社会問題小説・評論板
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- 花言葉の約束 完結しました、有難うございました。
- 日時: 2010/12/04 14:07
- 名前: 空花 (ID: 44GDRR0m)
sorakaに名前変更しました。大して変わっていません。
小説の実力はあまりないですが、宜しくお願い致します。
以前この話は「キャスフィ」というサイトでも書いていました。
文章とか題名とか違いますが、でももうそっちの方は挫折してしまったのでこちらのサイトでは完結させます。
前、ここでも同じような内容(っていうか同じですが)の小説を書いていました。それはその修正版です。
前は「心に刻まれたこの傷を —虐待—」っていうタイトルでした。
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2010年 夏の小説大会大賞、有難うございます!
※この小説は完結しました。今まで応援してくれた方々、本当に有難うございました。
次回作でまたお会いしましょう。
- Re: 花言葉の約束 ( No.1 )
- 日時: 2010/07/27 13:21
- 名前: 空花 (ID: zhnbqHwV)
プロローグ
〜My mind and body are full of scars.〜
心の傷を治せる薬があればいいのに。
そしたらちょっとは楽になれたかもしれない……。
でも、もう、手遅れだったよ、お母さん。
今更、心の傷を治す薬なんて手に入れたって、意味ないから。
毎日変わりないこの日常を忘れる事なんて出来ないから。
記憶喪失になっても、また繰り返しの日々で、きっと同じ事思うんだろな。
"お母さんなんていらない"
って。
- Re: 花言葉の約束 ( No.2 )
- 日時: 2010/10/23 15:12
- 名前: 空花 (ID: UDFSasR1)
——お母さんなんていらない!!
いつだって、そう思っていた。
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン……。
放課後のチャイムが鳴る。
皆にとってはやっと帰れる、やっと部活だー、そんな感じのチャイムなんだろう。
でも私にとっては、そのチャイムは悪魔のように思えた。
ろう下は、友達と帰っていく人、チャイムが鳴ったのにも気付かず、友達としゃべったり騒いだりしている人、だるそうに壁にもたれかかっている人……。
色んな人がろう下に溢れている。
——私は、家になんて帰りたくなかった。
出来ることなら、このまま壁にでも吸い込まれて、消えてなくなりたかった。
何故って、私には、一緒に帰る友達もいないし、家に帰っても、笑顔で『おかえり』と言ってくれる人なんて、いない。
……ホントは、一緒に帰る友達も、家に帰ったら、笑顔で『おかえり』と言ってくれる人も欲しい。
だけど、今の私には叶わない願いなんだ。
今の私は、人が怖いから。
お母さんに……虐待、されているから。
- Re: 花言葉の約束 ( No.3 )
- 日時: 2010/10/24 14:37
- 名前: 空花 (ID: UDFSasR1)
お母さんも、昔はとても優しかった。
でも……、お父さんが事故で亡くなった日から少し経ってから突然私に冷たくなった。
あまり飲むことのなかったお酒や、吸うことのなかったタバコまで手を出すようになって。
次第には私が話しかけても、まともに言葉を返してくれなくなった。
そして、ついには私に暴力を振るうようになり——。
それ以上、思い出したくない。
思い出すだけで辛くなる。
今でも、お母さんはお父さんが亡くなった事から立ち直れていないらしい。
仕事のストレスもあるのだろう、毎日毎日私に暴力を振るってくる。
そのたびに私の心の傷は増えていく。
だから、本当は虐待なんてしてほしくない。
でも……無理だよね。
だけど……ちょっとくらい信じさせて。
"いつかは、きっと私に笑ってくれる"
そう思わないと、自分が壊れてしまいそうだった。
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