複雑・ファジー小説

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『受拳戦争』
日時: 2020/06/10 10:58
名前: 四季彩 (ID: EZ3wiCAd)

彩都さんと四季の合作です。

合作といっても、企画や世界観・キャラクターの名前や原形、プロットなどは、彩都さんです。
四季はキャラクターの口調を考えたくらいだけのもので、執筆係です。

よろしくお願いします。

スレ立て 2017.11.19
投稿開始 2017.11.20

プロット停止のため連載停止 2020.3.17~2020.3.23 2020.6.11~

Re: 『受拳戦争』 ( No.118 )
日時: 2019/11/20 00:57
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: yOB.1d3z)

大人になったら

*安芸井 春夏冬(あきい あきなし) 男 大人になったら 日本一周をしたい

*牛阪 牛歩(うしさか ぎゅうほ) 15歳 男 大人になったら 力持ちになって色々な人を救いたい

*皇崗 黄銅(おうおか おうどう) 15歳 男 大人になったら もっと大きな事をしたい

*王城 琢磨(おうじょう たくま) 15歳 女 大人になったら 女性の地位を向上させたい

*大江戸 芳野(おおえど よしの) 大人になったら 何もしたくない

*隠岐 翡翠(おき ひすい) 女 大人になったら 綺麗な大人になりたい

*教 鏡花(おしえ きょうか) 15歳 女 大人になったら 美女になりたい

*音張坂 環視(おとはりざか かんし) 15歳 男 大人になったら 医者になりたい

*時雨野 芳隆(しぐれの よしたか) 15歳 男 大人になったら スポーツ選手になりたい

*釈迦医師 多々良(しゃかいし たたら) 15歳 男 大人になったら なし

*白神 神黒(しらかみ かみくろ) 15歳 女 大人になったら 女性初の日本の大統領、もしくは総理大臣になりたい

*四六時中 灯(しろくじちゅう あかり) 15歳 女 大人になったら お笑い芸人になりたい

*袖槻 半天(そでつき はんてん) 男 15歳 大人になったら 女を侍(はべ)らせたい

*空井 飛翔(そらい ひしょう) 15歳 男 大人になったら サッカー選手!

*田井中 鈍器(たいなか どんき) 15歳 男 大人になったら 格闘の選手になりたい

*多美浪 小坂(たみなみ こさか) 15歳 女 大人になったら 優しい人になりたい

*筒岡 陸羽(つつおか りくう) 15歳 男 大人になったら 色々な知識を得たい

*土居 十六(どい いざよい) 15歳 女 大人になったら メイドになりたい

*呶呶 土豪(どど どごう) 15歳 男 大人になったら 人助けを一杯出来る仕事に就きたい

*呑道 枯淡(どんどう こたん) 男 15歳 大人になったら モテたい

*奈緒 三殊(なお みこと) 15歳 男 大人になったら やりたい事、あるかなぁ?

*冷褪 麗(ひやさめ うらら) 女 15歳 大人になったら 着物が似合う女性になりたい

*不二 海斗(ふじ かいと) 15歳 男 大人になったら そもそも考えてねぇよぉ!

*藤原 芳香(ふじわら の よしか) 15歳 女 大人になったら 分からない、だってアンドロイドですもの?

*宝永 永保(ほうえい えいほ) 15歳 男 大人になったら 歴史学者になりたい

*真実坂 事実(まみさか ことみ) 女 15歳 大人になったら 魔女になりたい

*冥 魔宵(めい まよい) 15歳 女 大人になったら 魔法の開発をしたい

*目盛 秤(めもり はかり) 15歳 女 大人になったら 何かしらの研究者になりたい

*桃井 花園(ももい はなぞの) 15歳 女 大人になったら 結婚して家庭を築きたい

*芳澤 蜂窩(よしざわ ほうか) 15歳 女 大人になったら ニートになりたい

Re: 『受拳戦争』 ( No.119 )
日時: 2019/11/27 18:57
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: Lr4vvNmv)

