二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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東方崩壊譚
日時: 2018/06/27 23:03
名前: 彩都 (ID: J1W6A8bP)

 少年は博霊神社で目覚め、何を思い、幻想卿を崩壊させるか──

 始めましての方は始めまして、何度も彩都の作品を読んでいる方は有難う御座います。
 彩都(サイト)と申します。
 もう九作目ですよ、九作目! まぁ、一ヶ月一回更新が多いですねぇ……
 まぁ、今回は『東方PROJECT』という原作者『ZUN』さんの三次創作となっております。
 何故二次創作じゃないかって? それは秘密です☆
 そんな話は置いといて、今回の物語は『幻想入りした少年が幻想卿諸共破壊する迄のお話』で御座います。
 基本的に口調や喋り方は原作通りですが、間違っている部分があれば普通にコメントで説明してくれれば幸いです。
 自分も原作(体験版のみですが)は少しだけ経験していますが、それでも新発見は多いです。
 とまぁ、ここら辺でお話は止めまして、それでは、本編どうぞ!

 目次

『東方崩壊譚』第一章 第一話
本編
>>1-15
後書
>>16

『東方崩壊譚』第二章 第二話
本編
>>16-46
後書
>>47

『東方崩壊譚』第三章 第三話
本編
>>48-62
後書
>>63

『東方崩壊譚』第四章 第四話
本編
>>64-78
後書
>>79

『東方崩壊譚』第五章 第五話
本編
>>80-94
後書
>>95

『東方崩壊譚』第六章 第六話
本編
>>96-110
後書
>>111

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Re: 東方崩壊譚 ( No.44 )
日時: 2017/06/18 21:42
名前: 彩都 (ID: ???)  

「よく寝たぁ……」
 僕はそう言って、布団から起き上がって体を伸ばして、欠伸をした。
 そして外を確認する、外は真っ暗で、夜だと言う事が理解出来た。
「外が綺麗だなぁ……」
 僕がそう呟いた瞬間だった、不意に背後の襖が開く音がした、其処には真剣な表情で僕を見る洩矢諏訪子が存在していた。
「私言ったよね? 『『人喰妖怪を倒したら特訓は終了』だ、早急にこの神社から博麗に帰ってもらう』ってね……その約束を守って貰うよ?」
「……そうだったね、完全に忘れていたよ、人喰妖怪倒しに夢中になっていたね」
「そうなの? それはどうでもいいけど、明日の昼には此処を出て貰うからね? これは早苗や神奈子にも伝えておくから──『華扇は強くなった、だから博麗神社に戻る』とね──」
 僕は諏訪子の言葉を聞いて、僕は静かに頷いた──

「…………」
 色々な事があった、早苗、神奈子、諏訪子と一緒に寝たり、神奈子の胸を見たり、早苗と一緒に入浴──諏訪子もだけど──したり、色々な事があった、それ等全て一つ一つが僕にとっては大きな思い出となるだろう──他人にとって、こんな小さな事が記憶喪失の僕にとってはとっても大きい思い出になるのだ、『思い出』という物の大きさとは人によってバラバラだ、と言うのが分かる。
 それにしても本当に色々な事があったなぁ、文の事だってそうだ、ちゃんと文の事も対応しないとなぁ、次に行くのは文の所か、と考えながら、僕は縁側に座りながら暖かい緑茶を飲む、うっ、今回のは熱過ぎる……僕は暖かい緑茶に少し溜息を吐きながら、空を見上げる。
 此処で見る夜空はたった一つしかない、そんな夜空を今日で見るのが終わる、同じ空だったとしても場所が違えば、僕にとっては違う空なのだ。
 一日一日が僕にとっては記憶の探索の日々なのだ、未だにいい情報はないけれど──そんな事を考えているともっといい情報が来なさそうなので、この考えは今切り捨てる事にしよう。
「…………」
 無言のまま、目を閉じ、色々な記憶を辿る、すると急に僕の首に手を絡める者が居た、絡めたのは早苗だった。
「華扇ちゃん! 私は……私は……!」
 早苗の言葉に僕は静かに頷いて、早苗の細く、綺麗な腕を右手で触れる、分かってる、早苗の言いたい事は分かっている、『帰らないで下さい』、そう言いたいのだろう? だけどこれは諏訪子と決めた事なのだ、今更変更する事等出来ない。
 だから……僕は静かに早苗の腕を掴んで、抱き締める事しか出来ない、今はこれで許してくれよ? 僕だって早苗や神奈子、諏訪子と離れたくないさ、だけど僕は元々博麗神社の存在、守谷神社とは相容れないのだ、だから……ごめん、早苗……僕はそう思いながら抱き締める力を少しだけ強くした──

