複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

IF=全国中学生能力者選手権編= 再開してみました。
日時: 2011/11/16 21:40
名前: 狒牙 (ID: tDghPMhC)

コメディ、ライトの方で違う名前で
違うもの書いてる者です。

えーと、ざっくりと説明するとですね、
闘いまくります。
そして今ちょっとしたピンチ、詳しくはこの>>0の下の方を見て下さい。

あと、大阪編と東京編に分かれて、同時進行します。
東京編書いたら大阪編って感じで。
メイン主人公が大阪編、メインストーリーが東京編だと
思ってください。
大阪編は東京編の一年前のストーリーです。

長編予定です。

ってなわけで、東京編行きまーす。



プロローグ

今朝起きたら、父親がいつも通り、新聞を読んでいた。
「早くしないと二年生の新学期早々遅刻よ」
キッチンから母さんの声が聞こえる。
ふと時計を見ると、七時半を指している。
「あっそ、入学式は八時半からだ」
朝食を取った俺はすぐに着替え、カバンを用意し、
八時十分ぐらいになるのを待った。
するといきなり、インターホンが鳴った。
「ターカシーン!まだかーーーーーー!」
白石の呼ぶ声が聞こえる。
どうやらシンスケも一緒にいるようだ。

「来るの早いんだよ」
ブーブー言いつつも、いつも通り学校に行く支度をする。
とりあえず、俺は外に出た。
四月だから、吹く風も心地よく、日差しも柔らかく、穏やかだ。
そして、超平凡な、この俺、高木新羅(たかぎ しんら)の
超非凡な物語が始まる。




今回だけ、大阪編も一緒にします。

プロローグ


大阪のある市立中学に通っている白山 後(しろやま こう)には、
もう一つの顔があった。
それは、芸能人としてのじぶんである。
そんな華々しい自分に、少なからず誇りを持っていた。

ある日突然白山は、クラスでも浮いている男子から
声をかけられた。
「俺のいるチームで、全中に出ないか?」と。


※大阪編の主人公は浮いている男子です。
 謎や秘密は頻繁に出てきますが、ちゃんと後々
 明かしていくので、気にせず読んでください。






質問は気軽にしてください
答えますんで

そして、一つピンチです。能力が足りません。
誰か心優しい方はここを見て下さい。>>34
ついでいうとキャラクター募集、という形に変わりました。

Re: If there are …  いっそのことキャラ募集します ( No.64 )
日時: 2011/07/28 18:21
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: msPhCitR)

東京編続き





「ああああああああぁあああぁぁあああああああ!!!」

その部屋どころか、その階層に真冶の叫び声がこだまする。
この建物自体が防音効果を持っているから外に声が漏れ出ないのが
唯一の救いなのだが、それでも万が一のことを考えるとぞっとする。
何度も言うようにただ見ただけではこっちは悪であり、向こうは善とは
言えないまでも悪ではないからだ。
もしこの叫び声が街に漏れ出ていたらそれこそ野次馬がやって来て
収集のつかないことになるだろう。
これ以上の厄介事は引き込みたくない。
それにしても、こんな力を使う奴にも
暗い過去というものはあるものなのだな。
目の前の発狂寸前の彼女を見て高木はそう思った。
別に、過去の記憶なんていくら掘り返されても高木のように
全く効かない者や、一切そのような記憶の無い者には通用しない。
だから、能力にかかり、精神崩壊を始めている彼女にも
何かしらのそれらしい暗さがあるのだ。
ただ、その内容を自分に知る術は無い。
別に知らなくてもいい、他人の重荷を知ったところで
自分の持っているものは軽くならないし
下手にそれを上に載せる訳にはいかない。
それに、彼女達のことを何も知らないのだから、
傷口を癒すことも誤魔化すこともできない。

一方、彼女の精神の中ではやはり、暗い過去が何度も何度も
今昔のものがいっしょくたになって再生されていた。
その中でも、一際黒く、重く、陰惨な記憶は
昔の彼氏に裏切られた記憶だ。

