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- †執事ゲーム†
- 日時: 2010/04/04 12:12
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
シリアスなのかギャクなのかパロディなのかコメディなのか分からないけど、多分・・・・全部。
<登場人物>
音葉サク──15歳 見た目は少年だが少女 まりあ家の守護者として契約された 『日本刀』
真白ノエル──16歳 根は優しい 幼い頃からまりあ家に仕える 『炎』
園崎ちの──15歳 負けず嫌いで頑固 誰に対しても敬語 『花』
菅野ナトリ──19歳 物静かで穏やか 執事の中では最年長 『水』
野沢ヒロヤ──16歳 自信家でナルシスト つっぱしっては失敗する 『風』
まりあナデハ──15歳 まりあ家次期当主 無口で淡々と喋る
イルベーヌ──外見は十代半ば。 アプサの女王で全ての災厄の元凶。
アプサメンバー>>87 用語説明>>102
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- Re: †執事ゲーム† ( No.40 )
- 日時: 2010/03/10 17:38
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
第5話
運命の楔
目を開けると、心配そうなノエルの顔があった。
「大丈夫か?」
声を出そうとしても、ひどく口内が乾いている為、息しか出せない。
気づいたノエルがサクの体を起こし、水の入ったコップを差し出した。
「ありがとう」 一口飲み、掠れた声でお礼を言う。
「姫は大丈夫だ。 お前も今日は休め」
もう一度、サクを寝かせようとして、肩に手を置いた瞬間、
「
」
声というより、音と表した方が正しいような叫びが大音量でノエルの鼓膜に響く。
それがサクのものだと分かったノエルは、パニックになっているサクを抱きしめた。
「サクっ、しっかりしろ!」
「ぎぃぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃいいぃぃぃぃぃぃぃ」
意味不明な歯ぎしりをして、唇を強く噛む。
皮が剥けて、血の味がサクの口内に広がった。
「落ち着け、サク」
「んがっ、あ………あああ あ ああ あ」
強く呼吸して、震えが止まる。
髪の毛を撫でながら、ノエルの腕の力が弱まる。
「………血が、見えた」 「血が?」
焦点の合わない瞳。
「全部、血だらけ。 細い腕。 骨、ばっかり」
「………サク」
「誰も、いない。 なにも、見えない聞こえない」
そこでやっと焦点が落ち着く。
ノエルを見て、視線を下ろす。
「怖いよ」
- Re: †執事ゲーム† ( No.41 )
- 日時: 2010/03/11 16:03
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
あげ
- Re: †執事ゲーム† ( No.42 )
- 日時: 2010/03/11 21:28
- 名前: 嵐猫 (ID: Nco2fuPq)
血が見えたって!
これからどうなるんだろう・・・!!
やっぱり何かあったんですかね。
- Re: †執事ゲーム† ( No.43 )
- 日時: 2010/03/12 19:17
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
あったんでしょうねぇ((え汗
- Re: †執事ゲーム† ( No.44 )
- 日時: 2010/03/12 21:52
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
「ノエル。 あの化け物は一体何ですか?」
震えが止まり、大分落ち着いたサクがノエルの腕の中で、くぐもった声で尋ねた。
「ヨーテっつうとある研究所で発見された異形の化け物。 百年前からその実態はあるらしい」
「………あれ、私が倒したんですか?」
認めたくないと、心が疼く。
ノエルはできれば彼女に真実を話したくなかった。
良心が少しだけ痛む。
「ああ、そうだ。 お前は俺らと同じだけど、少し違うんだ」
「………ノエルは、人間じゃないんですか?」
「人間だ。 だけどな、ちょっと特別っつーか、そのためにあるようなモンなんだよ」
「意味、分かりません」
正直にサクが呟いた。 「それだけ言えりゃ上等だ」
ノエルが苦笑して、サクの頭を撫でる。
「詳しい事は、姫から聞くといい。 俺からは話せない。 俺も話したくないし、第一お前が実感持たねぇと意味ねぇからな」
「分かりました…。 で、なんでハグしてるんですか?」
「あ?」
ノエルがポカンと口をあける。 サクは顔をあげ、そんなノエルの顔を睨んで、
「セクハラですっ」 「いや、違っ! つか、お前が怖そうにしてたからっ」
「あっらー、ノエル不潔〜」
女口調でヤジをさしたのは、いつのまにか部屋を覗いていたヒロヤ。
「っ、ヒロヤさんまで止めてください!」
「顔真っ赤ですことよ〜、ノエル〜。 何々ナデハじゃ物足りずついにはサクにまで手を出すのか?」
「っっ、違うっつってんだろ」
ニヤニヤと笑うヒロヤを必死で追いかけるノエル。
二人を見て、サクが少しだけ微笑んだ。
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