コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Multiplex Cross Point 完結
日時: 2011/01/04 15:36
名前: Faker (ID: uUme72ux)

新たに小説を書きます、Fakerです。
どうぞ、お気軽に見て貰えれば嬉しいです。
御意見など、お待ちしています。

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Re: Multiplex Cross Point オリキャラ募集中 ( No.375 )
日時: 2010/07/13 22:05
名前: インク切れボールペン (ID: w79JdDm2)

了解です。
カッコ良く書ける様に頑張ります

Re: Multiplex Cross Point オリキャラ募集中 ( No.376 )
日時: 2010/07/14 15:39
名前: インク切れボールペン (ID: w79JdDm2)

Multiplex Cross Point─多重交差点─ 第九話

「こういう服はどうかな?」

沢山の種類が並ぶ兎葉市の服の量販店。
店の中で、結月 采音は可愛らしい女性用の服を仲間である少女達に薦めていた。
雅依 光星は目を輝かせて服を見ており、興味があるのは明らかだ。
如月 琉那は興味無さそうに他の服を見ており、光星と対極に興味が無いのは明らかだった。
各々が別の反応を示す少女達の中で、星姫 月夜だけは微妙な反応を示している。

「ねー、月夜ちゃんはどう思う?」

「別に。興味無い…」

と、言いながらも横目で幾度も結月の持った服を一瞥する事から、興味はあるようだ。
微妙な反応をする月夜を前に、結月は最年長者として空気を読んで、服の購入を決めた。
さて、次は。

「カノンちゃんはどんな服が良いかな?」

結月はカノンに問い掛けるも、彼女は相変わらずの無表情で首を傾げている。
どうやら、自分にどんな服が似合うのか、解らない様だ。
ならば。

「うん。よーし、結月さんがカノンちゃんに似合う服をいっぱいセレクトしちゃおう!!」

よーし、やるぞーッ、と非常な意気込みを見せる、結月 采音。
だが、意気充分な結月に対し、突如として避難の声を上げた。

「うぉぉい!! これ以上の荷物を増やす気か!?」

避難の声を上げたのは、荷物持ちに待機させられている千堂 紀和だ。
結月ら女性陣の買物に付き合わされ、小柄な身の体力をフル活動させ、大量の荷物を持っていた。
沢山の服が入った袋を両手に三つも持ち、生活用品の入ったスーパーの袋を首から下げている。
最早、これ以上は持てない状況なのだが、

「大丈夫だって。紀和なら何とかなるよ」

「無茶を言うな、ド阿呆!! これ以上、どうやって荷物を持てと言うんだ!?」

根性。
笑顔とガッツポーズで、結月はそう言った。
対して紀和は、無理じゃ、ボケ──ッ!! と叫んで反論する。

「うるさいな」

「同感」

紀和に対し、同意見を抱いた二人は呆れた様に溜息を吐いた。
ただ、月夜だけは呆れた表情の琉那とは違い、少しだけ呆れた表情に苛立ちを含んでいる。
そんな二人に気付かず、紀和の反論は続く。

「これ以上の荷物は持てん!! なぁ、黒雅!!」

紀和は、自分の意見に同調してくれるだろうと信じ、黒雅に声を掛けた。
だが、黒雅は紀和と同程度の荷物を持ったまま、顔を俯かせて反応を見せない。
おーい、黒雅ー、と訝しんだ紀和が何度も呼び掛けても、やはり反応は無い。
何度か呼び掛けた後、やっと黒雅から反応が返って来た。

「…ぐぅ」

「寝とんのかーいッ!!」

またもや、叫んだ紀和に対し、更なる苛立ちを覚えた月夜の中で何かが切れた。
彼女の内から、燃え上がる様な激情が迫り上がり、月夜の精神を怒りが支配する。
そう、切れたのは堪忍袋の尾だったのだ。
そして、憤怒に身を任せた月夜の口から出た言葉は、

「お前、いい加減にしや─────────、むぐぅ!?」

「はいはーい、月夜ちゃん。其処までね。粗暴な言葉を女の子が使っちゃダメだよ?」

乱暴な言葉が月夜の口から吐き出されようとした直後、結月の手が瞬く間に月夜の口に当てられた。
その挙動は、正しく瞬速と言っても過言で無い。

「…? どうかしたのか、月夜?」

「むぐぐ…」

「あはは。何でも無いよ、紀和。とりあえず、荷物をお願いね?」

「だから、これ以上は」

「私、紀和を頼りにしてるからね?」

そんな事を笑顔で言われては、千堂 紀和、男として断る事など出来ない。
巧く反論を潰された事に不愉快さを感じながらも、頼りにされてるという事に対し、紀和は、

「任せておけ」

と、顔を横に背け、複雑そうな表情で溜息混じりに自分に言い聞かせる様に呟いた。
為済ましたり、と一瞬だけ結月は真っ黒な笑みを浮かべ、また瞬時に元の明るい表情に戻った。
そんな状況で、顔を背けた紀和の傍に光星が寄って来る。
その手に、女性物の可愛らしい服を持って。