真冶は昔、資産家の令嬢だった。
資産家と呼ぶにはやや質素だったが、
周りと比べて金が多いことには変わりなかった。
そんなある日のことだ、彼女の前にあの男が現れたのは。
名前なんて覚えていない。というよりもどこかに捨ててきた。
まあ、クラウン・ジョーカーが発動しているから
思い出せてはいるのだが、ああいう性質上、本名かは定かではない。
彼は、その後の行為が信じられないほど、温和で、誠実だった。
でも、そうでもないとあんなことはできないのかもしれない。
結論から先に言うと、その人間は結婚詐欺だった。
金持ちの娘をたらしこみ、誠実な顔で親に近付き、
金をかすめ取る卑しい犯罪者、それが彼の本当の姿だった。
金を全て奪われた一族は借金で追い出され、
真冶は家族と離れ離れになった。
そこからは、持前の能力を活かして仲間を二人集めて
今しているようなことを始めた。

で、まあこの記憶の前半部分のみが反復されている。
特に、詐欺だったと気づいた瞬間は、一際強調されてだ。
あの時は、本当に全てに絶望した瞬間だった。

















「命の・・・保障?」
「ええ、今からLV2でもとっとと使ってこの人を倒すわ」

そうして、今こそ始まろうとしたときだ。
いきなり、上の階から悲鳴が聞こえてきた。
聞いたことの無い声だから、おそらく彼らの仲間だろう。
そう思いながらじっと宗樹の方を見ていたらいきなり彼は
闘いを放棄して、おそらくこの金切り声を上げているであろう
女の人の名前を早口で小さくぼそぼそと言って
仲間のもとへと一直線に駆け出した。
まるで、この勝負に敗北しても構わないとでも言うように。

そうして、一直線に彼は近くの階段を駆けあがっていった。
残された君吉達二人は呆気に取られてポカーンと
だらしなく口を開けて立ちすくんでいた。

すると、どこからか女の子がやってきた。
歳は、君吉と一つ離れている程度だろうか。
増援かと思って二人は身構える。
先ほど解いた臨戦態勢を取り戻す。
無意識のうちに殺気も飛ばしていた。

「ちょっと待ってやあんたたち。私は別に敵ちゃうわ。まあ殺気抑えて抑えて」

挑発するようではなく、出来の悪い子供をなだめるように
慣れた関西弁でそう言った。
その声からは一分の悪意は感じられない。
それを信用した君吉は再び剣を引いた。

「虚空真冶って知ってる?」

唐突に、誰とも知れないその人はそう訊いてきた。
虚空という名前は聞いたことは無いが、
真冶という名には聞き覚えがあった。
厳統から聞いた名前だ。
それを言うべきかそうではないか迷っていると代わりに
リサの姉が答えた。

「知らないわね。でも上から女の人の声が聞こえたわ」
「そうなの、ありがと」

彼女は、元来た道を引き返し、階段を上ろうとした。
だが、その前に思い出したかのようにこっちに来た。
そして、人差指でリサの姉の方を指差した。

「ねえ、コールドアーティスト?」
「だったらどうしたの?」
「あたしもなんだ」



—————ちょっと違うけど



君吉達の方からもほんの少しだけ彼女の口元が動くのが見えた。
でも、低く呟くように声を押し殺して
口の中で反響させるように口走ったから何を言ったのかは定かでは無かった。
そうして、今度こそ踵を返してさっさと行ってしまった。








_______________________________________



はーい、リサの姉は闘いませんでした

題名がLV2発動?知らない知らない比色君がしてくれました。

ていうかさ、いつの間にか参照が300になったんだよね。

だからまあ浮かれてるからもうすぐ大阪編にいったときに

もしかしたらとうとうあいつの能力が明らかに・・・なるかもしれない。

ところで、真冶の使い方はあんなもので良かったのでしょうか?

そこが少し引っかかるのですが。

多分マスさんのキャラも記載されてある部分は

作中の人物に反映されますが、その他はこちらで

決めさせてもらいますが、大丈夫でしょうか?

では、まだまだ人物たちが足りないので、

ご協力お願いしますm(__)m

If there are …  いっそのことキャラ募集します ( No.65 )
日時: 2011/07/28 20:30
名前: 水瀬 うらら (ID: JNIclIHJ)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=10771

こんばんは!私、水瀬うららと申します!

きゃぁぁぁ!予想通りの真冶さんです!
有難うございます!大変、嬉しいです!
それにしても……やはり、文章のクオリティが高いですね。
ハイレベルです。見習いたいです……。
オリジナルキャラクターや能力は、思いついたら、また、投稿しますね!
これからも頑張ってください!

