お兄ちゃんに恋しちゃった__ 作者/葉沙

第35話「ごめん」



そして、俺は病室の前に戻った。

そこにはまだ、淳がいた。

淳:「何だって??」

陽:「いや何でも。あっ!祐の病態は?」

淳:「まだ、変わらない」

陽:「そっかぁ。。。」



俺の頭にはこれだけの言葉が繰り返しに
残っている。

世間の人から、どんな目で見られるか。。。
祐チャンのためを思って。。

そんな事ばかりだった。

俺は世間なんてはっきり言ってどうでもいい。

ただ、祐はどう思うか。

やっぱり祐の幸せの事を考えると。。。

別れた方がいいのか。。

陽:「なぁ、淳。まだ祐の事愛してるか??」

淳:「そりゃぁなぁ~。だけどいっつもお前に
取られて、だからずっときてくれるまで
待ってるんだ。」

陽:「ふ~ん。そっかぁ。。じゃぁ、祐を
よろしく。」

淳:「はぁ??何いってんだ?」

陽:「俺。明日留学しに韓国行って来る。
ちょうど、勉強の事で用あったし」

淳:「じゃぁ、祐はどうするんだよっ!!」

陽:「お前に譲るよ。俺兄妹で恋なんてやっ、やっぱりいけないと思ったんだ。世間の人にどう思われるか。だから別れることにした。祐には適当に言っといて。」

何言ってんだよ!!俺、こんなの嘘だ!!

格好つけてんじゃねぇよ!!

___ごめん、祐___

ほんとにごめん。

俺は祐の事が大好きだ。

地球の大きさぐらい。



第36話「突然の旅立ち」



俺は今日韓国へ旅立った。

心に重い気持ちを抱えて。

そして祐の事を想いながら。

でも、もう俺達は終わりなんだ。

俺達はしてはいけない恋をしてしまったから___

___病院では___

祐:「ん??ここ病院??あれっ淳くん!!」

淳:「あっ!!よかったぁ~~目覚めたっ!!
大丈夫??」

祐:「うん、陽は??」

淳:「ぁ~陽はねぇ、韓国行った。」

祐:「えっ!!嘘っ!どうして??何で??」

淳:「なんか留学するんだって」

祐:「でも何でこんな急に。。。淳くん何か
知らない??」

淳:「。。。う、うん」

祐:「陽、に会いたい。どうしてあたしに人目でも
会ってくれなかったんだろう。。。」

淳:「。。。。」

祐:「もしかして、淳くんあたしが覚めるまでずっと
待っててくれたの??」

淳くんはうなずいた。

でも、陽は何で韓国に___

留学って言っても、他に何かあるはずだ

陽に、会いたいよ___

トントンっ!!

そこにドアをノックする音が聞こえた。

祐:「は~い」

そこにいたのは女の人だった。

それもとても美人で髪の透き通った人が

あたしは初めてみたような気がしなかった。