コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Multiplex Cross Point 完結
- 日時: 2011/01/04 15:36
- 名前: Faker (ID: uUme72ux)
新たに小説を書きます、Fakerです。
どうぞ、お気軽に見て貰えれば嬉しいです。
御意見など、お待ちしています。
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- Re: Multiplex Cross Point 更新中 ( No.790 )
- 日時: 2010/12/26 15:06
- 名前: インク切れボールペン (ID: uUme72ux)
既に遅し。
屋上に脚を踏み入れたヴァン達が頭に浮かべたのは、そんな言葉だった。
その言葉を連続させるほどの光景が、其処には広がっていたから。
「クロトさん…。椛さん…」
呆然と、彼は眼前の光景の一部となった者達の名を呟いていた。
破壊された屋上で倒れて動かなくなった二人に向かって。
「残念だ。これじゃあ、準備運動にもならないねぇ」
侮蔑を込めた言葉を口から漏らしたのは、その光景の中心に佇む人物。
白衣を纏った、何処か狂気を感じさせる青年。
「ダージス…、シュヘンベルク…」
畏怖と敵意を含ませた言葉を呟いたのは、身の丈を超える狙撃銃を手にするメルだった。
一年前の悲劇を引き起こした組織の首魁を前に、普段から冷静沈着な彼女でも、緊張しない事はありえない。
此処に立ち、ダージス・シュヘンベルクと相対する全ての人間は。
一定の距離を保ったまま、侮辱するような笑みを湛えたダージスとヴァン達の間は膠着に陥った。
どうやって動く、と考える【荒廃せし失楽園】の面々に対し、ダージスはただ見ているだけ。
まるで、興味を唆る観察対象を眺めるかのように。
「…。クロトさん達は、敵わなかったらしいですね」
「残念だけどね。ボクを倒すには至らなかった。いやはや、実に残念だよ」
だが、と。
ダージスは侮蔑を込めた嘲笑を浮かべ、言葉を付け加える。
「君達には礼を述べるよ。実験をする機会を逸したと思っていたが、君達がいるならば、」
漸く、試せるよ。
ダージスが呟いた刹那だった。
カノンの身体が蠢いた。
カタカタ…、と。
まるで糸で操られる人形のように。
何が起きたのか、それを考える間も与えられない。
「あ…ぅ、ぁ。う…ぐ…ぃ…ぁ。あ…ぁ、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ─────────────────ッ!!」
悲鳴が周囲に木霊する。
激痛に耐えられなくなったように、破壊された感情が溢れ出すように。
カノンの絶叫は、世界を震撼させる。
「カノン!!」
秋兎が名を呼ぶが、当の本人は何も返さない。
その絶叫が秋兎の言葉を掻き消しているのだ。
両手を広げ、ダージスは天を仰ぎ、高らかに吼える。
「さぁ、至上最大のショータイムの始まりだ!!」
直後、爆音を響かせ、建物の窓硝子が爆散する。
だが、破片が大地に散らばる事は無い。
重力の現象に逆らって、硝子の破片は猛烈な速度で天へと昇る。
バキバキバキバキ!! と歪な音を響かせて。
それらは、ダージスの背中に収束した。
「何ですか…、それ…」
硝子の破片が結集し、それはダージスの背中に、ある物体を形成する。
それを背中に備えたダージスを目撃した誰もが、彼を別次元の存在だと感じてしまった。
神々しさすら感じさせる、彼の姿は、まるで。
「人間が神の座に腰を据える瞬間を、その目で見据えたまえよ」
バキィ…、とダージスの背中に形成された”硝子の翼”が小さく羽ばたく。
天使の翼を連想させる、その姿は、正に。
天上に身を置く、神々と呼ばれる存在、そのものに見えた。
- Re: Multiplex Cross Point 更新中 ( No.791 )
- 日時: 2010/12/26 21:34
