二次創作小説(紙ほか)
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- 【マギ】〜光陰の姫巫女〜 最後のお知らせ
- 日時: 2015/03/18 19:09
- 名前: リーフ (ID: gC.HkZm.)
- プロフ: http://sakurasaku
初めまして、リーフと申します。
この度、マギで二次小説を書きたいと思いました!!
ちなみに高校生ですので、いつ更新できるかわかりませんが、なっが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っい目で見てやってください_(._.)_
でわでわ、次回スレッドより詳細を。
【目次(章別)】 >>2
【アイデア募集】 >>35
【オリキャラソング】>>105 >>117
《読者の皆様へ!!》
お話は○章で構成されています。各章の章数前の印にご注目下さい。
*…ほぼ本作の真髄。半分以上が重要です(多分)!
#…日常編です。伏線は無いに等しいです。
@…↑どちらもです。注意して読むと…おや?
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.131 )
- 日時: 2014/04/27 17:31
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
奈々さん
ありがとうございます!!これからも頑張りますので、ちょくちょく感想やアドバイスをいただければ嬉しいです。
あと、タメでいいですよ?
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.132 )
- 日時: 2014/04/27 17:54
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
37話
シンドリア王宮昼過ぎ。一番初めに気が付いたのは、姫付きでレイファル国から同行していた年若い二人の侍女であった。
侍女から兵士へ、兵士から臣へ、そして臣から国王へ伝わり。
「……サエ姫様が行方不明?」
長い時間をかけることなく、シンドバッドの耳にも入ることとなった。
侍女がサエ姫不在に気が付いたのは、いまからほんの1時間ほど前の事。まだあまり時間はたっていない。
「娘は、少々大胆な性格でして。今頃は得意の男装で御国を駆け回っているのでしょう。」
「ほぅ、ではさほど心配することもないのでは?我が国を見て姫が喜んでくださるのでしたら、私も嬉しい限りです。」
「そう言っていただけるのなら。しかしあの子は好奇心も旺盛でして…何かご迷惑をおかけしていなければよいのですが…。」
「はっはっはっ!シンドリアの民は皆、陽気で寛容ですよ。ご心配なさらず、エドニス王。」
そう、この時はまだ。
そんな風に思っていたのだ。
***
時は少し戻り、昼過ぎではなく昼時。サエは人通りの少ない木陰を歩きながら呼吸を整えていた。手には、控えめながら上品なデザインの珊瑚のブローチを持っている。
「ふふふ、可愛いなぁ。私がつけてもいいけれど…今は王宮にいるあの侍女…そう、アリサならきっと喜ぶっ!」
今は王宮にて留守をしている、もうすぐ18の誕生日を迎える侍女の事を思い、そのブローチを丁寧に布に包んで握った。
サエ姫は幼いころに母親を失くしている。そのせいか、侍女や兵士への労いを忘れない娘だ。優しくて気立てのよい大胆な姫だと、レイファル国では大好評の姫なのだ。
「あぁ、ダンスの先生には首飾りがいいかな…そういえば書庫の門兵は、今度還暦を迎えるはずだった…お祝いは何がいいだろう?」
人の喜ぶ顔を見るのは楽しい。こちらまで嬉しくなるからだ。母に送れなかった感謝の念を、サエは家臣たちに送っている。
「……………。」
しかし、この時のサエははっきり言って油断していた。剣術にも体術にも、なかなか実力を持つサエだが、この時ばかりは仕方がなかった…油断していたといえよう。
「あっ……!?」
囲まれている。10人の男。皆が一様に顔を隠しているから誰だかわからないが、友好的な雰囲気は微塵もなかった。
いつの間にか張られていた細線に足を取られる。その隙に羽交い絞めにされ、口と鼻を布が覆った。
「ん、んぅ……!っ…!」
くらりと体が堕ち、サエの体は眠りにつく。
男たちは顔をよく確認すると、頷き合いサエを抱き上げた。
「行くぞ。」
誰も知らない、裏路地の出来事。
ぽつんと残された珊瑚のブローチは、ただそこにあるだけだった。
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.133 )
- 日時: 2014/04/28 20:58
- 名前: キャンパス (ID: 4VUepeYc)
見に来たよ〜
サエ様がっ!!危ないっ!!
