二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 小さな書庫の騒動【短編集】
- 日時: 2016/03/19 18:19
- 名前: ブレイジング・フレア・ドラゴン (ID: zSZyy9Vi)
ようこそ我が小さな書庫へ。ここでは様々な著者が綴っていった作品を保管しており、皆様に楽しく読んでいただくために図書館として併用している保管庫です。
あ、だからといって貸し出しは厳禁ですよ?
では、この書庫の様々な作品をお楽しみ下さい。
タグ1:ヴァンガード ヴァイスシュヴァルツ リリカルなのは スマブラ ダン戦 ぷよぷよ ポップン オリキャラ ミルキィホームズ
タグ2:キャラ崩壊 オリジナル要素 百合表現あり なのフェイ
お知らせ>>638
『今は抹消したい駄作』
とあるキャラの諸事情>>1-2
祝福の風は一陣の風となりて>>3-5
聖夜のドタバタ体験記>>8-10
ヴァンガード認識試験>>17-18
クレイについて(2013年番)>>30-33
『依頼書まとめ』
QUEST1>>346-352
QUEST2>>361-367
QUEST3>>400-407
QUEST4>>499-505
QUEST5>>538-547
QUEST6>>816-821
QUEST7>>843-848
『映画を基にした本』
[天空の国エンジェランド]
第1章>>11-12
第2章>>15-16
第3章>>35-38
第4章>>39-42
第5章>>45-50
[怪盗と探偵の争奪劇]
前書き>>641-642
怪盗>>643-645
探偵>>651-653
争奪>>654-658
『長く続いた日記』
[行楽の秋]
旅館編>>55-58
宴会編>>66-68
一日の終わり>>85-87
特別編>>100-105
紅葉狩り編>>114-119
季節外れの肝試し編>>126-130
[jokerに繋がるストーリー]
むらくも>>256-258
エンジェルフェザー>>259-261
ネオネクタール1>>291-292
ダークイレギュラーズ&グリムホロウ>>293-295
[記憶喪失と夏祭りレース!]
前編>>416-421
中編>>428-433
後編>>439-446
[死と隣り合わせの料理会]
準備編>>571-575
前編>>582-586
後編>>601-607
結果発表>>624-629
[2ちゃんネタシリーズ]
ヴァンガちゃんねる1>>328-330 2>>338-340
すまちゃっと>>477-478
だっちゃんねる>>662-665
『色々なオムニバス』
祝福の風の厄日>>19-25
ハロウィン狂騒曲>>77-80
本当に酷い赤ずきんの話>>136-140
異世界を巻き込んだ事件
前編>>149-153
後編>>164-168
新たなオリキャラとシスコン同盟会>>182-186
ダンボール戦機とリンクジョーカーでアンジャッシュネタ>>198-201
テストネタ>>209-213
金髪(かなかみ)乱れて修羅となりて>>226-231
THE・没ネタ>>242-245 2nd>>518-521
二つのスピカは相対する。>>263-268
人魚の報復物語>>274-279
ゲームの世界にようこそ!>>301-306
GWでも騒動はやってくる1>>310-311 2>>312-314
氷の狙撃手と光の剣士の先導者1>>374-378 2>>389-394
あっちこっちパロで質問ネタ>>455-460
プロローグ>>485
伊吹コウジ君の退屈>>486-487 桜庭道子ちゃんの憂鬱>>488-489
新春混沌すごろく祭>>560-566
Fleet of silver soul>>673-678
ポケホームアローン>>694-697 ポケホームアローン2>>705-709 答え合せと悪ふざけしたおまけ>>721
桜の花と共に来た依頼>>722-728
ショートランドの艦これ日和>>739-744 2>>758-762
君がいた夏は……>>768-772 後半戦>>783-792
戦姫絶唱しないシンフォギア番外編>>803-806
錬金術師とのカードバトル>>834-839
先導者と定理者>>858-860
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- とあるキャラの諸事情①:前編 ( No.1 )
- 日時: 2012/11/30 09:33
- 名前: ブレイジング・フレア・ドラゴン (ID: mznU1Olg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
様々なキャラ事情です。
キャラ崩壊に注意を。ツッコミは受け入れません。
高町なのはの場合。アイチ視点。
その日、僕はとんでもない物を見てしまいました。
「私の娘に近寄るなこの悪魔があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「自分の娘を道具にしていた人に言われたくなああああああああああああああああいっ!!!!」
フェイトちゃんの事を娘と呼んでいる女の人が鞭を振い、なのはちゃんが杖……、じゃなくて赤い液体がべっとりと塗りたくった斧で切り裂いていた。
そして女の人は鞭を杖に替え、なのはちゃんと凄まじい斬り合いを始める。
あれ?なんか傍らに変なのが……って死体!?何これ死屍累々の戦場になってますよ!!
