ダーク・ファンタジー小説
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- 白と黒の境界 【CONNECT】
- 日時: 2013/02/16 20:48
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
はじめまして、和里と申します♪
小説書いてみました!
どこーにでもありそうなタイトルであることは承知しております・・・
で、内容も何処にでもありそ(以下略
・・・・・・・。
初心者なので、色々だめなところがあると思うのですが、どうぞよろしくお願いします
なお、更新が遅く、内容が複雑だったりしますがご容赦ください
誤字、脱字あれば教えてください。すぐ直します(多分結構多いと思います(焦))
中傷、荒らしなどは止めてください
あと、私は学生だったりしますので、成績が落ちると更新できなくなる可能性があります!
感想、アドバイスなどのコメントよろしくお願いします!!
最後に・・・・・・・
私なりに頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします♪
- 白と黒の境界 ( No.7 )
- 日時: 2012/10/07 09:13
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
<暗い。暗いよ。ここは、どこ?————るりら……るりら——、聞こえたのは誰の唄?まだ音が、ある>
[2]
「おはよっ」
「ああ、おはよう」
クラスメイトたちと軽い朝の挨拶を済ませると、俺の席に真っ白い封筒が置いてあるのに気づいた。
なんじゃありゃ、と思いながら、席に近づいて白い封筒をヒョイと持ち上げた。
裏を見ると、女の子らしい丸い字で『ゼアル様 0625 シナーリア』と書いてあった。
いやな予感が脳裏をよぎった。もちろん名前に見覚えはない。
俺は手早く封筒を開き、中身を引っ張り出した。
封筒と同じく真っ白い便箋。
恐る恐る便箋の中身を覗いてみた。
いやな予感は的中。今日の予定がまたひとつ増えてしまった…。
今日はルキアと試合をする予定だったのだが、断ることになりそうだ。
少し残念に思いつつ、便箋を広げた。
内容は…まあ、世で言うラブレター的な物だ。
書いてあった内容としては、ゼアル、つまり俺のことが好きだ、ってこと。
それと、今日の放課後に第1棟の裏で待っています、と言うものだ。
シナーリアって誰だ?
俺が懸命に思考回路を高速で回している時に後ろから声がかかった。
「よっ、ゼアル」
そう言って、手を肩に置いてきたのはルキアだ。
これはマズイ。急いで振り返り、便箋を後ろに隠す。
が、時すでに遅し……。
「おまっ、なんだそりゃ!………ははーん。羨ましいぜっ」
見られてしまった…。
「そんな事ない。第一名前すら見たことないんだからな」
内心焦っていたがどうにか取り繕って、平静を装った。
「誰からなんだよ?」
「6組のシナーリアって子」
「俺も聞いたことねーな。一般人が有名人を好きになるようなもんか?」
「有名人?誰?」
「ゼアルに決まってんだろ。1組のNo.5、超有名人だろうが」
「そーゆーもんかねぇ」
俺は再び便箋に目を移し、青息吐息を吐き出した。
「ゴメンな」
俺が軽く謝ると、目の前の女子が首を横に振った。
薄茶色の髪の毛を目の少し上で切りそろえ、短めの髪をポニーテールで結んでいる。大人しそうな、落ち着いた少女。そのめがねの奥の亜麻色の瞳にはある種の淋しさのようなものが映っていた。
「いえ…。気にしないでください」
ここは魔導院第2棟の正面裏。この子が指定した場所だ。
放課後、シナーリアは俺が現れた途端にパッと顔を輝かせた。俺をみる彼女の顔には期待とか、好意とかいろんな物が読み取れそうだったが、怖いのであまり見ないようにした。
怖い、というのは、彼女が恐ろしいとかそうゆう事ではない。そんな事はむしろ失礼だ。多分、俺のことだから今知ってしまうと色んな事を考えて、断れなくなりそう。という意味の怖い、だ。
お前は昔からよく、人のことを考え過ぎだ、と言われる。自分では自覚がないのだが、周りが言うからにはそうなのだろう。