「ねー、ねー。これって私に似合うかなー?」

「うん? その服か?」

うん、と満面の笑顔で頷く光星に対し、紀和は返答を考えた。
確かに似合うだろう。
だが率直に似合うと言うより、男として何か気の利いた言葉を言うのがマナー。
何か気の効いた言葉を考える紀和は、ふと視界に雅依 輝星を捉えた。
言葉を考えるまでの時間稼ぎに、どう思う、と巧く質問を移したのだが、

「…」

輝星は光星と服を見比べ、少しだけ茫然とした後、顔を真っ赤にすると紀和の方を向き、

「べっ、別に可愛いなんて思ってないんだからな!!」

「何で俺に言うんだ。しかも何で頬を赤らめとんだ、お前」

うるせー、と顔を俯かせて黙り込んだ輝星。
何を言っても反応しない所を見ると、取り付く島も無いようだ。

「ねー、ねー、紀和ぁ」

「ああ。似合ってるぞ、とても可愛いと思う」

紀和の率直な言葉に、光星は頬を赤らめて笑った。
それを遠目に見ていた結月は、

「うん。青春だねぇ」

と、笑顔で頷きながら呟いた。
その姿は、何となく青春時代を過ぎ去った中年を連想させる。
ちなみに、微笑ましい光景を見て笑顔の結月の隣で、口に手を当てられたままの月夜は窒息寸前だった。
そんな状況の中、笑顔で服を持ってレジに走って行った光星の後姿を一瞥し、

(…って、光星の奴、この服も買うのか。…俺も黒雅も、これ以上は荷物を持てんし、奴らを呼ぶか)

先程から外で何かを話し込んでいる錆螺 唄と月架 蒼天が見える店の窓に視線を移した。
だが、その直後。
異常な事に、千堂 紀和は気が付いた。
窓の外で話し込んでいた二人が、こちらに向かって走って来ていたのだ。
その表情は驚愕と焦燥が支配しており、普段の二人からは考えられない表情だった。
何だ、と二人の表情と行動に紀和は異常な何かを感じながら、その目で確かに見た。
錆螺 唄が、口で何かの言葉を紡いだのを。
外からの音は硝子によって阻まれ、その声は聞こえなかったが、確かに見た。
そして、口の動きを読んで、その意味を知り、焦燥を表情に貼り付け、彼は全力で叫んだ。

全員、店から出ろ、と。

直後。
床から莫大な閃光が迸り、紀和達が立っていた服屋の店内に、紅蓮の炎が充満した。

Re: Multiplex Cross Point オリキャラ募集中 ( No.377 )
日時: 2010/07/23 08:45
名前: インク切れボールペン (ID: mCvgc20i)

熱風が吹き荒れた。
店内から出火した炎は瞬く間に爆発を引き起こし、服屋の店内を紅蓮一色に染め上げた。
硝子は爆発によって破壊され、店内は赤々と燃えている。
この惨状からは誰も生きているとは思えない。
月架は自分の眼前で起きた事象に対し、苦痛に満ちた表情で歯を噛み締めた。
少し早く気が付いていれば、店内にいた仲間を助ける事が出来たかも知れない、という後悔から。
だが、その隣に立っている錆螺 唄は何も動じた様な素振りは見せ無かった。
それ以前に、この惨状を前に彼の表情からは余裕すら感じられる。
その余裕が何処から来るのか、月夜は唄の表情を見て困惑したが、その答を彼はすぐに知る事となった。

店内一面に広がる紅蓮の炎の中から、結月、黒雅、紀和、月夜の四人が飛び出して来たのだ。

四人は唖然とする月架、余裕の表情を崩さない唄の傍に着地する。
見れば、紀和は相変わらず、大量の荷物を抱えながら、その脇に雅依 光星を抱えていた。
同じく、黒雅は雅依 輝星を脇に抱え、結月は両手でカノンを抱えており、月夜は琉那を抱っこしている。
全員が無事だった、その事実に月架は安堵から、良かった…、と小さく呟き、息を吐いた。

「し、死ぬかと思った…」

額から冷たい汗を流し、紀和は呟いた。
そう、それ程に先程の状況は危うかったのだ。
錆螺 唄の言葉を読唇し、その意味を知った紀和は仲間達に危機を知らせた。
この時、紀和の言葉に応じ、寝ていた黒雅は目を醒まし、結月は魔術を展開した。
空間を遮断するという、高位の空間系魔術。
中核を成す魔術の軸、本来は魔術的な軸が必要となる、この術式。
結月が発動したとしても、この魔術は軸が無い限りは効果を発揮しない。
だが、それを目を醒ました黒雅がポケットに収納した伸縮自在の槍を取り出し、床に刺して軸を形成。
空間遮断の魔術が発動される様とする中、紀和は魔術の効果範囲の中に仲間の全員がいるか確認。
レジに向かい、魔術の範囲から脱していた光星の元に駆け、彼女を抱えると、魔術の効果範囲に飛び込んだ。
一連の挙動を終えるまでの所要時間は数秒だった。
三人のチームワークによって、月夜、琉那、光星、輝星、カノンの5人は事無きを得る事が出来た。
空間遮断によって炎を凌いだ後、8人は魔術から飛び出し、現在に至る。
何が起きた、と紀和は燃え上がる服屋を一瞥し、心の底からそう思った。
そして、視線を唄に移し、