え、まさかこの2人がやらかしたの!?
一人で突っ込んでる時、誰かが僕の肩に手を置いた。
「よせ、今は近づかない方が良い」
この人はフェイトちゃんのお義兄さんのクロノ君だっけ。
で、君は止めようとする気はないの?
「私立ヤンデレラ学園に行っている貴女に娘はやらないわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「私が行ってるのは県立よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
それ、自分で「私はヤンデレです」って暴露してるようなものだよ…。
更にヒートアップしてくる戦場に、ふと僕は死体に目を移したら、とんでもない物を見つけました。
よく見たらアルフさんや、フェイトちゃんの言ってたリニスらしき人物も床を転がっていて、その…動かないでいました。
あ、多分この2人の喧嘩は止められませんね。下手に向かうと死ぬって事が解りました。
「母さん!なのは!」
何時の間に居たんだろう、フェイトちゃんが果敢にも戦場へ走りだしました。
それを見た2人は驚きの表情を隠せないまま、喧嘩を中断しました。
ですが、母さんと呼ばれた女の人は口から笑いが零れ、徐々に高笑います。それはもう典型的なRPGの魔王であるかのように。
「オーッホッホッホッホッホ!!!フェイト、こんなヤンデレストーカー娘はさぞ嫌でしょう?手にしている斧が何よりの証拠!そんな小娘などほおっておいて、母さんの所に戻りなさい!」
本編で自分の娘に暴行を働いていた人が言える台詞じゃないですよ!!
と言うかあなた病気みたいなのを患ってるんじゃなかったんでしたっけ(少なくとも作者を含んだリリなの以外のキャラにはそう見える)!?そんなの関係ないと言わんばかりの立ち回りでしたよ…。
でも、流石のフェイトちゃんもこんなのを見たら心底呆れ——
「ううん!私は例えなのはがリーデッドの様にまとわりついていようと私はなのはを愛してるわ!!」
「フェェェイトオオオオオォォォォォォォォォ!!!!!!」
「フェイトちゃーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!」
フェイトちゃんの告白(?)にフェイトちゃんのお母さんは叫びながら崩れ落ち、なのはちゃんは勝利の雄叫びを揚げました。
凄い形容詞を使われたのに、精神ダメージが皆無なんてある意味凄い……。
僕の心のツッコミをスルーして、なのはちゃんはフェイトちゃんに駆け寄り、飛びこんだなのはちゃんをフェイトちゃんは優しく受け止ました。
それはそれは喜びの顔に満ち溢れていました。
「愛って、何なのか解りませんね…」
「あぁ。僕も時々『スキンシップ』についてウィキペディアで調べてるからな…」
フェイトちゃんが告白する台詞の前の所、訂正した方がいいかな?
