ダーク・ファンタジー小説

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白と黒の境界 【CONNECT】
日時: 2013/02/16 20:48
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

はじめまして、和里と申します♪

小説書いてみました!

どこーにでもありそうなタイトルであることは承知しております・・・
で、内容も何処にでもありそ(以下略

 ・・・・・・・。

初心者なので、色々だめなところがあると思うのですが、どうぞよろしくお願いします

なお、更新が遅く、内容が複雑だったりしますがご容赦ください
誤字、脱字あれば教えてください。すぐ直します(多分結構多いと思います(焦))

中傷、荒らしなどは止めてください

あと、私は学生だったりしますので、成績が落ちると更新できなくなる可能性があります!

感想、アドバイスなどのコメントよろしくお願いします!!

最後に・・・・・・・
私なりに頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします♪

白と黒の境界 ( No.79 )
日時: 2012/12/19 20:38
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

「うん。久しぶり?」

 彼女はシアン。俺の顔見知りというか、同胞というか、だ。

「やはり知り合いだったか。絶滅危惧種の皆様?ま、手間が省けたな」

「?…レン、ゼアルのこと、知ってる?」

「ああ」

 ローブの人物がしれっと肯定した。

「え……。ち、ちょっと待て…………」

 ローブの人物——シアンが言うにはレン——の発言に2連続で驚かされ、俺は目を白黒させた。
 記憶力には自信があるつもりだが、覚えがなかった。もしかしたら、深く被ったフードのせいかも知れない。

「覚えがないんだが………」

 申し訳無さそうに言うと、レンは少し考えるような姿勢をとり、やがて、口を開いた。

「やはり、か。——確かにレンと名乗った覚えはないがな…」

「命の恩人に失礼なことを言うようだが、アンタは何者だ?それに絶滅危惧種って……」

「ん?あーっ………手短にいやぁ、こーゆうことだな」

 レンは無造作にこちらに手を伸ばし、俺の腕に触れた。

 ——バチッ

「——!」

 感電したような感覚が神経を刺激した。
 レンはとっさに手を引いたが、まだ神経の奥が疼く。
 普通の人ではあり得ない属性。闇。確かに。俺に触れてはじかれたってことはその証拠だ。今の時代では、数少ない仲間と言えるだろう。

「………よーく分かった。だけど、何で助けた?」

「だから言ったろ、おれはお前のこと知ってるって。友達を助けんのは当然だっての」

「だから……覚えがないんだよ」

「そりゃ無理ねーな。おれの知ってるゼアルは4年前のだからな」

 4年前。俺の思い出せない記憶の中だ。

「ってことは、俺の記憶のことについて、知ってるのか?」

「どうだかね」

 そのことについて俺が問いただそうとしたとき、また頭の中に妙な物が流れた。

『*話中*礼***。*報*告**準*。*青**撤**退**。*静*寂満***』

「ああ、分かった」

 いやいや。あれで何が分かったんだよ。幻獣の意思伝達がこれほど複雑だとは……。俺には聞き取れない。
 意思伝達。いわばテレパシーのようなものだ。遠く離れた相手とも意志疎通を図れる。

「何て言ってんだ?てゆうか、聞こえてるのか」

「ああ、勿論聞こえてるぜ。あー。そうだな。簡単に言えば、リオネルのカス共は撤退して、町は静かになった。とさ。お前には聞こえないのか?『………………ああ………。なり損ない、か』」

 レンは楽しそうに言った。
 なり損ない言うな!心の中で反論した。でも声に出さなかっただけ良しとするか。

『——否!*酷**言*』

 今のは聞こえた。前半部分だけだったが。

「なんか、違うみたいだぞ?」

「いーんだよ。似たようなこと言ってんだから。……それより、だ。現国王に会わせてくれ」

 レンはもう一度俺との間を詰めた。

「——は、はぁ?」

 国王?

