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沖土I 始まり
日時: 2013/09/07 06:14
名前: 羅紗 (ID: SfeMjSqR)

5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」 
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。

Re:  沖田 総悟 ( No.156 )
日時: 2013/12/07 13:41
名前: 羅紗 (ID: QSkxs3GM)

坂田はチャイム音に反応すると、土方が声を出さぬように口に布を差し込んだ
「んっ!!ー・・・ん!」
「ダメだよ?お客さん来たから、大声出しちゃ・・・」
坂田はそう言って、土方の額に軽くキスをすると、ゆっくり立ち上がり、玄関へと歩いていった
「うっ・・・ぅ・・・」
土方は静かに涙を流した
体には無数の切り傷や、刺し傷、火傷など様々な傷があった。
その傷の分だけのキスマークもあった



もう会うことも出来ない恋人を思い、土方は泣く
足に力を入れても、歩き出すことさえ出来ない・・・
寂しいこの部屋に、足の鎖が音を出すだけだった








坂田は玄関の扉を開いた
外の新鮮な空気が、蒸せ返るような空気のこの家を駆け抜ける
「あれっ?誰かいなかったっけ?」
坂田は玄関から、一歩出た


上から何かが降ってきた


ドゴオォォォッッ!!!!





刀と木刀が勢いよくぶつかる音が響いた



「御用改めでさぁ・・・旦那・・・」



一人の少年は小さく微笑んだそして坂田を家の中へと弾き飛ばした

             

Re: 沖田vs坂田 ( No.157 )
日時: 2013/12/07 14:14
名前: 羅紗 (ID: QSkxs3GM)

坂田は家の中へと飛ばさたが、弾かれる瞬間、その衝撃を木刀に流していたため、あまりダメージは無く、辺りの埃が舞う中、坂田は笑って立っていた
「残念だったね?沖田君・・・」
坂田は笑みを浮かべながら、自分に刀を降り下ろしてきた、相手の名を呼んだ

沖田?ー・・・

土方はその名前に反応した
「旦那をこの一撃で殺れるなんて、思ってないでさぁ」
沖田はそう言うと、腰を屈め、眼にも止まらぬ早さで坂田に斬りかかる

ズシャァァッ!
坂田の服が刃に触れた瞬間、斜めに布が切り開かれた
「ウワッ!危ない危ない・・・」
坂田は後ろに数歩下がった
「剣術は誰にも負けませんぜ?旦那・・・」
沖田はそう言って、坂田に容赦無く斬りかかる
坂田はそれを素早く避けて、刀を交えようとはしなかった

「旦那、勝てる戦いでもその木刀で戦わないと、負けてしまいますぜ?」
沖田は冷静に話すが、その刀からは怒りが滲みでていた
坂田はそんな沖田を黙って見ていた





土方は何とか今のうちに逃げようともがくが、鎖が邪魔で、全く動けずにいた
坂田達が戦っているのは居間の為に、土方が監禁されている和室からは様子が全く分からなかった


 

Re:  沖田vs坂田 ( No.158 )
日時: 2013/12/07 15:00
名前: 羅紗 (ID: QSkxs3GM)

土方の部屋からは、何かを斬る音しか聞こえず、沖田が無事なのか、焦る土方は汗が流れるのを感じた
土方は口に入っていた布を自力で吐き出すと、勢いよく歯を食いしばり、手に力を入れる
「クソッ!この鎖さえ!」
毎日引っ張っていたためか、その鎖は取れかけていることに土方は初めて気づく
もう少しだ!!
土方は、出せる力全てを手に集中させた




ガチャガチャッ・・・バギッッ!ズドォォンッッ!!!
鎖が取れると同時に、ものすごい音と爆風が、和室へと流れ込んでくる
「総悟?!!!」
「ガハッ!ゴフゥッ!」
和室の壁にぶつかり、沖田は尻餅つき、血を吐く
沖田は口から血を吐きながら、土方を見ると、その体を見て、眼の色が変わったのを土方は感じた

「旦那・・・・・・」
ユラリと立ち上がった沖田の威圧間に土方は、言葉が出せなかった
そんな沖田を見て坂田は眼を細めると、2本に割れた木刀の一本を沖田の頭を狙って投げる
それを避けると、沖田の眼の前には坂田がもう片方の木刀を振りかざしていた
沖田は自分の刀でそれを弾くと、今度は坂田の心臓めがけ刀を突き刺そうとする
が、坂田は足で沖田の手を蹴る


ボキッッ!

そんな音が部屋に響いた 

Re: ( No.159 )
日時: 2013/12/07 15:38
名前: 羅紗 (ID: QSkxs3GM)

一瞬その場が静かになった
「やってくれますねぃ・・・」
沖田は持っていた刀を落とす
小さく舌打ちをする沖田の利き腕は使いものにならなくなっていた
一瞬、腕に気をとられた沖田に、坂田は沖田の足のサラを勢いよく蹴る
「グアァァァ!!」
沖田は、悲痛の叫びを上げると、その場に座り込んでしまう
立とうとするが、バランスを崩し、その場で倒れ込む
坂田は満足そうに笑った
「総悟!!!」
土方は泣きそうな声で叫んだ
その姿に坂田は笑みを浮かべると、土方に近づき深いキスをした
「なっ?!」

「ぁっ!・・んっ・・やめっ・・・ぅ・・」
口が離れると、坂田は沖田を見る。その沖田の顔は怒りに満ちた、獣のようだった
唇を噛みしめ、眼は充血していたる沖田に坂田は新しい木刀を向ける


やめろ・・・やめろよ・・・



「よく見てなよ?十四郎、これが君の愛した男の最後だよ・・・」
  


やめろ・・・




じゃあね?沖田君・・・




「ヤメロオオオォォォォォ!」
  

ブシャァッ!


鈍い音が響いた

Re:  死 ( No.160 )
日時: 2013/12/07 16:10
名前: 羅紗 (ID: QSkxs3GM)

「えっ・・・」
坂田は木刀に貫かれている人間を見て、間の抜けた声をだす
「えっ・・・え・・・とぅ・・しろ・・う・・」
坂田は木刀に自分の愛する土方十四郎が刺さっていることが、まだ理解できていない
木刀を手離すと、フラフラと土方に歩み寄る

「ゴフッ!!ガッハッ!・・・うっ・・ぅ・」
土方の口から吐き出された大量の血が坂田の顔をビチャビチャにする
坂田はその顔に付いた血を手で触ると、真っ赤な血が付着した
「ぎっ・・・とき・・・」
土方はそう笑って、坂田の方へ倒れた
土方の足は血塗れで、肉が見えていた
土方はピクリとも動かず、坂田の腕の中にいる
今までの事を全て見ていた沖田は、眼を丸くして動かなかった
「えっ・・えぇ?!十四郎?!あっ?え・・・うそっ・・・ぁ・・あ・アァアァァァァァァァァッ!!」
坂田は土方を揺さぶりながら、狂ったように名を叫ぶ
隣で沖田は過呼吸になっている
「ゴメンゴメンゴメンゴメンゴッメン!!・・・ッ俺が悪かったからぁ!なぁ!謝るからぁぁ!!返事!!返事してくれよ!!ナアアァァ!」










「・・・・」









坂田は沖田の刀を持つと、それを己に刺した   

    


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