- とあるキャラの諸事情①:後編 ( No.2 )
- 日時: 2012/11/30 09:36
- 名前: ブレイジング・フレア・ドラゴン (ID: mznU1Olg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
ヴィータの場合。ルイージ視点。
りゅーとさんのドタバタ逃走中2の最中の事をお話します。
「グスッ…、何度見てもラピ●タは良い話だね…」
こんにちは。ルイージです。
僕は気に入ってるDVDを今鑑賞し終え、その感傷に浸っている所です。
ジ●リシリーズは殆どが名作ですはい。
暫くスマブラ館のソファに座っていると、乱闘ステージの扉が開かれ、そこからアイスクライマーとリュカが出てきた。
「おつかれー!」
「おつかれー!」
「「オツカレッター!!」」
「アハハ、けど、凄い連携だったよ2人とも!」
「「あいにゃー!」」
何時ものハイタッチでリュカに微笑が零れ、そして某サイヤ人の主人公が教わったという融合方法のポーズをとる。
うちのアイスクライマーはいつもこんな調子で周囲を笑わせてくれる。
かくうえ僕も自然と笑いがこぼれた。
その時、スマブラ館の入り口の扉が激しい音を響かせて開いた。
そこから息を切らして入って来たのは…、ヴォルケンリッターのヴィータちゃんだった。
僕たちはおろか、管理人であるマスハンとクレハンすら突然の来客に唖然となる。けど、彼女はそんな事を気にせずにズカズカとアイスクライマーとリュカの前まで歩き、そして…、
「おい!大丈夫なのか!?」
「「「「はい?」」」」
僕とリュカ、そして神2名は思わず間の抜けた声を出す。
だが、ヴィータちゃんはお構いなしにポポとナナの肩を掴んで揺さぶる。
「大丈夫かって言ってんだよ!!おい!」
「「にゃにゃにゃにゃにゃ!?」」
「ちょ、とりあえず落ち着け!」
ひとまず何とか彼女を落ち着かせると、事情を聞く事に。
どうやら、作者さんの部屋で見た他の作者さんの逃走中である人物が自分の仲間とアイスクライマーが殺されかけたようだ。
なるほど、それを真に受けてここへ来たのか。事実、シャマルさんにも同じ事をしたらしい。
「安心しろ。今クッパがゲームを降りてまでBFDからの依頼を受けてメーデーさんとタイラントを捕獲して、と報告を受けた。今作者間で使われるゲートを使ってテラの国へ向かっている所だろう」
「でも、もし返り討ちなんて事があったら……!」
「クラウスも本気モードだし、あのクッパが簡単に返り討ちに遭うとは思えないよ」
事実、リュカがガレオムにやられそうになった時、どこからか現れてガレオムにこれでもかとピカチュウの10万ボルトの100倍の電流を、これでもかと喰らわせて鳥の丸焼きに仕上げてたと言ってたからね。メタナイトも証言してたし。
その事を話した甲斐があったか、落ち着いて表情も焦りが消えていた。
「しかし、こんなにリュカを心配してくれるとは良い子だな。大きくなったらリュカの嫁にならないか?」
「ッ!?」
ちょ、何言い出すんですかフリントさん!?折角の雰囲気が音を立てて崩れ落ちてますよ!!
それに慌てたリュカも弁論する。
「お父さん何言ってるの!?」
「いいじゃないか。同い年位のポポ君もネス君も彼女持ちじゃないか。それならこれも——」
「ありって言わないで!?」
なんか調子いい事を述べますね、このお父さん。
——ってあれ?ヴィータちゃん何で震えてるの?
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
とりあえず色々言わせて。
あのねヴィータちゃん……、何で顔が吹くみたいに真っ赤のかな何でバリアジャケットなのかな何でグライフアーゼンジェットモードを握ってるのかな何でグライフアーゼンのジェットが噴出して今にもかっとばしそうなのかな!?
「こんの…………
バカァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「ごはあああああああああああああああああ!?!?!?!?!?」
絶叫と共に繰り出した見事なまでのフルスイングがフリントさんの顔面に直撃。そのままフリントさんは青空にキラリと光る星と——って!