「もう夜遅い、寝れないと思うけど、もう一度横になって、寝てみるかぁ」
 僕は早苗の腕を抱き締めた後、寝る為に寝室に来ていた、この寝室とも今日でお別れか、そう思うと少し感慨深く感じてしまう、そんな事を思っていると、神奈子が寝室に入ってきた、彼女も早苗と同じ気持ちなのだろうか? と考えてしまう。
「華扇……」
 神奈子の言葉を聞いて、僕は静かに頷く、一体何を話すのか? 僕は想像もしていない。
「お前、諏訪子と小さな賭をしたんだな……」
「まぁね、少しでも僕は強くならないといけないからね」
「お前も……大変だな、強くなるって……」
 神奈子がそう言う、確かに記憶を取り戻す為に強くなるのは、大変かもしれない、だけど記憶を失ったのは自分の責任、だから自分で頑張らなければならない。
「まぁね……」
「私が言いたいのはそれだけかな? ぞれじゃあまたな、華扇──出会えたらまた出会おう──」
 神奈子はそう言って僕の寝室から出る、出る時に僕は神奈子の横顔が不意に見えてしまった、その神奈子の横顔には、涙が出ていた──

「あぁ、結構遅くなってしまったなぁ、もう本当に早く寝ないと、明日、美味しい美味しい朝御飯が食べれなくなってしまうかもしれない……」
 僕はそう呟いて、布団の中に入った、おっと、忘れてはいけない、光を消さないと……僕は何とか光を消す事を忘れずに、急いで光を消して、布団の中に入る、真っ暗な室内、流石に諏訪子も話すのを明日にするだろう、僕はそう思いながら、溜息を吐く。
 それにしても、ルーミアは案外強かったなぁ、結構痛手を負ったかもしれない、僕はそう思いながら自分の右手を布団の中で見つめる、……ん? ちょっと待って? 何か可笑しくないか? だってフランドールもルーミアも暴走していて、僕が能力を発動して、『元に戻』すと、普段の性格に戻っていた──ただし、ルーミアはよく分かんないけれど──これって『何か可笑しく』ないか? だって、フランドールもルーミアも『操られている』感覚がするのだから──もしも、もしもの話だ、『フランドール、ルーミアは誰かに操られていた』……? だとしたら霊夢の言っていた『鈴泉・優曇華院・イナバ』って奴がフランドール、ルーミアを操った? それは何故? それを考えると不思議なのだ。
 というより……『本当に鈴泉・優曇華院・イナバ』が行った事なのか? まずとして、『鈴泉・優曇華院・イナバ』が本当に行った、という証拠も確証もないのだ、だから本当にしたかは定かではないし、ただの推測の中だけだ。
 もしも『その推測が間違っていたら』……? 僕はそう考えながら、『誰が、フランドール、ルーミアを操ったのか』を考えた──

Re: 東方崩壊譚 ( No.45 )
日時: 2017/06/18 21:42
名前: 彩都 (ID: ???)  

