メイドと追っかけと職人と巫女と
作者/マッカナポスト

第三話・・・あいつ
「んふふ★変わんないなあ・・・」不敵な笑みを見せるメイドに相反して、優大は明らかに動揺を隠せぬままで。対照的な温度差が、奇妙なほどに同調している。
「おま・・・・ななな何者だ」
それしか、発する言葉が見つからなかったのかもしれない。
でもそれが、優大にとっての純粋な、最も真実に近いルートでの疑問符であった。
「田丸拓夢。これが、僕の本名」
あっさりと自分の名前を明かした拓夢と呼ばれる人間___もう人間なのかも半ば信用できなくなった、情けないものだ___を、疑わしそうな瞳で見つめる優大。
田丸田丸田丸田丸田丸田丸田丸田丸田丸田丸・・・・そんな名前の奴いたかな・・・・・いた。
でも待てよ・・・・?俺が知ってる田丸は1人。
……疑いはより一層深くなり、疑いが深くなるほど、真実への道が少し開けてゆく。
それは、
確かに、男。
そして、俺の・・・・・・
お さ な
な じ み・・・・?

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