追記
あ、もし、「うららの小説、読んでみたい」と思ってくださった時のために、一応、URLを載せておきますね。

Re: If there are …  いっそのことキャラ募集します ( No.66 )
日時: 2011/07/29 18:13
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: T3diiZRD)

水瀬さんへ

えーと、真冶はあれで大丈夫ですね。安心しました。

参照から読んでコメントしておきましたんでご確認を

後、俺はたまに読む本を見よう見まねで参考にして

文を無理やり長くしている感じなだけですよ。

悪く言うとしつこいってところですね。

俺の文章なんてコメディの方にいる他の人と比べたら

ショボイ方なんですよ。

多分水瀬さんもできますよ。





では、東京編続き




「真冶様!」

突然、後ろのドアが開いた。
バアンッと激しい音を上げてドアが潰れるのではないかと思うくらいだ。
現れたのは、リサの姉と君吉が足止めしているはずの男だった。
ゼェゼェと肩で息をしている上に、その息を切らしている。
その眼前に広がる光景に、床に真冶が
恐怖に溺れて倒れている状況が信じられないとでも言いたげだ。
でも、俺にとってそんなことは関係無い。
もっと重要なことがある。

「君吉たちを・・・どうした?」

普通に考えたら倒してからここに来たんであろう。
じゃないとここに来れているはずがない。
そもそもこいつも君吉達を奥に入れないために足止めをしていたはずだ。
この場に戻って来れているということは、
足止めの必要が無くなった、二人を始末したということだ。

「大丈夫ですか!」

高木の質問に一切声を傾けず、真冶の元に駆け寄った。
無視してんのかよ、そう思ったがおそらく違う。
そんなことよりも、心配なんだ。虚空のことが。
どういう関係かは知らないし、知らなくていい。
でも大体の察しはつく。
誰かが他人を思うことができるということは、
高木は三つしか理由が無いと思っている。

一、家族だから
二、恋人、想い人だから
三、何にも代え難い仲間だから

そして、今接しているこの感覚からすると、一か三が当てはまる。
彼にとって真冶は、ただ漠然とした上司ではないようだ。
こんな人間だ。もしかしたら君吉たちなんて
ほったらかしにして来たに違いない。

「しっかりして下さい!」
「そ・・うき・・・」

弱々しい声で、宗樹とその人に呼び掛けた。
それが、彼の名前だろう。
意識が戻ったのを見るとひとまず彼は安心したようだ。
そうして、今起きていることと比べると似つかわしくない
和やかな雰囲気が一瞬漂ったときのことだ。
その場の空気がまたしても、闘いの混沌としたものに戻ったのは。

部屋に、一人の女子中学生が入って来た。
肩よりもさらに下に伸ばしている黒い髪が前にやって来たのを
後ろに回している。
四字熟語で表すとするならば、容姿端麗といったところだ。
でも俺は、その人と会うのは初めてだが、何度か見たことはあった。
多分シンスケやみっしゅんも見たことは一度くらいあるはずだ。
そう思いながら今朝のニュースを思い出した。

それは、何かは知らないが映画の主演が決まったということだ。
十五歳にして初主演、いろんなところから注目されている人間。
その名前は確か・・・・・




—————白山後





こんなところに一体そんな有名人が何のようだ?
しかも、発している気の量が半端ではない。
気を向くと、その凄まじい力に当てられて、気絶でもしてしまいそうだ。
だが、その殺気のようなものは自分ではなく、
真冶たちに向いていた。

「主犯はあなたね?連行すんで」

じりじりと、その人はそっちに詰め寄っていく。
真冶は当然のごとく抵抗できない。
それを見かねて、宗樹は立ちあがった。

「古傷を抉れ!・・」
「させへんで。凍てつけ・・」

この瞬間、高木の中で何かがはち切れた。
怒りとはほんの少し違った感情が湧きでてくる。
こんな、戦いにまみれた物騒な世界に対する自分の無力のもどかしさ。
でも、今のは少し語弊があった。
自分の意思がその怒りに似た感情に気付く前に
眼は、勝手に発動していた。