 あーもう、訳分からん、僕はそう思いながら欠伸を一つする、結局誰が『フランドール、ルーミアを操った』のかは未だに分からない、僕は欠伸をしたので寝ようと考え、布団の中で縮こまった。
 ……ていうか何で僕はぶっ倒れたんだ? 早苗の時もそうだ、急に力が抜けて、能力が使用出来なくなった、寝た今では使えるけど……何で急に使えなくなったんだ? と考える。
 まさかこの能力、回数制限でもあるのか? 例えば、百回普通に使えるけど、それ以降は使えない、とか? ルーミアの時は、何回か一気に使用したから、疲れてぶっ倒れた、とか? そんな事を考えると少し笑いがこみ上げてくる、何なんだそりゃあ? 意味不明過ぎる、回数制限とか本当、無くてもいいじゃないか、と考える。
 うーん、もしも回数制限があるのなら、特訓するのにも支障が出るかもしれない、僕はそう思いながら溜息を吐く、もうこう言うのは考えるのを止めて、寝る事にしよう、そうしよう、僕はそう考えて、深く布団の中に潜り込んだ──

「……ん?」
 僕は小鳥の囀る音に目が覚めた、顔を布団から出し、外を確認する、外は明るく、昼よりも少し暗いので、朝と昼の中間位か? と考える。
「うーん、よく寝たぁ……か? 何だか数時間しか寝ていない気分だが……いや寝ている分まだマシか」
 僕はそう一人ごち、起き上がって体を伸ばす、服ははだけ、だらしない格好だった。
「おっと、早く服を整えないと……霊夢の服だし、あまり皺はつけられないからなぁ……」
 僕は急いで身嗜みを整え、もう一度体を伸ばした後、布団を片付けて、その場で座る。
「そっか、今日で守谷神社とはお別れなのか……案外長くて短かったなぁ」
 僕はそう言って、その場で正座になる、結構な時間、この守谷神社にいた、と思っていたが、精々二週間もいないのだ、そりゃ結構な時間、と感じてしまうのも間違いではないだろう。
「さて、朝御飯を食べておこう、これが最後の朝食──いや、最後の晩餐にならない様にしないとなぁ」
 僕はそう呟いて、寝室を出る、有難う、寝室、有難う、守谷神社──

「お早う」
 僕はそう言って、早苗、神奈子、諏訪子に挨拶する。
「お早う御座いますぅ」
「お早ぉう!」
「あぁ、お早う」
 早苗、諏訪子、神奈子が順々に返答する、この会話も今日で終わりか、そう思うと少ししみじみするな、僕はそう思いながら卓袱台の近くに座って、自分の右手を見る、今日も一日頑張ろう、僕がそう思っていると早苗が料理を運んできた、何だ、僕は良い時に起きてきたって訳か、偶然って凄いな、そう思いながら僕は守谷神社最後の朝食をとる──最後の朝食でも、四人一緒に朝食を食べた──
 朝食を食べ終えて、僕は深呼吸をする、あぁ、美味しかったなぁ、そう思いながら僕は綺麗な青空を見る為に縁側に座る。
 すると隣に諏訪子が座って、茶を啜っている、そして僕に話しかける。
「今日で最後だけど? 何か言い残す事ある?」
 僕は諏訪子の言葉を聞いて、静かに悩む、果たして言い残す事なんかあるだろうか? いや、一つだけあった、僕は早苗、神奈子に聞こえない様に諏訪子に言う。
「んっと……そうだなぁ……──────、かな?」
 僕の言葉を聞いて、『へぇ』としたり顔で僕を見る、するといきなり立ち上がって諏訪子が大声で僕が言った事を二人に言おうとする。
「ねぇ、二人共ー? 華扇がさぁー、二人に言い残す事聞いてさぁ、こういう返答してきたんだよー!」
「ちょっ!? 諏訪子、流石に暴露はダメ! 恥ずかしいからぁ!」
 僕がそんな事を言っても諏訪子は聞かない、そして諏訪子は僕が止めるのを聞かずに言い残す事を大声で言った。
「その返答がさー! ──────だってさー!」
 諏訪子の言葉を聞いて、早苗、神奈子が目を大きくさせる、僕はその場で四つん這いになって、諏訪子の言葉を止められなかった事を悔やむ。
「くっそぅ……!」
 そんな僕に対し、早苗、神奈子は笑いながら僕に言う。
「何なんだよ、華扇、お前は面白い事を言うなぁ!」
「うふふ、そうですねぇ」
「うぅっ、笑うなよぉ……!」
 僕が涙を流しながらそう言うと、神奈子は僕に言う。
「でも、ちゃんと本音を聞けたから、嬉しいぞ?」
「そうですねぇ、華扇ちゃんの口からそんな言葉が出たのは驚きですがねぇ」
 神奈子、早苗の言葉を聞いて、僕は拍子抜けする、まさかそんな返答をされるとは思わなかったからだ、そして時間は過ぎて、昼となる、もうすぐ──僕がこの守谷神社から離れる時間となった──
 僕は早苗が作ったお昼ご飯のおにぎりを持って、守谷神社の玄関で三人を見る。
「それじゃあ、この神社と僕はお別れだ、だけど、僕は君達と出会う事は出来る、出会える時迄、また会おう!」
 僕がそう言うと、三人は言う。
「そうですね! でもまた会えますよ、近い内に!」
「そうだねぇ」
「そうだな」
「アハハ、早い出会いになりそうだね……」
 僕がそう言って三人から別れ、守谷神社の玄関から一歩出る、すると目の前の虚空から、僕の目の前に白い格好の女性が現れた、えっ? と僕が内心驚いていると、白い格好の女性は僕に語りかける。
「迎えに来た、華扇、紫様の命でな」
 そう言って僕の目の前に現れた白い格好の女性、僕は『だ、誰ですか?』と言う、僕がそう言うと、白い格好の女性は簡単に答える。
「ん? 何だ、もう忘れたのか? まぁ良い、私の名前は八雲藍(やくも らん)、紫様の式だ、お前を博麗神社迄送り届けるのが今の命だ」
 そう言って、僕の目の前に白い格好の女性──基、八雲藍が現れた。