「いや、ちょっと待てよ?俺がそんな高い身分に見えるか?」

「だって、術徒だろ?」

 そう言う声は真剣そのもので、ふざけているようには聞こえない。

「いや!俺、遠くからしか見たことないからな!?」

「んー。なら、キサラギって奴」

 レンが苦々しげに口にした名前。俺たちの指揮隊長の名前。

「別にいいが。アレと知り合いなのか?」

 隊長のことをアレ呼ばわり。本人が居ないんだし、少しぐらいは許されるだろう。

「そんなとこだな」

 忌々しそうに答えた。そのあと徐に地面へ手を伸ばし、落ちている直剣を軽々と拾い上げた。それを左右に振り、何かを払い落とすような動作をし、背後の鞘に漆黒の刀身を納めた。
 レンは斜め前へと歩みを進める。そしてまた徐に地面へ手を伸ばした。何を拾ったのかは分からなかったが、それに付いた砂を払っているようだ。

「ほらっ」

 不意にレンが振り返り、手に持っていた物をこちらに放った。
 危なげな手付きで受け取ったそれは、最初の砲撃で落とされた俺の銃だった。

「あ、ありがとな」

 血や泥で汚れているが、磨けば元に戻るだろう。
 レンは再び背を向け、白い獣の元へ歩みを進めた。そして獣の頭の上に手を置き、何か発した。

『**勿体*無**。**我等**貴**捧**有*』

 さっきのとは違う思われる声。相変わらずなんて言ってるのか分からない。

「おいゼアル」

「ん?なんだよ?」

「はいよっ」

「え、!?」

 またレンは俺に向かって何かを投げた。なんか、暖かくて、ふわふわしてて、薄茶色。それを俺はまた危なっかしく、落ちるギリギリの所で手の中に収めた。

「——ふにィ!」

 落下した衝撃でレンが投げた物は甲高い悲鳴を漏らした。
 可愛らしい小動物。子栗鼠のように見える。

「な、なんだよ。こいつは」

「幻獣。仲間、探すんだろ?手伝ってやるよ」

『*顔*思浮**。*我*誘導**。*必*違**無*』

 最初に青が撤退したと教えた声だ。
 こいつの声だったのか……。
 肌に直接触れているせいか、さっきよりは意味が伝わってきた。
『顔を思い浮かべろ。そうすれば、私がそいつの所まで連れて行く。絶対に見つけられる』
 こんな感じだろうか?

「ホントにつかえるのか?」

「勿論だ」

 なら試しに、とルキアの顔を思い浮かべた。

『**了*』

「な、なんか心の中覗かれてるみたいで変な感じだ……」

 俺たちはその栗鼠の指す方向に足を向けた。

Re: 白と黒の境界 【ANOTHER CONNECT】 ( No.80 )
日時: 2012/11/30 18:08
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

赤、遅れてごめんっ

目次は、>>77とか打てばできるよ♪
> ←これの半角2つと、その後に数字だよ。

白と黒の境界 ( No.81 )
日時: 2012/12/01 12:13
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

  *****


「さて、昨日は、みなさん知っていると思いますが、リオネルはシェルアルの、我らの愛すべき母国の国土を汚し、踏みにじってくれました。しかし、貴方がた術徒の活躍のおかげでなんとか追い返すことができました。そこで…………………」

 ホームルームの時間に、昨日の襲撃について語る隊長。俺は取りあえず聞いていたが、その言葉は右から左へと流れていく。
 そんなことより、俺の頭の中は別のことで埋まっていた。昨日出会った黒龍族と思われる少年。俺が少年と呼ぶと違和感があるから少年はやめておこう。
 あの後、小さい栗鼠のような幻獣の案内に従い、作戦本部にて無事皆と合流した。見知らぬ顔も多くいたが、その中から隊長の顔を探し出し、無事を報告したあと、俺は速やかにルキアとシオンの元へ向かった。そのあとレンは隊長と話があるからとかで別れた。帰途に、レンの姿を見つけることは出来なかった。
 なので余計に気になるのだ。