俺は彼女と手短な挨拶をしたあと、すぐさま本題に取りかかった。
その話を持ち出した途端、茶髪の少女は頬を紅く染め、俯いてしまった。まるでその先は聞きたくないと言うように。
きちんと己の気持ちを真っ直ぐに伝えるべきか俺は迷った。
しばらくの沈黙のあと、失礼の無いよう、できるだけ傷つかないような言葉を慎重に選び続けながら、気持ちを伝えた。
その後「そうですか」という高揚の無い声で告げられ、俺の中にはまず申し訳なさが生まれ、次に、頑張った俺!のような思いができた。
「…………少し、聞いてもいいですか?」
シナーリアは多少の沈黙のあと、遠慮がちに訊ねた。
少し間をおき、こう続けた。
「ゼアルさんは、その……す、好きな人っているんですか?」
彼女は頬を羞恥の紅に染め上げ、後半は半ば消えそうになりながら聞いてきた。
「いや、今はいないが…」
俺は曖昧な答え方をしたのは、今現在では女子に関しての興味は皆無だからだ。
「そう…ですか……」
そう答えるといっそう俯き、手の指先と指先をあわせてモジモジと動かした。
「では……その……、私ではゼアルさんに釣り合わないと………?」
「いやっ、そうゆう分けじゃなくてだな………」
なんと答えたらよいのかと思考回路を高速で巡らせた。
しかしどうしても答えが出ず、焦っていると、思わぬところから助け船が…。
「やあ、こんな所にいたのかい。みーちゃん」
この声は…隊長だ。厄介なのが来た、と同時に助かった、と思う自分がいた。
俺は声がした方(自分の後ろ)を向こうとした。自分の目でちゃんと確かめよう、と思ったのだが、その前にとんできた言葉がその動きをぴたりと封じた。
「ほぉ、昼間からナンパとは感心しませんね」
なんだその一方的な思い込みかつデリカシー皆無な台詞は!
俺はわずかな憤りを覚えたが、シナーリアは一切気にしていないようだったので、無視をする事にした。
「何の用ですか?隊長」
俺は背を向けたままだが、シナーリアは隊長のことを凝視しているようだった。
「あの、わ、私はこれで失礼します」
「ああ、すまないねえ」
彼女はぺこりと頭を下げると足早にその場を去った。一方の隊長はというと、全くすまなそうには聞こえない。
俺は目の前の壁へ歩み寄ると、ゆっくり振り返り、その壁にもたれた。
「それで、どのようなご用ですかな?隊長殿」
俺は皮肉めいた言葉を投げたが、全く気にしていないようだ。いや、言われなれているのか…。
「明日の事で話に来たのですが…。邪魔をしてしまいましたかね…。」
「本気で言っているんですか?」
俺はその言葉に若干の殺気を込めた。隊長はその質問に手を肩のところまであげ、首を捻る動作で答えた。
「明日の任務ですが、<聖地シャリオン>へ向かってもらう」
「なっ!シャリオン!?」
「ええ、まあ、昨日の食事当番に遅れた罰、と考えて下さい。勿論ぷーちゃんも一緒ですよ」
聖地シャリオン。シェルアル上空に浮いている浮遊島のことだ。その島は、豊かな自然と本来あるべき生態系が保たれており、人間が踏み入れてはならない土地となっている。
そんな所になんでまた?それに、俺なんかが踏み入っていい場所なはずがない。
「どうして俺なんです?」
「言ったはずですが。食事当番に遅れた罰だと」
「隊長がそんな理由でシャリオンに行かせるはずがありません。そうでなくとも、シャリオンは人が踏み入れてはならぬ地。俺たちではなく軍の最高位にいる者が向かうのが当然の処置かと……」
俺はそこで言葉を切り隊長の瞳を強く見返してやった。
「これは国の意向なのですよ」
諭すように言った後、こう続けた。
「実はシャリオンの中心部あたりに空間の歪みを発見したのです。それは3日程前のことでした。最初はとても小さな粒のような規模だったのでほっておくことになったのですが、2日前、急にその歪みは大きく広がり、何らかの巨大な生命体を放出しました。その生命体は、どうやってかシャリオンから地上に降り立ち、街をひとつ壊滅させました」
そこでいったん言葉を切り、俺の顔色を窺うような視線を俺に向けてきた。なので、反射的に視線をそらしてしまった。
「そしてその日のうちにシャリオンへ戻り、今もシャリオンにとどまっている。明日の任務は、その生命体の討伐」
討伐だぁぁ!?