Re: 東方崩壊譚 ( No.46 )
日時: 2017/06/18 21:43
名前: 彩都 (ID: ???)  

「あ、えっと……」
 僕が少し戸惑っていると、八雲藍は僕に言う。
「藍でいい」
「あっ、はい……藍、僕を博麗神社に送り届けるとは一体どういう事?」
 僕がそう言うと藍は簡単に言う。
「簡単さ、此処は人間だって襲う妖怪がいるんだ、お前みたいなひ弱な人間一人を歩かせていると、すぐ妖怪がお前を食べるかもしれない、だから博麗神社に送り届ける迄、お前の護衛をする、と言う事だ」
 僕は藍の話を聞いて、成程、と納得する、だがその前に『どうやって自分が守谷神社にいる』という情報を得たのか? それが不思議だった。
「ん? 何だ? 私が守谷神社にお前がいるのを見透かした様に来たのがそんなに驚いているのか?」
 どきり、と心の中を見透かされた気分になる僕は静かに頷く。
「そうか、それもそうだよな、だってお前はまだ、紫様の凄さを知らないからな」
 藍の言葉を聞いて、紫ってそこ迄凄い存在なのか? と思ってしまう。
「んー、大まかに言えば、華扇、お前が守谷神社にいるのを最初っから知っていたからな」
 えっ? と僕は少し驚いてしまう、まず話を知っているのは僕を除けば、霊夢、魔理沙、早苗の三人だけなのだ、何時の間に情報を……僕はそう思いながら無言で歩き続ける。
「それにお前が次に行く場所の魔理沙の家も知っている」
「はぁ? 次に行く場所? それはどういう事だい?」
 僕はそう言って藍が言った事を聞き返す。
「なぁに、簡単さ、博麗神社に着いたら分かるよ」
 藍の言葉を聞き、僕は更に混乱してしまう、と、とりあえず、話を変更しないと、僕はそう思いながら藍の尻尾に目がついた。
「あ、あのさぁ、藍ってさぁ、尻尾多くない?」
「ん? そりゃそうだろう、私は九尾の狐から体を借りているに過ぎないからな、その尾は九尾の狐の尾だろう」
「きゅ、九尾の狐、ね……」
 九尾ってどれだけ尻尾あるんだよ、と心の中で呟きながら、少し考える、体を借りている、ねぇ……自分には少し小難しいかもね、そう思い、この考えは忘れる事にする。
 そしてこのまま無言のまま僕は藍に案内されて、博麗神社へと、帰宅する、帰宅という言い方も何だか可笑しいので、帰省、かな?
「あっ、華扇だ」
 博麗神社に戻ってきて、開口一番の声が魔理沙の声だった、その次に霊夢の声がした。
「あら、本当ね、どうだった、守谷神社は?」
「んー? そうだなぁ、此処より良かった、だけど霊夢と一緒にいる方が安心するや」
「なっ!? 此処より良かったってどういう事よ!? アンタなんか此処の子じゃありません!」
「その前に華扇はこの世界に来た浮浪者だけどな」
 僕と霊夢の言い合いの中、魔理沙が口を差して、霊夢にどやされる、やっぱり博麗神社の方が安心するなぁ、そう思った矢先だった、自分の肩に謎の手が置かれる、手を置いた人物は八雲紫だった。
