メイドと追っかけと職人と巫女と
作者/マッカナポスト

第四話・・・憂鬱と葛藤
「拓夢・・・・・!!」
愛おしそうに一言放つと、優大は拓夢を力強く抱きしめた。
一般人から見れば、只の感動の再会なのだが、その抱擁の中には秘めた何かがある気がしてならなかった。
歪み、
狂おしい、
表現できない、あるいは“してはならない”、
その何かが。
拓夢は、その全てを悟り、一言。
「あーあ。久々の再会のノリで抱いたんだろうけど
さ、反則行為だぜ?……まったく、僕のこと好きになっちゃうぞ・・・?」
優大は、同性愛者___俗に言う【ホモ】の意味を身をもって知る事となった。
あくまでも推測だが(自分の心の中とは案外分からぬものである)。
優大は恥ずかしそうに(あくまでも故意的だが)見つめる彼のことを、
好きになってしまった、のかもしれない。
========================
その後
拓夢は何故か毎日工房に来るようになった。
本当に何故か、である。
「優ちゃん、お仲間つれてきた。」
「誰だこいつ」

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク