二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【マギ】〜光陰の姫巫女〜 最後のお知らせ
- 日時: 2015/03/18 19:09
- 名前: リーフ (ID: gC.HkZm.)
- プロフ: http://sakurasaku
初めまして、リーフと申します。
この度、マギで二次小説を書きたいと思いました!!
ちなみに高校生ですので、いつ更新できるかわかりませんが、なっが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っい目で見てやってください_(._.)_
でわでわ、次回スレッドより詳細を。
【目次(章別)】 >>2
【アイデア募集】 >>35
【オリキャラソング】>>105 >>117
《読者の皆様へ!!》
お話は○章で構成されています。各章の章数前の印にご注目下さい。
*…ほぼ本作の真髄。半分以上が重要です(多分)!
#…日常編です。伏線は無いに等しいです。
@…↑どちらもです。注意して読むと…おや?
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.51 )
- 日時: 2014/03/11 19:27
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
22話
武術の鍛錬で使われる赤蟹塔は、シンドリア王宮軍事施設の一つだ。
ノエルは八人将・シャルルカンに会うため、ピスティの案内に従い一人赤蟹塔へ向かっていた。
「確かこの角を…あぁ、あれか。…ん?」
赤蟹塔だと思われる建造物に人影を見て、ノエルはその場で足を止めて瞬きした。
旅をしていたノエルの視力は、常人から見ればかなり良い。勿論ファナリスや七海の覇王シンドバッド等とは比べられても困るだけだが、それでも常人にしてみればかなり良い目だ。
その視力なら、高々数十メートル先に誰がいるのかなど、目をじっと凝らすまでもない。
そこにいる二人が見覚えのある顔だと分かり、ノエルは今度こそ赤蟹塔へ歩み寄った。
二人は剣術の稽古に夢中で、ノエルの接近に気付いていない。といってもノエル自身が二人に気を遣い、自身の気配を殺しているのだが。
「オラオラオラぁッ!!情けねーぜアリババ君よォっ!!?」
「ちょ、師匠ッ…危なッ!?てか、絶対睡眠多くとったでしょ!?」
「無駄口叩くなよバカ弟子がァっ!!」
「く、そッ…このッ…らあァっ!!」
稽古をしているのは、褐色の剣士シャルルカンと、その弟子アリババだった。弟子の一撃を、師匠はしなやかに受け流す。
シャルルカンさん…さすがは八人将だな。
ノエルが素直に感心していると、大きな鐘の音が響いた。島民たちに時間を知らせる大鐘だ。
それと同時に、シャルルカンの猛攻もストップする。
「うし、今日はここまでな!」
「はあっ、はあッ…!!」
「おいおい、1時間そこらでもうへばったのか?」
「に、二時間っすよ!師匠は寝てて遅刻したんでしょう!」
「あーそうだった。悪い悪い!」
チャラチャラと弟子の文句を交わし、シャルルカンは笑っている。そんな師匠の様子にアリババも無力感を覚えたのか、ため息をつき、明日は遅刻しないで下さいよと念を押して立ち上がった。
そして、ノエルと視線が交差する。
「あれ?貴女はたしか…」
「おう。さっきからいたな。えーと…何ルさんだっけ?」
「ノエルだ。稽古終了直後に失礼する。シャルルカンさん。アリババ王子。」
王子、という単語にシャルルカンの目が細められ、アリババの頬が引きつる。
「な、何で俺の事…?」
「ああ、語弊があったようで失礼した。バルバットの無血革命の噂は、
私の知り合いから聞いたんだ。」
「えっ!じゃあその人、もしかしてバルバット国民…?」
「まあ……そんなところかな。」
自国バルバットと少しでも関係があると知り、アリババの表情は明るくなった。そんな彼を見つつ目を細めていたシャルルカンは、思い出したようにノエルに問うた。
「そーいや、何の用だ?」
「ああ。改めて自己紹介させてもらおうと思ったんだ。ほかの八人将の方々はもう回った。」
「なるほどな。俺はエリオハプトのシャルルカン。王様の剣術指南もしてる八人将だ。んでこいつが…」
「アリババです!よろしくお願いします。」
二カッと笑うシャルルカンと頭を下げるアリババ。対照的な二人に、ノエルは思わず微笑みを浮かべる。
「ノエルだ。よろしくお願いする。…それと、敬語はいいよアリババ」
「え、でも歳とか…。」
「17と19だ。大した差はないだろう?」
「んじゃー俺も敬語はいらないぜノエル。これからよろしくな」
「ああ。二人ともよろしく頼む。」
ノエルは祖国の礼法で指を組むと、ところで、と首を傾げた。
「シャルルカン、シンドバッド王に謁見はできるだろうか?」
「あん?あぁできると思うぜ。もうすぐ休憩時間だし…今日はバザールへの視察もないしな。」
もっとも、王様がジャーファルさんを怒らせてなきゃだけどよ…。と、シャルルカンは苦笑した。
隣から、アリババがノエルに訊く。
「ノエル、シンドバッドさんに用があるのか?」
「ああ。ずっと迷っていたんだがな…是非お話しさせて頂きたい事があるんだ。」
真剣な表情を浮かべたノエルを見やり、アリババはそっかと頷く。
「ところでノエル…」
「ん?」
スッと伸びた褐色の指が、トンとノエルの額をつつく。
「その堅苦しい喋り方は不要だぜ。俺らの王様は、ちょっと馴れ馴れしいくらいでちょうどいいんだよ!」
ニッと笑うシャルルカンを、少しの間見つめてノエルは笑った。
「…余計なお世話だ。」
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.52 )
- 日時: 2014/03/11 20:35
- 名前: しゅう (ID: 1/l/Iy6H)
影から覗かせていただきます、しゅうです。
ノエル、可愛いですねぇ!