第十三章 全て終わり、新たな始まりが告げられる新学期

「ふはははは!これでお終いだぁ!!」

 暫し倒れていたが、いきなり起き上がった伊良部。
 彼は狂気じみた声で叫ぶ。

 その声は、まるで、悪魔の叫びのよう。
 野望のために行くべき道をすべて遮られ、それでも野望を捨てきれず、半ば破滅へ向かうように恐ろしき道へと歩み出す——最終回の悪の親玉のような叫び方。

「えっ」

 三殊たちは振り向く。
 そして、3年1組メンバー全員が身構える。

 ——だが、何も起きなかった。

 緊迫した空気が流れてはいるものの、何かが発生することはない。
 相手がとんでもないことを起こしそうな伊良部だから、皆非常に警戒していた。それだけに、何事もなかった戸惑いは大きい。

「な……何も起きない、ですね……」
「意味が分からないぞ……」

 半天は眉間にしわを十八本ほど寄せながら漏らし、枯淡は目を日頃の三倍くらいに大きく開いて呟く。

「一体どういうこと……?」
「なになにー?何もないなんて、逆に不気味ー」

 麗と事実がほぼ同時に発する。

「力を溜めているとかでしょうか……?」

 怪訝な顔で一人呟いたのは、実は暗殺稼業の血を引いている灯。
 彼女は、女の子らしく両拳を胸の前に寄せながら、戸惑いを露わにしている。

「変ですな」
「不気味過ぎだカン」

 灯が一人呟いた数秒後、クラスナンバーワンの大きな胸を持つ翡翠と彼女の幼馴染である環視が漏らした。

「環視くん、かっこいいカン」

 小坂だけは関係のないことを言っている。

 起き上がった伊良部は、確かに、力を使おうとしている様子だった。この状況下だ、嘘であそこまで演技をするということはないだろう。

 だとしたら、何が起きたというのか?

 3年1組メンバーらの間には、そんな疑問だけが残る。

Re: 『受拳戦争』 ( No.120 )
日時: 2019/12/03 21:42
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: lh1rIb.b)

 伊良部は確かに力を使おうとした。
 だが、力が行使されることはなかった。

 筋力は封じられていない。普通に動けるし、立っていられる。能力も封じられている感じはない。

 皆は「一体どういうことなのだろうか?」という思いを抱くばかり。

 そんな時だ、一人の男性が現れたのは。

「危ないところでした……」

 現れたのは、白髪の青年。凛々しさがあり、しかしながら、どことなく優しげな雰囲気もまとっていて。俗に言う「イケメン」というやつに近いだろうか。ともかく、見る者に不快な印象を与える容姿ではない。むしろ、良い印象を与えるような外見だ。

「学園長?もう戦いは終わりましたし、何より……『貴方の悪事は見破った』のです。貴方は今から警察に連行させていただきます!」

 白髪のイケメンはそう宣言する。
 それから、彼は、3年1組メンバーたちの方へと視線を移した。

「失礼、自己紹介が遅れましたね?」

 数秒間を空けて。

「私の名前は、堤臣 櫂真(つつみおみ かいま)と申します。文武学園二年、生徒会長です。以後お見知り置きを」

 きっちりとした口調ではっきり話す櫂真は、まさに、学生の鏡というような存在だった。おどおどしておらず、逆に自己主張が激しすぎるということもなく、ほどよい振る舞い方だ。高校二年生とは思えないくらいに、しっかりしている。来年にでも就職できそうなぐらいだ。

「か、櫂真くん?君は誰に向かってそんなことを言っているんだい?私だよ?学園長だよ?『文武学園で一番偉い人間』なんだよ?」

 伊良部は狼狽した様子で、櫂真にそんな説明をする。
 しかし、櫂真は微笑みすら浮かべて返す。

「いえ、貴方はただの犯罪者ですよ?学園長?」

 そんな風に諭す櫂真は、伊良部を前にしてもまったく怯んでいない。伊良部を恐れる心なんて欠片もないみたいだ。3年1組メンバーたちはまだ若干伊良部を恐れている。しかし櫂真は、余裕のある表情で伊良部に向き合い接している。今は、伊良部の方が余裕がないくらいで。