「では、おーちゃん。今回の損害及び戦果の資料、読んでみてください」

「は、はい」

 指されたのはシオンだ。また変なあだ名だが、シオンの<オ>を取ったのだろう。
 今更皆分かりきっている事がシオンの口から語られる。手元の資料だけで充分だとは思うが、せっかくシオンが読んでいるのだから、ちゃんと聞こうとは思う。しかし有言実行とは難しい物らしく、右から左へ抜けていく。こんな事が難しいなら夢を叶えるなんて夢のまた夢のまた夢だな、などと頭の端で僅かに思考回路が使用される。
 そうこうしている間に話は終わり、次の話へ。

「この話はここまでとします。さて、今日は皆さんにお知らせがあります。嬉しいかどうかは分かりませんがね」

 いつものように口元に余裕で嫌らしい笑みが浮かんでいた。

白と黒の境界 ( No.82 )
日時: 2013/01/04 16:36
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

「さて、入ってきてください」

 隊長がそう促すと、(俺から見て)後ろにあるバカでかい扉がゆっくり開いた。俺が縦に4人くらいはいれそうだ。
 そこから現れたのは、驚くことに、

「なっ!?何でアンタらがここにいるんだよ!?」

 黒いローブ。そして水色のツインテール。2人が立っていた。昨日会ったばかりの2人が。

「それ、あの人、聞いて」

 水色のツインテールの少女、シアンが真っ直ぐ前、隊長を指差す。

「知り合いか?」

 ルキアがそっと耳打ちしてくる。俺はそちらに見向きもせず、答えた。

「ま、まあな」

「前にお願いしますね、2人とも」

 隊長が手招きした。2人ともそれに従い、歩みを進め、教壇の上へと、短い階段(梯子?)を上がる。

「今日からこの2人がこのクラスに加わります。これで1クラスファーストは総員29名になりました。それでは、自己紹介お願いしますね。えー、名前、年、属性、等級、など、お願いしますね」

 等級とはPXの成長度のことだ。俺のはBだ。シオンもBで、ルキアはFだったか。
 隊長は口元の笑みを浮かべたまま、教壇の隅へ退いた。何故か、俺達に背を向ける直前、笑みが強くなった気がした。
 何か、自己紹介項目にひとつ余計な物が入っていたような……。

「えー、おれの名前はレンだ。歳は18。属性、空。ランクはS。以上だ」

 教室がざわつく。
 レンは姓は名乗らず、名だけ名乗った。そんな事は問題ではない。個人的に気になっていただけで。
 問題なのはレンが言った等級。ランクS。最上級の値だ。恐らくこの魔導院の術徒のNo.1にあたるだろう。昨日、俺はそんな奴の技を間近で見たと言うことか……。
 何で魔導院何かに入るんだよ、軍に居るべき人材だろ、という疑問が浮かぶ。

「すごいねー。あの人。ランクSだって」

 シオンがひとつ後ろの席から話しかけてきた。ルキアは、驚いたのだろうかビクッと肩が跳ねた。

「シオンもBだったよな?」

「うん。私もBだよ。………かっこいいよねー。憧れるな」

 すっかり感嘆した様子で言ったので、少し気になり、振り返った。そこには、いつものシオンらしくない表情が。頬杖を付き、眼が少し細められ、口元が緩んでいる。

「さては、一目惚れか?」

「そ、そうなのかよ!?シオン!」

 頬杖が崩れ、ガクンとシオンの顔が沈んだ。シオンが顔を上げたとき、そこには驚いたような色が浮かんでいた。

「な、何でそうなるの?」

「かっこいい、って言ってたし」

「まあそうだけどさ」

「あんまり誤解を招くような言い方すると、俺の隣のが後で五月蝿いからやめてくれよ……」

「え?何のこと?」

「…………………」

 やはり、何も気づいていないらしかった。ルキアは机に突っ伏したまま放心状態だ。再起動するまで、しばらく時間がかかるだろう。ダラダラするのウザイから早く告れ、って言ってるんだが、無理らしい。しかし、こう、事ある毎に取る反応が。いや、正確に言うと、その反応への対応が面倒なのである。
 壇上を見ると、レンが退き、シアンが前に出てきたところだった。それまでの間は、隊長が話しでもしていたのだろうか。