「お久しぶり、かおくん?」
「……お久しぶり、盗み聞きのお姉さん?」
 僕は皮肉一杯に言うと、『お姉さんねぇ』と呟いて扇子で口を隠して言う。
「でも藍が居たから妖怪には襲われなかった、と言う事になるわ」
「それもそうだけど……僕にはこの右手がある、だから大丈夫なのに……」
 僕がそう言うと紫はルーミアと戦った時の事を話す。
「あら? たった一体の人喰妖怪の能力に惑わせられた挙げ句、その空間を打破する為に能力を使用して、その場でぶっ倒れた人間が言える立場かしら?」
「ちょっと待て、何でその事を知っている!?」
 僕が紫に怒鳴る様に言うが、紫は簡単に言う。
「何で知っているか? そんなの簡単よ、私は幻想郷の賢者だからよ」
「…………」
 僕は紫と会話するのがアホらしくなって、途中で会話を止めてしまう、すると目の前に魔理沙が来て、僕の両手を掴んで言う。
「なぁ、華扇! 今度は私の家に来ないか!? お前なら、魔法の一つや二つ、覚えていた方がいいと思うが!」
「う、うーん、魔法ねぇ……」
 実際どんな物なのか自分は未だ分からないが、確かに魔理沙の言う通り、覚えておくのも良いかもしれない、僕はそう思いながら霊夢に言う。
「それじゃあ、今度は魔理沙の家に行って、特訓の合間に魔法を習得してみるよ」
「あ、アンタねぇ……色々行き過ぎよぉ? 数日位神社で休憩すればぁ?」
 霊夢の言葉を聞いて、確かにそれもあるかもしれない、と納得する、少しは守谷神社に行った疲れを癒さないとね、僕はそう考えて魔理沙に言う。
「そうだなぁ、三日、三日後とかどうだろう? 博麗神社に程良く滞在している時間だからね」
 僕がそう言うと霊夢が横入りして言う。
「ふむ、三日か、確かにそれなら大丈夫ね」
「そうか! それじゃあ三日後、博麗神社に来るからな!」
 魔理沙は僕と霊夢の言葉を聞いて、三日後に来る、と伝言を残して、箒に乗り、何処かへと消えてしまう。
 ふぅ、次は魔理沙の家に行って特訓か、そう思いながら僕は何か引っかかる物を感じる、そして僕は藍に聞く。
「藍、あのさぁ? もしかして魔理沙の家って……?」
 僕がそう言うと簡単に藍は僕に答える。
「ん? 魔理沙の家か? 紫様は魔理沙の家を知っているぞ?」
 僕は藍の言葉を聞いて、驚愕する、まさか本当に次に行く場所を知っているとは……僕は紫に驚きながら紫から離れる──守谷神社に行って、起きた事は二つ、一つは、能力の使い過ぎか分からないけれど、鼻血が出た事、次にルーミアの時、能力を一つ目の時と同じ様に使い過ぎてかは分からないけれど、倒れた事。
 この二つに僕の『元に戻す』能力が関わっているかは僕には分からない──

 第二章 完

 第二話 完

 CHAPTER 6 終了

 第三章 第三話 CHAPTER 1 に続く──

Re: 東方崩壊譚 ( No.47 )
日時: 2017/06/18 22:44
名前: 彩都 (ID: ???)  

