BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 沖土I 始まり
- 日時: 2013/09/07 06:14
- 名前: 羅紗 (ID: SfeMjSqR)
5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。
- Re: 過去編 ( No.141 )
- 日時: 2013/11/27 17:57
- 名前: 羅紗 (ID: uqFYpi30)
(今日は月が綺麗だな・・・)
ある日の夜、土方は月に誘われるように外に散歩に出かけようと思い、草履をはくと家をでた
外は寒く、耳まで真っ赤な土方は少し遠くまで来ていた
(まぁ・・・少しぐらい大丈夫だろう・・・)
土方は余り来たことのない道を物珍しそうにみていた
すると、何やら近くで声が聞こえた。土方は少し気になり、その声がする方へ足を進めた
「グアアアアァァ!!」
「このチビがあぁ!!!殺してやる!」
「ガハアアァッ!コノヤロォ・・・」
そこは土方には理解しがたい光景であまりの恐怖に動けなくなっていた
「このぉ!むっ・・・らにはあぁ!!指一本触れさせねぇぇええぇ!!!」
そこには沢山の天人と戦う銀時の姿があった
服はボロボロで血だらけ、周りには天人の死体がいくつも転がっていた
肩で大きく息を吸い込み、銀時は刀を巧みに使いこなし、天人を次々に倒していく
土方から見ても銀時がもう限界だと分かった。それでも、銀時は戦いを止める事はなかった。天人の血を浴びながら銀時は笑っていた。その瞳は野獣のように光り鋭く相手を睨んでいた
- Re: 過去編 ( No.142 )
- 日時: 2013/11/28 17:32
- 名前: 羅紗 (ID: 563p5m80)
あれから何時間たったのだろう・・・沢山いた天人が一人残らず地に倒れ動かなくなっていた
銀時は刀を地面に刺し、やっと立っている状態だった。そんな姿が、悲しく寂しく土方の心に突き刺さった
(アイツ・・・俺達の村を・・・)
土方が銀時に近づこうとした時、銀時の体がバランスを崩し、地面に倒れた
「オイッ?!!」
土方は倒れた銀時に近寄ると、大量の血が傷口から溢れ出ていた。土方は自分の服を破り、傷口に巻き付けた
「はっ・・・みて・・・たのかよ・・・」
「喋んなっ!黙ってろ!」
「俺ー・・・お前・・・が、好きだ・・・土方」
えっ・・・??
「だか・・ら・・お前のいる・・村を・・・守ろうって・・・思ったけど・・・ハァッ、ハァッ・・俺・・弱いなぁ・・・」
その時の銀時は笑っていた。でも溢れ、流れる涙は止まることはなく、その笑顔もいつしか消えていた
「俺・・・死ぬ・・のかなぁ・・」
その言葉だけは聞きたくなかった・・・
コイツが死ぬなんてありえない!
そう自分に言い聞かせた
「絶対にお前を死なせたりはしない!!」
俺はお前とずっと一緒にいたい!!何があったとしても!
その言葉に銀時はふと、笑った
- Re: 過去編銀土 ( No.143 )
- 日時: 2013/11/28 17:52
- 名前: 羅紗 (ID: 563p5m80)
土方は村を必死に走り回り医者を呼んではその手伝いをしたり、一日たりと銀時から目を離すことはなかった
そのお陰か、銀時はなんとか一命をとりとめた。その時は家族全員で喜んだ。涙が止まらず、自分ですら驚いていた
誰もが寝静まった夜、土方は銀時の傍にいた
「なぁ・・・銀・・時・・早く目を覚ましてくれよ」
「・・・」
一命はとりとめたものの、昏睡状態が続いていた。いつ起きるかは本人の努力次第だ・・・と医者は言っていた
「好きー・・・って俺には・・・良くわかんねぇよ・・」
土方は銀時の手を握った。その手が一瞬動いた気がした
「銀時?!!」
土方は銀時の顔を見る。すると、閉じていた瞼が小さく開いた
「・・・俺は・・生きてるのか?・・」
ゆっくり起きあがった銀時は周りを見渡す
「ああ!!よかった!よかった!!」
ぼんやりと呟く銀時に、土方は抱きつき泣いた
銀時はその姿を見て、共に笑うと、そっと土方の口に自分の口を重ねた
- Re: 過去編銀土 ( No.144 )
- 日時: 2013/11/28 18:06
- 名前: 羅紗 (ID: 563p5m80)
土方はその行為に驚き、顔を真っ赤にした
「ありがとう土方・・・」
心の底からの感謝の言葉だった。土方は照れくさく、笑った
「なぁ・・・さっきの、もう一回していいか?」
銀時は土方に抱きついた
互いの鼓動は早く、共に体が暑かった
「えっ・・・あぁ・・」
「嫌だったら言ってくれ・・・」
そう言うと、銀時はゆっくりキスをした
「んっ・・・ぅ・・プハッ!」
「嫌だったか?」
「嫌・・・じゃなかった・・・」
「そうか・・・」
銀時は土方を押し倒すと、再び口を重ねた
「ふぁっ・・・ぁ・・ぅ・・」
口の中に入ってくる銀時の舌に土方の舌が絡めとられ、クチュクチュと水音が部屋に響く
「ふぁっ・・ふ・・・ぅ・・ん・・」
脳天が痺れるような感覚に土方は何も考えられなくなっていた
「大好きだ・・・土方・・・ずっと一緒にいよう・・・」
その言葉に土方は頷いた
そして、二人は初めて体を重ねた
- Re: 過去編 ( No.145 )
- 日時: 2013/11/29 16:34
- 名前: 羅紗 (ID: GNo3f39m)
その日から、二人は体を何回も重ねるようになり、土方は銀時の体を求めた。それに対し銀時は土方を求めた
それが 恋い だと気づいていたなら
土方が 自分がした約束 を忘れなければ・・・
あの時、必死で止めていたなら・・・
こんな事には・・・銀時をこんな風にしなくて済んだのだろうか
「俺・・・もう此処にはこれねぇー・・・」
「えっ?・・・」
突然だった、銀時は寂しそうに、土方に言った
「なんで・・」
「戦争が終わったんだ・・・俺達が負けた・・・だから俺は戦争に関わった悪者、として国じゅうに手配される・・」
土方は俯く銀時の肩を掴むと、涙が溢れるのを必死におさえ、銀時に言った
「そんな事っ!!どうでもいいんだよ!」
「土方まで!!・・・捕まるかもしれないんだぞ?!」
「構わねぇーから!!」
「俺が良くねえぇんだよ!!お前には・・・そのままで・・いてほしいんだ・・・」
銀時の叫びが土方の耳に響いた
いつかこんな日がくると分かっていた・・・
でも、口に出すのが怖くて・・・そんな臆病な自分に土方は腹が立った
「今日の夜、俺は此処をでる・・・いままで・・・ありがとな、十四郎・・・」
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52