街一個潰した化け物をか!?
できるわけないだろう。しかも何で俺なんだ?優秀な術徒は他にもいるだろ!?
それに何なんだよ国の意向ってのは?
「む・り・で・す」
一文字づつ区切って強調させ、隊長が諦めてくれる事を祈った。
のだが。その言葉で全てを察したらしい隊長は…。
「ふむ。しかし私が見るところ君の状況判断能力と戦闘順応能力の高さは魔導院一と判断できますよ」
「…………」
何を言ってるんだ、この人は……?
意味が分からなかった。
俺は魔導院では上位の方だが、シェルアル全体ではせいぜい並より少し上、と言ったところだ。
まさか…この男、——知っているのか…?
「そう言う事ですからよろしくお願いしますね」
隊長はそう言って一方的に話を終わらせた。そのまま、現れた時と同じようにスーっと去っていく隊長の後ろ姿を、見定めるようにしばらくの間見つめていた。
- 白と黒の境界 ( No.8 )
- 日時: 2012/10/07 10:57
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
「ただいまあぁぁぁ」
俺は魔導院の寮、0159号室に入る込むなり激しく脱力した声で帰宅を告げた。
「おう、おかえり。まだ待ち伏せか?」
「ああ………。ハァ、何で寮の前にあんなに女子がいんだよ」
少し視線を動かし、扉の方を一瞥するとまたため息をついた。最近、というか結構前から寮の前に大量の女子がたまっているのだ。通れないわ纏わりつかれるわでたまったものではない。
「いいじゃねぇか。人気者は辛いってことでよ」
ルキアは面白そうに笑ったが、俺には笑えない。
「他人事だと思って…」
「ああ、他人事だぜ。だってそんな思いしたいと思ってもできないからな」
なおも笑っていたが、今の言葉の中に羨ましそうな音色が混じっていたのは気にしない事にする。
「俺なんかに付きまとっても時間の無駄だと思うがな。それに…ウザい」
「そうかもなー。って、俺もか!?」
「んなわけないだろ?お前は特別だ。ルキア」
「(ニヤッ)」
ルキアの口角が上がったのを確認してから、俺は部屋の脇にあるソファーに腰掛けた。
35畳程の部屋には必要最低限の家具が統一感なく並べられている殺風景な部屋だ。この部屋にあるのは、適当にその辺の家具屋で買ったものだ(勿論安いやつ)。この寮は家具から日用品から全て各自用意ということになっているのも原因の一つかもしれない。
逆にそうであるために、いいこともあるのかもしれない。この間シオンの部屋を見せてもらったのだが、これがまた凄かった。部屋の中に並べられていた高級家具はご主人様のセンスのよさを物語っていた。いくらかかったのか聞いてみたのだが、あまりの金額に頭がおかしくなりそうだったので、とっとと忘れることにしたのを覚えている。
「それはそうと、明日は軍の奴らと聖域で、街一個ぶっ壊した化け物倒しに行くからな」
「は!!?ぜ、ぜ、ゼアル、サン?い、今のはソラミミデスカ?」
「壊れたか?さて、粗大ゴミの日はいつだったか……」
「おいおいおい。冗談言ってる場合じゃねーだろ、おい!」
面白いので、もう少しからかってみることにした。
「粗大ゴミは…あぁ昨日だなぁ……」
「きこえてますー?」
ルキアがみじめな子犬、みたいな声を出した。
そろそろ可哀想かな、と思い、本題に戻した。
「聞こえてるよ。で、さっきのは空耳でも、聞き間違いでも、ましてや冗談でも無いわけで、軍と一緒にシャリオン行くんだよ」
「えー、シャリオンって何だったけ?」
そうか、そういえばこいつはバカだった。俺は浅いため息をつき、強くルキアの瞳を見返して答えた。
「せいいき」
1音1音区切るように、はっきりと聞き取りやすいように。
「お勉強をきちんとしましょう、ルキア君」
今度は先生口調で。
「るっせーよ。んで?話、続けろよ」
「ん、そうか…」
もうちょっとつっかかってくるかと思ったのだが。意外だ。何かあるのか?