「おとうさあああああああああああああああんっ!!!!!!!!」
「だあああああ!しまったああああああ!!!」
「「ほーむらーーーーーーんっ!!!!!」」
「ちょっとポポにナナ、何でハイテンションなの!?ってツッコミ入れる場合じゃ無かった!急いで探さないと!」
その後、フリントさんはピーチ城の一番高い屋根に突き刺さっていたとか……。
感想どうぞ
- 祝福の風は一陣の風となりて:その1 ( No.3 )
- 日時: 2012/12/05 20:23
- 名前: ブレイジング・フレア・ドラゴン (ID: mznU1Olg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
もう12月なので、一番印象に残っているアニメを元にした作品の小説です。
・百合表現注意。
・ネタバレ注意。
・映画イナダン公開記念です。
異常注意書きでした。
広いホールに、雷門イレブンと新生イナズマジャパンのメンバー。そして、ダンボール戦機wのチームが集められた。
彼らだけでない。この作品の作者のBFDが扱うヴァンガード、リリカルなのはポータブルのキャラ達も集められている。
全員が集められた所で、モニターから作者のBFDが映り、声を上げる。
『デハ皆サン、映画イナダン公開記念パーティヲ開始致シマス。大イニ盛り上ガッテ下サイ!』
モニターが消えると、テーブルに並べられた料理(主にエミ、シュテル、はやて達が作った)に舌鼓を打つ者。配置されたDキューブでLBXバトルに火花を散す者。別ホールでサッカーを心おきなく楽しむ者と様々だ。
「凄い人気だね」
「全くだ。作者もかなり楽しめたと聞いた」
そんな事を言うのはフェイ・ルーンと自称雷門イレブン監督のクラーク・ワンダバット、通称ワンダバである。
彼らは2人でベンチに座り、黄昏ていた。歳としては割に合わないが。
「あれ?あの人は……」
ふとある方向を見ると、少し離れた場所で銀髪の女性が賑わいを見守るように微笑んでいた。
「リインフォースさん、どうしたんですか?」
「フェイか。なに、あの冬の事を思い出してな…」
隣に座るフェイに続いてワンダバも座る。
暫くその賑わいを見ていると、フェイがワンダバに小言で会話する。
「そう言えば、その時だよね。この世界で『リインフォースさんが生存する世界』にインタラプトが変更されたのは」
「あぁ。そして『同時に闇の書本来の力を失ってしまった』。私も興味があるから、本人に聞いてみたらどうだ?」
本来、アニメでは小さな欠片となった祝福の風を主であるはやてに託して、彼女は旅立った。
だが、この世界ではその時点で分岐点(インタラプト)が発生しており、彼女はここにいる。
気になったのか、その事を彼女に切り出してみた。
「その事か。今でも私の記憶に鮮明に焼き付いている」
「詳しく話してくれませんか?」
「あぁ。いいだろう」
一息吐き、祝福の風はその時の会話を始めた——。
†
降り積もった雪が鳴海市を銀世界に染める。
街を一望できる丘で、消滅の儀式の魔方陣の中央に立つリインフォース。
彼女の旅立ちを見守る守護騎士達。
そして、彼女を挟む様に杖を構えるなのはとフェイト。
全ては闇の書の頁を閉じる為に、闇の書の悲劇を終わらせる為に——。
『Ready to set.』
『Stand by.』
少女の持つ杖、レイジングハートとバルディッシュから音声が発せられる。
「あぁ…。短い間だったが、お前達にも世話になった……」
『(気にせずに)』
『(良い旅を)』
レイジングハートもバルディッシュも、声では解り辛いものの、彼女の旅を祝福しているようだった。
「あぁ……」
リインフォースの表情は、どこにも心残りは存在しなかった。
「リインフォース!!皆ぁ!!」
静寂に包まれた丘に、少女の声が響く。
声の主は、必死に車椅子を走らせる夜天の主、八神はやてだった。
「アカン!やめてぇ!!リインフォースやめて!!破壊なんかせんでええ!!私が、ちゃんと抑える!大丈夫や!こんなん、せんでええ!!」
必死に叫ぶ幼き主。