駄文生産機彩都の後書みたいな何か

 はい、初めましての方は始めまして、毎日彩都の作品を読んでいるよ、と言う方は有難う御座います。
 そもそも読んでないけど、後書だけ見に来た、と言う方は『何故後書だけを読むんだ?』と考えさせられます、彩都(サイト)です。

 さぁ、『東方崩壊譚』第二章 第二話が終わり、皆様どうでしたでしょうか?
 少しだけエロチックに書いてみました、どうでしょう? エロ過ぎたかねぇ?
 自分的にはもっと華扇君は不幸になっても良いのでは? と思います。

 そして次回から第三章ですね。
 最近(六月からですが)は土曜日曜にもコメライ板(旧)で『世界終了ハウマッチ!?』という作品を書いておりまして、この作品、元々水曜更新なので、一週間に合計三回も更新しなければなりません。
 なので、時間が『世界終了ハウマッチ!?』に取られ、全く『東方崩壊譚』が書けずに居ます……なので、早く書きたいんですよね、第三章以降を。
 実は『世界終了ハウマッチ!?』が最終章に近くなっているので、『じゃあ執筆量、投稿日時を増やしたら早く完結出来るのでは?』と考えて、行っているのです。
 でも、あまり物語は進んでおりません……なので、早く完結出来たらなぁ、と思っています。
 今のスピード(週に三回投稿)でも、完結するのがまだまだ先なんですよねぇ……どれだけ長いんだ『世界終了ハウマッチ!?』よ?

 さて、話は逸れましたが、時間を見つけては『東方崩壊譚』を書いています、頑張って見つけては書いています。
 それにしても、書いてて楽しいですね、この作品。
 危うく時間を見逃して、遅れたりした時もありましたし、いやぁ、執筆活動は恐ろしい恐ろしい。
 なるべくこの作品にも纏まった時間があればもっと書きたいです。

 そしてまだ第二章なのですが、本編最長になりましたね。
 何でこんなに長くなったんだろう? と未だに不思議です、まぁ、それ程守矢のメンバーが濃厚だったからですかね?
 ていうか華扇君、ハーレムだなぁ、と思いました、……羨ましい。

 さて、書きたい事も書きましたし、それでは、来月、また会いましょう。

『二分間ミステリ』を読みながらコーヒーを飲もうか? と考えている夜より
                                        彩都

Re: 東方崩壊譚 ( No.48 )
日時: 2017/07/16 21:30
名前: 彩都 (ID: SsbgW4eU)  