喋り方が私の胸を突き刺しました。
えぇ、突き刺しましたとも。
コメントは控えめに、影から覗かせていただきます。
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.53 )
- 日時: 2014/03/12 00:32
- 名前: リーフ (ID: mG18gZ2U)
〉〉しゅう 様
コメントありがとうございます。ひさびさのお客様で感激してます。
ノエルは、妹のリリィと対照的になるよう作りました。
二人を四字熟語で表したら↓
ノエル 冷静沈着
リリィ 狂喜乱舞 です。
これからもよろしく。
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.54 )
- 日時: 2014/03/19 16:10
- 名前: リーフ (ID: O72/xQMk)
23話
夜。月明かりを浴びるシンドリア王国。王宮の政務施設・白羊塔の最上階会議室には、13人の人間が集まっていた。
丸い円卓の最奥に座るシンドバッド王の直線状に向き合うのは、他でもないノエルだった。
「さて、ノエル。君の話とは?」
「あぁ。…これからの話は、シンドバッド王は勿論、ジャーファルさんを始めとする八人将、件に関わったアリババたちにも聞いてほしい。」
ノエルは一度だけ深呼吸すると、右頬にかかる髪を耳にかけた。
「さて、今から聞いてほしいことは2つ。一つ目は、衛兵やジャーファルさんを襲った人物について」
そのセリフで、その場にいる全員が引き締まる。症状が良くなり同席しているジャーファルだが、まだ少し顔色が悪い。
「そしてもう一つ。…私自身について。」
「ノエルさんについてって…どういうことだい?」
「そうだな。…私は先日、人と変わった力を持っているといっただろう。その力の事も、伝えたいことの一つ」
全員の顔に疑問符が浮かぶのを見ると、ノエルは
「実際見てもらった方が早いのでな。実践して見せよう。…アリババ、協力してもらえるか」
「え、俺?いいけど…協力が必要なのか?」
「何、一度に事をすました方がいいだけだ。…刀を構えてくれ」
「え、ええ!?待てよ、ここで何を…!」
「案ずるな、乱闘などしない。ただ、感触などは触れなければわかるまい?さ、剣を構えて。」
怖々と、慎重な手つきで懐の短剣を抜き、アリババとノエルが向かい合う。止めようとしたモルジアナとジャーファルを、アラジンとシンドバッドがそれぞれ制した。
「シン、何を…!?」
「大丈夫だ。いざとなったら俺が入るから、お前は座っていなさい」
「アラジン…!」
「大丈夫さモルさん。落ち着いて」
アリババの構えは、故郷・バルバット流王宮剣術だ。対するノエルは、何の武器も手にせずただ立っている。
「…よし。来いよノエル」
「ああ。…では、実践する」
スッとノエルの右手が掲げられる。何もない空間に突然、黒い影が現れた。それは音も立てずに素早く形を成し…光沢も装飾もない、一本の長剣になった。
黒い、形だけの漆黒の剣。それを、騎士が何かに誓うような時の構えで眼前に立てる。
「な……影の、剣!?」
「そう、これが私の力だ。…行くぞッ!!」
「うお…っ!」
一歩目で大幅に踏み込み、アリババに剣を突き刺す。構えた短剣が弾き、金属音が響いた。同時に二人の腕に、重い感触が響く。
一度剣を凪いだところで、ノエルが動きを止めた。
「そ、その剣…金属じゃねぇよな…?」
「ああ。何なのかは私もよくわからんのだが…なかなか便利な力だ。剣だけでなく、こういったこともできる。」
そういうと、ノエルの手からふっと剣が消える。そして次の瞬間、その手に握られていたのは大鎌だった。
「へ、変化もできるのかよッ!?」
「いいやそれだけじゃない。…ほら、油断は禁物だ!」
「へ…?う、うわぁああっ!!?」
「アリババ君ッ!?」
右手で鎌を構え、左手でアリババを示し、何かに指示を出すかのように動かす。次の瞬間、アリババは拘束されていた。
他でもない、自分の影に。
「な、んだこれ…!俺の影を操ってるのか…?」
「そう。まあ、ここに至るまでには習練が必要だったんだが…」
「い、いーからこれ解いてくれ!!」
「ん?あぁすまない。……もういいぞ」
「ってて…あ、あれ?俺の短剣…」
アリババが取り落とした自分の短剣を探すと、にゅっと伸びてきた黒い腕がアリババに近づいた。それはかげで、伸びているのはノエルの足元からだ。まるで捧げるかのように、バルバットの宝剣を掲げる。
「あ、ありがとう…?」
「こちらこそ。協力、感謝する」
アリババに一礼し、ノエルがシンドバットを見る。七海の覇王の目には、好奇心と微かな欲望が見えた気がした。
- Re: 【マギ】光と影−日常事件帳−コメ&ネタ募集 ( No.55 )
- 日時: 2014/03/20 22:02
- 名前: 御影 (ID: YxUxicMi)
御影です 私も来ました!
タイトルだけでもう面白そうだと思いまして…
読みました!
私の小説の何倍もの面白さがつまっていました。
更新頑張ってくださいね!
おーえんしてます♪
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82