*人魚姫* 作者/ひさこ ◆tON3cp20n

*14*



俺達は学校に着き、息切れしながら顧問の先生に謝った。

『ほんっとうにすいませんでしたー!!』

二人で頭を下げる。

「まったく・・・お前達は本当に仲がいいんだな。ちゃんと待っててくれたみんなにも謝れよ。」

俺と美波はみんなの方へ向き、また謝った。

今日は頭下げてばっかりだな・・・。

美波の笑顔が戻ったからいいけど。

みんながバスに乗り、俺達も乗った。

「あー、頭下げてばっかりで首痛くなっちゃった!」

美波が首をコキコキと鳴らしながら言う。

「俺も・・・。」

美波と同じ様に首をコキコキする。

その様子を見て、美波がぷっと吹き出した。

「マネしすぎ!」

「美波もだろ!」

笑いながらいろいろ話した。

いつまでもこの時間が続けばいいのに・・・

そんな夢みたいな事を思っていた俺は、

バスの後ろの方からの視線に気づくはずがなかった。