「おい、情報屋。何があったんだ。お前達は何か知ってるんだろ」

彼の言葉通り、唄と月架は店内の紀和達の危機を知っていたようなのだ。
あの焦燥と驚愕に染められた表情は、外から見て、何かを知ったという事を意味している。
その証拠に唄は、勿論です、と普段と変わり無い余裕の表情で答えた。

「あの店の床の絵。見ましたか、紀和」

「床の絵?」

確かに言われれば、店の床には絵画が描かれていた。
何とも不思議な絵だったので、紀和は良く覚えている。
確か、描いてあった絵は、大量のライターだったはずだ。
そして、描かれた大量のライターは規則的に並んでおり、その周囲を赤色の円が囲んでいた。

「それが何だ?」

「あの絵画が一種の魔法陣の役割を果たし、炎を出現させたんですよ」

「何だと!? あの絵画が魔法陣の役割を!?」

「赤色が示すのは『炎』。そして、ライターは火を点ける物。この絵が示すのは炎を生み出す、『現出』です」

加えて、と唄は更に言葉を続けた。

「魔術的な記号を円で囲む事で魔法陣は形成されます。後は、遠隔操作で魔術を発動したのでしょう」

手の込んだ事を…、と舌打ちする紀和は、脇に抱えていた光星を降ろし、店内に視線を移した。
赤々と燃え続ける炎。
結月達とのチームワークが一度でも乱れていれば、今頃は確実に炎の中で全員、灰になっていた事だろう。

(誰がこんな事を…)

紀和が、そう考えた矢先、それは現れた。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ!! と一切の乱れの無い足音。
見れば、遠目に見える路地の先から白い甲冑を身に纏った者達が歩いて来る。
西洋風の装飾の施された白い甲冑、その手に手には2mに及ぶ鉄槍が握られていた。
その者達の姿を一言で例えるなら、騎士、だろうか。
千堂 紀和は、その騎士達を知っている。
そう、彼らは、

「来たか、─────────────【灰燼の風】!!」

紀和の言葉によって、一同は臨戦態勢に入る。
カノンは場の変化に驚きながら、一同の後に隠れた。
その表情には、迫り来る騎士達に対して、若干の恐怖が見て取れる。
だが、

「案ずるな、小娘。この千堂 紀和。我が姓に恥じぬ様に、この身を盾として貴様を守り抜く」

「そーそー。心配無いからね、カノンちゃん。私が絶対に怖い想いなんてさせないから」

「大丈夫。俺が守るから」

「戦う。だ、だけど、別に、お前を守る為じゃないんだからな!!」

「私が守ってあげるよッ!!」

「守る為の戦い、か。…面白いじゃない」

「たった1人の女の子に対して、随分と派手な歓迎だな。これだから男は…」

各々が思い思いの言葉を述べ、一歩ずつ前に踏み出して行く。
それは、カノンを守る為に。
それは、眼前に現れた敵を倒す為に。
その時、ふと千堂 紀和は先程から気に掛かっていた事を、唄に対して問い掛けた。

「…こんな公の場所で戦って良いのか」

「それは大丈夫ですよ。どうやら、既に騎士方が【人払い】の魔術で、この場を隔離している様なので」

【人払い】の魔術とは、文字通り、人を払う魔術の事だ。
思えば、魔術が発動される寸前に、店に一般人はいなかった。
店長、店員を含めての一般人が。

(ふん。こちらの意識が一般人が消えた事に気が付かない様に細工されていたか…)

どうやら、知らぬ間に敵の術中に入っていたらしい。
だが、それが何だと言うのだ。
罠に嵌った俺達を、敵が討ちに来たと言うならば。

「ふッ…。決まっている。言う必要性も無ければ、思考する必要性すら皆無!!」

そう、罠ごと敵を粉砕すれば良いだけの事。
行くぞ、という紀和の号令と共に、魔術師達は【灰燼の風】の作り上げた戦場に君臨する。
ただ、鮮烈に。

「その目に、鮮烈と共に刻め」

これが、魔術師の戦いだ。
一同の言葉と共に、騎士と魔術師は激突する。

Re: Multiplex Cross Point オリキャラ募集中 ( No.378 )
日時: 2010/07/14 19:01
名前: 佳澄 (ID: PWqPGq9p)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

おお!なんかすごいことになっていますね^^
やはり買い物では男どもが一番かわいそうw
続き楽しみにしています。がんばってください><

Re: Multiplex Cross Point オリキャラ募集中 ( No.379 )
日時: 2010/07/14 19:57
名前: インク切れボールペン (ID: w79JdDm2)

佳澄さん。

【灰塵の風】との戦線が勃発しました。
これから、バトルシーンに突入する予定です。
さて、頑張らねば


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