Re: 『受拳戦争』 ( No.121 )
日時: 2019/12/09 00:44
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: 6FfG2jNs)

 らしくなく狼狽しつつある伊良部と、圧倒的な余裕を表情で周囲に見せつける櫂真。どちらが心理的に優勢かは、もはや誰の目にも明らかだ。

「貴方は健全な少年少女を痛めつけることを繰り返し、そして、貴方に勝った存在を自身の駒としてこの世界に送り込む。さらに、貴方の思想を他にも植え付ける」

 そこまで言って、櫂真は微かに眉をひそめる。

「……このような最低な行為を、見逃すわけにはいきません!」

 鋭く一旦言いきり、静かに続ける。

「生憎私の能力『支配力』には発動と使用に少々の制限があります。そのため、学園長を『支配する』のは困難なことでした。しかし。つい先日、ようやく何とか貴方を『支配する』ことができましたよ」

 言葉を聞き、伊良部は漏らす。

「いつの間に……!」

 伊良部の声は震えていた。
 いつだって余裕をかましていた彼と同一人物とは思えないような顔を、今の彼はしている。

 人間である以上、たとえどんなに優秀に見える人物であっても、何かしらの欠陥はある。すべてにおいて完璧な人間、というのは、この世には存在しない。それを目の前で証明されているかのようで、3年1組メンバーたちの心は震えた。

「さぁ、さっさと逮捕されて下さい!」

 櫂真は伊良部の全身を縄で縛る。
 その手つきは、とても慣れているかのようだった。

「も、も、もしかして……彼、縛るのが趣味とか……?ドキドキ……」
「おい、それを言うな半天。思っても言ったら駄目だぞ」

 櫂真はあっという間に伊良部の体を縛り上げた。

 一種の芸術品と言っても過言ではないような、美麗な縛り上げ方である。
 そう、誰もが目にした瞬間感心するような。

「凄い……」

 三殊は思わず漏らしてしまった。
 櫂真の拘束技術が非常に優れたものだったから。

Re: 『受拳戦争』 ( No.122 )
日時: 2019/12/16 15:42
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: e/CUjWVK)

 文武学園を率いていた伊良部は、その悪事を暴かれ、ついに身柄を拘束されることとなった。
 伊良部を倒す、そのためだけに生を繰り返してきた多々良にとっては、長い長い戦いの終焉であったかもしれない。

 いずれにせよ、伊良部は倒れた。あれほど残酷な所業を繰り返してきた彼にも、ついに終わりが訪れたのだ。この先、伊良部がどのような目に遭うこととなるのかは、三殊たちはまったく分からない。が、今回こそは、すぐに再び人前に現れるというわけにはいかないだろう。

 急展開に頭がついていかず、きょとんとする3年1組メンバーたち。
 そんな彼らに、櫂真が問いかける。

「さて、今から貴方達には二択の質問をします、『1、高校生を辞める』か、『2、他の学校に通うか』……どうしますか?」

 3年1組メンバーが日々努力を重ねてきたのは、文武学園に入学するため。その目標を達成するためだけに、莫大な時間を消費してきたのだ。その中では、辛いことや嫌なことだってあった。苦手なことをしなくてはならないこともあった。それでも、お互いに励まし合いながら、文武学園入学のために懸命に訓練してきたのだ。

「こ、ここで立ち止まりたくない!」
 櫂真の問いかけに答えたのは、三殊。
「答えは『3!文武学園に入学する』だ!」

 楽しいことなんてなく、好きなこともなく、何となくで平凡に生きてきた三殊。しかし今は、3年1組メンバーたちと共に、文武学園へ入学したいと考えていると。そのために努力してきたのだから、目標を達成したい。その思いが強い。

 三殊の第三の回答を受け、周囲も「そーだ!そーだ!」と声をあげ始める。
 答えたのが偶々三殊だったというだけで、気持ちは全員同じだったようだ。


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