「・・・・・っつぅっ・・・・・!」
「ふーん」

その鷹眼の殺気に当てられた二人の反応は全く違っていた。
宗樹はその威力に押されていたが、
対して白山(?)の方は中々やるね、と大分余裕だ。

「・・・・・なんでだ?」

なんで、なんでみんな・・・

「なんでそんなに簡単に闘おうだなんて思えるんだ!
 もしどうかしたら自分がどうなるか分からないんだぞ!
 自分だけじゃない!下手したら、周りの人も・・・・・」

それを聞いた白山の反応は、冷徹だった。
だから?見たいな感じだ。
おそらくこの人は強いし、仲間も強いんだろう。
だからといってこんなこと・・・

「まあ言いたいことは分かるよ。後、一個だけ褒めてあげる。
 中々の殺気だね。でも本物はね・・・」

スゥッと何かが抜けるような音がする。
でも実際は、氷が現れただけだった。
高木の周囲に触っただけで貫通しそうなほど鋭利な氷の刃が現れる。
一本、十本のさわぎではない。
数百本もの刃の葬列は、一寸ほどの隙間だけ開けて
もう少しで高木に触れるところで留まっていた。
これは、鷹眼とかの、精神的な意味で動けないんじゃない。
物理的な意味で動けないのだ。
まあ、辞書で引く意味なら動けるには動ける。
ただし、そんなことをした次の瞬間・・・・・

「こういうのを言うねんで」

そこにいる人物は、ただ立ちすくむしか無かった。
そうして、虚空一行は白山たちに連れて行かれた。








                            続く







________________________________________




この話でしばし東京編休憩です。

大阪に移ります。

リサの決断は大阪編の後です。

大阪は、校内予選が終わるところまでいきます。

だから、今キャラクター出したらボンボン出てくるよ。

少なくともマスさんのは出します。

それでは次回を・・・お楽しみに?

Re: If there are …  いっそのことキャラ募集します ( No.67 )
日時: 2011/07/29 21:47
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: T3diiZRD)

大阪編第八話 代介の能力





「・・・やった・・・・・・倒した!」

結構息を上げながらも、初勝利の喜びに酔いしれる後。
自分で倒したということが信じられないといった感じだ。
なぜなら、今まで彼女はおおよそ闘い向きの能力は
持っていなかったからだ。
だから、こんなことではしゃぎまわれる日が来るとは
思ってもいなかったのである。

「いよっしゃあっ!」

その声をかき消すように奥の方で剣が叫んだ。
何事かと思って見てみるとそこは、大地が巨大な光線のようなもので
焼き払われた跡があった。
何が嬉しいのかは分からないが、
そこらをぴょんぴょん跳びまわっている。
まるで子供のようだ。

「新記録達成!人四人を50メートル飛ばし!!」

えっ?今何て言った?
そう訊こうとしたがとばっちりをくらいたくなかったので、
何も言うことができなかった。
ちょいちょい言動が物騒な剣だった。













一方代介は・・・・・



「敵ー、出てこーい、今なら本気でやってやるからー」

そんな挑発で出てくるやつがいるのか?
そう思ってくれる人も突っ込んでくれる人もここにはいない。
だから、代介の言うことは尚更エスカレートしていく。
徐々にそのことばは熱を帯び、なおかつ物騒になっていった。

「さっさと出てこいや!周辺燃やすぞ!」

普段から中々闘う機会を見ることはないが、
実は代介はかなりの戦闘狂だったりもする。
あの新城でさえまあ、自分と同じくらいじゃね?
とさえ言うくらいだ。
スイッチの入った代介は止められないとも言っていた。
下手に自分たちが止めようものならこっちに向かって
斬りかかってくるとも説明してくれた。

「何だ?俺より弱いクソしかいねーのかー?」

いきなり彼はあぶり出す手段を変えた。
普段からよく使っている方法、挑発だ。
代介はまあ、色々読めば分かるが、結構毒舌だったりする。

「やっぱそうだよねー、サッカーとか野球とかお遊戯ばっかりしてる
 軟弱な連中に俺は倒せないよねー」
「お遊戯とは失礼な物言いだな」

ようやく、代介の投げている釣り針に得物がかかった。
出てきたのは、サッカー部のキャプテンの龍谷(たつがたに)。
横には、倒れる六人のサッカー部員と七人の野球部員がいる。
おそらく、サッカー部vs野球部でもしていたのだろう。

「俺達のはお遊戯じゃない」
「ボール使って楽しんでできる競技はスポーツって言わねーよ。
 つまり、陸上と水泳以外のスポーツは遊びを真剣にしているだけだ」

はっきり言ってこれは彼の本心ではない。
サッカーは見ていて楽しいと思う時もあるし、
陸上もそのお遊戯たちと変わりないと思っている。
要するに、スポーツなんてみんなやりたくてしているのだから
代介の目には遊び以外の何物でもないように映っているのだろう。

「お前と愚論は交わさない」
「愚論?その言葉、意味分かって使ってるかなー?」
「上級生嘗めんじゃねえ」

パチパチと、乾いた空気が爆ぜている。
これはおそらく、自然干渉系だな。
一瞬で代介はそれを察した。
そのように破裂するような音が聞こえるということは
代介にとってやりやすい相手かもしれない。

