ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- †執事ゲーム†
- 日時: 2010/04/04 12:12
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
シリアスなのかギャクなのかパロディなのかコメディなのか分からないけど、多分・・・・全部。
<登場人物>
音葉サク──15歳 見た目は少年だが少女 まりあ家の守護者として契約された 『日本刀』
真白ノエル──16歳 根は優しい 幼い頃からまりあ家に仕える 『炎』
園崎ちの──15歳 負けず嫌いで頑固 誰に対しても敬語 『花』
菅野ナトリ──19歳 物静かで穏やか 執事の中では最年長 『水』
野沢ヒロヤ──16歳 自信家でナルシスト つっぱしっては失敗する 『風』
まりあナデハ──15歳 まりあ家次期当主 無口で淡々と喋る
イルベーヌ──外見は十代半ば。 アプサの女王で全ての災厄の元凶。
アプサメンバー>>87 用語説明>>102
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- Re: †執事ゲーム† ( No.75 )
- 日時: 2010/03/20 17:53
- 名前: 羽鳥 (ID: afFDOS/q)
なんだか楽しそうな雰囲気^^
洗濯機に隠れてたって・・・・・・汗
すごいですね。
- Re: †執事ゲーム† ( No.76 )
- 日時: 2010/03/20 18:00
- 名前: nanasi (ID: lerfPl9x)
お久しぶりです〜
えっと、( No.64 )のあの長い文章+. サク、キミは刀なんだよ?
のところ、気に入りました〜
- Re: †執事ゲーム† ( No.77 )
- 日時: 2010/03/21 08:19
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
ノエル、絶対窮屈だったと思うんですよ!!力説
洗濯機まわされてたら……うわっ
>羽鳥s
ありがとうございます^^
あの文章必死でダダダダダダと打ってました
>nanasis
- Re: †執事ゲーム† ( No.78 )
- 日時: 2010/03/21 08:34
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
──私は、刀だったんだ。
自分自身の事は思い出せた。 だけど、それだけしか何も思い出せない。 覚えていない。
タキシードを着て、鏡で半乾きの髪を整える。
「……………」
べちゃっとなったが、気にせずに廊下を渡る。
「失礼、します」 「………」
珍しくナトリはいなかった。 赤いソファに腰掛けたナデハは、静かにサクを見ている。
「私が、一体何なのかは分かりました」
確かめるようにサクが切りだした。
「私は、刀だったんですね」
「…………過去形にするな。 今もお前は刀だ」
淡々と真実を突き付けてくる。
でも、サクはもう驚かない。
「そして、それらの記憶を思い出すのも、お前自身が思い出さなきゃ意味がない」
これから思い出す記憶が、サクにとって必ずしも良い事ばかりの思い出だとは、限らない。
サクもそれを承知していた。
今まで忘れていた自分の過去。 存在理由。
それを全て思い出すのは、正直言えば恐怖だった。
「でも、私は自分がなんなのか知りたいです」
「なら思い出せばいい。 そして認めて、受け入れればいい。 心がそれを拒絶したとしても」
ナデハの言葉に、サクは強く頷いた。
- Re: †執事ゲーム† ( No.79 )
- 日時: 2010/03/22 08:39
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
──8年前──
少女は自分と同じ年くらいの少年の手を引き、二人で地下室に入る。
「バレると、怒られちゃうよ?」
「お母さんに見つからなきゃ大丈夫だって」
少女は、分け与えられた秘密を、家族同然に育った少年にも教えたかった。
「でも、絶対に人に言っちゃダメだからっ」
「分かったって。 で? 何があるんだよ」
「ここだよ」
記憶力のいい少女が、母親から見て覚えた大げさな鍵を開ける。 重い扉を開き、
「彼女よ」 「…………」
中に入る。
少年は、しばらく何も言えなかった。
そこに居たのは、黒髪が腰以上にある、白い素肌の裸体の少女だった。
少女といっても、少年たちよりは年上という事が見た目で分かる。
その少女は、ゆっくりと顔を上げて、視界に二人の子供を捉えた。
薄暗い地下室の中、赤い瞳が光る。
「……ナ、ナデハ……この人、誰?」
「刀、なんだって」
「刀!?」
少年はマジマジと鎖で繋がれている少女を見る。
刀と言われても、その少女は人間そのもので、人間よりもはるかに美しく、そして妖艶だった。
「ね? これは私とノエルだけの秘密だからね」
「分かった…………」
後に、『炎』 の守護者として少女の執事になる少年は、人生で初めて主人との約束を交わした。
そしてこの一カ月後、
まりあ家は炎に飲み込まれ、『紅の惨劇』 として名を爆ぜる事になる。
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