- 名前: インク切れボールペン (ID: uUme72ux)
「隙を与えるな!! 間隙無く攻め立てろ!!」
変貌を遂げたダージスを前に、公孫樹の号令が木霊する。
天上の神を連想させる様相と化したダージスの力は解らない。
だが、彼から感じる胸を圧迫されるような正体不明の感覚。
それだけで、彼は次元を異にする存在となった事だけは理解できた。
離れているだけの実力なら、まだ対処は可能だが、これはそんな陳腐な問題では無い。
最早、この相手とは次元そのものが違うのだから。
しかし、此処まで来て諦めるという選択肢は無いのだ。
故に、魔術師達は猛攻を仕掛ける。
近距離の武装を手に、ダージスへ猛撃を掛ける者達。
遠距離から己が体得した魔術を、担う武装を以てダージスに攻撃を放つ者。
轟音、爆音、斬撃、咆哮。
戦争で扱われる戦術兵器の威力を思わせる猛攻を前に、ダージスは、
「届かないよ」
その口から吐き捨てられた言葉は簡潔だった。
侮蔑を含ませた嘲笑。
蠢く”硝子の翼”が、飛翔を予兆させるほどに、激しく動く。
刹那、”硝子の翼”は一瞬の間に、砕けた。
否、正確には”分離した”、か。
「無駄だね、本当に。君達はボクとの間に空いた決定的な実力の差が解っていない」
故に教えるよ、と。
”硝子の翼”が分離し、鋭利な切っ先を持つ幾百の硝子の欠片はダージスの周囲に規律良く並ぶ。
まるで、指揮官の命令を待つ兵士達の如く。
往け、とダージスの口から単調な言葉が吐かれた後、幾百の硝子の欠片が、射出された。
猛烈な勢いを以て、破竹の勢いの軍勢のように破壊的突破能力を持った幾百の硝子の欠片は、
ダージスに切迫する魔術師達を刺し飛ばし、接近する魔術を破壊し、術者達を襲う。
悲鳴と鮮血。
赤は飛び散り、声は漆黒の空に木霊する。
凄まじい反撃を前に、接近戦の一人に加わっていた公孫樹は思わず息を呑んだ。
硝子の欠片が身体に突き刺さっている痛みも忘れて。
(駄目だ。こいつは…、セルゲイ・ディスコラヴィッチ以上の怪物だ…!!)
カノンの”神へのアクセス権”を行使し、身体に神の力の一端を取り込んだダージス。
その実力は最早、別次元だった。
まだ、セルゲイとの戦いでは相手に一撃を与えられていたが、この戦いでダージスに一撃を与える事も敵わない。
それほどに、神の力の一端を取り込んだ彼と、自分達の実力には開きがあるのだ。
「さぁて、解ってくれたかな? ボクと君達の実力の差を」
答える者は無い。
ただ、誰もが立ち上がる事に必死で、答える余力など無かったから。
ダージスは懸命に身体を叱咤する魔術師達を一瞥し、侮蔑の言葉を口にする。
諦めろ、君達ではカノンは救えない、と。
残酷な宣告と共に、ダージスの背中に硝子の欠片が集束し、再び”硝子の翼”は形成される。
「次に先程と同様の一撃を与えれば、確実に君達は死ぬ。さて、負犬は負犬らしく尻尾を巻いて消えてくれ」
実験は完了だ、と。
ダージスは魔術師達に背を向け、カノンの方を向いた。
神の力をダージスの体内に取り込むという行為を成就させる道具として機能する少女の方を。
激痛から絶叫する少女を見て、ダージスの内に浮かんだのは同情などという善意に満ちた感情では無かった。
「君を利用し、世界に我々の力を思い知らせる」
その為に君は生き、その為に君は死ぬ。
そんな言葉がダージスの口から吐かれた瞬間だった。
「ふざけてんじゃ…、ねぇぇぇぇぇ─────────────ッ!!」
ダンッ!! と強く床を踏み締め、魔術師の一人が立ち上がった。
両手に短剣を一本ずつ構え、ダージスの述べた言葉に強い叛意を瞳に宿す青年。
「…随分と偉そうな言葉を吐くが、君にボクが倒せるのか? 言葉だけでは何も為せないよ、月架 蒼天」
「お前の。お前の野望の為なんかに。もう誰も犠牲にさせはしない!! 絶対に!!」
「勇猛な言葉だ。だが、君が立ち上がって何になる? 誰かを救えるか?」
ダージスの言葉に、月架は言葉を失う。
かつて、何人という子供を斬殺した人間が、誰かを救う権利など無い、そう思ったから。
だが。