短い沈黙の後、リインフォースが口を開く。
「主はやて…。もうよいのですよ…」
「良い事無い!良い事なんか、何もあらへん!!」
「随分と長い時を生きてきましたが……、最後の最後で、私は貴女に、奇麗な心と名前を頂きました。騎士達も貴女の傍に居ます。何も心配はありません」
「心配とか、そんな……」
「ですから、私は笑って逝けます」
再び起きた沈黙。
涙を浮かべたはやては、小さく呟いた。
「リインフォース、ちょっとこっちに来てくれへん……?」
ここからインタラプト。
- 祝福の風は一陣の風となりて:その2 ( No.4 )
- 日時: 2012/12/05 20:26
- 名前: ブレイジング・フレア・ドラゴン (ID: mznU1Olg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
「ふぅん…。はやてちゃんが…」
「インタラプトが発生したのは、間違いなくそこだろう」
フェイトワンダバがリインフォースの話を聞きながら、インタラプトの発生点を探る。
「続けていいか?」
「あぁ、どうぞ」
†
「リインフォース、ちょっとこっちに来てくれへん……?」
か細い声で呟くはやて。
最後の我儘なのだろう、祝福の風は微笑みながらゆっくりと彼女に近づき、片膝を付く。
「なんで…?これから、やっと始まるのに……。これから、うんと幸せにせなアカンのに……!」
「大丈夫です。私はもう、世界で一番、幸福な魔道書ですから」
はやての方に、リインフォースは優しく手を添えた。
その瞬間、はやてがリインフォースに飛びついた。
「っ……!?」
不意打ち同然に受け止め、尻もちをつくリインフォース。
「はやてちゃん……?」
彼女の行動に、杖を構えながら目を丸くするなのは。
「逃げるんか…?」
涙に混じってよく聞こえなかったが、リインフォースだけにはその言葉がはっきりと届いた。
「逃げるんか…?せっかく、せっかく幸せになったってのに、一緒に悲しい時を生きてきた騎士達や、貴女を救ってくれたなのはちゃん達……、それに…、
それに…好きな人も置いて、逃げるんか…!?」
「え……?」
届いた声に、目を丸くするリインフォース。
彼女だけでない、その言葉はなのはやフェイト、ヴォルケンリッターの面々にも届いていた。
「ど、どう言う意味ですか?我が主」
「あの時、闇の書の中で出会った時に変な気分になって…。それで今日までその気分が抜けないままになってて…、今日の夜でまた出会えた時、また会えた嬉しさと、皆を失ってしまった悲しみがごっちゃになってて……」
「はい。その事は、よく知っています…」
「貴女の暴走を、私が止めて、明ける事の無い夜は明けた…。色々あってごっちゃになってて、言えなかったけど…言わせてくれへん?」
「……はい」
彼女のその心はあの時、闇の書の深層世界に入った時に起こった。
最初はそれが何かと分からないが、ただ彼女かのために頑張りたいと思った。
事件でその気持ちを理解する暇がなかったが、今では言える。
リインフォースも、幼き主が深層世界に来た時は驚いた。
闇の書の過去を知って、少女は激しい怒りと悲しみを露にした。
その後に楽しい話をして。別れた時に彼女だけを救ってやりたいと思った。
暴走した時も、騎士達を、主を止められなかった時に涙を流し、悲しんだ。
そして、祝福の風、リインフォースの名前を授かった時、本当に嬉しかった。
その2人の感情を表す言葉は、一つ——。
「好きや、リインフォース……」
「私も、その名を授かる前から、お慕いしていました…」
それは、紛れもない告白だった。
だが、リインフォースはその言葉に主が望む言葉を返せない。
「ですが、闇の書の頁を閉じるには、悲劇を終わらせるにはこの方法しか——」
悲しみの言葉を紡いだが、そこから先の言葉は言えなかった。
そう、リインフォースとはやての唇が重なったのだから。
次回ラスト。
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