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- †執事ゲーム†
- 日時: 2010/04/04 12:12
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
シリアスなのかギャクなのかパロディなのかコメディなのか分からないけど、多分・・・・全部。
<登場人物>
音葉サク──15歳 見た目は少年だが少女 まりあ家の守護者として契約された 『日本刀』
真白ノエル──16歳 根は優しい 幼い頃からまりあ家に仕える 『炎』
園崎ちの──15歳 負けず嫌いで頑固 誰に対しても敬語 『花』
菅野ナトリ──19歳 物静かで穏やか 執事の中では最年長 『水』
野沢ヒロヤ──16歳 自信家でナルシスト つっぱしっては失敗する 『風』
まりあナデハ──15歳 まりあ家次期当主 無口で淡々と喋る
イルベーヌ──外見は十代半ば。 アプサの女王で全ての災厄の元凶。
アプサメンバー>>87 用語説明>>102
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- Re: †執事ゲーム† ( No.45 )
- 日時: 2010/03/12 21:55
- 名前: 羽鳥 (ID: p8.Ij.U2)
名前変えました、元、嵐猫です。
微笑ましい?光景ですね。
楽しそうです^^
- Re: †執事ゲーム† ( No.46 )
- 日時: 2010/03/12 22:14
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
たまにはこういうワイワイも
いいんじゃないかなーと。
下のはテストです。 お気になさらずに。
❤ ♦ ♠
- Re: †執事ゲーム† ( No.47 )
- 日時: 2010/03/13 08:41
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
騒いでいるノエルとヒロヤを残して、サクは部屋から出る。
そこで初めて、自分がタキシードではなく寝巻のを着ている事に気付いた。
特に気にも留めず廊下を歩く。
何も考えずにいた。 自分が何なのかも。 考えないようにして、主の元に急ぐ。
「教えてください」
自分でも驚くような静かな声だった。
「私は、なんなんですか?」
「……………………」
豪華なソファに座っているナデハが、チラリとサクを見る。
腕には包帯が巻かれ、少々血が染みていた。
「覚えてるんです。 あなたの血を飲んだ時、私は何故か刀を持っていた。 そして、あの化け物を殺.した………なんなんですか? ヨーテって」
ナデハは特に表情を変えずに、
「あれらは、私たちが犯した罪そのものだ」
とだけ告げた。
「罪?」 「百年前、とある研究所で人類についての実験が行われた。 非合法で禁止されているはずの生きた人間を使った人体実験。 それで生まれたのがヨーテだ」
ヨーテについて淡々と語るナデハ。
若干、ナトリの表情が暗く曇った。
「ヨーテは、細胞を変形させるウイルスを強化させた薬を投与した人間。 そして、その血は同様の効果を得ている為、傷口にその血が入り込んだ者もヨーテと化す……。 人間が生み出した化け物だ」
「でも、ナデハさんと何の関係があるんですか?」
サクの質問に、今まで無表情だったナデハが少しだけ歪む。
「………その研究を行ったバカ共が、まりあ家の人間だからだ」
「っ」
ナデハにとって、その真実は受け止めたくないものだった。
それを淡々と答えるあたり、精神的にも強くなっているのだろう。
ナトリはひきつった表情のまま、事の成り行きを見守る。
「あいつらは、ヨーテを倒す為ありとあらゆる実験をした。 そこに現れたのが、 『守護者たち』 だ」
「…………ノエルたちの事ですか?」
「あれらはその子孫だ。 今は執事として私に仕えているけど、ヨーテを根絶やしにするための兵器だ」
唾を飲み込んで、事の顛末を聞いたサクが、一番聞きたかった事を聞く。
「じゃあ、私も守護者なんですか……?」
「お前は…………、」
ナデハが言葉に詰まり、初めてサクから目を逸らす。
その反応から、サクは自分が守護者でもないという事を察した。
自然に涙があふれてくる。
「もう、いいです」
- Re: †執事ゲーム† ( No.48 )
- 日時: 2010/03/13 13:21
- 名前: 朝倉疾風 (ID: BLbMqcR3)
逃げ出してしまいたい。
あの家に帰って、何も知らず、彼らと出会わず、一人でも暮らしていたかったのに。
「くそ……っ」
歯ぎしり。 唇が切れて血の味がする。
それでも必死に屋敷から逃げる。
扉を開けて、サクは一気に駈け出した。
「サクさん………?」
ちょうど庭で花の手入れをしていたちのが、走っているサクを見つける。
「いけないっ」
泣いている事に気づき、『花』 の守護者である彼はゆっくりとサクの方に指差した。
その指先が薄桃色に光り、勢いよくツルが伸びる。
伸びたツルはそのまま一直線にサクの方へ伸びていき、
「え………、えぇっ!?」
走っていたサクの体に巻きついた。
意味が分からずサクが目をパチクリしていると、
「戻って」 ツルがちのの指先に吸い込まれるようにして消えていく。
「う……きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ」
ものすごい勢いで引き戻され、ジェットコースター並みの爽快感を味わい、絶叫するサク。
その体を抱きよせて、ツルを断ち切る。
「どこ行くつもりだったんですか?」
「はぁっ…はぁっ…どこって、決まってまる。 帰るんですっ」
「それは、やめといた方がいいと思います」
悲しげな表情のちの。
「なんで? 意味分からないっ! 化け物が出てきたり、血ぃ飲んだら刀が出てきたり、そいつをこ、殺したり……っ」
「それは、僕らの宿命ですから」
ちのの言葉に、サクが愕然とする。
涙を流し、ちのを軽く突き飛ばした。
「私は自分が何なのかも分からないのに……。 このままじゃ、何のために私がいるのか、分からないのに………」
ちのにしゃがみ付いて、泣きじゃくるサク。
そっと、ちのが手を背中にまわそうとした時、
「んじゃ、普通の女の子になっていいんじゃない?」
「ノエルさん……」
いつのまに居たのか、屋敷の前でノエルがいた。
無表情でサクを見ている。
「そんなに嫌なら、家に戻ればいい。 主人につかえない執事なんて用はねぇ」
「な、にそれ……。 大体私は無理やりここに連れてこられたんですよっ! 執事になれとか目茶苦茶ばかりいってるのはそっちじゃないですかっ!!」
「無理強いはしねー。 さっさと帰れ。 今までの俺らの事を忘れて優雅に暮らせばいいんじゃね?」
「っ、最ッッ低ですね!!!! 」
最後にそう怒鳴り、サクが再び走り出す。
「サクさんっ」 「ちの、放っておけ」 「ノエルさん、サクさんは唯一のまりあ家の 『武器』 なのに……」
空に曇天が広がっている。
見上げながら、ノエルが呟いた。
「ひと雨きそうだな」
- Re: †執事ゲーム† ( No.49 )
- 日時: 2010/03/13 18:44
- 名前: nanasi (ID: lerfPl9x)
おひさしぶりです
面白くなってきましたねぇ〜
続き楽しみにしてますよ
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