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- †執事ゲーム†
- 日時: 2010/04/04 12:12
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
シリアスなのかギャクなのかパロディなのかコメディなのか分からないけど、多分・・・・全部。
<登場人物>
音葉サク──15歳 見た目は少年だが少女 まりあ家の守護者として契約された 『日本刀』
真白ノエル──16歳 根は優しい 幼い頃からまりあ家に仕える 『炎』
園崎ちの──15歳 負けず嫌いで頑固 誰に対しても敬語 『花』
菅野ナトリ──19歳 物静かで穏やか 執事の中では最年長 『水』
野沢ヒロヤ──16歳 自信家でナルシスト つっぱしっては失敗する 『風』
まりあナデハ──15歳 まりあ家次期当主 無口で淡々と喋る
イルベーヌ──外見は十代半ば。 アプサの女王で全ての災厄の元凶。
アプサメンバー>>87 用語説明>>102
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- Re: †執事ゲーム† ( No.25 )
- 日時: 2010/03/06 08:25
- 名前: nanasi (ID: lerfPl9x)
日本刀をしっかり握るお母さんって・・・(かなりすごい)
そして、覚醒とは!?
- Re: †執事ゲーム† ( No.26 )
- 日時: 2010/03/06 10:16
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
恰好いいですよねー日本刀。
武器の中で、鎌と刀は一番好きです
- Re: †執事ゲーム† ( No.27 )
- 日時: 2010/03/06 10:56
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
着替えてから用意されていた朝食を摂り、ノエルと一緒に一階に下りる。
「でも、こんな大きな屋敷で使用人はコックと私たちだけなんですか?」
「ああ。 コックも日替わりだしな」
「あの………ナデハさんのご両親は………」
少々聞きにくい事を聞いて、その直後にサクは少し後悔する。
聞いてはまずかったかと確信したからだ。
「ああ、タヒんだ」 「亡くなったんですか………」
ある程度予想していた答えに、サクの表情が陰る。
それに気づいたノエルが、ぽんっとサクの頭に手を置いた。
「まあ、5年前に姫の婆さんも逝ってっけど、俺らがいるから大丈夫だろーよ」
「ノエル………」
ナデハにとっても、ここは大切な帰る場所。
そう実感しつつ、昨日のナトリやナデハの言葉が頭から離れない。
不安で飲み込まれそうな錯覚を抱く。
「ほら、シャキッとしろ」
「あ、はい」
†
「匂うんだ………血なまぐさい、まりあの血が」
朝日の降り注ぐ山の中、黒いフードをかぶった連中が静まり返る。
「本当か………ジフ」 「うん。 あの屋敷からプンプンね」
その言葉に、黒ずくめの人間たちがざわめく。
ジフと呼ばれた少女がニヤリと笑う。
見えた八重歯がキラリと光る。
「僕もワクワクしてきたよ。 早くあいつらの生き血を啜ってみたいってね」
- Re: †執事ゲーム† ( No.28 )
- 日時: 2010/03/06 14:03
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
静かなダイニングで朝食を摂りながら、ナデハは気を許すことなく周りを警戒する。
「ナデハ様、怪しい者は近くにおりませんよ」
「………分かってる。 でもクセになってしまった」
ナトリが少し呆れたように溜息をつく。
「一日たりとも、気を抜ける日なんて来ない。 お前らがいると分かっていても………」
「私たちは、どこまでもあなたに付き従いますよ」
「………その気持ちだけで、十分だ」
珍しく弱きなナデハを見て、
「気分転換に、散歩でもどうですか? あなたには急速が必要だ」
「でも………」
「大丈夫。 いざとなれば我々が守ります」
耳元で囁くナトリ。
それに安心したのか、ナデハは頷いた。
「そうだな。 それも偶にはいいか」
「サクとノエルに行かせます」
「ああ」
昼下がりの午後、薄いワンピースに着替えたナデハと、ノエル、サクが屋敷から外出する。
- Re: †執事ゲーム† ( No.29 )
- 日時: 2010/03/06 15:38
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
「いい天気じゃねーかオイ」
「そうですね」
満足そうなノエルの少し後ろを、サクが複雑そうな表情で歩く。
昨晩、ナデハと色々あり気まずいというのもある。
「何そんな後ろ歩いてんだよ」 「えっと………察して下さいよっ」 「あ? うっせー女だな」
ノエルとサクの会話を聞きながら、ナデハはからっぽの表情で景色を眺める。
普段、いやというほど目にしている山々。
──別に、なんとも思わないが。
「サク、お前ちょっとは淑やかに育ったらどうだ?」
「うっさい、人の育ち馬鹿にしないでくださいっ」
「起きたときレディとか言ってたわりには、そういうのが一欠けらも見えねーけどなっ」
「こっの………」
本気で怒るというよりは、どこか楽しそうに怒っている。
ぐしゃぐしゃとサクの頭を乱暴に撫でて、ノエルは思い切り空気を吸い込む。
「姫、お前もちょっとは笑えよ」
「?」
「美人は笑ってた方がいいと思うけどな」
ノエルの言葉にも表情ひとつ変えず、
「くだらない」
ナデハは進んでいく。
その後ろを追いながら、ノエルは溜息をつく。
「まったく、あいつもあいつだ」
そう呟いた時、
「………………え?」
ナデハの頬を、なにか鋭いものが掠る。
数ミリ頬が切れ、少量の血が垂れた。
「っ! 誰だっ」
ノエルがすかさずナデハの前に立つ。
何が起こったのか分からず、ただ茫然と立ち尽くすサク。
「サクっ、後ろに周れ!」 「はいっ」
ポケットからハンカチを取り出し、ナデハの頬を拭く。
「大丈夫か?」 「平気だ。 これくらいなんともない」
平然と答え、辺りを睨みつける。
「きやがったか………野良犬め」
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