東方崩壊譚(とうほうほうかいたん) 第三章 第三話 茸と魔法と人形遣い

CHAPTER 1 魔法の森

「のんびりおにぎりでも食うかぁ」
 僕こと華扇(かおう)はつい数時間前に貰った、東風谷早苗(こちや さなえ)の手作りと思われるおにぎり(中は何も入っていないただの塩握りである)を一つ、手に取って、食べ始める、今いる場所は博麗神社の中の僕の寝室である、何で寝室でおにぎりを食べているのかは、僕には不思議だが、霊夢が早苗のおにぎりを食べている僕に何か言い寄る可能性がある為、仕方なく直感で選んだ結果がこの寝室、と言う事だ。
 そして早苗のおにぎりを食べ終え、包んであった包み紙をゴミ箱に捨てて、寝室を出、博麗神社の掃除をしようと箒を持った時だった、空中から『華扇くぅん?』と聞こえる、一体誰だろう? 自分はそう思い、首を回して周りを確認する、すると空中に文が浮いていた、しかも手帳と思われる物と字を書く物を手に携えていた。
「おう、団子屋の時の、あの時は有難う、文の情報がなかったら犯人は特定出来なかったよ──犯『人』というより、犯『妖怪』かな? それは知らないけど──心から感謝する」
 自分がそう言って頭を下げる、すると文は早速本題へと切り出していく。
「さぁ、華扇くん、その団子屋での出来事、覚えてますよね? さて、妖怪の山へと行きましょう、大丈夫です、一緒に歩いて向かいますし、君がいいなら、私の手の中で飛びますか?」
「あぁー……その事なんだがぁ……」
 僕は文の発言に対し、横目で発言する。
「生憎今は君と一緒に行動するのが不可能になってしまった、数日後、僕は魔理沙と一緒に魔法の森に行くのだから」
 魔法の森、その発言を聞いた文が目を見開いて僕にもう一度聞き直した。
「はい? 華扇くん、もう一度言ってくれません? 魔理沙と何だって?」
「いや、だから、魔理沙と一緒に魔法の森に行くのだからって……」
「いや、華扇くん、まず魔法の森って知ってます?」
 文の発言に不思議に思いながら自分は文に返答する。
「そ、そりゃあ魔理沙が住んでいる場所だろう? それ位は霊夢から聞いた」
「そうじゃないです、『魔法の森とは、一般人が立ち入るとどうなるか分かっていますか』ね? 特に幼い肉体を持つ君ならどうなると思いますかねぇ……?」
 まるで謎かけの様に言う文の発言に対し、まさか、とは思う。
「ま、まさか、そのまさかだ、もしも僕の思う『まさか』が文の言う『どうなるか』という発言に合っているかは分からないけれど……『まさか、魔法の森って相当危険な場所』なのかい……?」
「…………」
 僕の発言に対し、文は静かになって無言状態を貫く、あ、あの、合っているかどうかだけは教えてほしいのだが……?
 僕がそう思っていると、文は目を閉じて、僕に語りかける。
「魔法の森、其処は『確かに危険な場所』です、ですが、魔法の森は『少し特殊』なので、危険な妖怪等が立ち入りません、なので一般人は魔法の森に逃げても良いでしょう、ですが先述の『危険な場所』という意味を私は言っていません、そして何故魔法の森が危険な場所か分かりますかね? いや、君は分からないでしょうね、なので説明します、『魔法の森は森の中で呼吸するだけで一般人は体調を崩してしまう程、空気環境が悪い』んです、魔理沙や『七色の人形遣い』等は『その土地に住み続けて慣れたから住める』んです、そして君の肉体は幼い、最悪魔理沙より幼いかもしれない、更に呼吸器官も幼かったら……『君は魔法の森に入った瞬間、体調を崩し、倒れてしまう』かもしれません──それでも向かうのですか?」
 文の言葉を受けて、僕は静かに右手を出してニコッと笑う。
「おいおい、文よ、僕の能力を忘れたのか? 『元に戻す』能力だ、『悪くなった呼吸器官を『元に戻』せば』どうだろうか?」
「な、成程、自分の能力で弱点を補う、と言う事ですね? 果たしてそう簡単に出来るんでしょうか? 私は少し怖いですがね」
「僕だって怖いさ、だけども挑戦って言うのは大事だと思うんだ、だから僕は行かなきゃならないんだ、魔法の森、いや、魔理沙の家に特訓しに行く為に!」
 僕の発言を聞いて、溜息を吐く文、渋々理解した、と言いたそうだった。
「はぁ、分かりましたよ……えーと、数日は私の言う事を聞いてくれないんでしたよね?」
「あぁ、済まないな、軽く一週間は見積もった方がいいかもしれないね」
「はぁ、折角時間が出来たから来た、と言うのに貴方という存在は……」
 文はそう言って溜息を吐く、そして僕は文に言う。
「アハハ……済まないって思ってるよ、また埋め合わせするからさぁ?」
 僕の言葉を聞いて、文ははぁ、と溜息を吐きながら発言する。
「まぁたそんな事を言ってぇ……どうせ私は妖怪だし、人間様より後回し、盥(たらい)回しにされる未来を感じます……」
 文はそう言って肩を下げる、アハハ……本当に文の事を盥回しにしそうで怖いな、と思いながら僕は博麗神社の掃除を開始しようと場所を考える、霊夢は今の所、縁側で休憩をしている、さっさと掃除をしないとな、僕がそう思った後、文は空を飛び、何処かへと向かう──文が向かう所は一体何処だろう? 僕はそう思いながら掃除を開始する──


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