コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- こちら藤沢家四兄妹
- 日時: 2014/10/27 23:29
- 名前: 和泉 (ID: l5ljCTqN)
初投稿です。
よろしくお願いします。
☆special thanks☆
ちゅちゅんがちゅんさま
冬の雫さま
紫桜さま
猫又様
はるたさま
八田 きいちさま
夕衣さま
波架さま
また、読んでくださっている皆様。
☆目次☆
日常編
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>>22 >>23
夏祭り編
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>>45 >>47
長男過去編
>>55 >>58 >>61 >>63 >>65 >>68 >>71 >>73
>>77 >>78 >>79 >>84
双子お使い編
>>86 >>89 >>90 >>92 >>93 >>96
次女誘拐編
>>100 >>102 >>103 >>104 >>105 >>107 >>108 >>109
>>111
長女デート編
>>112 >>114 >>117 >>118 >>119 >>120
長男長女の文化祭編
>>122 >>123 >>124 >>129 >>131 >>132 >>133 >>134
>>135 >>136 >>137 >>140 >>141 >>146 >>147 >>148
>>149 >>150 >>154
佐々木杏奈の独白
>>157 >>158 >>159 >>163
同級生と藤沢家編
>>164 >>165
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- Re: こちら藤沢家四兄妹 ( No.95 )
- 日時: 2013/08/24 23:26
- 名前: 八田 きいち。 ◆8HAMY6FOAU (ID: eCrj8qey)
ふ、双子……天使ッ!
わーーー!
画面を超えて双子を抱きしめに行きたい!
ちゃんとおつかいいったんだね!
可愛い!やばいっ!えらいっ!
ロリコンと呼ばれてもいい!双子ちゃんに会いたいよおおぉぉ!
- Re: こちら藤沢家四兄妹 ( No.96 )
- 日時: 2013/08/26 16:27
- 名前: 和泉 (ID: .DYzCgCx)
♯37 「同級生と恋心 2」
クラスでの練習が終わったのは、夕方4時をまわったころだった。
アヤちゃんとヒロくんは大人しくお菓子を食べながら練習を眺め、
俺と藤沢さんは三好が仕上げた赤ずきんの台本(改)に盛大に突っ込み、
クラスメイトは笑い転げた。
そして、練習終了後。
藤沢さんと双子と一緒に俺は家に帰ることにした。
少し遠回りだけど、承諾したのはアヤちゃんが俺の手を離さなかったからだ。
まあいいか、たまには。
そんな風に考えながら通学路の川原を歩いていると、
「リカ姉!!ちょっとだけ川原で遊んでもいーい?」
ヒロくんが藤沢さんのセーラー服の裾を引っ張った。
えー、と藤沢さんが顔をしかめるが、アヤちゃんもつんつんと俺の服を引っ張る。
目が「だめなの?」と訴えている。
これはだめだと悟ったのだろう、大きくため息をついた藤沢さんは
「30分だけ。
場所は川原の広場の私たちの目の届く範囲。
川に近づきすぎないこと」
そういって、河川敷の広場に双子を追いやった。
「わーい!!」
「やだよ、ヒロ!!おいてかないで!!」
騒ぎながら駆けていく双子を見送って、俺と藤沢さんも双子の見える位置にあるベンチに腰かけた。
「ごめん、日下部くん。
つきあわせて」
「いいよそんなの。気にしないで」
あわてて手を振ると、藤沢さんはくすりと笑って見せた。
「日下部くんは、やさしいね」
「え」
突然どうしたんだろう。
硬直した俺をよそに、
「優しくて、困るな…」
ぽつりと呟いて、藤沢さんはうつむいた。
藤沢さんにだから、優しいんだよとは言えなかった。
うつむいた藤沢さんが続ける。
「あたしはね、日下部くんにたくさん助けられたよ。
日下部くんがいてくれなかったら、きっとひとりぼっちで泣いてた」
「うん」
