BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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沖土I 始まり
日時: 2013/09/07 06:14
名前: 羅紗 (ID: SfeMjSqR)

5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」 
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。

Re: 沖土I 始まり ( No.136 )
日時: 2013/11/26 00:09
名前: 羅紗 (ID: g7gck1Ss)

その日から土方の姿は誰も見なくなったー・・・
一人の男を除いては・・・




「このヤロォ・・・クソがぁ!殺してやる!この鎖を外せ!!」
ガチャガチャと鎖の音が部屋に響く
「殺すって言ってる人を縛ってる鎖を外すほど、俺は優しくないんでね・・・」
土方は目を覚ますと、薄暗い部屋で裸のまま、手足を鎖で縛られていた。口以外は全て使えなくされていた

(大声を出せばー・・・)
土方は息を吸い込むが、坂田はそんな事も分かりきっていたのか、土方の肩に腕を回して、キスをした
「んんっ・・・ぅ・・ふっ・・・」
キスは長い間続き、やっと坂田の口が離れた時は、土方の体は火照っていた
「あはは・・・十四郎って、昔から感じやすいよね?」
坂田は何気なく喋っていたのかもしれない
でも、土方には一つ不思議に思うことがあった






昔からって・・・どうゆうことだ・・・

 



土方の記憶には坂田と寝た事など一度もないはずだった



「そういえば、何で俺がこんな事してるか知ってる?」
坂田は土方に顔を近づけ、目元にキスをした
土方は狼狽えながらも首を横に振った







俺達が最初に出会ったのは戦場だったんだよ・・・

Re:沖→←土←銀 ( No.137 )
日時: 2013/11/26 00:33
名前: 羅紗 (ID: g7gck1Ss)





土方は何かを思い出したかのように目を丸くした。坂田は土方の反応を見て、微笑んだ
「やっと思い出してくれた!・・・十四郎!」
そう言うと、坂田は土方を抱きしめた
その坂田の顔は今まで見てきたどの笑顔より、恐ろしく、冷たかった
「お前はー・・・・・」
土方は忘れてしまっていた、坂田のこの姿を目に焼き付ける







土方は遙か昔の事を思い出していた・・・
   




それは、近藤や沖田達と出会う前のお話

まだ、坂田銀時が白夜叉として戦場で戦っていた頃のお話 

Re: 沖土I 始まり ( No.138 )
日時: 2013/11/26 18:28
名前: 羅紗 (ID: Oiud.vUl)

天人との戦争が続くある日、体は敵の返り血か、自分の血すら分からないほど、ビチャビチャで、視界が歪みながらも、走り続ける少年が一人いた
「ハァッ、ハァッハァ・・・何か・・・」
少年は足を止めることなく、木々の間を走って行く
石に躓き、何度か転んだが、後ろなど振り向かず、ただひたすらに少年は走った

走り続けて何時間だろう・・・あまり大きくはないが一つの村にたどり着いた

ギュルルルー・・・

少年は辺りを見回すと、お腹に手を押さえながら、一番近い家に入っていった
幸い誰も居ないのか、玄関には草履はなく、簡単に家に入ることができた
少年はその家で、米を見つけると、その場に座り込み、両手で釜の中に入っている米を頬張っていく







何してんだ?お前・・・


後ろから、急にした声に少年は驚き、後ろを振り返る



その時 振り返った白い髪の少年は泣いていた・・・





これが、坂田銀時と土方十四郎との出会いだった 

    

Re: 沖土I 始まり ( No.139 )
日時: 2013/11/27 00:00
名前: 羅紗 (ID: WjAAkDuu)

白い髪の少年は自分の刀に手を添えながら、黒髪のポニテの少年を睨む
黒髪の少年は白髪の少年を見ると、始めは驚いていたが、それ以降は特に反応はなく、ただ一言
「飯出してやるから、中で待ってろ」
と言った

最初は警戒していたのか、白髪の少年は、刀から手を離さなかった


飯を持ってきた黒髪は、その白髪の血まみれの服と、交換するように、新しい服を持ってきて、白髪の横に置いた
「お前、名前は?」
「・・・・銀・・時」
飯を出すや否や白髪の少年 銀時は、その飯を豪快に頬張る。よほど何も食っていなかったのか、銀時は箸を止めることはなかった






銀時は、お腹がいっぱいになったのか、箸を置くと同時に、脇に指していた刀も床に置いた
「何で見知らぬ俺に飯を出した・・・」
「まともに喋ったと思ったら、第一声がそれかよ・・・」
黒髪は白髪の食べ終わった茶碗などを片づけ、白髪に向かってため息混じりで呟いた




何となく・・・だよ・・・



黒髪の少年の言葉が終わる前に、銀時は寝息をたてて眠っていた
そんな銀時に少年は苦笑いすると少年は包帯などを取り出し、銀時を手当した







   

Re: 銀土過去編 ( No.140 )
日時: 2013/11/27 17:21
名前: 羅紗 (ID: uqFYpi30)

その日から、銀時は突然この家に来て、いつの間にか居なくなっている日々が続いた
黒髪の両親は快く銀時を迎いれ、家に来たときには、ご飯や服などを与え、我が子のように、可愛がった
そんな親に、銀時が静かに泣いていたことを黒髪の少年は知っていた
いつしかその優しさに銀時は心を開き始め、笑うようにもなっていた
銀時の笑う顔は幼かった。でも、時折見せる寂しそうな顔も黒髪の少年はみていた


 





「なぁ、マヨ方・・・」
ドクンッ・・・
「その呼び方は止めろ、って何回言ったら分かる!土方だ!このクソ天パ!」
「なっ!クソはいらねぇーだろ!バカマヨ!」
「んだとぉ!」
銀時と土方は似たもの同士なのか、それともただ単にうまが合わないのか、出会っては喧嘩ばかりしていた。その度に親に怒られ、ご飯抜きにされたりして、また喧嘩したりと次第に二人の間は縮まっていった











雪がちらほら舞い落ちる風景を土方は自室で窓から見上げていた


ドクンッ・・・

ドクンッ・・・      
ドクンッ・・・


土方は銀時の事を考えると、胸がすごく暑くなるのを毎回不思議に思っていた




    


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