「名前、シアン。年は、8。ぞくせ——」

「「——えーーー!!」」

 驚きの声がシアンの言葉を遮った。俺も驚き、その声に混じった。
 何時も子供らしくないことを言うせいか、小さい子供に見えることは少ない。少なくとも10歳くらいかと思っていたのだが、予想は大きく下回り、まさかの8!?8歳の子供が戦場に出るというのか……。それを言うなら8歳も10歳も同じようなものだが。
 また教室がざわつく。周りから湧き出るようなざわつきはどうも苦手だ。もやもやするような。
 そのざわつきを一つの声が貫き、消した。

「静かにしてくださいねー」

 張り上げた声ではなかったが、教室中に響いた。相変わらずその顔は笑っている。

「えっ、と。属性、幻、等級、A。よろしく」

 なぬっ。やはり同じセトラでも純粋血統ともなると違うということか。

「2人とも、自己紹介、ありがとうございました。さて、席は……おーちゃん、シオンくんの後ろでいいでしょう」

 隊長は、レン、シアンが席に着くまでの間に、眼にかかった前髪を掻き揚げ、眼鏡を押し上げ、服についた埃を払い、居住まいを正した。相変わらず笑顔、と言っていいのか分からない表情はそのままで。

「それでは今日の本題に移ります。昨日のことで感じた人もいるかも知れませんが………」

 隊長の笑みが少し薄くなる。

「命の重みの違い、について、ですね。昨日、青の兵と対峙したり、命のやりとりをした人は分かると思います。モンスターは、何も考えずに、何の迷いもなく、殺せる。しかし、人間が相手となるとそうはいかない。そんな人が殆どと思います。それは当たり前の事であって、異常などではありません。逆に、殺し慣れてしまうと言うのが一番の罪です。しかし、戦場では、迷ったもの、躊躇した者から死んでいきます。………敵を殺すのに躊躇は無用です。あんな奴ら、どんどんやってくれて構いません。でも、自分自身が壊れないようにしてくださいね。いろいろな意味で…」

 そこで一度言葉を切り、口元に再び強い笑みを浮かべた。

「話はこれでおしまいです。次の授業まで、どうぞ休み時間です。ホームルーム、終了します」

 みなは、その声にあわせて立ち上がり、タイミングをあわせて礼。
 その後は自由時間となった。

 命の重み、か。何とも思わない俺は、もう壊れちまってるのかもな。

「ねぇ2人とも、次の時間、実践演習だから、自由時間が30分あるの。だから、院内案内したいんだけど、時間大丈夫かな?」

 後ろからそんな声が聞こえた。かなり明るく、楽しそうに。どうやらシアンとレンに話しかけているようだ。

「うん」

「ああ、じゃあ、案内たのむよ。っと、その前に、キサラギんとこ行ってくるから、ちょっと待っててくれ」

 2人とも明るく答えた。シアンに至っては、よほどシオンのことが気に入ったのか、案内するという申し出が嬉しかったのか、シオンにくっついている。相変わらず表情は薄いが、雰囲気から機嫌がいいのが分かる。

「おいキサラギ!」

「何でしょう?」

 隊長にしては珍しく、口の効き方について何も言わなかった。

白と黒の境界 ( No.83 )
日時: 2013/02/16 13:41
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

  —*—*—*—



「じゃあ、まずどこいこうか?…………あ、自己紹介してなかったね。歩きながらでいいかな?まず最初は図書館からかな」

 シオンは笑顔で告げ、そのまま後ろ向きで歩き出した。隣にはシアンがくっついている。まるで姉妹みたいだ。

「自己紹介、私からするね。私はシオン。えっと、さっきの体調の自己紹介項目に沿って言うと、年齢、18。属性、氷で等級はB。よろしくね!」

 そういって笑うシオンはとても楽しそうだ。それより俺は、俺の後ろに姿を隠すようにくっついて、スパイまがいの行動をとっている奴の方が気になって仕方がない。
 心配で付いてきたんだろうが、これでは不審者だ。それにくっつかれている俺のみにもなってほしい。かなり恥ずかしいんだよ……。

