いてあげるから」

「……うん」

私はさっきまで届かなかった琴音の言葉に頷き、座った。

琴音も隣に座る。

「ね、どうしたの?」

「お母さんが、元のお母さんにいつかは戻るって信じてる自分が嫌だ……! 昔から信じてきたけどもう分かってるのに! 戻らないって!」

「七海。未来はまだあるんだよ?」


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