「無論、我々は誰かを救うが為に此処にいる」
ゴッ!! と。
鋭利な何かが振り降ろされる鋭い音と共に、その言葉は聞こえた。
ダージス・シュヘンベルクの背後から。
「な、に───────────────!?」
ダージスが背後に振り向くよりも、遙かに速かった。
ザガンッ、と”硝子の翼”を両断し、ダージスの背中から噴血が飛ぶ。
出血を知りながら、それでもダージスは距離を取る。
ダージスは苛立ちと焦燥と共に、先程に立っていた場所から距離を取ると、改めてその場所を見据えた。
其処には、一人の男が立っている。
漆黒の紳士服を纏い、繊細に造られた綺麗な氷の長剣を手にする、表情を読めない男性。
表情を読めないというのは、その男性が、ひょっとこの仮面を装着し、完全に顔面を隠しているからだ。
その場の誰もが、動きを停める。
奇抜な人物が戦場に乱入してきたから、では無い。
誰もが、その男性を知っていたからだ。
「久闊を述べる。俺の留守の間に随分と派手な宴をやってるじゃないか」
ひょっとこの仮面を装着した男性は静かに呟く。
此処に立っている誰もが知っている、その男性の名は。
「【荒廃せし失楽園】が総帥、ひょっとこ仮面。遅ればせながら推参だ」
- Re: Multiplex Cross Point 更新中 ( No.792 )
- 日時: 2010/12/26 21:41
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: jQHjVWGa)
おぉぉぉぉぉぉ!!?
ひょ・・・ひょっとこ仮面の登場ですかァァァァーーーーッ!!??
ま、待ってました!!!!
かなり待ってましたよ!!もう死んだのかt((黙((死((殴
続きがかなり気になりますねーっw
待ち遠しいですwwww
- Re: Multiplex Cross Point 更新中 ( No.793 )
- 日時: 2010/12/27 14:46
- 名前: インク切れボールペン (ID: uUme72ux)
瑚雲さん。
遂に総帥が登場です。
いやはや、実は生存してましたw
そうですか。
では、頑張りますよーw
- Re: Multiplex Cross Point 更新中 ( No.794 )
- 日時: 2010/12/27 15:07
- 名前: インク切れボールペン (ID: uUme72ux)
”氷結の魔術師”。
魔術師の間で、そんな異名で畏怖と畏敬の念を込めて呼ばれる、その男。
魔術組織【荒廃せし失楽園】の設立後、柚葉 椛に組織を任せ、その後は行方を眩ませていた。
何の目的での失踪か、何処に消えたのか。
誰もがそんな事を考え、突然として非常識の世界から行方を眩ませて男は、此処に舞い戻った。
一見、ふざけた風貌だが、その実力は恐らく、【荒廃せし失楽園】の中で最強の魔術師。
氷を削って造られた長刀の刃先には、ダージスの背中に一撃を与えた為か、彼の血が付着している。
「…なるほど。本当なら俺の一撃で背中を両断できたはずなんだが。神の力を取り込んだのは伊達じゃない、ってか」
「助かったよ。この力を取り込む以前に君の一撃を受けてれば、完全に即死だったよ」
「ガキを利用して、神様の力を身体に取り込む、か。どんな風に考えても悪役のすることだろ」
一連の会話を聞きながら、魔術師達は騒然としていた。
何で、この状況で総帥が現れたのか。
それより、今まで何処に行っていたのか、だとか。
何で、相変わらずひょっとこの仮面を被ってるんだ、とか。
「…懈い。何で、あの愉快なバカ仮面が帰ってきたの?」
「わ、解らないです。でも、この状況では凄く頼り甲斐がありますよ!?」
「だけど、あの仮面を見てると気が抜けるゼ」
全くだ、と秋兎の言葉に面々は頷き、視線を仮面に釘付けにする。
正直に述べれば、あの仮面を見ていると緊張感が緩む。
此処が戦場だと忘れてしまうほどに。
「…眠い」
「黒雅ーッ!? 寝るな、此処は戦場だぞ!? しかも、敵は神の力を取り込んだ最強の相手なんだぞ!?」