「黄色く包め、イエローガントレット(黄色の手甲)」

光が、眩く輝く電気が龍谷の腕を包み込み、
バチバチと雷電迸る黄金のガントレットになる。
その威力は、試してみないと分からないが、おそらく上々だろう。
その電気ショックにでも当てられたのか、小動物が
気絶する程度に、ぴくぴくと痙攣を起こしていた。

「この能力は・・」
「知ってるよ。一々説明されなくても」

呆れた顔で面倒くさそうにしてそう冷たく言い放つ。
後で先輩に目を付けられるかもしれないのに。

イエローガントレット、カラーガントレット系と呼ばれる
準アーティストスキルの一つ。
他の色は、赤、青、紫、白、水色、琥珀色などがある。
琥珀色のものがパワーガントレットと言われ、
ただの力の塊で、他の色が自然干渉系である。
ガントレット系のスキルは自然干渉の威力は低いが、
拳闘の威力が上昇することもあり、まあ中々に強いのだ。

力を徐々に溜めているのか、彼の腕の輝きはより一層強くなる。
発せられる雷撃も徐々にその力を強めていく。
そうして、溢れんばかりの物凄いエネルギーが溜まったかと思ったら
それは全て、一点に集束された。

「一気に片付ける!雷吼砲!」

(先に言います。ブ●ーチは砲じゃなくて炮です)

雷の砲弾は、一直線に代介に襲いかかった。
スピードもかなりのもので、すぐに突っ込んでくる。












「なあ、鱒字。結局代介の力って何なのさ?」

ようやく最後の一人を片付け終わった春と金田は
暇を持て余している鱒字に訊いた。
この質問は何回もしているのだが、
未だに答えてもらった覚えは無い。

「本人に訊け」
「言わないねん、あいつは」

いつもいつも寝たりしてとぼけて・・・
そろそろ苛立ちもピークに達している。

「知っている方が協力しやすいし!」

話し合いの続く中
その春の一言で、ようやく鱒字は話す気になった。

「あいつは七つの能力を持ってる。一つはファスター一つはストロンガー、
 そしてジャンパーとその三つのLV2.後一つは・・・」

そこで一旦鱒字は言葉を切った。
何かを感じ取っているようだ。

「今使ってるっぽいな。ラスト一個は・・・」









「どういうことだ?」

あの激しい雷撃をその身に受けたというのに、
代介は無傷で立っていた。
まるで、その攻撃を代介が吸収したかのように掻き消えてしまったこともある。

「教えてやるよ、俺の能力」

雷を、電気を発生させ、空気中から集め集束させ、
放ち、己の分身や武器として自由自在に操る。それこそが・・・

「この俺、源薪代介の、七つのうちの最強の能力・・・」

















サンダーアーティスト(雷の工芸師)Verアルティメット











                             続く




______________________________________




はい、発動しました。

これから大阪が相当続きます。

Re: If there are …  主人公の能力発動です ( No.68 )
日時: 2011/08/04 08:34
名前: 狒牙 ◆nadZQ.XKhM (ID: bKy24fC9)

大阪編続き





「アーティストスキル・・・!の前にだ!」

今の自分のセリフには、一般人がおおよそ信じがたい要素が
一つは確実に入っていた。
Verアルティメットではない、
能力を七つも持っているということだ。
通常は、一人の人間が複数の能力を持つことなどない。
三つの場合を除いては。
一つ目は、誰もが知っているLV2の存在。
もう一つは、後のように元から戦闘用能力ではない
能力を持っている時に新たにシードを取りこんだ場合。
そして、最後の一個はというと・・・




パワーマスター、そう呼ばれる人間だ。略称はPM
その名の通りそれは、能力を使いこなし、完璧にマスターした者。
特例として生まれる異端児は、いくつもいくつも能力を持っている。
そして、代介はというと、後天的能力三つに加えて、
鷹の目、金獅子眼、探索眼など瞳術系のスキルを持っていた。
ただし、数年前に新たにシードを手に入れたとき、
瞳術スキルを全て無くした。
ただし、それでも戦力は大幅に増加した。
それほど強力なのだ、アーティストスキルとは。

