社会問題小説・評論板
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- 花言葉の約束 完結しました、有難うございました。
- 日時: 2010/12/04 14:07
- 名前: 空花 (ID: 44GDRR0m)
sorakaに名前変更しました。大して変わっていません。
小説の実力はあまりないですが、宜しくお願い致します。
以前この話は「キャスフィ」というサイトでも書いていました。
文章とか題名とか違いますが、でももうそっちの方は挫折してしまったのでこちらのサイトでは完結させます。
前、ここでも同じような内容(っていうか同じですが)の小説を書いていました。それはその修正版です。
前は「心に刻まれたこの傷を —虐待—」っていうタイトルでした。
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2010年 夏の小説大会大賞、有難うございます!
※この小説は完結しました。今まで応援してくれた方々、本当に有難うございました。
次回作でまたお会いしましょう。
- Re: 花言葉の約束 参照300突破です!ありがとうございます! ( No.55 )
- 日時: 2010/11/21 21:06
- 名前: 空花 (ID: 3WEStcxt)
私はジャンバーのポケットから、さっきの紐を取り出した。
そして公園の大きな木の枝にかけ、自分の首が入るくらいの細長い丸を紐で作って枝にきつく、きつく縛った。
私は近くにあった大きな石に乗って、その紐の中に自分の首を入れた。
乗っていた石を蹴った。
石は結構簡単に動き、私は宙吊りになった。
時間が経てば経つほど苦しくなっていく。
意識が遠くなりそう——。
私は、その時思った。
ああ、私はもうすぐ死.ぬんだって。
——私はそっと目をとじた。
—さ よ な ら—
- Re: 花言葉の約束 参照300突破です!ありがとうございます! ( No.56 )
- 日時: 2010/11/21 21:07
- 名前: 空花 (ID: 3WEStcxt)
——ガサッ
「何……してるの?」
誰もいないと思ったはずの公園なのに。
そこには誰か……が居た。
その、『誰か』は私の幻覚かもしれない。
もう私は死.ぬんだから——
私は、『誰か』を無視した。
「……やめなよ、自.殺なんて」
何を……何を、言っているの?
全然聞こえないよ……
「もしかして……僕の声聞こえてないの?」
何か言っているの……?
——ドサッ
「もう、こんな事しないでね」
何……したの?
- Re: 花言葉の約束 参照300突破です!ありがとうございます! ( No.57 )
- 日時: 2010/12/31 13:50
- 名前: 空花 (ID: 8qWxDU4Y)
「ゲホッ……っ……ゲホゲホッ……うっ……」
「大丈夫!?」
『誰か』は私の背中を私が落ち着くまでなでていてくれた。
私はやっと落ち着いて、そしてやっと気付いた。
この子が私の自.殺を止めた事に。
さっき、この子は紐をちぎったんだ。
だから私は落ちた。
「……お願い、死.なせて!! 死.にたい! 死.なせてよ!!」
我に返った私は叫んだ。
「死.んじゃダメだよ! キミが死.んだら悲しむ人が居るのに!!」
私が死.んだら悲しむ人……?
「そんなの、いない!! お母さんは私の事を嫌いだし、お父さんはもうこの世にはいない。友達も居ない! どうして私の自.殺 を止めたんだよ!! 止めなくて良かったのに!」
「何でって……」
私にはいないはず。
私が死.んだら悲しむ人なんて。
なのに、どうして止めたんだよ。
- Re: 花言葉の約束 参照300突破です!ありがとうございます! ( No.58 )
- 日時: 2010/12/31 13:51
- 名前: 空花 (ID: 8qWxDU4Y)
「……僕は、悲しむから。キミが死んだら……っ」
「どうして……?」
たとえ嘘だとしても、私は嬉しかった。
だけど……簡単に、信じられる訳ない。
好きだったお父さんが事故で亡くなって、お母さんに裏切られて。
「え……どうしてって?」
その子は首を傾げた。
「どうして、どうして、そんな事が言えるの……? 何で、名前も何も知らない私なんかに、そんな事が言えるの!?」
「……確かに、僕はキミの名前も何も知らない。だけど……」
その子は、少し震えた声で言った。
私は、だけど……の先の言葉を聞くのが少し怖かった。
その先に、深い意味がありそうで。
「僕は……僕は! もう、これ以上心が淋しい人も、それに傷ついて自.殺する人も増やしたくない!! だからキミを止めた!!」
……ただ、言っただけではなかったの?
私が死.んだら悲しむ人が居るなんて嘘みたい。
でもまだ信じられない。
ねえ、本当に、そう思ってる……?
- Re: 花言葉の約束 参照300突破です!ありがとうございます! ( No.59 )
- 日時: 2010/12/31 13:51
- 名前: 空花 (ID: 8qWxDU4Y)
ワタシガシンダラカナシイッテ。
ホントウニ?
「本当……に? 本当に、そう思ってる?」
私は、その子の言葉を信じたい。
だけど——信じられないんだ。
たった1つの言葉では。
「……本当だよ」
少し、時間が経ってからその子は頷きながら言った。
「本当に? 嘘じゃないよね?」
私は聞き返す。
嘘だって言うなら今言って。
もう、後で傷つきたくない。
後で傷つくなら、今、言ってくれた方がいい。
『嘘、お前なんか死.んでも僕は悲しまない。さっきのは、ただの綺麗事』
——そう思っているなら、
今、言って欲しい。
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