(軍、か……)
ふとそんな言葉が浮かんだ。
ルキアの兄は軍に所属していた。過去形だ。なぜなら、ルキアの兄さんはもう亡くなっているから。
3年前の戦争。隣国のリオネルにこの国は負けた。一時期だが、シェルアルはリオネルに占領された。のだが、その1ヶ月後、同盟国により開放された。
その戦争の時にルキアの兄さんは亡くなったらしい。ルキアは同時14歳で兄さんは20歳だったと聞いた気がする。
ルキアと同じく、俺も兄を亡くした。
俺は12歳〜14歳にかけての記憶がない。理由は不明だ。だが、俺は王族の誰かの世話係をしていたことは判っている。兄と一緒に、だ。しかし、兄は死に、俺は生き延びた。その時の事をも俺は覚えていないのだ。
「じゃあ説明するからな」
そう言った後、隊長にされた説明と全く同じ説明を噛み砕いて説明した。特に噛み砕くような所は無かったような気がしたが、ルキアの知能を考えたら俺が噛み砕いても足りないかもしれない。
それほどバカでないことを祈るが…。
- Re: 白と黒の境界 ( No.9 )
- 日時: 2012/10/07 20:03
- 名前: 梓守 白 (ID: fmblAt2h)
こんばんは、白です。
スッゴくおもしろいです!
文才ある人うらやましい!
- 白と黒の境界 ( No.10 )
- 日時: 2012/10/20 16:09
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
さあ、幕はあがった
………………………………
黒よ……あがいて見せよ
********
<近寄るな、悪魔!汚れるだろ!
不幸になる
うちの子に、近づけさせないでくれますか!?
ゴメンナサイ…… >
********
クソッ、しくじった!
地を蹴って追いかけるが、間に合わない
奴は闇に溶けて消えた
自己も奴を追いかけ、闇に溶けた
—*—*—*—
眩しい
こんなに強い陽光は何年ぶりか……
——そんな事はいい
このあたりにには居ないか…
しかし、どこに出たんだ?
一体………
そう思い、自己は空高く<飛ん>だ
ここは……島か?
——いや、違う
島は空中には存在しない
ということは、聖域?
そのまま島の縁まで移動する。決して短い距離ではないが、<飛ん>でしまえばすぐだ。
そこから見えたのは……
——!?
懐かしいな……
その時、視界の端に黒い物が目に入った。
それは急降下し、地上へと向かっていた
落下地点と思われる場所には小規模な村が……
マズいっ——!
しかし今から何ができるわけでもない
すまない……
後でちゃんと——
—*—*—*—
責任はとらないと……
思う存分破壊を楽しんで満足したのか、奴は明け方ようやく戻ってきた
しかし、こんなにデカいもの………
どうしたものか…
『おい、軌龍』
『なんだ、またおまえか』
『許されないぞ』
『許されない?誰が許さないのだ?』
『あんたには幻獣としての誇りが無いのか?』
『無いわけではない。掟に人を殺めてはならない、なる物は無かったはずだが』
『あんたは何もわかってないんだな』
『ふん』
『あんたは必ず私の傘下に入ってもらう』
『この我を傘下にだと!?はっ!笑わせる。貴様のようなただの人間ごときに我が倒せるとでも!?』
『舐めてもらっちゃ困るな。私は、<人>ではない』
『ほう、人ではない、とな……。では何だというのだ?』
『そうだな…では
神のつくりしモノ
とでも行っておこうか?』
『なかなかに面白いことを言うではないか…』
『お喋りはこのくらいにして、そろそろはじめようか?』
『…………そうだな…』
『それじゃあ……「行くぞ、お前ら!!」』
その声と同時に多数の発光体が私の背後から飛び出した
『——!?』
- Re: 白と黒の境界 ( No.13 )
- 日時: 2012/10/07 21:35
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
ありがとうございます、白さん!
白さんも充分文才ありますよ!
あぁ、忘れてた・・・
白さんのほうが年上のようですが
タメでもいいですか?
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