更新待ってる☆
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.134 )
- 日時: 2014/04/29 17:42
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
38話
腕と背中に圧迫感。日常生活では感じることのない四肢への痛み。
薄暗い空間に、わずかに広がる橙の光。夕方だ。
「お目覚めですかな、姫?」
「………最悪の寝起きよ。」
「それはそれは。くくくっ…。」
まだぼんやりとしている頭を働かせ、サエは現状把握に努める。
まず、彼女が今いる、正確には連れてこられたこの場所は、小汚い敷物の敷かれた岩屋だった。しかし天井は風化してしまったらしく、木の板が屋根代わりに使用されている。波の音が聞こえることから、海沿いの洞窟なのだろう。この時期のシンドリアは引き潮で、普段は行くことのできない崖の下にも入れるのだと聞いた。
柱のように大きく縦長の岩に回され縛られた胴体と両腕。揃えて縛られた両足。目口が塞がれていないのは、彼らの作戦かはたまた油断の表れか。
男はざっと見えるだけで5・6人。だが、見張りや実行の際に見た人数からしてあと5人はいるはずだ。
いいえ、この男が主犯ならば、10人どころではない…。
そう思い、サエは顔を隠そうともせず自分を見下している男を見上げ睨み付けた。
「私が誰だか、わかっているわよね?」
「勿論ですとも、レイファル国の尊き王女様よ。」
「そう。記憶喪失になったわけではなさそうでよかったわ。…近衛隊長アベル!」
そう。そこにいる、サエを誘拐した男たちは信じられないことにレイファル国の近衛隊だったのだ。
王の身辺を守る近衛隊は、シンドリアでいえば八人将だ。そんな国の重鎮たちが、主の娘に対し誘拐を働いている。
「どういうことだか説明なさい。」
「おやおやぁ、姫はご自分の現状を理解されていらっしゃらないのですか?」
まあいいでしょうと頷き、下卑た笑みを浮かべて語り始める。
「この国で客人の、しかも姫君の貴方様が行方不明となり、しかも大怪我でもして見つかったとなればどうなるでしょう。…そう、まずはシンドリアに対する他国からの失墜!そしてレイファル国を始めとする各国からの貿易の打ち切り…聡明なサエ姫ならばお判りでしょう?」
「シンドリアの失墜…それが目的ね。何のために?」
「近年、この国は急速に力をつけている。いいえそれだけではありません! 東の煌帝国、西のレームともに、ここ南のシンドリア…。厄介な眼は、早めに摘んでおかにゃならんのですよ!」
彼の口振などから、この計画が1か月そこらのものではないと見当がついた。少なくとも3か月は前から、シンドリアの失墜を狙っていたのだろう。サエ姫達のシンドリア行きが決まったのもそのころだ。
「目的はわかったわ。…でも、どうしてあなたがそんなことをするの? まさか、自分が王になれるとか、そんなことを考えているのかしら。」
「まさか。…ただ、ある男に言われたのですよ。シンドリアを失墜させることが、我らのためなのでね!」
同意を求めるようにアベルが仲間を見回すと、力強く頷いて見せる。どうやら近衛隊すべてが正当ではなくなっているようだ。
「ある男…それは誰?」
「話すとお思いですか。…しかしまあこれだけは言っておきましょう。それは、世界を真なる世へ導く者達ですよ。真なる闇へね!」
「真なる、闇…?」
「そうです。…正義など掲げたところで、どうせ最後には闇にのまれるのだ…ならば、初めから『暗黒に染まればいい』!!」
「なんて、愚かなことを…!」
「愚かかどうかはそのうち分かりますよ姫。…さて、我々はあなたを無傷で返すわけにはいきません。どうしましょうかねぇ?」
ギラリと日の光を照らすナイフを手に、アベルはサエの顎を持ち上げる。嫌悪差を感じながらも、サエは頭を回転させて手段を講じていた。
「無駄です姫、ここには誰も来やしない。」
自分が捕まったのは昼過ぎで、今は夕方。また、目覚めて早々気だるさがしたのを思い出す。これほどまで眠りを誘い神経を鈍らせる薬の類は一つしかない。そう、非合法薬、つまり麻薬。
今回のシンドリア失墜の計画も、その謎の男とやらが関係しているのだろう。シンドリアを失墜させれば、麻薬取引を手伝ってやるとでも言われたか。
麻薬は人を惑わす。だから儲かる。悲しいがそれは事実だ。サエは初めて、この男たちに憐れみを抱いた。そんな約束、後から反故にされるに決まっている。
「アベル…私、あなたの事は少しだけ信用していたのよ?」
「それは嬉しいですねえ。…姫、あなたはすべてわかっておられるようだ。申し訳ありませんが」
「信用していたからこそ…」
アベルがサエの頭をつかみ上向かせる。目に入るのはよく切れそうなナイフだ。
狙いは、がら空きの首と胸元。
「潔く死んで頂こう!!」
「……とても残念。」
その時、爆音とともに天井が貫かれた。
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.135 )
- 日時: 2014/04/29 17:48
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
ちょっと長くなりましたねー。
でわ、お楽しみください!
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