「で、何でお前が付いてくるんだ?」

 俺が声を落として前を向いたまま聞くと、ルキアは少し前を歩く黒いローブ姿を睨んだまま答えた。

「心配だからに決まってんだろーがっ」

 顔が近いせいか、やけに耳に刺さる。

「ほらっ、2人も自己紹介ねっ」

「へーい」

 やたらと上機嫌に促された。シアンとレンも振り向いた。俺はルキアの脛を足で蹴り、無理矢理にはがした。今更自己紹介なんかする必要もないが、一応礼儀として(?)言っておくことにしようか。

「分かり切ってるとは思うが、一応自己紹介な。名前は、ゼアル。ゼアル・レクシス。属性は雷だ」

 一方的に切り上げ、先程引き剥がしたヤツを横まで引っ張ってきた。

「んで、このバカが、ルキア。えーと、苗字……、忘れてなくはないが——」

「素直にわすれたっていやぁいいだろ……。ジューディシアリだ。ルキア・ジューディシアリ。属性は地だ」

 俺の言葉を引き継いでそこまで言うと、いったん言葉を切り、一歩前に出た。そしてレンを指差し、

「おい、てめぇっ。シオンにてぇだそうなんざ考えんじゃねぇぞ?シオンはオレの………オレ…の」

 カッコつけようとしたものの、失敗して途中でつかえた。かなり恥ずかしい事だろうと思う。
 ちゃんと考えてから喋れよな……。
 対するレンはと言うと——

「オレの、何だ?それにな、やるなって言われると、やりたくなるんだよ。……なあシオン?君、彼氏居ないだろ?絶対って言うのはこの時に使う言葉だっていうぐらい」

「え、う、うん(なんか酷いこと言われた気がする)。いないけど、何で?」

 何で?、じゃねえよ。シオン、お前は一体どれだけ鈍いんだ?
 そんな疑問を口にしようとしたが、そんなことを言えば、反撃を食らうことは目に見えているので、やめておいた。

「じゃあさ……」

 そう呟くように言うと、レンはシオンを一番近い壁際(距離2メートル弱)へ追いやった。シオンは何がなんだか分からないといった感じで、おろおろするも、逃げ場(?)が狭くなったので仕方なく壁に背を預けた。
 その機を見計らってか、レンは右手をシオンの顔の横辺りに付き、少し身体の重心をずらした。
 うん。
 端から見れば軟派しているように見える。と言うか、誰でもそう思うだろう。

「じゃあさ、おれと付き合ってみねぇか?なんのことはねえ、一目惚れってやつかな?……70%くらいはな」

「「!!!」」

 俺は2ルキアとシオンの驚きが綺麗に一致したのを感じた。あくまで、感じた。
 それと同時に、
 ——こいつもバカだったーー!
 何が付き合ってみないか、だよ、バカなんだろ!?しかもこんな真っ昼間っから!それに70%って何だよ!?

「てんめっ————」

「えっと、………よく、わかんないんだけど……」

「そうかー。ならじっくり考えてくれよ?答えが一つに纏まらなくなるくらい」

 そう面白そうに言い残し、何事も無かったかのように1分前くらいに居た位置に戻る。そしてまたまた何事もなかったかのようにシオンに話しかけた。

「えーっと、何処行くんだったっかな?」

 ある意味尊敬する。

『お前ってすごいよな。変な意味で』

『褒め言葉として受け取っておこうか』

 こうやって答えが返ってくるときにも、レンはシオンと喋り続けている。心なしか後ろから殺気まで感じる。

 ふと気になったのだが、誰かと喋りながら違う誰かと意思伝達するなんて器用な技出来るのだろうか?


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