「さっさと続きを始めようぜ」

これで本調子で闘ってやるよ。
そう思った代介はまだ用意のできていない龍谷を
無理やりそうせざるを得ない状況にした。
代介はこの闘いで、一切の躊躇をするつもりはない。
目には、今までとは比にならない真剣さが宿っている。
なぜなら、この闘いには後たちの訓練という
大きな目標が存在しているのだから。
でもついさっき行ったばかりの言葉をすぐに彼は訂正した。

「違うな、早く終わらせようぜ」

お前なんか相手にもならない。
そういう意味を含んで冷たく目の前の奴に言い放った。
こいつ以外にも片付けないといけないのはまだまだいる。
さっさと次の奴も倒さないといけない。
はっきり言ってしまうと時間が無い。
運の悪いことに去年出場した連中が後たちとぶつかり、
修行の一貫にもならないうちに倒されると困る。
せめて、白山がLV2を出してくれたらいいのだが・・・

「何ぼうっと突っ立ってんだ?早くしろ」

ここに来てもまだ茫然として動作の遅い龍谷にまた声をかける。
迷いを振り払うように頭を軽く降った彼は、
また腕のガントレットに力を溜めていく。

「今のは・・・まぐれだ。次は決める」

そう強い言葉を吐いているが、声自体にはあまり力強さが宿っていない。
あまりにも驚くことが多すぎて、もはや焦りを感じることも、
そのまま驚くこともできないのだろう。
何をすべきか、しているのかも分からぬうちに
そう言ってそうしているだけなのかもしれない。
心なしか、発する言葉だけでなく全ての行動から
精彩が欠けていて、放出されるSOEも弱々しい。
もうこの時点で勝利はほぼ確定している。

「雷吼砲!」

またあの黄金の弾丸が発射される。
しかし、スピード、鋭さ、威力、どれをとっても
さっきの攻撃には遠く及ばなかった。
それを見て興ざめした代介は、自分も力を収束させる。
さっきの砲弾から吸収した電撃に、自分自身の気を加える。
青白い雷電はクモの巣が張り巡らされるように
バチバチと漏れ出て網のようになっている。
それに触れた木は、その強い電気に焼かれ、煙を上げている。
代介が殺気を込めて目を細めたその瞬間、
彼の右手の五本の指先から散弾のように何本もの
激しい電撃は空気中に走りだした。

「ブリッツキャノン(電撃大砲)」

発射され、色々な方向に行く手を広げる蒼雷は、
ある一点を境に再び中心に戻っていく。
絡み合い、捻じれ合い、太く鋭く威力を上げた
その棒状の光弾は巨大な電気の黄金の砲弾を射抜いた。
威力は微塵も打ち消されてはいない。
簡単に攻撃を打ち破った光のレーザーは龍谷の体を襲った。

「うああっ!!」
「アーティストスキルと準アーティストスキルの違いを教えてやる。
 アーティストスキルには自分の操るものに耐性があったり
 敵の攻撃でも自分の力に変えられる。だが、準が付くとそれはない。
 準アーティストスキルはたとえ電撃を操る能力でも、電撃を喰らったら
 ひとたまりもなく倒れてしまう」

もうすでに気絶し、ゆっくりと倒れて地に伏していく
龍谷を視界の隅に収めながらそう言った。
膝を折り、完全に勝利したその瞬間、
もう代介はそこを見ていなかった。

「・・・あいつを早く倒さないと」

この前、ちょっとした噂を聞いた。
この学校にいる何人かの外国人、その中の一人は時を止めると。
もしこの話が本当ならそいつの持ち得る能力はタイムパワー。
自分以外の時間を止める能力。
ファスターをさらに強化したようなものだ。
ただし、このような物理法則を完全に無視する力は
強大な代わりにリミット(制限)がある。
トイ・クレクトなら有効範囲があるように、
タイムパワーにも発動可能時間がある。
確か、最大でも十五秒だったはずだ。

「もう一つ聞いたことがあるな・・・なんだか面倒くさい性格をしているとか」

なんて言うんだっけ?ああいう性格。
本音(心の中)と建前(言動)が違う感じの性格は・・・へそまがり?
いや違う違う、確かマスキタが言ってたな。
えーと、片仮名四文字片仮名四文字・・・

そんな妙なことを考えながら、次の敵を探す代介であった。





                                  続きます



______________________________________




技二個しか使ってないのに2000文字越えた・・・

展開遅すぎだろ俺・・・いつ地区予選なんだろう?

キャラはまだ募集中です。

なんだったらキャラだけ、とか能力だけでもいいので

読んだ人協力をお願いします・・・


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