「でも正直ね、日下部くんの優しさにつけこんでる気がしてる。
君があたしを好きだって言ってくれる気持ちにちゃんと応えないまま、
甘えるだけ甘えて利用するだけ利用してる。
あたし、最低なの」
そんなこと。
俺は、君をそんな風に見たことなんて一度もない。
だけどそんな言葉は口からは出てこなくて。
「だから、ちゃんとけじめつける」
口を開けたり閉じたりを繰り返す俺に、藤沢さんは小さな声で、だけどきっぱりと言い切った。
「卒業までにもう一度、日下部くんの告白に返事をするから。
けじめ、つけるから」
その言葉を聞いた瞬間、俺はふっと思った。
もしかしたら藤沢さんとの中途半端な関係を、
一番心の底から望んでいたのは俺だったのかもしれない、と。
恋人ではない。
けれど、友人とは言えない関係。
「藤沢さんが好き」
その告白を、藤沢さんが真剣に拒絶したことは一度もない。
だけどそれだけが、俺が藤沢さんのそばにいられる理由だった。
今、けじめをつけると言った藤沢さんが
「俺とは恋人にはなれない」という選択肢をとったなら、
真面目な彼女はきっと俺がそばにいることを許さない。
俺に甘えてくれることもなくなる。
それをひどく寂しいと感じた。
藤沢さんと同じようにうつむいた俺。
その時だ。
「アヤを離せっっっ!!」
ヒロくんの叫び声がした。
うわぁぁぁん、とアヤちゃんの泣き声もする。
「アヤ……?っ、アヤ!!」
何が起きたのかわからない。
そんな声で顔をあげた藤沢さんは金切り声をあげた。
あわてて俺も顔をあげる。
川原の向こう。
そこには深く帽子を被った女に抱き上げられたアヤちゃんと、
それにとびつくヒロくんの姿。
女は川原の坂道のすぐそばに止めた車に、アヤちゃんを押し込もうとしていた。
誘拐。
その二文字が頭をよぎる。
走り出した藤沢さんをおいかけて、俺も走り出した。
中学生がふたり走ってきたのに慌てたのか、ヒロくんを突き飛ばし
女は無理やりアヤちゃんを車の後部座席に放り込む。
そして自分も車内に飛び込んだ。
その瞬間、
「待ちなさいよ……っ!!」
女を掴もうと藤沢さんが伸ばした手が、空を切った。
空ぶった手が触れたのは、女が目深に被った帽子。
それがひらりと空に舞い、俺たちは硬直する。
「嘘、でしょう」
女の顔は、アヤちゃんと全く同じ顔。
成長したアヤちゃんの顔、そのものだった。
「あたしのものよ!!」
女が叫ぶ。
「返してもらうわ!!」
叫んだと同時に車が動いた。
待って、とかすれた声で藤沢さんが呟く。
「待って!!!! アヤ、アヤ!!!」
車を走りながら追いかける。
だけど動き出した車には追い付けなくて。
川原には、立ちすくむ俺と藤沢さん、泣きじゃくるヒロくんが残されていた。
- Re: こちら藤沢家四兄妹 ( No.97 )
- 日時: 2013/08/26 17:21
- 名前: 和泉 (ID: 98AXyywb)
八田 きいちさん
コメントありがとうございます。
双子、和泉も書いていて楽しかったです。
リクエストありがとうございました!
一応、「双子のはじめてのおつかい」と「オトヤくんがロリコンだったら」
に答えてお話を書いてみました。
うん、全然ですね←
これから物語はアヤ編に突入します。
夕衣さんからのリクエストの、「オトヤとリカのデート」は
アヤ編終了後になります。
頑張って更新しますので、しばしお待ちください。
- Re: こちら藤沢家四兄妹 ( No.98 )
- 日時: 2013/08/26 17:56
- 名前: 波架 (ID: I.inwBVK)
はじめまして!
今日はじめてここに来て、一気に読んでしまいました。
なんかもうすごいですね!!!!
和泉さん天才じゃないですか!?
みんなかっこよくて優しくて、あたたかくて、ナツくんの話とか読んでて泣きそうになりました笑
これからも更新頑張ってください!
応援してます。
どうなるのか楽しみです!
- Re: こちら藤沢家四兄妹 ( No.99 )
- 日時: 2013/08/26 21:57
- 名前: 夕衣 (ID: siGOcKQj)
なんか音弥とリカ超いい感じじゃないですか!
アヤちゃん…無事でいて——
デート、楽しみにしてますね(・∀・)♬
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