お兄ちゃんに恋しちゃった__ 作者/葉沙

第33話「悲傷」



陽:「あっ!淳!!祐は??」

淳:「今、治療してる。でもまだ気を失っているって
そんでぇ。。。。」

陽:「おい!!何だよぉ!!」

淳:「ちょっとやばいらしい」

陽:「えっ。。祐に会わせてくれよ!あわなきゃ!」

俺は必死に病室のドアをたたいた。

淳:「おい!!陽やめろよ!迷惑だろう。」

陽:「わり。。」

女の人:「あのぉ~。小中陽くんだよね。あたし陽
くんと、祐さんの親戚なんだけど、ちょっと話
があるんだけどぉ、いいかなぁ??」

それは30歳くらいの女の人だった。

陽:「じゃぁ、淳俺ちょっと待合室で話ししてくる。」

女の人:「あたし、佐藤といいます。」

陽:「あっどうも。話しって何ですかぁ??」

佐藤:「あのね、陽くんと祐ちゃん、兄妹だよね。」

陽:「はい。そうですけど」

佐藤:「それで、噂よ、噂の話しなんだけどぉ、2人で愛し合ってるってほんと??う、うそよね。」

陽:「いえ。。。。」

佐藤:「えっ??」

陽:「ごめんなさい。ほんとです。。」

佐藤:「ちょ、ちょっとあなた何してるか分かってる??実の兄妹よぉ?兄妹で好きになるなんてどうかしてるわ。これは親戚として言うわ。
もう祐ちゃんとは会わないでちょうだい。
だからこの際、あなた外国へ留学しましょっ
もう切符代とか飛行機代、とってあるから」



第34話「悲劇の連続」



俺は悲しくて残酷だった。

いや、悲しいというよりもまだ「現実」という世界を
受け止められなかった。

陽:「そ、それどういう事ですか??」

佐藤:「だからね、あなたと祐チャンは別れた方
がいいって言ってるの。だって世間の目だってあるのよ??今はまだいいかも知れないけど、大人になったら色々世間の人に言われて、苦労するのよ?これは陽くんのためでもあるし、祐ちゃんのためでもあるのよ??」


陽:「どうして」

佐藤:「えっ??」

陽:「どうしてそんな事言えるんですかぁ!!!」

佐藤:「あたしも、あなた達と同じような事が
あったから。何年前かしら。あたしね5つ上の
お兄ちゃんがいて、その人を愛したことがあるの。
そしたら、世間の人からどんなことを言われたか。。
だからあなた達には、こういう辛いことさせたくないの。
だかたお願い、別れてちょうだい。
ゆ、祐チャンのためを思って。。。」


陽:「・・・・」

俺は何も言えなかった。