「…んぁ。んー、駄目だよ、紀和ぁ。もう食べられないよ…。もう白飯は良いから…」
「結月ーッ!? お前は寝るな!! 俺達を率いる部隊長だろうが!? っていうか、怪我人に注意させるな…、ごふぅ!?」
気を奮わせて喋った為か、一度は重傷を負っていた紀和は口から、ごぼり、と血を零す。
怪我が要因では無く、急いで喋った所為というのが何とも情けない。
そんな三人を眺めながら、星姫 月夜は戦場にいるにも関わらず、気が抜けたように溜息を吐いた。
「…まぁ、あの仮面を見れば気も抜けるな」
「神の力を取り込んだ奴との戦いの最中だってのに、何なのよ、この休憩タイムなムードは」
「言うな、如月。あの仮面を見たら、誰だって気が抜けるのも理解できる」
「ふふ…。だが、お嬢ちゃん達の総帥殿は個性的な人だなぁ」
月夜の隣で、仮面の男性を見据えながら、桂裏 あがさは楽しそうに呟いた。
彼女の傍の一莟 レイヌは面倒臭そうに息を吐き、
「…一度は逢った事あるけど、何も変わってないのね。本当にバカ総帥ね」
「全くだ。だが、この緊迫した状況で程良く気が紛れるから良しとするべきだろう」
「そうだけど…。あ、やばいわ。何か肩から力が抜けてるし」
何なのよ、この状況。
そんな風に呟き、如月 琉那は他の連中がどうなっているか視線を移した。
彼女が捉えたのは、威牙 無限に、黒島 聖と冥弛 裄乃。
「やべーな、おい。この雰囲気に呑まれたら最後、その辺でふて寝も可能だぞ」
「そうッスねー。何か眠いし。つーか、これって最終決戦って状況ッスよね?」
「堅苦しい事を言ったら駄目だってば、聖ー。休める時は休む。あー、星でも数えよっかなー?」
「おい。クロトと椛がぶっ倒れてんのに、休憩なんかできるかよ。カノンってガキを助けんだろうが、臨戦態勢だ」
気を緩めない威牙に対し、休憩タイムの雰囲気に呑まれる黒島に裄乃。
如月は視線を変え、次に捉えたのは月架と公孫樹、そして輝星と光星だった。
「気を緩めるなよ、蒼天。あの男が現れて随分と雰囲気が変わったが、此処が戦場である事に変わりは無い」
「解ってますよ。…隊長こそ、気を緩めないでくださいよ?」
「ふっ。お前さんは誰にものを言っているんだ? 俺に油断は無い、裁縫の時でも、ラインダンスの時でもな」
「ちゃっかり趣味を披露しないでください、隊長」
「え。雅ー、ダンスを踊れるのー?」
「ああ、光星。近所の”ご近所さんダンスの会”の中では随一の踊手と呼ばれているくらいだ」
「ちょ…ッ!? ちゃっかり何に参加してるんですか、隊長!?」
「えー、凄い!! 他には!?」
「他か。そうだな、”腹筋愛好会”に、”制服の第二ボタン奪取の会”に、”俺の右手が真っ赤に萌えるの会”だな」
「何なんだよ、その名前が異常に個性的な集まりは」
「隊長ーッ!? あんた、どんだけ趣味があるんだよ!? つーか、最後の会合の意味が不明だろ!?」
「ふっ。蒼天、まだまだ青いな」
何がだ!? と反論する月架に、公孫樹は腰に両手を当てて、はっはっは、と大笑するばかり。
気を緩めるな、と言っていた公孫樹やら蒼天は、そんな休憩タイムの雰囲気に既に呑まれていた。
如月は、駄目じゃん、と肩を竦め、そんな休憩タイムの雰囲気の原因となった人物を見据える。
漆黒の紳士服という様相に、ひょっとこの仮面を被った、ふざけた風貌の総帥へ。
「さて、ダージス。俺も帰ってきた途端に戦闘なんて面倒は早いとこ終わらせたい。だから、」
ヒュッ…、と氷の長刀が空を斬る。
その瞬間、彼の醸し出していた気の緩んだ雰囲気は一変する。
戦場特有の緊張感を含んだ雰囲気が周囲に瞬く間に浸透し、魔術師達は臨戦態勢を取った。
「ガキの遊戯は此処までだ」
ひょっとこ仮面の無造作に延びた黒髪が夜風に靡く。
そして、仮面の奥の口が、魔術師達へ命令へ下した。
「往くぞ、朽ちた栄光の苑”失楽園”の堕天使達よ。その胸に叛意を宿し、神の首へ喰らい付け!!」
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